ミケランジェロの作品の紹介
ボイスドラマ、ミケランジェロ最後の審判。教会のおごそかな雰囲気と、かすかに聞こえるざわめき。システィな礼拝堂を静かで騒音な空気が二人を包み込んでいます。
マリアがトミーの肩にそっと手を置きながら優しく、マリア、トミー準備はいい?
ここだよ、ミケランジェロの最後の審判。
マリア、すごいな。なんだか空気が違う気がする。この壁画からすごいエネルギーが伝わってくるようだ。
そうでしょ。この絵は縦が13.7メートル、横が12メートルもある、とてつもなく大きな壁一面に描かれているの。
正面を向いて少し上を見上げてみて、そこに圧倒的なスケールで広がっているのが最後の審判だよ。
13メートル、想像もつかないな。一体どんな絵なんだろう。
絵の全体の構図はね、大きく分けて三つの層になっている。一番上が天国、真ん中がイエス・キレストを中心とした審判の場、
そして一番下が地獄へと落ちていく人々が描かれているんだ。
まず真ん中の部分から説明するね。 構図と力先。
マリアはトミーを壁画の前に案内し、ゆっくりと語り始めます。 絵の中心。
ちょうど私たちの目線の少し上あたりに、この絵の主人公であるイエス・キリストがいる。
彼は筋肉質な裸の男性で、右腕を高く上げて左腕を下ろしている。
これは生きとしかけるすべてのものを裁く、その瞬間を表しているんだ。
まるで今にも雷を落としそうな迫力がある。
裸なのか?
そう、ほとんどの人物が裸で描かれているの。
これはね、最後の審判においては、人間は生前の身分や財産をすべて捨てて、魂の姿に戻るという考えを表しているんだ。
イエスの花の色は、とても明るくて健康的。
周りの人物と比べても、ひときわ輝いているように見える。
彼の髪は短くてカールしていて、顔は少しふっくらしているね。
瞳は描かれていないんだけど、視線は私たちを見下しているように感じる。
イエスの周りには、たくさんの聖人たちが描かれている。
右には聖母マリアが、身を隠すようにキリストの傍らに立っている。
彼女の表情は、どこか怯えているようで、審判の厳しさを物語っているみたい。
色彩はどんな感じ?
全体的に、青色と茶色、そして土の色が中心になっている。
空は深く重たい青色で、まるで嵐の前の静けさを感じさせる。
そして肌の色は、光と影のコントラストがとてもはっきりとしていて、
筋肉の一つ一つが浮き上がるように立体的に描かれている。
力強くて、生き生きとしているんだ。
仮想部と風景
マリアはゆっくりとトミーの手を握り、絵の下の方へと意識を向けさせます。
絵の詳細と解釈
さて、絵の一番下、私たちの足元に近いところを見てみて。
ここには、人間たちが地獄へと落ちていく様子が描かれているんだ。
右側に、つまりトミーの左側には、悪魔に引きずられて地獄へと落ちていく人々がいる。
彼らの表情は絶望に満ちていて、肌の色は暗くて影が多い。
彼らが着ているのはボロボロの布切りのようなものだね。
一方で、左側、つまりトミーの右側には、天使に持ち上げられて天国へと昇っていく人々が描かれている。
彼らの肌は明るくて、希望に満ちた表情をしている。
景色は?
景色はね、ほとんど描かれていないんだ。
ただ、人物たちが浮いているような不思議な空間が広がっている。
でも、一番下には、地獄の入り口にある冥界の川、アケロン川が描かれている。
川の中には苦しむ人々がひしめきいらっている。
トミーはマリアの説明にじっと耳を傾け、時折深くうなずいています。
彼の表情は真剣そのもので、まるでその絵を心の中に描いているような感じでした。
マリアが再びトミーの肩に手を置き、顔を覗き込みながら、
どう?少しは想像できた?
ああ、すごくよくわかった。
マリアの言葉で、この壮大な絵が僕の目の前に現れたようだ。ありがとう。
よかった。ミケランジェロがこの壁画に込めた魂の叫びが、あなたにも届いたみたいで、私も嬉しい。
二人は静かにその場に立ち尽くしました。
見ることのできないトミーの心に、マリアの言葉が描いた最後の審判は、
きっと誰よりも鮮やかで力強いものだったに違いありません。
この壁画は、その巨大な壁に人間が背負う罪と罰、そして希望を描き続けているのです。