プロ野球の巨人は昭和40年から48年まで9年連続で日本一になりました。プロ野球の人気は、王貞治氏(現・ソフトバンク球団会長)と長嶋茂雄氏(現・巨人終身名誉監督)のON(オーエヌ)に支えられ、子供たちの夢をはぐくんできました。

「王は努力の人」「長嶋は天才」とよく言われますが、2人とも、すさまじい努力をし、天才でもありました。産経新聞に連載された「戦後史開封」を再構成してお届けします。

案内役は俳優の内田健介さんです。

 

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

【原作】「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊)
【番組制作】産経新聞社

 

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00:01
戦後史開封
プロ野球OMの時代
第2話王貞治、一本足多方の誕生
案内役は私、俳優の内田健介です。
昭和36年のシーズン終了後、巨人のバッティングコーチに迎えられた荒川博史は、
王に向かってこう言った。
三冠王を取るんだぞ!
昭和34年に成り物入りで入団した王だったが、
3年目を終えてホームランは年間10本そこそこと、首脳陣の期待には程遠い成績だった。
そんな王に荒川博史は三冠王を命じたのだ。
荒川が王に出会ったのは、王が中学生の時だった。
荒川が散歩していると、野球の試合に出くわした。
筋のいい左投手がいたが、バッターボックスでは右で打ってボンタイしている。
それが王だったのだ。
坊や、左で打ってみたら?
荒川がそうアドバイスしたら、王は
はい!
と素直に聞いて、次の打席では二塁打を打った。
素質がある。
そう思った荒川は、王を母校の早稲田実業に推薦する。
王は2年生の春、エースで四番で活躍し、選抜で全国制覇を成し遂げた。
荒川が巨人に招かれたのは、この王をホームランバッターに育てあげるためだったのだ。
荒川は振り返る。
当時の王は遊び好きで怠け者でした。
銀座通いをやめさせて、俺の言うことを聞かせるために三冠王を餌にしたんです。
マンツーマンに近い猛練習が始まった。
だが昭和37年のシーズンが始まっても、王のバットは火を吹かなかった。
王は次のように話す。
がけっぷちに立たされたような気持ちでした。
そしたら、荒川さんからこんな風にやったらどうかと言われたのが、一本足打法だったんです。
王は初めて一本足で打席に立った。
王は見事に宇宙艦にホームランをかっ飛ばした。
一塁コーチだった荒川はびっくりすると同時にほっとした。
一本足にした日にホームランが出たのは運が良かったです。
でも運というのは努力した人間にだけやってくるものです。
03:07
王はこの年38本でホームラン王と打天王の2冠に輝いた。
荒川の三冠王を取れという話は大げさではなかった。
次の年もホームラン王になった王は続く昭和39年、絶好調だった。
開幕戦で国鉄の金田正一から城外へ放ったほか、
5月3日の阪神戦では連続4打席ホームランの新記録も達成した。
広島カープは王への対策を考えた。
王の打球はほとんどが右方向に飛ぶので内野も外野も極端に右寄りに守らせたのだ。
いわゆる王シフトだ。
ところが王はものともせず、この年55本のホームランを打って日本記録をあっさり更新した。
王の努力は凄まじいものだった。
一本足で立ったまま我慢できる体勢を作るために息を止めて素振りを10本続けたほか、
合気道や居合を研究するなどバッティングには関係のない練習までやった。
王はこう話す。
明日どうなるのかは誰にも分かりません。
分からないからこそ夢中になります。
今日は良かったけど明日はどうかなという不安があるから
練習するんです。
王は常に分からない明日に向かって挑戦し続けた。
その結果が通算868本のホームラン世界記録なのだ。
次回最終話は長島修行の最後の試合や
王のホームラン世界記録を見つめた人の思いをお送りします。
次回予告
産経新聞社がお届けする戦後紙開封
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