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10/25 夕刊 Photosynthがジム66店舗の2社を5.6億円で買収・Long LakeがAmex GBTを買収 ほか|PuriMagic
2026-10-25 08:33

10/25 夕刊 Photosynthがジム66店舗の2社を5.6億円で買収・Long LakeがAmex GBTを買収 ほか|PuriMagic

夕方のSubstack記事に合わせた特化回「PuriMagic夕刊」です。スマートロック「Akerun」のPhotosynthが10月15日、首都圏でジムを66店舗展開するGOODLIFEとGDSの2社を、全額銀行借入の5.6億円で買うと発表しました。トレーナーの指導は人のまま残し、早朝・夜間の営業や清掃・受付を自社のシステムで無人化する「1st Party M&A」の1件目です。米国のLong Lake(Amex GBTを約63億ドルで買収)、OpenAIが株主になったThrive Holdings、駐車場のMetropolis(SP+を約15億ドルで買収)も材料に、ソフトを売る会社が客になるはずの会社を買う理由と、店舗運営・借入・のれん・株式市場の評価というリスクを読み解きます。

■ 今日の一覧

オープニング
1. Photosynthが買うジム2社と66店舗
2. 5.6億円は高いか:本業で稼ぐ力の何年分か
3. 買ってどうするか:指導は人、ほかは無人化
4. なぜ売るのではなく買うのか:営業・売上・データ
5. 米国の例1:General CatalystとLong Lake
6. 米国の例2:Thrive HoldingsとOpenAI
7. 米国の例3:駐車場のMetropolis
8. 抱えるもの:店の運営と利益率
9. 抱えるもの:のれん・借入・株式市場の物差し
10. 市場の反応・今後の予定と私の見方
まとめ

■ 記事(図表・出典つき)

Substack: https://purimagic.substack.com/p/pephotosynth66long-lakemetropoliscrete

■ 出典

・https://www2.jpx.co.jp/disc/43790/140120261015551403.pdf
・https://www2.jpx.co.jp/disc/43790/140120261015551416.pdf
・https://www2.jpx.co.jp/disc/43790/140120260213561620.pdf
・https://www.traders.co.jp/stocks/63_4379/historical
・https://www.generalcatalyst.com/stories/the-future-of-services
・https://www.generalcatalyst.com/stories/manufacturing-outliers-long-lake
・https://investors.amexglobalbusinesstravel.com/investors/news/news-details/2026/Long-Lake-the-Worlds-First-AI-Holding-Company-Completes-6-3-Billion-Acquisition-of-American-Express-Global-Business-Travel/default.aspx
・https://openai.com/index/thrive-holdings/
・https://techcrunch.com/2026/08/12/openai-backed-thrive-holdings-raises-2b-to-bring-ai-to-the-enterprise/
・https://www.metropolis.io/newsroom/metropolis-closes-acquisition-of-sp-plus
・https://tower-research.com/the-ai-services-opportunity-starts-at-zero/

■ おわりに

平日の毎朝、AI・テック・スタートアップ・経済のニュースを事実ベースでお届けしています。夕刊は、Substackの深掘り記事に合わせた特化回です。この放送は投資を勧めるものではありません。

聴けます: Spotify https://open.spotify.com/show/3sJ8aQEhejSPPupGF75ynF / Apple Podcasts https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id6818122890 / Amazon Music https://music.amazon.co.jp/podcasts/54b2570f-8248-4004-83d5-143824d694a9 / YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PLTu53KurDf28 (チャンネル https://www.youtube.com/@purimagic_ai/podcasts) / LISTEN(文字起こし) https://listen.style/p/purimagic
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#スタートアップ #M&A #AIロールアップ #Photosynth

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オープニング
こんばんは、PuriMagicです。 夕方の私から、今日は一つのテーマをじっくりお届けしますね。 日曜の夜、お茶でも飲みながら、ちょっとだけ聞いていってください。
PuriMagic夕刊、10月25日です。 今日は、スタートアップのPE化の深掘りです。
PEファンドと呼ばれる投資ファンドが、昔からやってきた、同業の会社を次々に買ってまとめる手法に、スタートアップが近づいているというお話です。
10月15日、オフィスや店舗の入り口につけるスマートロックアケルンの会社、フォトシンスが、首都圏の事務の運営会社を買うと発表しました。
今日の問いは一つです。 ソフトを売ってきた会社が、なぜ客になるはずの会社を自分で買うのか。 そして、その代わりに何を抱えるのか。
主役はフォトシンスです。 アメリカの3つの例は、同じ考えがもっと大きな規模で進んでいることを示す材料として途中で紹介します。
この問いに答える順番でお話します。
Photosynthが買うジム2社と66店舗
まず何を買うのか、です。 結論から言うと、フォトシンスは人が教えるジムの会社を丸ごと借金で買います。
買うのは、ジム、グッドライフジムを運営するグッドライフと、ピラティスなどの店を運営するGDSの2社です。
合わせて首都圏で66店舗です。 値段は合計で5億6千万円です。
お金はすべて銀行からの借り入れで、新しい株は出しません。 11月1日に株を受け取って子会社にします。
グッドライフジムは、トレーナー1人が最大4人を同時に教えるセミパーソナルと呼ばれるジムです。
店の8割を超えるのがフランジャイズ、つまり加盟店です。
5.6億円は高いか:本業で稼ぐ力の何年分か
次に、この値段が高いのか安いのかです。 ここでの物差しは、買う値段が本業で稼ぐ力の何年分に当たるか、です。
結論は、決算書の利益を基準にすると高すぎるように思えますが、フォトシンスの計算では4.5倍程度だということです。
グッドライフの2025年12月期の営業利益は444万円でした。 この数字だけを基準にすると、5億6千万円は利益の100倍を超えます。
そこでフォトシンスは、買収前の調査で一時的な費用などを除いた本業で稼ぐ力を計算し直しました。
2025年の数字で、2社合計9200万円です。 2年前は2350万円で、そこから増えたという説明です。
直近の実力で計算すると、値段は稼ぐ力の4.5倍程度だとしています。
私の計算では、9200万円で割ると約6.1倍です。 つまり6倍前後です。
どちらにしても、将来の成長は値段に入れないとフォトシンスは書いています。
買ってどうするか:指導は人、ほかは無人化
では、買ってどうするのか。
結論は、トレーナーの指導は人のまま残し、それ以外を自社のシステムで無人にして店の利益を上げるということです。
フォトシンスは、人が運営している店舗そのものを買う方を、ファーストパーティーM&Aと呼んでいます。
M&Aは会社の買収のことです。
今回の事務2社がその1件目です。
伸ばす軸は時間と業務の2つです。
時間の軸ではアケルーンを使って人がいない早朝や夜間にも安全に入れるようにします。
トレーナーへの時間貸しや24時間の営業で、同じ店から新しい売り上げを取ります。
業務の軸では清掃や備品の補充を自社の施設運営の代行サービスに出します。
会員の管理や請求は自社の予約決済のシステムにまとめます。
トレーナーの指導は価値の源として人のまま残すと書いています。
なぜ売るのではなく買うのか:営業・売上・データ
ここで問いの前半に答えます。
なぜソフトを売るのではなく会社を買うのか。
結論は営業がいらず売り上げとデータを丸ごと持てるからです。
ソフトとして売るなら事務の経営者に影響して導入を決めてもらいスタッフに慣れてもらう必要があります。
自分の店ならその全部を自分で決められます。
売り上げも利用料ではなく店の売り上げとして会社の決算に入ります。
そして一番大きいのがデータです。
現場の運用データが直接手に入るので製品を直すサイクルが早くなるとフォトシンスは説明しています。
流れは3段階です。
まず自分の店で仕組みを試し、次にそれを事務向けのパッケージにまとめ、最後に加盟店や24時間事務など外の店に売ります。
フォトシンスが本命と書いているのは店の利益よりもこの外への販売です。
米国の例1:General CatalystとLong Lake
ここからは同じ考えがアメリカでもっと大きな規模で進んでいる例です。
主役の話を支える材料として3つ紹介します。
1つ目はジェネラルカタリストが支援するロングレイクです。
ジェネラルカタリストはスタートアップに出資するペンチャーキャピタルです。
AIの会社を自分たちで立ち上げて、その会社に業界の既存の会社を買わせています。
アメリカではこれをAIロールアップと呼びます。
人手で回っている会社を次々に買ってまとめ、AIを入れて利益率を上げるやり方です。
ロングレイクは2年半で40社を買い、自社のAIの基盤を全社に入れました。
そして2026年9月、出張管理の大手、アメックスGBTの買収を完了しました。
企業価値、つまり会社を丸ごと買う値段は約63億ドルです。
フォトシンスとは桁が大きく違いますが、ソフトの会社が業界の会社を買うという形は同じです。
米国の例2:Thrive HoldingsとOpenAI
2つ目はデータを取りに行く狙いを出資する側がはっきり口にしている例です。
ペンチャーキャピタルのスライブキャピタルが作った会社を買って長く持つための会社、スライブホールディングスです。
最初の柱は会計事務所で50社以上を集め、社員は2000人を超えます。
2025年12月にはAIの会社、オープンAIが株主になりました。
オープンAIは研究や製品のチームをスライブホールディングスの会社の中に送り込みます。
まず会計とITサービスの仕事を自動にします。
スライブのCEOは買う会社は業界の専門知識と現実のデータを持ち込み、AIのモデルを良くするのに役立つと話しています。
フォトシンスが店のデータで製品を直そうとしているのと同じ考え方です。
米国の例3:駐車場のMetropolis
3つ目は買えば一度に自社のシステムを入れられるという例です。
メトロポリスはカメラで車のナンバーを読み取り、出るときに自動で支払いが済む駐車場のシステムの会社です。
2024年5月、北米最大の駐車場の運営会社SPプラスの買収を完了しました。
企業価値は約15億ドルです。
買収の後、メトロポリスは北米で4000カ所以上の駐車場のネットワークになりました。
ソフトを駐車場の持ち主に1カ所ずつ売るより、運営会社ごと買えば4000カ所に一度にシステムを入れられます。
フォトシンスも自社の技術を入れる先を営業ではなく買収で手に入れようとしています。
抱えるもの:店の運営と利益率
ここから問いの後半です。その代わりに何を抱えるのか。
結論は店の運営の難しさ、借金との連、そして株式市場での評価の物差しが変わることです。
1つ目は店の運営です。
事務の売上はトレーナーの採用と定着、集客、家賃で決まります。
フォトシンスが加盟店が8割を超える会社を選んだのはこのリスクを小さくするためです。
2つ目は利益率です。
フォトシンスの売上から現価を引いて残る割合は2025年12月期で75.1%です。
店の売上には家賃や人件費がかかるのでこの水準には届きません。
つまり売上は増えても会社全体の利益率は下がりやすくなります。
抱えるもの:のれん・借入・株式市場の物差し
3つ目は借金との連です。
の連は買った値段と買った会社の純資産との差で、ブランドやノウハウへの対価として資産に計上するものです。
日本の会計の基準では毎年少しずつ費用にし、うまくいかなければ一度に減らす必要があります。
私の推計では今回5億円台後半がの連になる可能性があります。
実際の金額は買った会社の資産と負債を評価し直した後で決まります。
フォトシンスの営業利益は2025年12月期で2億3100万円です。
約6億円の借り入れはこの会社にとって小さくありません。
4つ目は株式市場の物差しです。
ここで物差しを変えます。
株式市場はSaaSと呼ばれるソフトの会社を売上の何倍かで評価しがちです。
店舗の会社は利益の何倍かというもっと低い基準で評価されます。
店の売上が増えるほど会社全体の評価もそちらに寄っていく可能性があります。
アメリカでも疑う声はあります。
高頻度取引の会社タワーリサーチキャピタルは3つの疑問を挙げています。
サービス業の会社はPEファンドとの取り合いで安く買いにくいこと、
古いシステムのAI化は言うほど簡単ではないこと、
そして2社目3社目のAI化が楽になるわけではないことです。
市場の反応・今後の予定と私の見方
市場の反応と今後の注目点です。
発表の翌日10月16日にフォトシンスの株価は上がりました。
前の日より5.6%高い507円で終わっています。
ただ3月に付けた年初からの高値538円には届いていません。
今後は11月1日に株を受け取り、12月1日に2社が合併します。
次の決算では業績への影響との連の金額が出ます。
説明資料は2件目の対象として小売、ホテル、飲食の店も挙げています。
最後に私の考えです。
フォトシンスの案件で大事だと思うのは値段の決め方を数字で公開している点です。
うまくいけば自社の製品が本当に店の利益を上げることを自分の決算で示せます。
うまくいかなければそれも決算に出ます。
昔のPEファンドのまとめ買いは借金とコスト削減で利益を出すのが中心でした。
今の案件は買った会社のデータで自社の製品を良くすることまで狙っていると私は考えています。
ジムの数字が初めて入るのは2026年12月期の決算です。
まとめ
今日の一言まとめです。
ソフトを売ってきた会社が客になるはずの会社を買うのは
営業なしで自社の仕組みを入れ売り上げと現場のデータを丸ごと持てるからです。
その代わりに店の運営と借金との連を抱えます。
この番組は投資を進めるものではありません。
詳しい票や出典はサブスタックの記事にまとめています。
プリマジック夕刊10月25日の放送でした。
今日も付き合ってくれてありがとうございます。
新しい一週間に向けてゆっくり休んでくださいね。
プリマジックでした。またね。
08:33

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