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2026-10-12 08:26

第42回陰の名将異能伝佐々成政1/3話

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こんばんは。今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。 ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
前回までは、二人の父の誇りを受け継ぎ、 信じた義理と圧倒的な人徳によって歴史上唯一となる奇跡の丘陵最高を成し遂げた 立花宗重の物語をお届けしましたね。
今夜からは、神聖となる隠れた名称と異能の 血仏たちの物語が始まります。
記念すべき第一奏者は、織田信長への愚直なまでの忠誠を胸に秘め、 極寒の陽田山脈を命がけで奏破する伝説のサラサラ声を断交した 無骨な熱血感、笹成政の物語です。
執念と誇りに満ちた第一話をお届けしますね。
重政は、終わりの国、現在の愛知県にあたる地の小規模な城主の家に生まれました。
幼い頃から武芸の修練に没頭し、一度決めたことは絶対に曲げない頑固さと、 真っ直ぐで妥協を許さない気骨を持った少年として育ちました。
重政が若者となった頃、終わりを統治していたのは、 後に天下不武を掲げて乱世を駆け抜けることになる織田信長でした。
重政は信長の下に参戦すると、その不屈の闘志と命を顧みない勇猛さを買われ、 信長の精鋭部隊である黒ホロ州の筆頭として抜擢されたのです。
ホロとは、馬に乗って疾走する際に背中で風をはらんで膨らみ、 後ろからの矢を防ぐ武具のことですが、
信長はこのホロを赤と黒に分け、 特に信頼する精鋭の武士だけに着用を許しました。
黒いホロを背負った重政は、信長が挑む数々の激戦において常に最前線に立ち、 身体を張って敵陣へ突撃していきました。
桶狭間の戦い、美濃の攻略、そして阿西や朝倉との激闘など、 信長が命の危険に晒されるような過酷な戦場には、
常に黒いホロをなびかせて奮闘する重政の姿があったのです。
数々の戦功を重ねた重政は、やがて北陸の越中区に、 現在の富山県を中心とする地の平定を任されることになります。
北陸の地は、上杉家との緊張感や激しい切害など、 並大抵の武将では統治できない過酷な環境でした。
しかし、重政は持ち前の頑固さと情熱で、 領民や家臣たちを束ね、堅固な国づくりを進めていったのです。
主君である信長への絶対的な忠誠を胸に、 北陸のもさとして天下への道を支え続けた笹成政。
しかし、その信長が本能寺の変で突然この世を去ったことで、 重政の運命は激しく揺れ動いていくことになります。
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本能寺の変という突然の知らせは、 北陸の地で激戦を繰り広げていた重政の下にも激震をもたらしました。
敬愛する主君信長を失った悲しみと怒りに打ち震えながらも、 重政は上杉軍の圧力を押し返すため、すぐには京都へ向かうことができませんでした。
その隙に信長の仇討ちを果たし、 織田家の中で急速に発言力を強めていったのが橋場秀吉でした。
秀吉の対抗に対し、織田家の重心であった柴田勝家は深い危惧を抱き、 成り上がり者である秀吉を抑えるべく立ち上がります。
重政もまた信長への強い思いと織田家への忠義から、 勝家と共に秀吉に対抗する立場を取りました。
しかし、戦賀岳の戦いにおいて柴田勝家が敗北を起死すると、 北陸で孤立した重政は一度は秀吉に降伏せざるを得ない状況に追い込まれてしまったのです。
秀吉は重政の武勇を認め、越中一国の統治をそのまま許しましたが、 重政の心の中で信長への情熱と誇りが消えることはありませんでした。
やがて信長の次男である織田信夫と徳川家康が手を結び、 秀吉の覇権に対して挙兵するという大事件が起こります。
これが狛き、長くての戦いです。
この知らせを聞いた重政の胸には、再び熱い炎が燃え上がりました。
自分を育ててくれた信長様のご子息と、信長様が最も信頼していた家康公が立ち上がったのだから、 自分も織田家の武士として黙っているわけにはいかない。
そう堅く心に誓ったのです。
重政はすぐさま行動を起こし、秀吉側に値返っていた隣国、 野党の前田利家を攻撃し、北陸での先端を開きました。
しかし、各地で着実に勢力を広げていた秀吉は、 巧みな外交と圧迫によって織田信夫を単独で和睦させてしまったのです。
頼みにしていた信夫が戦いをやめてしまい、 徳川家康もまた秀吉との和睦に応じざるを得ない情勢へと追い込まれていきました。
織田家を再興し、秀吉の覇権を阻止しようとする情熱が、 あと一歩のところで費えようとしていたのです。
周囲のほとんどが大名や武将たちが秀吉の圧倒的な勢力に屈していく中、 成政だけは決して諦めませんでした。
徳川家康が秀吉と和睦を結ぼうとしていることを知った重政は、 家康の真意を直接確かめ、何としても再び立ち上がってもらうよう説得を決意します。
しかし、当時の越中から徳川家康のいる浜松へと向かう街道は、 全て秀吉方に組みした前田利家や植杉影勝の軍勢によって固く封鎖されていました。
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陸路も海路も塞がれた絶望的な状況の中で、 重政が選んだルートは、誰もが正気を疑うような前代未聞の道でした。
それは、真冬の猛吹雪が吹き荒れる北アルプス、 陽田山脈の厳烈な雪山を力づくで越えていくという、まさに決死の大縦断でした。
歴史上でサラサラ越えと呼ばれるこの雪山越えは、 冷下何十度という極寒の中、足元も定まらない氷壁や深い雪の急斜面を登り降りする、まさに命がけの試練でした。
頭上に倒れる火神や、深い谷底へと滑落していく仲間たちの悲鳴が吹き荒れる猛吹雪の中に消えていく中、
成政は唇をかみしめながら、ただひたすらに前を目指して足を進めました。
雪と氷に覆われた険しい山々を気力だけで乗り越え、 ついに重政は奇跡的にとうとうみこく浜松城へとたどり着き、家康との面会を果たしたのです。
ボロボロの着物と凍りついた体で家康の前に進み出た重政は、 涙ながらに織田家への忠説と秀吉に対抗することの意義を熱く訴えかけました。
しかし、時代の巨大な潮流を冷静に見極めていた家康の決意を覆すことはできず、 重政の命を懸けた説得は身を結びませんでした。
すべての希望が費えたことを知った重政でしたが、その顔に悔いはなく、 信長への愚直なまでの忠義を貫き通した男としての誇りが満ちあふれていたのです。
さっさなり政のお話、第1話はこれでおしまいです。
極寒の雪山を越えてまで信長への忠誠を貫こうとしたさっさなり政、 次は一体どのような物語が待っているのでしょうか。
今夜はどうぞ温もりのある布団に包まれて、 心も体もゆったりとお休みさせてあげてくださいね。
それでは素晴らしい夢が見られますように、おやすみなさい。
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