プロ野球の巨人は昭和40年から48年まで9年連続で日本一になりました。プロ野球の人気は、王貞治氏(現・ソフトバンク球団会長)と長嶋茂雄氏(現・巨人終身名誉監督)のON(オーエヌ)に支えられ、子供たちの夢をはぐくんできました。

「王は努力の人」「長嶋は天才」とよく言われますが、2人とも、すさまじい努力をし、天才でもありました。産経新聞に連載された「戦後史開封」を再構成してお届けします。

案内役は俳優の内田健介さんです。

 

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

【原作】「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊)
【番組制作】産経新聞社

 

番組のフォローと高評価をお願いします!
Apple Podcastでは皆様のレビューも募集しています。


■産経Podcast オススメのドキュメンタリー番組

・『宮本雅史が語る 特攻隊と女性たちの戦後』:元特攻隊員や遺族、残された妻への取材を20年以上続けている宮本編集委員が、自らの口で語ります。
産経Podcast「猛虎伝」~阪神タイガースの奇跡を振り返る:阪神が21年ぶりにリーグ優勝した昭和60年。トラ番記者だった田所龍一の目線で、音声ドキュメントとしてよみがえります。
・『話の肖像画』:デヴィ夫人/女優の河合美智子さん(オーロラ輝子)/検察に立ち向かった元厚生労働事務次官・村木厚子さんの半生をたどります。

 
■番組SNSでは最新情報をお届け
Twitter 
Facebook 
 
■産経Podcast 公式ウェブサイト
https://sankeipodcast.com/

■産経iD 公式ウェブサイト
https://id.sankei.jp/
※会員登録(無料)することで、会員限定のPodcastコンテンツを聴くことができます。

■産経Podcastとは
新聞紙面では伝えきれない情報を、産経新聞社の精鋭記者陣が厳選。
インタビュー、ドキュメンタリー、歴史、エンタメなど、15タイトル以上のオリジナル音声コンテンツをお楽しみください。 

 

 

 

 

See omnystudio.com/listener for privacy information.

00:01
戦後史開封
プロ野球ONの時代
最終話
主人が保守
わかってるな
案内役は私、俳優の内田健介です。
昭和49年10月14日
長島重雄の現役最後の試合は
高楽園球場での中日とのダブルヘッダーだった。
第2試合の8回裏
ついに長島の最後の打席が回ってきた。
主審を務めた松橋義樹は
中日のキャッチャーにこうささやいた。
わかってるだろうな
松橋はその意味をこう説明する。
審判も人の子
長島になんとかヒットで優秀の美を飾ってもらいたいと思いました。
長島に打たせろということだ。
すでに中日の優勝が決まり
完全な消化試合という事情もあった。
キャッチャーは
わかってます
と答えた。
だが長島は内閣の難しい球に手を出して
消灯頃でダブルプレーとなった。
球場全体が深いため息に包まれた。
松橋は言う。
しばらくしてピッチャーに会った時に
なんであんな球を投げたんだと聞いたら
緊張していたのでと答えました。
本人もなんとか打たせたいと思っていたんですよ。
試合の後長島は引退セレモニーに臨んだ。
私は今日引退を致しますが
我が巨人軍は永久に不滅です。
そうスピーチした長島の後ろのスコアボードに
主振松橋と写っている写真は
松橋にとって一生の宝だ。
それから3年後の昭和52年。
今度は大定原に全国民の視線が釘付けになった。
アメリカ大リーグのホームラン記録
ハンク・アーロンの755本に迫ろうとしていたのだ。
8月31日の試合の1回裏
いきなり755号が飛び出した。
主振を務めたのはやはり松橋だった。
松橋は言う
おめでとうと握手したいくらいの気持ちでした。
次は世界新記録の756号だ。
03:03
もう一本打ってくれないかな。
そんな思いが松橋の頭をかすめた。
長島の時と同じく審判の公正さを捨てていた。
審判はみんな思ってたんじゃないですかね。
ジャッジを公正に判断するのは当然ですけど
そういう気持ちは分かってもらえると思います。
王本人は淡々としていた。
前の年、705号目前で急に大騒ぎになった時
プレッシャーに負けて20日間もホームランが出なかった
苦い経験を教訓にしたのだ。
王は振り返る。
あの後はプレッシャーを勢いに乗せてしまうようにしました。
特に756号の時はファンの熱気に乗ってしまおうという感じでした。
家の前に新聞記者はいる、カメラマンはいる、子供たちもいるで
忙しくてプレッシャーを感じている暇がなかったですよ。
756号は9月3日ヤクルト戦の3回に飛び出した。
ホームランボールはライト外野席に座っていた会社員の男性の頭の上を越えていった。
その男性が振り返ると目の前に跳ね返ったボールが落ちてきた。
まさか拾えるとは思いませんでした。
土曜日だったから通路までぎっしりで身動きも取れないほどで
網を持ってきてる人もいましたし
とにかく他の人に取られないよう胸の前でしっかり抱えていましたよ。
すぐに係員が来て球場の裏へ案内された。
王がその場でサインしたボールと交換し握手までしてもらった。
その会社員の男性は物心ついた頃からOMのいる巨人のファンだった。
いつも王さんがホームランを打った瞬間
ワーッという歓声が球場全体を包む。
それが魅力でした。
一方の長嶋さんは派手なプレーが良かったです。
ONのようなスカーッとするスターがプロ野球にまた出てきてほしいですね。
お届けしたのは音声で聞く戦後式開封
プロ野球ONの時代の最終話でした。
06:03
案内役は俳優の内田健介でした。
アップルポッドキャストでは高評価とレビューをお待ちしております。
ぜひ皆様のご感想をお聞かせください。
07:00

コメント

スクロール