改めまして、今晩のゲストはですね、株式会社コンサスの代表取締役社長、土居康史さんです。土居社長、こんばんは。
こんばんは、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今晩から3週間にわたってお話をたっぷりと伺おうと思っているんですが。
はい。
まず、コンサスという会社の業務内容といいますか、どういうことをしている会社なのかということを教えていただけますか。
はい。当社株式会社コンサスはですね、バルブでもステンレスに特化したバルブメーカーです。
バルブっていうのは、ライフラインをつなぐ非常に重要なもので、ライフラインに例えば水、電気、ガスのこの3つのうちでですね。
電気は電線を通しているんですけど、あと水とガスっていうのはパイプの中ですから、制御をするのはバルブなんですね。
そういう意味では本当にいなくてはならないものなんですけど、その中でも当社はステンレスっていうふうに特化してまして、ステンレスはステインとレスですから錆が否定型になります。錆ない錆びにくい金属なんですね。
ですから医薬だとか食品だとか半導体とかケミカル系のところに使うバルブを製造販売させていただきます。
錆ないということですから寿命も長いということですか。
そうですね。錆ないというか錆びにくい。ただものすごく塩分が高いところなんかでは錆びることはありますが、他の金属と比べると真っ赤になるということは少ない金属です。
なるほど。このバルブの働きっていうのは要は水とかガスとかの流れを制御するという理解でよろしいでしょうか。
そうですね。流したり止めたり流量を調整したりというものですね。
なるほど。非常に大事な調整薬ということになるわけですね。
そうですね。もしも潰れたらほっとくわけにはいかないので、もうダダ漏れになって周りに被害を及ぼしたりガスだったらそれこそもう死んじゃったりするので、要は修理はすぐしないといけない非常に重要な機器になります。
なるほどね。これ僕たちが日常的に見ることはあまりないものですか。
そうですね。バルブとしては屋根裏だとか地中に多いんですけど、一番身近なのは水道の蛇口だとかガス栓もバルブになります。
あれはそうなわけですか。この製造販売を創業時からされている会社ということですか。
そうですね。平成元年に創業した会社なんですけれども、バルブ業界というのはそこまでニーズがどんどん増えるところではないので、多分平成以降に生まれた会社でそこそこやってるのはうちぐらいが最後じゃないかなと思ってます。
あとはもう本当に古い会社が多い会社の業界ですね。
じゃあ業界では新規参入のほうになるわけですね。
そうですね。非常に若い会社だったと思います。
なるほど。それだけにいろんな挑戦をされていると思うんですが、このコンサスという社名ですね。少し僕も調べさせてもらったら、ドイ社長がお付き合いになったということだそうですが。
私が大学4年生の時に父が前職からバルブを売る商社に独立する。その時に会社名を考えてくれって言われて。
ただ本当に値段で売るんではなくて、商品力だとかお客様に浸透しなさいということを一からすごく叩き込まれたので、働く姿勢というのはものすごく学ばせてもらいました。
なるほどね、非常に勉強になったところという感じですね。
だから全然オシャレとかはかけ離れてましたけど、むしろ一生懸命するんやとか嘘をつかないとか、ちゃんと報告連絡相談をするんやっていうところは、外資系企業のほうがはっきりしてて、そういうだらだらしたとこ、ズブズブのところがないんですよ。
だからすごく僕にとっては自己管理もできていい環境だったように思います。
なるほどね、外資系ならではのドライさを身につけたという感じですね。
3年でそこを辞められた形になるんですか?
まあ辞めたと言いますかね、ちょうど父3年目くらいのときにバブル前世紀やったんですよ。
父1人で、ジムの女の子と2人でそこそこ商売やってて、めちゃくちゃ忙しかったらしいんです。
ところが当時すごい景気が良かったんで、誰も手伝いっていうか入社がない。
人手がない。
人手がない。そこで実家に帰る度に母からお父さん大変や言うてるわ。
周りから、あんたとか息子さんを手伝ってもらえやっても他人事のようにみんなに言われて、会う度に言われてて。
将来性とかじゃなしに、親が困ってるんやったら手伝わなあかんかなっていうふうに考えだしたわけです。
その当時の企業の規模ってどのくらいなもんですか?もう2人だけですか?
2人です。
従業員の方と社長のお父さんとかだけ。
そうです。
じゃあそこに3人目の社員として。
せっかくいい会社入ってそこそこ営業成績いいのに入社した。
その一番のきっかけが今の家内と結婚しようと思ってた時で、結婚しようと思ってるって言ったら、結婚費をどうするんやとか言われたんで。
うちの会社来てやったら今より給料渡すでって言われて、来てほしいようなこと言うのでね。
結婚とそういうふうなこと言うのと。
たまたまP&Gから東京転勤の話があって、3つが同時期に重なるのって早々人生でないやろうな、ターニングポイントやなと思って、思い切って一緒に仕事をすることを決めました。
これでもちょっと無責任になるように聞いてしまいますが、なかなかのギャンブル的な選択じゃないですか?
いや、今から考えたら何を考えてたんかなと思います。その後本当に入った後、今度バブルが崩壊してすごい不況が続いたんで、入社してもう5年、10年ぐらいはずっと後悔ばっかりしてましたね。
奥さんはそれに対するサポートとかどういう感じだったんですか?
いやもう家内は決めたことだからって言って、むしろサバサバと、本当にしんどい時も我慢してくれたし、本当にすごく僕にとっては力になってくれました。