1. Off Topic // オフトピック
  2. #216 The New York Timesのバ..
2024-05-23 50:08

#216 The New York Timesのバンドル戦略

<目次>
() OP NYTバンドル化の歩み
() 「The Boston Globe」買収の背景
() 複数プロダクトの成長
() クロスワードやWordleのゲーム事業は侮れない
() 占いとかもありかも?/他社もやってるゲームプロダクト
() スポーツメディア「The Athletic」買収、NYTとの相性
() NYTのファネル戦略と新規獲得プロダクト
() ビルとネイバーフッド

<参照リンク>
https://offtopicjp.notion.site/216-2efd0ad70e534fc3b807b60ff48bff08?pvs=4

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00:05
草野 みき
皆さんこんにちは、草野みきです。
Off Topicは、アメリカを中心に、最新テックニュースやスタートアップ、ビジネス情報を入力深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、ニューヨークタイムズのバンドル戦略後編について話していきたいと思います。
宮武 徹郎
はい、前回に引き続きニューヨークタイムズの話をしていきましょうというところですね。
前回、先週に関しては、ニューヨークタイムズのビジネスモデルの進化ですかね。
それが、インターネットの時代というところと、インターネットの時代の中でのメディア事業にすごいフィットしたものというところについて話していったと思うんですけど、
最初はデジタル上にちゃんと対応するというところ、その後にサブスクファーストで広告セカンドのビジネスモデルを築けたというところが、
特にニューヨークタイムズの周りの多くのメディアが苦しむ中で、ニューヨークタイムズが成功できた一部の理由なのかなというところについて話していきたいと思うんですけど、
今日に関してはその次のフェーズですね。本当に2020年代ぐらいから本当に加速し始めたと思うんですけど、ニューヨークタイムズがさらに進化するためにはオーディエンスを拡大しながら、
よりマネタイ戦略を拡大しないといけない。それをどうやってやるのかっていうところでいきますと、割と有名だと思うんですけど、ニューヨークタイムズのバンドル戦略。
草野 みき
いろんなメディアを囲ってみたいな。
宮武 徹郎
そうですね。いろんなメディアでしたり、いろんなプロダクトを囲って、それで一緒に販売するっていう戦略を持っているので、そこについていろいろ話したいと思うんですけど、
過去のポッドキャストで、それこそバンドル化とアンバンドル化のエピソードがあったと思うんですけど、2年ぐらい前に、多分1年半ぐらい前ですかね、出したものだと思うんですけど、
そこで、世の中には2つのマネタイ方法があると、バンドル化するかアンバンドル化するかっていう話をしたと思うんですけど、ニューヨークタイムズは今回、現代のメディア環境の中でのバンドル方法を見つけたっていうところですね。
草野 みき
誰の言葉でしたっけ、ネットスケープでしたっけ、あれって。
宮武 徹郎
確かネットスケープかなと思いますね。当時のCEOかなんかだったと思うんですけど。
確かに。
なんで、ここのニューヨークタイムズのバンドル、戦略について今日話していきたいと思うんですけど、実はニューヨークタイムズって昔1回バンドル化しようとしたんですよ。
その前にも。
それで失敗したことがあるんですよ。
で、これは1993年に行おうとしたんですけど、その時に、ボストンのすごい有名な新聞社、ボストングローブっていう新聞社があるんですけど、そこを買収したんですよ。
03:05
宮武 徹郎
そこ1.1ビリオンの額で買収したんですよ。
なんで、今の為替で結構やばいことになってるので、あれですけど。
草野 みき
今やばいですね。
宮武 徹郎
今やばいですよね。
草野 みき
今やばいですね。
宮武 徹郎
なんで、まあ。
もっとやばくなってるかも。
そう、もっとやばくなってるかもしれないですけど、まあ、1,000、1,600億円ぐらい、1,700億円ぐらい。
草野 みき
有名ですもんね、ボストングローブ。
宮武 徹郎
そうですね、有名ですよね。
でも、強豪の新聞会社を買収して、よりコンソリレーションしようとしてたタイミングだったんですけど、それが1993年で、その20年後にボストングローブ売却してるんですよ。
草野 みき
結構早いですね。
宮武 徹郎
そうですね、まあ、20年間、そうですよね。
20年間。
特に新聞業界、20年間です。
2013年です。
草野 みき
確かに、確かに、なるほど、それは長く、短くないです、なんでもないです。
宮武 徹郎
ちなみに、いくらで売却したと思います?
草野 みき
え〜。
宮武 徹郎
これちなみに失敗してるっていう前提なので、それを踏まえて。
草野 みき
まあ、めちゃくちゃ下がってますよね、きっと。
宮武 徹郎
あの、まあ、額を言っちゃいますけど、70ミリオンで売却してます。
草野 みき
おお〜。
宮武 徹郎
なんで、100億円ちょっとですよね。
草野 みき
うわ〜。
宮武 徹郎
なんで、あの、正直、これに関しては、まあ、その間、どれくらいそれで儲かったかどうかわからないですけど、
その、あの、ボストングローブの価値自体は下がったっていうところですよね。
草野 みき
いや、売却したのっていつでしたっけ?
宮武 徹郎
えっと、2013年ですね。
草野 みき
13年。
宮武 徹郎
ちょうどこのデジタル戦略を、たぶん、ちゃんと整い始めたタイミングだと思うので。
でも、なんか、これってすごい正しい売却っていうか、その、ニューヨークタイムズからすると、たぶんそのバンドル戦略が、そのボストングローブと合わなかったんですよ。
で、これは昔あって、今だと合わないっていう話になっていて。
で、えっと、なぜかというと、もともとのそのボストングローブを買収したときのバンドル戦略って、
サプライ側の効率性を高めるためだったんですよ。
いわゆるそのコンテンツ政策をより効率的にできるように、いろんな競合の新聞社を買収して、
いわゆるその中堅型で、いろいろコンテンツを作って、それをいろんな場所で出すっていう戦略だったと思うんですけど、
これは、えっと、その前提としてあったのが、ボストングローブとニューヨークタイムズは同じプロダクトを持っていたんですけど、
違う市場で戦ってたっていう前提なんですよ。
いわゆるその、ボストングローブは基本的にボストンにフォーカスしているので、いわゆる地域限定だったんですよね、ある程度。
基本的にボストングローブを読む人たちは、ボストンにいるっていうところで、
ニューヨークタイムズもどちらかというと東海岸とか、別になんかボストンも多分一部カバーされてるんですけど、
06:04
宮武 徹郎
完全に競合にならなかった、地域的には。なので、同じプロダクトを持ってたとしても、全然大丈夫だったんですよ、昔は。
それが新聞業界のタイミングだったんですけど、インターネットによってメディアがどんどんアンバンドル化したことによって、
そのディストリビーションモデルがアンバンドル化したじゃないですか。
そうなった時に何が起きたかというと、ボストングローブとニューヨークタイムズは同じプロダクトだけではなくて、同じ地域で戦い始めたんですよ。
いわゆるそれがオンラインっていう。
草野 みき
インターネット。
宮武 徹郎
そうなると、結局ボストングローブを持っててもあまり意味がないですと、同じプロダクトであれば。
草野 みき
なんか、地方の新聞社が一番最初にそこの現地のニュース仕入れるから、いいよねって感じはすると思うんですけど、
そうじゃなくなって、もうオンラインのツイッターの人とか、すぐに出ますもんね、その地域とか地方とかのニュースって。
宮武 徹郎
そうなんですよ。
もちろん、草野さんが言うように、多少のリアルタイム性の優位はボストングローブだとあるかもしれないですけど、
そこまではないと。特に1.1ビリオンの価値はないっていうところですよね。
なので、インターネットが普及するとともに、どこの部分を重要視するべきかっていうのを多分ニューヨークタイムズが考え直した時に、
それがサプライ側じゃなかったんですよ。いわゆるコンテンツ制作側ではなくて、デマンド側だったんですよ。
いわゆるユーザーをいかに取れるかっていう。
草野 みき
そっちのほうがでも難しそう。
宮武 徹郎
そっちのほうが難しいと思います。
草野 みき
育てなきゃいけない。育てなきゃいけないというか、集めないといけないですもんね。
宮武 徹郎
ユーザー獲得の方法を考えないといけなくなった時に、新しいバンドロー方法をニューヨークタイムズは考えないといけなかったんですよね。
それが今の現状だと思うんですけど、ニューヨークタイムズって今複数プロダクトを抱えてるんですけど、コアはニュースプロダクトですよね。
それ以外にゲームとかクッキングとかオーディオとか、あとワイヤカッターっていうメディアと、あとザースレチックっていうメディアを抱えてるんですけど、
基本的にその6つのプロダクトになるんですかね、がメインの主要プロダクト。
これをバンドル化しているので、ニューヨークタイムズのバンドルプロダクトってすごい簡単に言うと、
基本的に各プロダクトごとのサブスク購入はできますと。
ただ2つ以上欲しいときは基本的にバンドルで組み合わせて購入できるので、そっちのほうが基本的に1個1個買うよりも安いですと。
基本的にニューヨークタイムズとしては課金してほしいのがオールアクセスバンドル、いわゆる全部のプロダクトにアクセスできるっていう月額プランがあるんですけど、
これもいろいろ彼らの上場している会社なので、決算発表でいろいろ話しているんですけど、
09:04
宮武 徹郎
2022年末には登録者の26%しか複数プロダクトに登録してなかったんですよ。
もうちょっと具体的に言うと、26%が複数プロダクト、41%がコアのニュースだけ。
25%が他のニュース以外のプロダクトだけ。
草野 みき
なんかでもまんべんないですね。
宮武 徹郎
そうですね。
草野 みき
それすごいな。
宮武 徹郎
基本的に彼らコアがニュースなので、それが一番多くて。
草野 みき
それ以外も3分の1ぐらいありますよね。
宮武 徹郎
そうですね。4分の1が他のシングルプロダクトを登録していて、
あと残り8%が紙ですね。
それがその1年後の去年末、2023年末ですと、41%が複数プロダクト。
草野 みき
半分ぐらいが。
宮武 徹郎
それが2年前ですと26%だったので、そこから41%まで増えているのはめちゃくちゃすごいですと。
その代わりニュースだけの人がかなり減ったんですよ、割合として。
草野 みき
じゃあ2つ目も購入、もしくは全部買って人が増えたって。
宮武 徹郎
そうですね。
なので、そういう意味でも彼らのバンドル戦略がうまくワークしてると思うので。
そこの内訳で言うと、41%が複数プロダクト、ニュースだけが26%。
で、他のプロダクト1つだけ、ニュース以外のプロダクト1つだけ登録しているのは26%。
で、紙が6%っていうところになっているので、基本的に一番伸びているのが複数プロダクトのところですと。
なので、ニューヨークタイムズとしてもこのバンドル戦略。
多分、今朝発表で何回もバンドルっていう言葉を言ってるので、
ちょっと具体的にそこをカウントしなかったですけど、それだけ今彼らがそこを押してるっていうところではありますね。
彼らのサイト、草野さん彼らのサイトとかって結構見たことってあります?バンドルページとか。
草野 みき
あると思いますね。でも課金してないので、めちゃくちゃ見てるかっていうとそんなにかもしれないです。
宮武 徹郎
なかなか価格ページとかってあんま見ないと思うので、普通ですと。
草野 みき
価格、プライシングってことですか。
見て諦めたって感じです。
宮武 徹郎
あと僕はなんかいろいろ今回のポッドキャストに合わせていろいろリサーチするために個別のプライシング、各プロダクトのプライシングを探そうと思ってたんですけど、
めちゃくちゃ難しいんですよ。
めちゃくちゃオールアクセスを押すので、彼らが。
12:02
草野 みき
それぞれどれ比較が難しいっていう。
宮武 徹郎
ほぼないんじゃないかっていうレベルの見つけづらさなんですよ。
たぶん3、40分ぐらい探そうとしたんですけど、全部見つからなかったんですよ。
草野 みき
それはなんかそれでユーザーフレンドリーなのか、ニュースレター解約しにくくするUIみたいな。
宮武 徹郎
ニューヨークタウンドはそれで有名でもありますからね。
電話しないと解約できないみたいな。
今はどうかわからないですけど、昔はそうだったので。
明らかに彼らはオールアクセス、バンドルを押そうとしてるんですけど、
このバンドルの具体的な戦略、これはニュース以外のところに主にフォーカスを置くんですけど、
まずはゲームがすごい強いですよね。
草野 みき
ワードルとクラスワード。
もともと紙面から強いですもんね。
そうなんですよ。
人気ですもんね。
宮武 徹郎
でもすごい面白いのが、昔のニューヨークタイムズの記事を見ると、実はクロスワードをすごい批判してたタイミングがあって。
草野 みき
自社が。
宮武 徹郎
自社が、自社が出す前に。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
クロスワードが多分アメリカ中で人気になり始めていて、
それでそこでニューヨークタイムズがある自分たちの記事で、クロスワードはうちらは出しませんと。
ちょうどマージャンが流行ってたタイミングの後だったらしくて、
これは一時的な流行にしか過ぎませんみたいなことを明確に書いてあって、
それをめちゃくちゃその後取り入れるっていうのは、それはすごい面白いんですけど。
草野 みき
メディアあるあるですね。
宮武 徹郎
どっちも意見載せるみたいな広い期間で見ると。
なので、今ではニューヨークタイムズにとってこのゲームっていうのは、
ただその事業として、ゲームの事業として重要だけではなくて、
全体のバンドル戦略としてめちゃくちゃ重要な立ち位置になっていて、
特にそれは新規ユーザー獲得のためのすごい重要な戦略なんですよ。
しかもこれは元々はニュースがコアプロダクターだったので、
ニュースを基本的に推してたのが、最近ですとやっぱりゲームが
よりユーザー獲得につながるっていうのを彼らも、
たぶん2,3年前からの大きなシフトで、
しかもこのニュースとゲームをどっちも登録してくれるユーザーに関しては、
一番リテンションが高いらしいんですよ。他の組み合わせよりも。
草野 みき
なんでなんですかね。
15:01
宮武 徹郎
毎日来るからな気がするんですよね、どっちも。
草野 みき
ワードルもクロスワードも、自分の知性をぐすぐられるゲームじゃないですか。
普通のパズルゲームじゃなくて、自分の知識が試されてるゲームだからこそ、
それを拡散したくなるのもわかるし、それとニュース的なコンテンツが
結びついてるっていうのもわかる気がしますね。
宮武 徹郎
たしかに。どっちもテキスト系のゲームっていうのは相性いい気がしますよね。
なんで、そういうのもあって、特にワードルとかそういうのもあって、
ニューヨークタイムズの社内では半分冗談でよく言われてるのは、
ニューヨークタイムズはゲーミングカンパニーなんじゃないかと。
ゲーム会社でたまたまちょっとニュースを出してるみたいな。
草野 みき
結構前のエピソードでもありましたよね。
ワードルだけが生き残る世界みたいな。
宮武 徹郎
そうですよね、ありましたね。
草野 みき
それはなんかありかし合ってるのかもしれないですね。
宮武 徹郎
いや、たぶん合ってると思います。合ってると思いますし、
なんか最近僕も見た、これはニューヨークタイムズが出した数字ではないんですけど、
これは予想、EPITっていう会社の予想なんですけど、
ニューヨークタイムズのさまざまなアプリの中の滞在時間を比べてる図があって、
それがちょっとツイッターでバズってたんですけど、
そこで見ると、ニューヨークタイムズのゲームアプリの滞在時間が、
ニューヨークタイムズのニュースアプリを超えてるっていう。
草野 みき
確かに。
宮武 徹郎
分かりますよね。
ワードルとかクロスワードルとか遊んでると、
結局そこで結構時間かかってるんですけどね。
そういうのもありますし。
結局ニューヨークタイムズのゲームアプリって、
結構頻繁にトップ30に入っていて、
iOSだとトップ10に入ることって多くて、
最後確認したとき、3位に入ってたので、
コールオブデューティーとモノプリゴーの後だったので、アメリカでは。
やっぱりすごい人気ではあるんですけど、
その現象自体は多分あんまり不思議ではないはずで、
昔それこそ紙の新聞でも、
エンゲージメントがどこから来るかっていうと、
もちろんニュースとかからも来るんですけど、
それ以外に株価のリスティングとか、
映画の時間帯のスケジュールとか、
スポーツのスコアとか、
それこそコミックとか、
クロスワードとかから来ているケースが多かったので、
それをそれぞれ分解して、
複数のアプリを通してバンドル化しているのが、
今のニューヨーク・タイムズかなっていう。
今のニューヨーク・タイムズは、
18:02
宮武 徹郎
クロスワードを1942年から始めてるんですけど、
もともと彼らがクロスワードを始めた一部の理由、
1942年だったので、
ちょうど第二次世界大戦の最中だったんですよ。
結構ネガティブなニュースが、悲しいニュースが多い中で、
ちょっとリラックスできるために、
もともと出してたらしいんですけど、
今ではめちゃくちゃ重要なポジショニングになっていて、
彼らのゲーム事業部って、
100人以上の従業員がいるんですよ。
結構な人がいて、
もちろんそこではクロスワードの編集者もいれば、
実際エンジニアもいれば、PMもいれば、
マーケティング・データ・デザインチームもいるっていうところなので、
結構しっかりしたチームを抱えていて、
2020年時点では、
85万人ぐらいがゲームに登録していて、
そこは多分2019年から40%ぐらい増えていて、
多分2800万人が、
少なくとも1回ぐらいゲームは遊んだことあるみたいな話だったんですけど、
それが多分コロナ後すごい伸びて、
特に多分2021年以降、
いわゆるワードルとかの買収以降、
多分すごい伸びたんですけど、
2022年の10月時点の、
ニューヨークタイムズのゲームアプリのデイリーアクティブユーザー数が、
88.6万人だったんですよ。
その1年後、260万人まで増えてるんですよ。
草野 みき
えー、ワードルの時ぐらいがあったんですか?
宮武 徹郎
ワードルが多分すごい影響を与えたと思います。
それ以外にも、
わりと数年前に出したコネクションズっていう言葉の連想ゲームもあるんですけど、
それも多分ウィークリアクティブユーザーで1000万人超えていたり、
あと彼らクロスワードのミニバージョンがあるんですよ。
ザ・ミニって呼んでるんですけど、
それはクロスワードって結構大変なので、
草野 みき
そうですね、時間かかりますよね。
そうなんですよ。
宮武 徹郎
なんでそれのミニバージョンをやって、
そこでユーザーを引き寄せたりとか、
あとスペリングビーっていうのもあるんですけど、
基本的にそれプラスクロスワードで、
5つですかね、ワードル含めて、
ゲームの中でもバンドル戦略を取っている状況ではあって、
ただやっぱりワードルの影響が強すぎますよね。
草野 みき
強すぎますね。
ソーシャルで投稿しやすいじゃないですか、他のサービスより。
四角いブロックで自分が成功したっていうのが、
みんなでシェアできるのも楽しいし、
最初あれ買収された時どう思いました?
と思ったんですけど、
でもあのゲームって結構革新的ですよね。
21:02
宮武 徹郎
やっぱりすごいシンプルなゲームではあるんですけど、
めちゃくちゃわかりやすいですし、
それこそ共有しやすいっていうのはめちゃくちゃいいポイント。
しかも自分のプログレスを出せるじゃないですか、
いわゆるどういうふうにそこまで至ったのかみたいな。
それを一発で当てたらそれはそれで面白いですし。
草野 みき
あと英語が苦手な人からしたら、
クロスワードとかミニもやったことあるんですけど、
やっぱり難しくて、
それの中で言うと一番窓口がやっぱり広いのは、
ワードルだと思いますね。
宮武 徹郎
確かに単語ベースですからね。
クロスワードだと質問とか何かがあって、
それをカルチャー面での理解度が結構問われる時があったりすると思うので。
草野 みき
それがもう分かんないともう終わりっていう感じなので。
昔3ってゲームあったじゃないですか。
今もありますけど。
有料か何かのかわいいUIのスマホのゲームで、
3の倍数のカードで束を増やすみたいな。
説明下手なんですけど、
でも知ってる方は知ってると思うんですけど、
それ以来の衝撃って感じのゲームでしたね。
宮武 徹郎
しかもあれ、たぶん2021年末ぐらいに出たと思うんですけど、
一瞬でめちゃくちゃ広がりましたよね。
それもたぶんあって、
でもすごかったのが、
ニューヨークタイムズの買収スピードが早すぎたんですよ。
草野 みき
動くの早かったですね、確かに。
宮武 徹郎
動くのめちゃくちゃ早くて、
ニューヨークタイムズが、
もともと彼らの記事書いてたので、
ウォードルについて。
そこでいろいろ指標とか知ったらしいんですけど、
そのリテンションの指標を知って、
これは良さそうってなったらしくて、
一番最初に創業者の女子ウォードルさんと電話したのが、
2022年1月5日なんですよ。
草野 みき
おー、仕事してるなぁ。
宮武 徹郎
そうですね。アメリカは早いので。
で、1月31日には発表してるんですよ、買収したっていう。
一応数億円っていうレベルの買収だったので、
割とクイックに多分判断はできたはずなんですけど、
それをそのスピード感でできたのは、やっぱすごいなって思いますよね。
草野 みき
確かに、ウォードルみたいな衝撃的な言葉を使った、
簡単なユニバーサルなパズルゲームって、
なかなか出てこないから、これだって思ったんでしょうね。
宮武 徹郎
そうですよね。しかもやっぱテキストベースであって、
24:00
宮武 徹郎
ある程度編集能力も活用できるっていうか、
言葉選びとかもできるので、
そういう意味だとクロスワードの編集部と、
いろんな同じスタッフで対応できたっていうのもありますし、
あとやっぱり属性がもう少し年齢層が低かったので、
なんでニューヨークタイムズからすると、
どんどん新しいオーディエンスをリーチするためには、
すごい適切なゲームだったんですよね。
確か、ウォードルを買収した3ヶ月以内で、
数千万人っていうレベル間で新規ユーザー獲得してたんですよ。
ニューヨークタイムズ。
それはすごいなって思いますよね。
もちろんそこから実際課金するとかまでハードルが別途あるので、
実際そのワードル無料で遊べるので、
そういうふうにしてたと思うんですけど、
もう一つやっぱりすごいのは、
ゲームってだいたい長続きしないゲームが多いので、
でも2022年に多分ピークしたと思うんですけど、
2023年でも全然人気ですし、
確かニューヨークタイムズのゲームに実際サブスクしてる人たちのうち、
35%がワードルが最初のきっかけっていうのを言ってるので、
それだけ新規ユーザーのドライバーになってるっていうのはすごいですよね。
草野 みき
すごいですね。
作った人はまだニューヨークタイムズにいるんですか?
宮武 徹郎
たぶんいないと思います。
草野 みき
本当にプロダクトだけ。
宮武 徹郎
そういう意味だと全然数億円以上の価値を全然あった買収ですよね。
ニューヨークタイムズとしてはこのゲーム事業の中で、
唯一有料になってるのってクロスフォワードなんですよね。
それもすごい、たぶん一番ハードルが高いゲームだからっていうのもあって、
やっぱりこのゲーム事業の一番の目的って新規ユーザー獲得でもあるんですけど、
2022年に初めてニューヨークタイムズがニュースじゃないデジタル登録者が
ニュースのデジタル登録者の新規ユーザー数が超えたタイミングで。
なんでやっぱりずっと今までコアなユーザー獲得方法がニュースだったのが
ようやくそれが違うところにシフトし始めてる。
草野 みき
それがクロスフォワードだったっていう。
宮武 徹郎
それがクロスフォワードがたぶん一番ハードルが高いので、
正直そこではないと思うんですけど、ゲームですよね。
ゲームから入ってもらって、そこからどんどんいってもらうっていうところだと思うので。
なんで去年、去年だけでニューヨークタイムズのゲームは
27:00
宮武 徹郎
80億回遊ばれたんですけど、プレイされたんですけど、
その前の年から2倍増えてるんですよ。
それはすごい数値だと思うんで。
ちなみにこの80億回中、ワードルって何割占めてると思います?
草野 みき
7割ぐらい。
宮武 徹郎
めっちゃ近いです。6割です。
でも6割ってすごい数字なので、48億回がワードルなので。
草野 みき
その4割は他。
宮武 徹郎
4割は他の、ミニとかスペリングビーとかコネクションとかそっちだと思うんですけど、
48億回っていかにワードルがたぶんニューヨークタイムズの戦略を変えたんじゃないかなって思うぐらい、
ゲーム事業に注力し始めたのかなと思いますよね。
草野 みき
結構歴史を変えたプロダクトでしたね。
宮武 徹郎
だと思います。いわゆる一つのティッピングポイントだったのかなと思いますよね。
彼らからすると。
なんでニューヨークタイムズのゲームアプリも去年だけで1000万回ダウンロードされているので、
特にニューヨークタイムズがゲームを持つ重要性っていうか、
その良さっていうところっていろいろあると思うんですけど、
すごいキュレーションできるところと、
あといろいろ制限をかけられるっていうのがすごいいいところだと思っていて、
普通の例えばゲーム会社がゲームを出したときに、
自分たちはマネタリストのことをすごい考えないといけないので、
できるだけ滞在時間を増やすとか、そういうのをめちゃくちゃ考えないといけないんですけど、
新規ユーザーの獲得方法として出しているものなので、
あえてワードルもそうですし、クロスワードとかミニとかもそうだと思うんですけど、
1日1回遊ぶっていう。
ワードルって1日に何回も出ないじゃないですか。
それってすごい重要なポイントだと思っていて、
他のゲームじゃあんまりできないことだと思うので、
習慣づけられるようなゲーム設計をより簡単に作れるのと、
あとはクサノさんが言ったように、より共有しやすいものに
よりフォーカスできるっていうところでもあるので、
これは1つすごい面白い戦略だなと思うんですよね。
いわゆる1セッションあたりのエンゲージメントを最大化するのではなくて、
よりライトなコンテンツでストレスをそこまで感じないものをしっかり出して、
愛着感というか、いわゆる認知度をどんどん拡散していくっていうところですよね。
草野 みき
ゲームほど協力じゃないですけど、占いとかってニューヨークタイムでやってないんですか?
宮武 徹郎
そんなやってない気がします。
多分やってるかもしれないですけど、あんまり僕は見てないですね。
草野 みき
占いとかって雑誌とか雑誌系メディア、ウェブメディアもやっぱ強いなって毎週見るとか、
30:04
草野 みき
毎日なのか見たりするし、それはこそライトなコンテンツなので、
でも人が開催してたりとか、シェアするっていう感じのものでもあんまりないから。
シェアはできますけど。
これ買収するんじゃないですか?ニューヨークタイムですか?
占いですか?
あれコースターでしたっけ?何社かあるじゃないですか、アプリが。
宮武 徹郎
そういうところ買収しそうな気がしますけどね。
草野 みき
そうですね。占いは、でもアメリカもそうですよね。
特に女性誌とかだと人気ですよね。
だから、ありですよね。
宮武 徹郎
特にゲームと似たようなライト層になる気がするので、そこはすごいフィットしそうですし、
そこからニュースに落とし込まなくても、
違うところに落とし込むっていう、違う他のプロダクトに落とし込むっていうのはできると思うので、
最初の入り口としてはすごい強いと思います。
草野 みき
そう思います。
宮武 徹郎
このゲーム戦略に関しては、ニューヨークタイムだけじゃないじゃないですか、この戦略取ってるのって。
ネットフリックスも取ってるじゃないですか。
草野 みき
確かにゲーム、普通のゲーム出してますもんね。
宮武 徹郎
そうですよね。普通のゲーム出してますよね。
もちろんIP関連のゲームも出してますけど、
草野 みき
出してますね。
宮武 徹郎
普通のゲームを出してますし、
あと、どこまで知られているかわからないですけど、YouTubeもやってるんですよね。
へー。
YouTubeって、YouTube Playablesっていうセクションがあって、
そこで実はアングリーバーズとか、チェスとか、カットロープって結構有名なゲームとか遊べたりするんですけど、
草野 みき
ネットフリックスも出してませんでしたっけ?
宮武 徹郎
ネットフリックスも出してるかもしれないですよね、確か。
それもYouTubeの場合ですと、アプリ内でアプリストアを経由しなくてもそのまま遊べる。
草野 みき
確かに。
宮武 徹郎
そういう仕組みって出てたりしますし、
あと最近やっぱりアップルが多分このニューヨークタイムズのプレイブックを撮っていて、
アップルって確か去年クロスワードとミニクロスワードを導入してるんですよ、アップルニュースに。
草野 みき
へー。
それいいんだ。
宮武 徹郎
いや、これはもう止められないんじゃないですか。
草野 みき
へー。
宮武 徹郎
今年実は新しいQuartilesっていうゲームを出してるんですけど、
ニューヨークタイムズが今1000万人のウィークリアクティブユーザーがいるコネクションズっていう連想ゲームにちょっと近しくて、
明らかにちょっとニューヨークタイムズのバンドル戦略をパクってるのかなっていうのは思いましたね。
33:02
草野 みき
それはもうみんなのものだからいいよねってことなんですかね。
宮武 徹郎
結局Quartilesもちょっと仕組みが違かったりするので、コネクションズと。
なので多分アップルがワードル的なものを出してないっていうところは、あれはさすがにちょっとパクりづらいかなっていうところあるんじゃないですかね。
全く同じものを出さない限り。
草野 みき
クロスワードって権利あるんですかね。
宮武 徹郎
権利ないと思うんですよ。あれめちゃくちゃ昔からあるものなので。
あれは結構編集能力にもよって結構変わったりもしますし。
たぶんそこまで。
草野 みき
フォーマットなのか。
宮武 徹郎
たぶん大丈夫なんですけど、そういう意味だと結構アップルも同じ戦略を取ろうとしてるのかなっていうのは思いました。
草野 みき
昔ピッチブックっていうウェブサイトあるじゃないですか。
スタートアップのデータベースあるんですけど、
それの雑誌買ったことがあって。
宮武 徹郎
雑誌出してるんですか。
昔出してて、今出してることあるんですけど、雑誌買ったらそこにスタートアップ関連のクロスワードがあって。
草野 みき
エアビーエンドウィーの創業者の名前はとか、ここの投資先の何とかはみたいなスタートアップだけのやつがあって。
宮武 徹郎
それ面白いですよね。そういう特定のメディアにあるゲームとかっていうのが面白いなと思いました。
なんか結構、イナイテッド航空とか国外社も雑誌にクロスワードとか、あと数読とか入れたりもすると思うので、そういうのはやっぱり人気ですよね。
日本の本屋さんでも、クロスワードナンプレって言われるものとか、すごいまだ本屋さんのブースというか棚、結構まだありますもんね。人気だなってやっぱ思います。
宮武 徹郎
僕もよく、最近はそこまでやってないですけど、昔はめちゃくちゃ数読やってましたからね。
草野 みき
何でやってました?媒体的には。
宮武 徹郎
昔は新聞、父がニューヨークに住んでたので、そのタイミングで父のアパートにニューヨークポストの雑誌とかで、そこで毎週出ていたので、それをやってましたね。
草野 みき
ニュースの新聞のやつですね。
宮武 徹郎
ゲームっていうところですと、新規ユーザー獲得にすごい適していて、ただそれだけだと多分ニューヨークタイムスとして足りないので、新しいユーザー獲得できたとしても、そこのユーザーに対してちゃんとマネタイズができるか。
っていうところで、次のバンドルが出てくるんですけど、次の個人的に大きなバンドルだと思うんですけど、それがザスレチックですね。
36:01
草野 みき
ニュース、メディア。
スポーツに特化したやつですね。
すみません、スポーツって言いたかった。
宮武 徹郎
そうですね、スポーツのメディアなんですけど、ここは2022年の1月、ちょうどワードルを買収したタイミングと同じくらいですよね。
に買収したメディア会社ですけど、550ミリオンで買収してるんですよね。
これって結構当時は高すぎたんじゃないかってよく言われていて。
結構この時期、メディア売られてた時期ですよね。
それもあったので。
やっぱり当時のザスレチックって120万人ぐらいの登録者がいて、
これってニューヨークタイムズがもともと2025年まで1000万人の登録者を達成したいっていう目標があったんですよ。
それを達成するための買収なんじゃないかみたいな話がよくあって。
ちょうど当時は800万人とかそのぐらいの登録者だったので。
これを持つとほぼ1000万人ぐらいは確実にいけるみたいな話だったんですけど、
当時のザスレチックって65ミリオンぐらいの売り上げがあったんですけど、
コストだけで120ミリオンあったんですよ。
なので大赤字を踏んでいて。
草野 みき
取材が。
宮武 徹郎
めちゃくちゃ。
長いですよね、記事も。
長いですし、すごい数の記者を抱えてたので。
多分それのコストが。
草野 みき
スポーツだといっぱい必要そう、確かに。
宮武 徹郎
そこは多分結構なコストがかかってたと思うんですけど。
なので結構ニューヨークタイムズは払いすぎたんじゃないかっていう話をする人が多かったんですけど、
これって結局なぜニューヨークタイムズはザスレチックを買収したかというと、
新しい登録者の獲得のためじゃなかったと思っていて、
どちらかというと1ユーザーあたりの売上単価を上げるための、
いわゆるARPって呼ばれるものの単価を上げるためのものだったのかなと思っていて、
結局それで何が起きるかというと、
より強いバンドル戦略を抱えられるっていうところなんですけど、
ニューヨークタイムズとしては今1000万人ぐらいの登録者がいて、
ザスレチックですと120万人ぐらいの登録者がいたので、
もちろん一部ザスレチックの登録者の中でニューヨークタイムズも登録してた人っていたと思うんですけど、
それが例えば30万人ぐらいいたと仮定すると、
多分なんですけど少なくともニューヨークタイムズユーザーの中で、
ザスレチックを登録したことないユーザー数って800万人ぐらいいるんですよ。
39:01
宮武 徹郎
なので、もちろんそこの一部の割合の人たちがザスレチックに登録してくれると、
それはそれでいいですし、
あとはもう一つすごい重要なポイントって、
スポーツとニューヨークタイムズのコアであるビジネス系とかのニュースって、
スポーツの方がライト層なんですよね。
なので、いわゆる新規ユーザーで一番ライトなゲームの人たちを獲得すると、
そこから一気にニュースに落とし込むのって一番ハードル高いと思うんですよ。
となると間にスポーツを入れた方が、
なので、そのファネル的に一回スポーツに落とし込んでニューヨークタイムズに落とし込むっていう。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
そういうステップ、ファネルを組んでたのかなっていうふうには思いましたね。
草野 みき
もともとそのニューヨークタイムズやスポーツはそんなにめちゃくちゃカテゴリー広げてはなかったんですかね。
宮武 徹郎
そうですね。一応カテゴリーとしてはあったんですけど、そこまでもちろんカバーしてないですし、
ザスエイチックほど幅広くやってはないですね。
草野 みき
じゃあ本当にボストングローブみたいな被ってるクルーよりも、
本当にカテゴリーで深掘りしてくタイプを入れてガチャって入れてくみたいな。
宮武 徹郎
まさにそうで、ボストングローブの場合でしたら同じプロダクトだったんですけど、
この場合同じプロダクトではないっていう。
でも同じ地域で戦うので、いわゆるインターネット上で戦うので、
草野 みき
同じ思想な感じはしますよね。
でもめちゃくちゃライトとはいえ、めちゃくちゃ良質な記事のイメージはあるので、
それは確かに相性良さそうな。
宮武 徹郎
特にスポーツファンもより幅広く行ったりするので、
そういう意味でもより広いリーチ、特にゲームとの相性っていうのは高いと思うので、
いろんな意味で彼らのバンドル戦略って、
新規ユーザー獲得のためのゲームもあれば、
より1ユーザーあたりのマネタイズを深めるためのスポーツメディアもあるっていうところで、
いろんな役割をちゃんとバンドルが果たしてるっていうところですよね。
この話はオフトピックでも社内ですると思うんですけど、
ニューヨークタイムズが取ってるアプローチって、
ファネルを全体的に所有しようとしていて、
特に2つのレイヤーで考えてる気がするんですよね、自分たちのプロダクトを。
最初がよりライト層を捕まえるためのコンテンツ、
それがゲームでしたり、場合によってはクッキングアプリかもしれないですし、
42:01
宮武 徹郎
ワイヤカッターかもしれないですけど、
ゲームが一番強いんですけど、
そこで新しいユーザーをとりあえず認知させる。
これはゲームですと対象がほとんどグローバルになってくるので、
なのでサブスクファースじゃなくてよくなるんですよね。
広告ベースでも全然いけますし、
そこからコアのプロダクトに落とし込めばいいので、
なので2つ目のレイヤーが彼らのコアプロダクト、それがニュース。
ニュースでもコアの今のビジネス系とかのニュースと、
あとスポーツがあるんですけど、
これがただの全体のバンドル戦略ではなくて、
この2つのレイヤーをしっかり考えてるっていうのが、
1つ個人的には重要なポイントだと思っていて、
今後の会社作りのために、もしかしたらすごいヒントになるかなと思っていて、
今後競争関係がどんどん激しくなっている中で、
ユーザー獲得用のプロダクトを作るっていう、
プラスマネタイズしっかり、お金を落としてもらうためのプロダクトを作るっていう、
ほとんどの場合、それが2つうまく組み合わせることってめちゃくちゃ難しいと思うので、
あえてそれを別々にしてバンドル化させるっていうのは、
1ついい戦略なのかなっていうふうに思いましたね。
草野 みき
なんかそれが、ちゃんとバンドルとはいえ連携できてるのがすごいですよね。
ユーザーが、同士が。
宮武 徹郎
これを同じように言ってはないんですけど、
似たような感じで比べてたのが、ニューヨークタイムズのCEOのメルディス・コピット・レビエンさんなんですけど、
彼女が言っていたのが、ビルを作るのとネイバーフッドを作るっていう例えをしていて、
基本的に特定のプロダクト、特にコアのプロダクトを作るのはビルを作るのと似たような感じで、
いわゆるある目的地を提供していますと、ユーザーに対して。
このビルに集まってくださいと、その中でいろんな面白い体験が見れるので、
それが例えばニューヨークタイムズのコアのニュースプロダクトだったりするんですよ。
街に行く理由って、そのビルがもしかしたら一番の理由かもしれないですけど、
それ以外の理由でも、例えばニューヨークに行ったりするじゃないですか。
それのいろんな目的で来る人たちを引き寄せるためには、ビルだけではなくて、
ビルとその周りのネイバーフッドを作らないといけない。
草野 みき
すごい上手い例えですね。
宮武 徹郎
めちゃくちゃ上手いですよね。わかりやすいですよね。
そこでもしかしたら複数のビルが立ち上がるかもしれないですし、
でもその中で一番メインの一番でかいビルは、一番のコアのプロダクト。
45:01
宮武 徹郎
なので、毎日目的地に来させるような仕組みを考えるときには、
ただのビルを作るだけでは足りないかもしれないっていうのが彼女の考え方ですね。
草野 みき
ビルに行かないでネイバーフッドを楽しみ続けるっていうこともありそう。
宮武 徹郎
そうですね。
草野 みき
ゆっくり、いずれは。
宮武 徹郎
ゲームだけやってる人とかもしかしたらそうかもしれないですし。
確かに。
その例えはすごい個人的には面白いと思うんですけど、
やっぱり競争環境がどんどん激しくなっていく中で、
ビルだけではなくてネイバーフッドを作るような企業っていうのがどんどん増えていくんじゃないかなと思っていて。
これって元々の会社作りとはちょっと違うやり方だと思うんですよ。
今までですとやっぱりプロダクトファーストになっていた時代が多かったと思うんですけど、
場合によってはより違うアプローチを取る会社もどんどん増えていくと思っていて、
これもいろんな事例があると思うんですけど、
グロシエとか多分一番わかりやすい事例だと思うんですけど、
メディアとしてスタートして、いわゆる目的地みたいなものを作って、
いわゆるもうちょっとネイバーフッド的なところからスタートして、
そこからビルを立ち上げたっていう話だったと思うんですけど、
そういうアプローチをよりやっていく人たちっていうのが増えていくんじゃないかなと思うんですけど、
その多分一番わかりやすい事例って多分クリエイターブランドだと思うんですよね。
まずはYouTubeとかいわゆる面白いコンテンツを作って、
そこからメインの別のプロダクト、ブランドに落とし込むっていう話だと思うんですけど、
これが前回と今回の話を通して、
ニューヨークタイムズの面白さって、なぜここまで成長しているのかっていうところいきますと、
まずコアなプロダクトをしっかり持っていて、そこのビジネスモデルもしっかり成立していて、
サブスクファーストであるニュースカンパニーですと、
それを多分彼らは忘れてはないんですけど、
ただ今の市場の中で戦うためにはそれだけは足りないと、
新しいユーザーにどんどんリーチして、そこのマネタイズをより効率的にやらないといけないとなったときに、
バンドルっていうアプローチを取ってるんですけど、
個人的にこの2つのレイヤー、ユーザー獲得っていうレイヤーと、
マネタイズ、コアプロダクトっていうレイヤーをしっかり持てているのが、
一番のニューヨークタイムズの進化だと思っているので、
これも次のエピソードとかにもどんどんつながっていく話だと思うんですけど、
メディアのどんどん進化を見ていくと、
こういう展開っていうのがどんどん見えてくるのかなって思いましたね。
48:05
草野 みき
次の展開はどうなるんですか。
宮武 徹郎
次の展開、それこそ次のエピソードのプレビューになるんですけど、
そもそも、
メディア、例えば記者とかって、
次世代のエキスパートなのかっていうところで、
メディアってどんどんニッチになっていくので、
どんどん平均的なメディアがなくなる時代になってきてるので、
そうなった場合に、本当のエキスパートはっていうところが問われるようになると思うんですよ。
それはエンタメのエキスパートもいれば、
特定のトピックに対しての知識っていう形のエキスパートもいると思うんですけど、
より平均が全部なくなって、
よりテールに全部アテンシャンが偏るような時代が来ると思うので、
ニューヨークタイムズとしてはそこに対してしっかり答えられるのかっていうのが、
たぶん今後の勝負になってくるとは思いますね。
草野 みき
エキスパートっていうのはどういう風に測るんですか?
宮武 徹郎
これはすごい難しいところだと思うんですけど、
いろんな形でエキスパートって存在するので、
いわゆるユーザーが思うエキスパートになるので、
ただ明らかにメディアに対しての信頼度は落ちてるので、
メディアとか記者をエキスパートとして信じる時代ではなくなり始めてるっていうところですね。
草野 みき
それが次のエピソードで消えるっていうところですね。
じゃあ今回はそんな感じで、今回も聞いていただきありがとうございました。
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それではまた次回お会いしましょう。さようなら。
宮武 徹郎
さようなら。
50:08

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