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宮武 徹郎
今回に関しては、個人的にはちょっとオフトピックで何回も話してる独占禁止法について話していきたいんですけど、
まずこれはミニニュースとして出たのが、
Googleが検索市場の裁判で、去年色々変えないといけないという判決が出たんですけど、
今年は広告市場で、その中のAdTechのところで、
違法的に独占禁止法に該当するという話だったので、
そこでも判決としてはGoogleに対して割とネガティブなものが最近出たというところで、
独占禁止法周りでかなりアメリカ政府を含めて色々な政府機関がアグレッシブにAdTechに対して動いているので、
今回独占禁止法の中でも、多分皆さんももしかしたらニュースで見てるかもしれないですけど、
Metaがアメリカ連邦委員会、FTCに訴訟をだいぶ前にされたんですけど、
そこがようやく裁判が先週からスタートしたというところですね。
草野 みき
メタ、Instagram、WhatsApp売却してくださいっていう話ですよね。
宮武 徹郎
そうですね。まさに買収したのが、FTCが承認したのに、今回FTCがそれは間違いだったと。
分裂してくださいっていうのが今回の要求っていうところですね。
草野 みき
今回のアメリカ政府では司法省ではなくてFTCが今回訴訟してるってところですね。
宮武 徹郎
それはどうして今なんですかね。
もともと2020年でしたっけ、確か2020年か2021年に、2020年に訴訟をしたんですけど、
いろんな意味で大手テック企業がかなり権力を持ち始めたっていうところに対しての指摘かなっていうところですよね。
正直おそらく言うと、FTC側はまさかこうなるとは思ってなかったっていうところですよね。
草野 みき
こんなにInstagramめっちゃ大きくなると思わなかったってことですか。
宮武 徹郎
それも絶対あると思いますし、あとこれだけ競争環境がこういうふうになるっていうところはあまり想定してなかったのかなと思いますね。
ここに関して若干後出しじゃんけん感があったりはするんですけど、
明確に言うとGoogleもそうなんですけど、別に独占してることに対して今回指摘をしてるわけではないんですよね。
FTC側としてはその買収をした時に、いわゆる競争環境を削減しようとしていた。
いわゆる高い価格でも競合になり得る先を買収して、そこで誰も彼らが言うパーソナルソーシャルネットワークサービスっていう市場の中に入り込めなくするのがメタの目的だったんじゃないかっていうのが指摘ですね。
それを今回証明しようとして裁判に至ったっていうところですね。
草野 みき
メンバーシップではパーソナルネットワークサービスの話したと思うんですけど、具体的にどういう定義なのかってもう一回説明してもらってもいいですか。
宮武 徹郎
そうですね。全体の背景をまず話すと、2011年にFacebookは広告主に対して、今ソーシャルメディアの95%がもうFacebookだと。
当時はまだインスタとかそういうのが全然流行ってなかった時期だったので、おそらく95%ぐらいのアメリカの市場ではシェアを取っていたんですけど、スマホとかいろんなアプリがどんどん普及する中で、いろんなソーシャルプロダクト、SNS、Instagramとかいうサービスが出てきて、Facebookはそれを一部買収していますよね。
2012年にFacebookがInstagramを1ビリオンで買収して、その2年後にWhatsAppを19ビリオン。今考えると当たり前の数字に見えるというか、いい買い物に見えると思うんですけど、当時は全然叩かれていたので、なんでFacebookがそんな買収するのかというところを言ってました。
今回それに対しての指摘というところで裁判を行われているんですけど、基本的に独占禁止法の裁判は大きく2つの要素を見るのが大事です。
1つが市場ですと、そもそもお互いFTC側とメタ側がどの市場で独占しているのかというのを見ているのか、それがフェアな市場の見え方なのかというところがまず第一の指摘ポイントで、
ここで草野さんがさっきメンションしてたパーソナルソーシャルネットワーキングサービスが出てくるんですけど、そもそもPSNSですかね。
初めて聞きました。
そうですね、初めて聞きましたよね。僕も初めて聞きました。
ここに関しては、一回FTC側がすごい指摘されたことがあるんですよ。裁判長に2021年ぐらいですかね。この訴訟をした1年後ぐらいに、このサービスの定義が曖昧すぎるっていうふうに言われて、
一回このPSNSっていうものが、そこでFTC側が訴訟内容で元々書いていたのが、メタはそこの市場の6割をシェアを持っているっていう話だったんですけど、
そのシェア、そこのもうちょっと細かく定義してくださいっていう指摘を一回受けて、それでもう一回訴訟し直して、今回出したのが、友達とか家族にコミュニケーションをとるようなサービスとして、このパーソナルソーシャルネットワーキングサービスというのを定義しています。
よって、FTCとしてはメタに競合しているサービスは、基本的にアメリカの中ですと、スナチャと、あと多分ほとんどの人が聞いたことないMeWeっていうサービスのみ競合しています。
で、これが果たして正しいのかっていうところが、今回の裁判の一つのめちゃくちゃ重要なポイントですよね。そもそも独占していなければ独占禁止法にかけられないので、当然だから。なので、メタ側としては、スナチャとMeWeだけと戦ってるわけではありません。
TikTokでしたり、YouTubeでしたり、LinkedInしたり、いろんなサービスと戦っていますと、なぜFTCはこのサービスだけを出してきたかというと、それは無理やりメタ側が独占してるっていうのを見せたいためだっていうのが、メタの指摘ですよね。
草野 みき
うーん、なんかどっちも、まあ正直どっちも言いたいことわかるっちゃわかるというか、確かにその、PS、何でしたっけ?
宮武 徹郎
SNS。
PS、SNS。
草野 みき
SNSっていう、友達とか家族と連絡するメッセージ的な意味だと、確かにそこの2つめちゃくちゃ強い勢力を持っているなっていう気はするんですけど、確かにSNS、TikTokとかってのは確かに、なんか本当に動画クリエイターみたいな、一般的に使われてるかっていうと、使われてる部分もあるけど、
その、メッセージのやり取りって感じはないから、わかるような気がするんですけど、新しい概念をわざわざ作って、独占してますよねっていうのも、なんかちょっと違うような気がするんですけど、宮武さんはどう思いますか?
宮武 徹郎
ここがでも、本当に草野さんが言うように、すごい、なんかどっちの意見もここは見える部分があって、あの、その、まあ確かに、えっと、たぶんその、友達とか家族にコミュニケーション取るっていう定義を取るだけなのであれば、えっと、例えばYouTubeとかはたぶん入りにくいと思うんですよね。
で、TikTokに関しては、すごい微妙なラインかなと思いますし、でもそれこそLinkedInとかは割とかぶるんじゃないかとか、あとiメッセージがなぜ入ってないのかとか、アメリカだとSMSってすごい使われたりするので、だからそこら辺のなぜこれが入って、なぜこれが入らないのかっていうのは非常に難しいっていうのを思いますと。
あと、メタのサービスが幅広いっていうところですよね。その、Facebookの利用用途がどんどん幅広いので、あの、どんどん幅広くなっているので、なので、えっと、その競合先を決めつけるのがどんどん難しくなっていると思うんですよ。
草野 みき
うーん、そうですね。
宮武 徹郎
あの、なんでもありになっちゃうと、なんでも独占してないっていう風に見えちゃうので、それもそれで間違いなんですよ。なので、あの、メタの人たちも言ってますけど、なんか、アテンションの取り合いをしてるみたいな。でも、それって全アプリそうじゃないですか、基本的に。
草野 みき
まあ、アプリ以外もそうなってきますよね、もはや。
宮武 徹郎
なので、それで、なんか、市場を決めるのって、誰も独占してないってなっちゃうので。
草野 みき
うーん、でも、確かに。
宮武 徹郎
なので、ある程度決めつけないといけないんですよ。なんか、ある程度そこの狭めないといけないので、なんか、広くやりすぎるのも良くないですし、ただ、メタ側の指摘も、なんか、十分理解はできますね。
草野 みき
うーん、スーパーアプリか、みたいになったらもう、なんでも、これは別に、あの、いいし、マーケットプレイスのアプリですけど、とか、チャットのアプリですけど、いろいろなんか、いろんな側面があるから、それは、いい、サービス作るのがそっちの方がいいんですか?
宮武 徹郎
まあ、その独占禁止法っていう概念で見たときに、たぶん、まあ、今回このFTCも、あの、いろいろ、あの、まあ、後々話すとも思いますけど、そのマーク・ザッカーバーグとかが証言したときに、なんか、コアなユーズケースは何ですか?っていうのを結構聞いてるんですよ。
うーん。
結局、なんか、例えば、Facebookって、Facebookデイティングってあるじゃないですか。
草野 みき
うーん。
宮武 徹郎
でも、なんか、マッチングアプリと本当に競合してるのかっていうと、別にそうでもないと思うんですよ。
草野 みき
うーん。
そういうことは、マーケットプレイスとかもありますね。
宮武 徹郎
そうですね。マーケットプレイスもそうですし。
でも、メタは明確に、eBayと対抗してるっていうのを言ってるんですよ。
で、確かに、Facebookマーケットプレイスは、えっと、あの、対抗はしてると思うんですよ。
草野 みき
うん。
宮武 徹郎
ただ、Facebookが、だからといって、それ含めていろんな競合がいますっていうのは、結構、独占禁止の裁判からすると、結構ややこしくて。
うーん。
で、今回指摘してるポイントで言うと、多分、もうちょっとSNS領域になってくるっていうところですよね。
なので、そこは、個人的にはメタは、そこは個人的には間違ってると思っていて、そこは多分入れるべきではなくて。
草野 みき
どこが間違ってるってことですか?
宮武 徹郎
メタ側が、eBayも競合としてカウントしてたりするので。
でも、今回の、競合はしてるんですけど、今回の裁判とはあんま関係ないと思うので。
うーん。
だから、そこら辺は多分、結構、選ばないといけないとは思うんですけど。
でも、例えば、アメリカ政府vsGoogleの検索市場の独占禁止の中とかですと、
バーチカルな検索エンジンと、ジェネラルな検索エンジンっていうのを、アメリカ政府は市場として分けたんですよ。
草野 みき
はい。
宮武 徹郎
で、Google側としては、Amazonと競合してるっていうのを言い切ろうとしたんですよね。
草野 みき
検索?
宮武 徹郎
検索です。検索市場の中で。
例えば、TikTokとも戦っていますとか、Amazonとも競合してますとか。
宮武 徹郎
ここに関してはやっぱりすごい重要なポイントになってきますと。
FTCとしてはFacebookが60%のPSNS市場を抱えているっていう話だったんですけど、
今回できればビデオの方、できるだけ解説はするんですけど、できればスクリーンシェアしながら一部の資料を見せたくてですね。
今ちょっとそれを出すんですけど、
これはまず裁判が先週の月曜日から始まりましたと。
裁判が始まった時に両側がまず証言者を出す前に、こういうことを我々は主張しますっていうのを。
こういうエビデンスの中で主張しますっていうのを言い切るんですよね。各弁護士が。
メタの弁護士は、これ実は公開されてるので全然出してもいいと思うんですけど、
一応このスライドを今回出していますと。
何ページか、結構88ページあるので確か結構長いんですけど、
まずちょっといくつか個人的に重要なところをお見せしたいんですけど、
これメタ側のスライドなので基本的にはメタは独占していませんっていう話をしようとしていますと。
彼らからするとまず価格は全部ゼロドルですと。
別にお客さんに、エンドユーザーに害を与えているわけではないですと。
基本的に独占禁止法の話ですと、独占すると結構自由にユーザーの値上げをできますと。
それによってユーザーに害を与えてますっていう話があるんですけど、
ここに関しては全部ゼロドルなのでめちゃくちゃ競争環境激しいですと。
っていうのを指摘しようとしていますと。
ここからいろいろ飛ばしていくんですけど、
彼らとしてはもう一つすごいメタ側として出そうとしてた話というと、
今回この友達と家族とのコミュニケーションが重要としてFTCが言ってますと。
それがパーソナルソーシャルネットワークサービスの定義の一つですと。
メタはここで何を示そうとしているかというと、このスライドと次のスライドで出てくる数字になるんですけど、
友達とのコミュニケーションの部分がどんどんサービス上減っていますと。
なので、いわゆるコアなものにどんどんなっていませんと。
なので、このスライドで出しているのが、
友達に共有しているコンテンツがどのくらい全体の滞在時間で見られているのか。
というのを出しているんですけど、
これ2023年がFacebookアプリ上ですと22%の全体の時間が友達から共有された動画でしたり投稿を見ている時間ですと。
Instagramの場合ですと11%ですと。
すでに割と低いんですけど、これの次のページに行くと、
それが17%と7%に落ちているんですよね。
なので、メタ側からすると、友達との共有してそれを見ている時間がどんどん落ちているというところで、
結局そこは、メタのアプリはその友達のアプリだけではないですよと。
というのを一つのエビデンスとして出そうとしています。
あとは、彼らからするとTikTokと競合しているというのをすごい言い切りたいので、
特にTikTokとYouTubeに関して競争しているという話をしたいので、
TikTokがアメリカで禁止になりそうになった時に、
一日くらいでしたっけ、アプリが落ちたじゃないですか。
その時にどういう影響があったのかというのをこのスライドで彼らが見せていて、
ソース元の数字がどこなのかがちょっと分からないんですけど、
一部多分FacebookとInstagramとメッセンジャーに関しては自社の数字だと思うんですけど、
実際そのTikTokからFacebookとかInstagramとかYouTubeに流れたユーザーの
いわゆるどれくらいトラフィックに影響があったのかというのを見せようとしているグラフなんですけど、
FacebookがTikTokがシャットダウンした1日に関しては20%エンゲージメントが高くなりましたと。
Instagramの場合でしたら17%、YouTubeの場合でしたら14%みたいな数字を出しているというところですね。
なのでここに関してはTikTokと競合しているんじゃないかというのがまず一つの指摘ポイントで、
逆に1回メタが2021年にちょっと落ちたタイミングがあったんですけど、
その時もTikTokとかYouTubeとか別のアプリにトラフィックが流れましたと。
いわゆるこういうアプリとちゃんと戦っているんですよっていうのを見せようとしているというところですね。
あとやっぱりさっきも話したようにいろんなところで競争しているので、
このスライド、37ページ目のスライドになるんですけど、
このFacebookとInstagramがいかにいろんなアプリといろんな機能で競争していますと。
例えばニュースとかメッセージとか動画とかコンテンツのレコメンドとか、
ショッピングとかも含めていろんなところと競合しているっていうのを言い切ろうとしているスライドですね。
ここも結構お互いいろんなアプリが被り合っているっていうのを見せているというところですね。
そういうのがある中で彼らとしてはさらに出しているのがここら辺ですね。
いわゆるFTCがメタのアプリをターゲットしていて、
なぜかTikTokとかiMessageとか他のサービスをパーソナルソーシャルネットワークに含まないのはおかしいんじゃないかと。
これだけアプリのUIとかが似ているのに、
ここ実際スライドとしてはReelsとTikTokを横並びにしているんですけど、
同じに見えますと。
なのに競争していないっていうふうに言っていますと。
ここもInstagramのDMとiMessageのDMを見て、
これだけ似ているのに、なぜかメタのアプリだけこのパーソナルソーシャルネットワークに含まれて、
iMessageは入っていませんと。
こういうレシピの話とかもReddit上とFacebookだと似ているのに、
そこでも含まれませんっていうのが彼らとして指摘しているポイントでもありますね。
草野 みき
さっきちょっと言いそびれちゃったんですけど、
これのUIの話もそうかもしれないんですけど、
メタ側の意見めっちゃ分かるんですけど、
似せてきてませんかっていうところはないですか。
っていうのと、あとさっきのリールの話、リールというか、
友達のコンテンツを見る量が減りましたよねっていう話って、
リールを押しているじゃないですか、今。
動画とかを押してて、
そもそもフィードのアルゴリズムも、
友達のものより新しいコンテンツが増えているので、
わざとその友達のものがあんまり見れなくなったって言ってる人も多く見かけるので、
宮武 徹郎
そうですね。
草野 みき
そうしている、わざとこれのためにそうしているのかなって一瞬思っちゃったんですけど。
宮武 徹郎
それは独占禁止法に避けるためにやってるんじゃないかっていう話ですか。
草野 みき
避けるために、もしくはリール、あとTikTokにも競合するためにっていうのもあると思うんですけど。
宮武 徹郎
多分、メタからすると、草野さんがさっき話してた、
いろんな機能が似てきてるっていうか、それを似せているみたいな話が、
まさにこういうところに出てくると思うんですけど、
いわゆるいろんなサービスが同じ機能を出していますと。
草野 みき
インスタ好きですよ、インスタ好きなんですけど。
ストーリーズの話も有名だと思うんですけど、
スナチャーはこのサービス機能を、そこが取ってきましたって言ってるじゃないですか。
宮武 徹郎
はい、はい、明確に。
草野 みき
明確に言ってて。
だから、似てきてますよねって。
サービスが似てくるのは、全体的にインターネットのSNSのサービスがそうなるのはめっちゃわかるんですけど、
どっちの気持ちもわかるな、なんか。
宮武 徹郎
そうですよね。
メタ側としては、例えば動画とかに関しては、正直TikTokに先を越されていたりするじゃないですか。
スナチャーもストーリーズは先を越されたので。
そこで、メタ側としては、ユーザーがTikTokに取られましたと。
時間とかエンゲージメントを取られて、
それはメタの売上に明確にヒットしていますと。
これもちょっと後で、もうちょっと具体的に説明しますけど、そこの明確に悪影響を与えているので、
だからメタとしては、例えば動画を出したり、ストーリーズを出したりとか、
そこの競争しないといけないので、
彼らからすると、こういう機能が似ているっていうところだったり、
そこはユーザーの取り合いになっているからっていうのが、彼らの指摘ポイントですよね。
草野 みき
いろんなSNS、TikTokとかリンクトインとか、すべてのものがになっているからってことですね。
宮武 徹郎
そこのリンクトインに関しては、多分メタとしても一応競合ですけど、
多分めちゃくちゃダイレクトな競合ではないって言うとは思うんですよね。
多分両立できるので。
草野 みき
SNSの中には入ってますよねっていう話。
そうですね。
メタ側的には。
宮武 徹郎
なので、こういう形でいろいろ競争をしていますみたいなことを、
実際、例えばYouTubeのプロダクトマネジメントのシニアディレクターの実際話した言葉の中で、
Facebookが競合ですよねっていう話をしたものをスライドとして見せたり。
草野 みき
ちなみにGoogleはどう思っているんですか、この裁判を。
宮武 徹郎
Googleとしては、一応Googleのメンバーも一部、今回証言者として呼ばれているんですけど、
FTCが呼んでたりする人に関しては、競合ではないですっていうのを言おうとしてたり。
でも、多分メタが呼ぶ人に関しては、競合ですっていうのを言い切ったりとか。
YouTubeとかですね。
これは言い合いになるっていうだけです。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
なので、別にこのスライドがあるから絶対勝つみたいなものは基本的にないです。
あとはスライドの中ですと、一応これがメタのシェアの話なんですけど、
例えばこのSnachaとMeWeしか入れなかった場合、ユーザーの滞在時間ベースで見ると、
FTCが指摘しているのがメタが85%ぐらいのシェアを持っているんじゃないかと。
ただ、メタとしてはTikTokを入れた瞬間、それが6割に下がりますと。
で、YouTubeだけを入れた場合、そこに含めた場合、メタがもう3割に落ちますと。
で、TikTokとYouTubeを入れると完全に3割以下になりますっていうのが彼のポイントとしてあるので。
で、他の例えばiMessageとか入れると2割以下になって、いろんな競合を入れると2割以下になるので、
草野 みき
そうですね。Instagramの買収って、これまでのテックスタートアップの中で最も上手くいった買収の一つですよね。
宮武 徹郎
まあ、明確にメタのインフラがあったのは大事だったと思いますね。それこそInstagramは全然マネタイズしてなかったタイミングだったと思うので。
今回の裁判にも出ましたけど、マネタイズし始めた時にInstagramの創業者のケビンシステムさんが、全広告を自らチェックしたいっていうのを要求して、それをマークさんが最初OKしてたらしいので。
そういういろんな大変さがあったと思うんですけど、やっぱり単体でInstagramがそもそも生き残ってたのかっていうのは正直分からなくて。
ここに関してはもう仮説でしかないので、あんまりここに関してFTCが本当に議論するべきかっていうのは、個人的にあんまり微妙だなって思うんですけど。
空想上の話でしかないので。
草野 みき
そうですね。
宮武 徹郎
なんで、どういう面でInstagramが実際手伝ったのかっていうのは、実際ケビンシステムさんも確か証言者として出るので。
楽しみ。
そこでいろいろ聞けるんですけど、時間がだいぶ、全然これ証言の話に至ってないっていうところなんですけど。
まず今回裁判、先週からスタートしたんですけど、マーク・ザッカーバーグが一番最初の証言者として出ましたと。
これって結構レアな話で、そもそも一番のスターの証言者を最初から前に出すっていうのは割とレアなので。
ただやっぱりマークさんのいろんな過去の発言がメッセージ上とかで残っているので。
宮武 徹郎
そこらへんに対して、FTC側がいろいろ指摘をしていたっていうところですね。
なので、実際にいろいろエビデンスとして出してたのが、過去のマークさんの社内でのメッセージの中で。
インスタグラムをとりあえず買収するけど、機能とかあんまり追加せず、とりあえず残していけば競争が入らないんじゃないかと。
草野 みき
入りにくいんじゃないかみたいな話をしているんですよ、実際にメッセージの中で。
宮武 徹郎
マークさんはそれを見せられて、彼の反応としては、それは初期段階の考えで、結果的には投資していますと。
草野 みき
そうですね。
宮武 徹郎
でもFTC側としては、こういうことを言ってたので、こういう意図でやってたんじゃないかっていうのが、指摘ポイントとしてあったり。
あとは、結局オーバーバリューしたんじゃないかとか。
インスタグラムもWhatsAppも倍収値ですよ。今はもちろん1ビリオン以上の価値はあるんですけど、WhatsAppの場合19ビリオン以上の価値はあるんですけど、
当時は正直いろんなメディアからも叩かれてましたし、それこそ2番目に証言者として出たシェリル・サンドバーグ、元CEOですよね。
も、マークさんにインスタグラムを1ビリオンで倍収しようと思ってますと、これは高すぎると思いますかと聞いたときに、当たり前でしょっていうのを返したっていう。
話したかを見ると、FTC側からすると、それは高い金を払えば、とりあえず競争環境を潰せるっていうのが意図だったんじゃないかという話ですし、
宮武 徹郎
実際にマークさんが2012年11月にシェリル・サンドバーグに送ったメールの中で、メッセンジャーはWhatsAppに勝ててないでして、インスタグラムには勝ててませんと。
インスタグラムめちゃくちゃ伸びているので、1ビリオンで買うしかなかったですと。覚えてるかもしれないですけど、Facebookって当時競合アプリを作ってたんですよね。
インスタグラムのFacebook Photosっていうアプリなんですけど、全然うまくいってなくて。ここに関してもいろいろ質問されていて、そもそもそれをインスタグラム買収した後に諦めたんじゃないかとか。
草野 みき
結構UIがかっこいいやつのアプリですか。
宮武 徹郎
でしたっけ。僕も正直あんま覚えてないので。
草野 みき
いろいろ作ってた時期は確かにありましたね。
宮武 徹郎
そこも裁判中に明確になったのが、実はそこインターンを当ててたみたいな。
草野 みき
へー。
宮武 徹郎
FTC側としてはそこにとりあえず作っていて、別にあんまり本気で作ろうとしてなかったんじゃないかみたいな指摘とかをしようとしてたのかなと思うんですけど。
草野 みき
なんかだんだん難しい。
作り、てかそんなメッセージのやり取りまで見るんですね。
宮武 徹郎
めちゃくちゃ見ます。
過去のメールは基本的に全部見てるので。
草野 みき
その買収の、シェリル・サンドワークの高すぎーみたいな、当たり前じゃんみたいな、そんなやり取りが一応残ってるんですね。
宮武 徹郎
残ってます。SMS上で。
SMSでやるんだ、しかも。面白いね。
あとはFTC側としては、やっぱりこのコアな事業が友達をつなげることだと。
これ2006年に実際マークさんがそれを言いましたよね。
友達つなげたいんだろうって。
メタ側としては、もちろんそれってどんどん戦略として変わりますし、今現在見ると、
FacebookとInstagramの半分以上のエンゲージメントは動画ですと。
なのでTikTokと競争してますと。
草野 みき
それはやっぱり、メタは意図してSNSから脱却したいんですかね?
宮武 徹郎
脱却、独占禁止法のために脱却したいわけではないと思うんですけど。
メタ側化すると、友達をつなげるのはコアな事業ですと。
ただ、おそらくなんですけど、メタとして、これ裁判中にも言ってますし、それ以外にもいろいろ言ってますけど、
友達をつなげるっていろんなやり方があるので、
その中で動画を共有するっていうのは一つのやり方ですと。
草野 みき
確かに。
宮武 徹郎
だから動画を出すこと自体は、別にそれに当てはまりますし、
そうするとTikTokと競争しますっていうのが、メタの生きろとしてるところですよね。
草野 みき
確かに、確かにだけど。
いろんな友達の作り方がありますね。
宮武 徹郎
あとはやっぱり、草野さんが言ったように、今のFacebookのフィードとかInstagramのフィードって、
やっぱりもうちょっと友達とか家族だけのコンテンツを見せるだけのフィードではなくなったので、
もうちょっと幅広いディスカバリーのエンタメスペースになっているっていうのが、彼らの言おうとしてることで、
それによってTikTokとかYouTubeとかと競合してますっていう話ですね。
今回の裁判で、マークさんのいろんなアイディアがこういう社内メッセージの中に載ったので、
いろんなぶっ飛んだアイディアをいっぱい出していたのが今回わかったんですけど、
2022年なので3年前ですね。
そんなに昔ではないんですけど、
Facebookアプリ、社内だとブルーアプリと呼ばれてますけど、
カルチャー的にイケてる感が失われつつありますっていうのを危機感として感じてたんですよね、マークさんが。
多分日本とか、場合によってはアメリカから見ると、それって既に起きてたんじゃないかみたいな思う人もいるかもしれないんですけど。
ただ、やっぱりFacebookってそれでもDAUどんどん伸びているので。
国によってはもう欠かせないインフラでもあったりするので、
もちろん一部の若者層が使ってないっていう人もいるかもしれないですけど、
実態としてはどんどんユーザー数伸びてるので。
でも、その中でカルチャー的な影響力が落ちていて、
その一つの理由としてマークさんが考えていたのが、
Facebook上で、これは実際我々もあると思うんですけど、
友達が多すぎます。
しかも、昔友達になった人が今でも友達であるときもあれば、そうじゃない人もいるじゃないですか。
もしくはあまり関係性がない人っていう人もいたりすると思うので、
それによって結局友達申請するのもどんどん難しくなったりとか、
いろんな問題がありますと。
これは別に彼がとりあえず出したワンアイディアでしかないんですけど、
全員ゼロにリセットするっていう。
草野 みき
わー、すごい。
宮武 徹郎
面白いですよね、でも。そういうアイディアを出すっていうのは。
草野 みき
サービス作る側からしたら結構やりたくないですよね。
宮武 徹郎
そうですよね。
草野 みき
ネットワーク効果というものがもう全部途切れますよね。
宮武 徹郎
でも、一応みんな登録はしているので。
なので、ユーザー数はただそこのゼロスタートでもう1回そこを申請してくださいっていうのを、
1アイディアとして出しますと。もちろん却下されましたけど。
草野 みき
面白いな、確かに。
宮武 徹郎
年に1回か数年に1回全部リセットされるみたいなのが良さそう。
草野 みき
パージー的なものですかね。
いいですね、面白い。
宮武 徹郎
なので、そういうアイディアが実際出たりとか。
TikTokに関しても今回めちゃくちゃ話し合いがあったと思うんですけど、
そもそもなんでミュージカルを買収しなかったのかとか。
マークさんとしては中国との関係性がいろいろあって、
それちょっとあんまり触りたくなかったですよみたいな話をしていたり、
実際にメタの取締役会での資料が一部公開され、今回の裁判で出たんですけど、
2020年にインスタグラムの売上計画を見直したんですよね。
その見直した理由は完全にTikTokがめちゃくちゃ成長していたから。
インスタグラムの滞在時間が元々2019年に出した計画よりもだいぶ落ちるので、
それによっての売上損失が出ますと。
それが3ビリオンから6ビリオンぐらい出るんじゃないかっていうのが、
彼らの最終的な結論になったんですけど、
メタからするとちゃんと影響していますと。
なんで競合ですとっていうのを出そうとしていたり、
あとはインスタグラムに関していきますと、
買収した2012年の時にマークさんからすると、
インスタグラムが1000万人から1億人まで成長することを期待していたと。
ただ結局、今現在のめちゃくちゃ大きいプラットフォームとか見ても、
基本的に大企業が裏にいることが多いですと。
YouTubeの場合ですとGoogle、TikTokの場合ですとバイトダンスみたいなことがあったりするので、
そういうのもいろいろあって、
あとはインスタグラム以外もいろいろ買収検討はしましたと。
例えばパスですね。
草野 みき
クローズドSNS。
宮武 徹郎
そうですね。一時期でもすごい伸びてましたからね。
草野 みき
好きでした。
使ってました?
使ってましたね、結構。だけどそうですね。
宮武 徹郎
結果的にはそうですね。
草野 みき
分かんないですね。でも買収してうまくいってる可能性もあるから、分かんないですね。
パスはそうじゃないですかって言っても、パスがもしうまくいってたらパス買収してって言われますもんね。
宮武 徹郎
そうなんですよ。
宮武 徹郎
メタとしてはおそらくなんですけど、一つの推測でしかないですけど、結構低い金額出してるんですよね。
FTCが要求していた金額と比べて。多分18ビリオン以下は受け入れないっていう話をしてたので。
多分メタからするとこの裁判に勝てるっていう多分自信がある程度あって。
で、それで、でもなんかこれやるのがめんどくさいですし、時間かかりますし、ネガティブキャンペーンにもなったりするので。
なんでとりあえずお金払って、それで解決しようって多分思ってたと思うんですけど。
それが結果的にできなかったっていうところですね。
草野 みき
勝てそうですか?メタ。
宮武 徹郎
難しいところですよね。ただ、ある程度優位なポジションにはいると思います。
草野 みき
どういう意味ですか?それは。
宮武 徹郎
市場の定義が一番ですよね。
それがFTC側のが曖昧すぎる?そもそも曖昧だから難しいってことですか?
なんか、アイメッセージが入ってないって思えないですし、個人としては。
YouTubeに関しては結構メタ側、僕はどちらかというとFTC側で競争競合してないっていうのを言い切れると思うんですけど、
TikTokに関しては割と曖昧だな。そこは結構議論するポイントだなっていうところ。
ですけど、おそらくメタ側が勝つんじゃないかなっていうふうにはなんとなくですけど、思ってますね。
裁判の最初の3日間ぐらいですかね、マークさんが13時間ぐらいかけて証言をして。
草野 みき
13時間。
宮武 徹郎
結構長いですよね。その後、シェリル・サンドバーグが出まして、そこでいろいろ証言をしたり。
その後、1週間目ですと、セコイヤのジム・ゲッツさんっていう方が証言したんですけど、
彼はWhatsAppに投資してたので、WhatsAppの買収の話でいろいろ証言をされたんですけど、
一つ、今回の裁判の中でマーク・ザカーバーグが言っていたのが、
WhatsAppはあんまり大きくなることを、あんまり大きくなろうとしてなかったと。
草野 みき
当初、買収する前は?
宮武 徹郎
はい。いわゆる、創業者もライフスタイルアプリ的にやりたかったんじゃないかと。
っていうのがマークさんの指摘で、なぜかというと、結構メッセージだけで本当に乗り切ろうとしていた会社で、
例えば広告もそうですし、あとソーシャル的な機能も基本的に一切入れようとしなかったですと。
Facebookが買収してから、それを無理やりマークさん側で押し切ってやったものですと。
買収時代を?
草野 みき
買収した後、ソーシャル的な機能を入れる。
宮武 徹郎
メタが言おうとしていることは、WhatsAppを独立したとしても、今のサービスにはなっていません。
これだけの成功しているサービスにはなっていませんという話をしていて、
事務決算も証言の中だと、割と似たようなことは言っていたというところですね。
一応、セコイアの社内メモまで今回いろいろ公開されているんですけど、
買収オファーが出たときに、買収オファーが出る前からいろんな会社が買収しようとしていましたと、WhatsAppを。
そのリストが、これ全社ではないと思うんですけど、一部の会社がFacebook、Microsoft、Yahoo、Google、Twitter、Tencent、NHN。
草野 みき
LINEの。
宮武 徹郎
含めて興味を示していましたと。
マーク・ザッカーバーグは特にTencentが買収することを懸念していたらしくて、
創業者のヤン・クームさんに対して、Tencentからオファーが来たときに連絡してくださいと言ったらしいんですけど。
草野 みき
そもそもWhatsAppってアメリカのサービスなんですか?
宮武 徹郎
アメリカのサービスなんですけど、基本的にほとんどの初期の利用はアメリカ国外でしたね。
東南アジアとかが多分一番多かったと思うので、だからこそセコエが投資したのも結構すごかったと思うんですけど、あまり市場の中では見られていなかったアプリではありましたね。
そういうものがあったり、直近ですとGoogleの方が証言して、YouTubeはメタと違う市場で戦ってますよね、みたいな話をしてたりとか。
ソーシャル機能が全然うまくいっていかなかったんですよ、みたいな話をしてたり。
これが本当に第一週間目の裁判のすごいクイックなまとめになって、クイックと言っても1時間かけてるんですけど、まとめになって。
多分これが公開されるタイミングではもう2週目がスタートしているので、さらに多分いろんな証言が出てきてると思うんですけど、
一番スターである、スターの証言者であるマーク・ザッカーバーがこれで一回終わっているので、
結局どうなるかっていうところはすぐに決まらないと思うものの、結構この裁判によってそもそもメタの未来が結構関わってくるっていうのはありますし、
今後サービス側としては大きくなると、こういうふうに政府から見られるんだっていうのはすごい参考になる情報だと思いますし、
場合によってはちょっといろいろ情報の取り扱いとか、そこら辺とか、戦略みたいなところは考えないといけないかなと思うので、
だからこそちょっとオフトピックで今回ここについて深掘りしたかったっていうところですね。
草野 みき
確かに。何か数年後、投資した時の案件の議事録を掘り返されるみたいなことが、もしくはうまくいった会社だったらあるかもしれないですね。
宮武 徹郎
そうですね。Googleとかも、ただこれをエビデンスを今から消しに行くのは違法なので、そこら辺は気をつけてください。
今Googleがそこに対してめちゃくちゃ指摘されてるので。
草野 みき
消しましたねってバレるんですか?やらないですけど、Googleで自分の社内のシステムの中で消すっていうのって普通にできてバレなそうだなって思ったんですけど。
宮武 徹郎
Googleに関してはチャット履歴が一部の自動的に消せるみたいなオプションがあるんですよ。
いわゆるブラウザでもあるじゃないですか、シークレットモードみたいな。
だからそういうシークレットモードに変えられるやり方があって、Google社内で。
で、そこで明確にその前の会話まで見れるじゃないですか。そこは消せないので。
そこでちょっとこの話そっちに移そうっていうのが明確に残ってるんですよ。
草野 みき
しかもそれがスンダーさんとかが言ってるんですよ。
スンダー、そこに隙があった。
宮武 徹郎
スンダー以外も言ってるんですけど。
草野 みき
隙が。
でもそれを出された瞬間、これなんか結構やばい話ですよねっていう。
もうバレる。結構処方的なミスじゃないですか。
宮武 徹郎
割と処方的なミスだと思います。
ミスって言い方がやらないほうがいいんですか?
あと例えばテレグラムに移そうとか、そういうのもあったりすると思うんですけど。
そういうのも含めて、いろいろ気をつけてくださいと。
今日話したディールとリップリングもそうですけど、それをひたすら電話でしても証言者がそこに対して出てくると、
結局そういうのもエビデンスを残さないようにしようとしてたみたいな話もいろいろ出てくるので。
とりあえず、ちゃんと戦略をするのが一番いいかなと思います。
草野 みき
難しいですよね。証拠をあんまり残したくないっていうのも、過去のことを掘り返されるっていうのが、
そもそもいいのかっていう。過去のインスタの買収を今から掘り起こされて、良くなかったんじゃないかっていうのを、
過去の議事録見て、今やらなきゃいけないの?みたいなのはめっちゃ思いますよね。
宮武 徹郎
それはめちゃくちゃ同感です。
なので、今回の裁判に関してはあんまり個人的には良くないものだと思ってまして、
今現在のこのシェア、例えばこの市場のシェアが正しい場合、FTC側が指摘してるもの、いわゆるメタが独占してるっていう過程で話した場合に、
今現在競合が入れないようにしていれば、それは違法だと思います。
ただ、過去の話を振り返って、そういう意図を持ってましたよね、みたいなことを言うのは、その時にやるべき話だったので。
でも、FTCはそこに対して見えなかったので、もちろんそこの情報を取れましたし、
でも、こういう未来が来るっていうのを予想していなかったので、だからやっぱりすごい後出しじゃんけん感がある。
なので、個人的にはあんまりこの訴訟のやり方自体は割とフェアではないと思っていて、
どちらかというと、Googleに対しての、Google vs アメリカ政府のやり方はすごい正しいと思ってるので。
草野 みき
FTCが?
宮武 徹郎
アメリカ司法省がやってる。
それは今のGoogleが行っているデフォルトの契約書、独占契約書が違法的ですよねっていうのを話している。
そっちの方が、そっちも独占法の。
草野 みき
それも独占法なのか。
宮武 徹郎
そうです。これ司法省かFTCかっていう2つの母体があるので。
草野 みき
どう分けてるんですか、それは。
宮武 徹郎
結構ここは分けてたり分けてなかったりするので、
どちらの母体も例えばオープンAI vs マイクロソフトの提携に対して訴訟を従っていて、
そこで喧嘩になってたりするので、どっちが訴訟するのかみたいな。
結果的にこっちが譲るよみたいな話になったらしいんですけど。
草野 みき
よくわかんないですね、それ。
よくわかんないです。
宮武 徹郎
どうなるかっていうのは僕はすごい見ているので、
いろいろ僕は毎日ここの情報を楽しみにしてるんですけど。
楽しい。
楽しいじゃないですか、単純に。
こういうこと考えてたんだっていうのを見るたりするので。
でもすごいインターネット業界にとっては重要な裁判になっていると思うので、
オフトピックも2018年からドッキンフォーが来る来る来るってずっと言ってましたけど、
宮武 徹郎
本当にようやく来てるっていうところですね、ここ1,2年間で。
草野 みき
今回の裁判でいうと具体的には、もしメタが分社化しましょう、
分社化ってなった時に日本のユーザーとか聞いてる人への影響、
リスナーへの影響ってどんなものだと思います?
宮武 徹郎
そもそも運営母体をどうするのかっていう話があったりするので、
そこの連携の部分が結構なくなったりとか、
それこそ別の広告システムを使うのかとかインスタグラムとかが。
もしくはメタからそれをライセンスみたいな形で受けるっていうパターンもあったりするんですけど、
そうする場合にはもしかしたら広告の価格が変わったりとか。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
FacebookだとAIを使った広告運用ができるけど、
インスタグラムだとできなくなってしまう可能性もゼロではなかったりとか、
そういう課題は出てくる可能性はありますよね。
あと単純に連携されないので、あとスレッドどうするのかとか。
いろいろ課題は出てきますよね。
草野 みき
確かに。広告出向する側からしたら結構嫌ですね。
宮武 徹郎
いろいろ複雑になってくると思うので、
結果的にここも何が許されて何が許されないかっていう話もすごいわからないので、
分裂しなさい、でも例えばインフラは共有できますみたいな。
でもインフラは共有できますけど、インスタグラムはそれに対してお金を払わないといけないですとか。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
そこら辺も正直何が起きるか分からないですね。今は。
草野 みき
これはじゃあタイムラインで言うと、いつ決まるんですか?
宮武 徹郎
おそらく年内に判決がまず出ますと。
草野 みき
長い戦いだな。大変ですね。これはやりたくないのは分かる。
宮武 徹郎
しかも判決が出るのがそのぐらいのタイムラインで。
本当に場合によっては早めに出ますけど、多分すぐに出ないので。
判決が出たとしてもそれに対してどういう対応をするかっていうのが次の議論ポイントになるんです。
そこに対してちょうど今Googleが検索史上でどういう対応をするべきかっていう議論を今裁判長としているので。
それって結局でも1年前に判決が出てるんですよ。
その半年以上後にようやくどういうふうに対応するべきかっていう議論がなって、
その多分さらに3か月後から半年、場合によってはそれ以上かかって、
ようやく裁判長がこういう対応をしなさいっていうのを話すっていう。
なので、1、2年後になります。