2020-03-04 11:48

桜蔭中学~2020年入試問題傾向分析!その2~

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毎週サブエピソードとして、実際に出題された2020年の入試問題を小川先生が分析し、問題を紹介しながらそれぞれの学校別にどういった傾向があり、来年以降どのような対策をしていくのが良いかを徹底解説します。
第2回目は女子私学の最高峰「桜蔭中学」です!
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http://bit.ly/36g57VN 
<制作>
出演:小川大介先生 
MC・プロデューサー:富山真明 
制作:株式会社PitPa

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2020年入試問題傾向分析、実際に取材された2020年の入試問題を小川先生が分析をしてですね、例を取りながらそれぞれの学校でですね、どういった傾向があったり、また来年以降、その学校をもし受ける場合にどういう対策をしていったらよいのかというのを解説していこうと思います。
前回第1回は奈良中でしたけれども、今回は女子私学の最高峰、桜蔭中学を解説していきたいと思います。今年の桜蔭中学については先生どんな印象をお持ちですか。
もうね、さすが桜蔭でね、特にブレることなく、もう例年通りと言っていいんですけども、じゃあ何をもって例年通りと言うかというと、この2020年の入試というのは、各受験校、新学校全体の傾向として、しっかりと目の前の情報を読み取って、組み合わせ考えていく力を問おうとする、そういった入試になっているんですね。
桜蔭というのは、もともと女子の中でも思考力と問題処理力というのを共に求める学校なんですけども、そこ自体は傾向は変わっていないんですが、例えば算数ですね、説問の中に定律減税を置いたりして、問題文を読んだ時に言っていることの意味がわからないと、あれってなってしまう。
ということは、その一つ一つの問題をただただこなすんじゃなくて、何を聞かれていて何を答えたらいいのかな、今自分が出したこの数字って何の数字だっけというところを確認しながら問題を解いてきたり、ぱっと見、見たことがないように見えるけど、でもきっとどこか糸口あるよなと。
自分の持っている知識のあれが使えないか、これが使えないか、一旦式に落としてみよう、図を変えてみよう、そういう手を動かすことで何とか解こうとする、練習をしてきたこと、先生の解説を待って、解説を聞いて、よしって覚えて、テストではその問題が解けますよっていう練習をしてきただけの暗記のことで差がつくような、そういうのが算数で出されていますね。
あと立体図形について空間把握の力が求められるので、それについても6年経ってから慌てて対策トレーニングやっても違うんですよ、つけ分けまでなかなかいかなくて、やはり4年、5年、6年と段階的に計算力も含めたトレーニングを積み上げてきつつ、
低学年時期からですね、立体感覚というのをブロックを実際に使って体感的に学んでみたりとか、時間があれば展開図を組み立てて図形作ってみたりとか、いろいろ自分の手で立体図形をスケッチしてみて感覚をつかんだり、そんな勉強をしてきた子は強いでしょうね。
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国語ですけど、ここも応援を本当に毎年大人が読んでも不快なと思える内容なんですが、世間一般の感覚でいうと、素直に勉強に取り組んできた中2、中3ぐらいの読解能力が欲しいなというのが応援の国語の到達イメージなんですけども、文章自体は時間かけて読んでいいんだったらわかるんですよ。
でも持ち時間を考えると、1回ずっと前から順に読んでいって、読み終えた時点で全体の内容がだいたいわかる。
その上で、例えば一番の論説であれば、説問を順に解いていく際に、一つ一つの問題を見て、じゃあ内容が説明されていた段落をその場で特定できたら、どれを要素に使おうかなと決めて、その場で記述ができていく。
2度見、3度見をしなくても書き進められる力っていうのはいるんですね。
じゃあどういう子がそれができるかというと、一つ一つの段落内容の要点を順に頭でまとめながら、もしくは線を引きながら読み進めていく力。
これも6年だけでは無理ですね。5年、6年、2年間十分な読解を重ねてきた子でないとなかなか厳しいなと思います。
大量じゃなくていい。毎週毎週一つ二つの文章でいいから、内容のあるものをしっかり読み取って、要約するとどういう内容かなというのを大人と話してみたり、もしくは記述問題を嫌がらずにですね、一つ一つ書き上げることによって段落内容の要点をつかむ練習を重ねる。
これが論説の方の鍛え方。
今年の大物には小説なんですけども、場面が中国のある集落の昔からの風習に基づいて、嫁として突入で行くお姉さんにまつわる話で、そこに文字を書くということがその集落の女性にとってどんな意味があるのかという独特の事情が書き合わされた文章で、
身の回りに全くないわけですよ。与えられた設定をその場で読んで、その場で場面イメージが広がるか、そこに登場してくる人々のその文章の中に出てくるセリフであったり表情等から、日頃こういう感情の下でこんな人間関係の中で過ごしている人たちなんだなというのを読み取っていく説問なんですね。
ということは、日頃から様々な分野について興味を持って読んでいますが、なんでここでこんな気持ちが動いたのかなという疑問を持ってその場面を理解しようとしていますが、求められている。
中国の場面なんだけど、実は心情としては日本人だろうが変わることのない普遍的な友情であったりとか、自分自身が文字を書けるようになったことでなんとも言えない幸せが広がるシーンがあるんですけど、その達成感といった心情であるとか。
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ただ一問すごく難しいのが、途中の場面でギリの母、「この子に文字なんて書けないよ。そんな学ないんだから。」と言って言い捨てられる。最後の最後にそのように言われていたお母さんが文字をしたためているんですね。
つまり、その集落において女性がそういう学問なんて持たなくていいと言われている中で、でも自分を表現する、表すものとして文字を実は隠れて書いている。書けるということに自分という存在、アイデンティティを確認している。そういう最後で、その文字にどんな意味が込められているだろう。
置かれている状況、境遇も踏まえた真実を表現する。言われたらわかるんだけど、いざ書こうとすると、なんかね、書きにくいです。なので口先で終わらさずに、ちゃんと書いて人に読んでもらったか、ということが試される。そういう入試でした。
どんな子が、じゃあその応援国語をこなしていってるかというと、これもね、やはりもう子供たちの国語力を育てる上での王道なんですけど、大人の関わりなんですね。聞いてやる、書いたものを読んであげる。こういうところも見えてくるよね、大人なりの見方を教えてあげる。こっちの本も読んでみたらと進めてあげる。
テキスト与えでゴリゴリとかして丸付けして、だけでは身につかない言葉の広がり、そこを大事にできる家庭や環境にあるかどうかというところに集約される。ハードルを上げてしまうようだけど、お家の教育能力、親御さん自身の学びの力というのが残念ながら露骨に反映してしまう。
子供をどこかの塾に入れて特訓させればなんとかなるというものではなくて、親であるこちらも自分たちの学びというのを見つめ直して、子供の環境をいかに作ってあげるかというのが大事になってきますね。
これは社会もそうで、むちゃくちゃ細かい知識は別に聞かれないんですけど。地図帳を日頃から開いて指でなぞるようにして地形を理解しようとしてるかとか、単に単語を覚えて終わりじゃなくて、繋がりの意味を持ってるかとか、海流がどこで分岐していって、その結果魚の流れ、水温がどうなって、それは気温にどう繋がってるのか。
繋がりを意識しながら学べてるか、資料を見ながら学べてるかっていう日常が問われますし、そういったところは国語や算数とも繋がるのが多いんでしょうね。理科もですね、時事的な問題が出るんですね。
そうなんですね。
出るんですね。例えば都市鉱山なっていう言葉が出たり、都市の有志なんかね。ニュースを見てたり、これ何?って言ってる子なら知ってるんだけど、塾のテキスト、問題書をこなしてる子には触れられないもの。
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そうですね。
なぜ出すかといえば、やはり日常この子は大人と会話してますか?世の中のことに興味持ってますか?ということを聞いてるんですね。なので、言葉だけ聞くと誤解を招きますが、育ちを聞いてるのが有志の特徴です。
だから、お子さんが応援に行けばいいなと興味があるご家庭は、僕はお勧めするのはご家族で1年分でも2年分でもいいから、4科目の問題を目を通すことですね。応援中に。
こういう問題を出すことで、この学校の先生は子供に何を求めてるんだろうね。どういう力を求めていて、それはなぜなんだろう。学校からのメッセージを読み味わってほしいです。
そうした時に、我が家の子供の育て方、何を大事にしてきたかということを夫婦家族で振り返って話し合っていただきたい。そこに軸が応援の示していることと一致しているなら、自信を持って取り組めばいいし、そこまでは考えてなかったなということが気づけたら、それは学校のメッセージがキャッチできてよかったなという話で、
これから何ができるか、家のできることも考えてみようよというふうにしていけばいい。せっかく憧れの学校に目指すんだったら、学校が示してくれている子供たちを伸ばす上でのメッセージというものも学びの材料にされていけばいいんじゃないかなと思います。
親も子も、自治問題ニュースに触れて、親がそもそもそれに対してどう考えているかということも。
親が社会に関心を持っていないうちの子が応援を目指すのはむちゃくちゃ難しいですよ。
ということですよね。
国語も。
映画評論家みたいな、物語を見て読んでどう感じるかということをちゃんと説明。
結局どういうことかというと、自分の世界を持っているかを聞いているんです。何にも関心を持たない、そうなんだと、覚えているからいいよ、知っているとか、一度見たからいらないとかいう情報を処理するような形。
育っている子は厳しいでしょうね。
ということなんですかね。
YouTubeを垂れ流してずっと見ているタイプの子は厳しいですよ。
ということですね。
これは別にYouTubeは全面的にダメって言うんじゃないけど、流すように消費しているようでは厳しいでしょうね。
そうですね。
分かりました。
今日もありがとうございました。
はい、ありがとうございます。
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