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2022-02-09 32:58

ゲノム編集食品って何者?悪者? 〜品種開発の革命 #08

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名誉挽回は難しい(!?)遺伝子組換えに次いで生まれた新しい技術、「ゲノム編集」について話してみました(^^) 近々当たり前に食卓に並ぶようになるかもしれないゲノム編集食品について、ゆるめに正しく理解ができるお話です٩( ᐛ )و
<話しているテーマ>
・ゲノムってなに?DNA、遺伝子、ゲノムの関係性は?
・ゲノム編集と遺伝子組換えは、似て非なるもの?
・ゲノム編集は、DNAをピンポイントで編集する?
・ゲノム編集の事例:GABAをたくさんつくるトマト、大食いで育つのが早いフグ
・従来の品種開発に比べてゲノム編集はどう画期的?
・ゲノム編集は突然変異と同じ?

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00:05
ゆと
農学ガチ勢TTです。農学ビギナーゆとです。
農TT
農と食のラボラジオ、始めていきたいと思います。よろしくお願いします。
ゆと
フルネームですね。よろしくお願いします。
農TT
前回ね、遺伝子組み替えの話をしましたけれども、
遺伝子組み替えは名誉挽回が難しいっていうところで、
ゲノム編集が出てきたと。
ゆと
世間的にはというか。
農TT
いうことでしたけれども、ゲノム編集って何?っていうのが今日のテーマです。
ゆと
全然わかんないので、優しくお願いします。
農TT
めちゃくちゃ触りだけ言うと、品種開発の一つです。
前々回ぐらいにしゃべった、品種と品種を掛け合わせて、
いいものを選んでっていう伝統的なやり方から、
遺伝子組み替えがあったりとか、突然変異があったりとか、
ゲノム編集があったりとかっていう位置づけになります。
ゆと
ゲノムって何ですか?
わかんないよね。
遺伝子系とか生物系の用語の何かっていうところだし、
でも学校の勉強では出てきてない気がするんだよね。
高校で俺らは生物やってないし。
農TT
そうね、俺ら行けない勉強をしないといけないのに、
学校が勉強させてくれなかった口だからね。
ゆと
物理と科学しかやってないから。
農TT
俺も知りませんでした。
ゆと
中国ではさすがに出ないもんね。
知らないね。
農TT
関連ワードで今出たけど、遺伝子とかゲノムとかDNAとか。
ゆと
地下層、地下層。
農TT
っていうのなんだけれども、
それぞれの関係を答えよみたいな。
ゆと
DNA、遺伝子。
全部大体一緒。
大体同じようなことを言ってるように聞こえちゃうよ。
農TT
なるほどね。
ゆと
集合の関係で全然わかんない。
どっかに含まれたり。
含まれる含まれるなのかな。
何かがでかくあって、その中にこれがあって、
農TT
その中にこれがあるみたいな関係?
そんなイメージ。
ゆと
なるほどね。そんなイメージは全然ないわ。
農TT
似てる。
よく説明されるのは、
遺伝子とかゲノムとかDNAっていうのは、
ゆと
設計図ですとかよく言われる。
農TT
聞いたことないけどね。設計図。
この業界ではよく説明で使われる。
ただ俺は設計図あんまピンとこないんだけど。
ゆと
設計図ね。
農TT
台本?
台本で言うとか言ってもいいのかなと思ってて。
ゲノムっていうのは台本とか設計図それ自体のこと。
03:01
農TT
説明書でもいいやん。
それ自体のことなんだよね。
取扱説明書みたいなノリだと思うんで。
遺伝子っていうのはそれで言うと文章なんだよね。
ゆと
はいはいはいはいはい。その一部感出てきた。
農TT
文章の集合体が説明書。
設計図とか説明書なわけじゃない。
ゆと
遺伝子の集合体がゲノム。
なるほどね。なるほどね。はいはいはい。
農TT
DNAが何かって言うと文字なんだよね。
ゆと
あ、なるほど。一番ちっちゃいな、その中で。
農TT
DNAってちゃんと言うと、
レオキシリボカクサンって言って、
ただの物質名だからね。
ゆと
通称DNAなんだ。
農TT
そうそう。で、DNAも何か4種類。
だから文字書くの、DNA4種類あるんだけど、
アデニン、チミン、グアニン、シトシンっていう。
だから日本語だと50音あるけど、
この言語だと4つしか文字ないんだけど。
なるほど、なるほど。
この4種類の文字だけで文章を作る。
その文章が遺伝子。
ゆと
なるほど、なるほど。
ギリ追いついてない。ギリ追いついてない。
農TT
ギリ追いついてない。
ゆと
DNAが4種類あるから、
それがそうか、DNA文字だから、
なんかよくわからない名前が4種類あって、
それの組み合わせで文章的な何かを作って、
なるほど、それが積み上がってというか、
連なってというか、
で、説明書的なのができて、
農TT
それがゲノムってことか。
ギリ追いついたかどうかぐらいだわ。
遺伝子はATGCっていうアルファベット4つで表されるんだけど、
っていう関係はわかりましたかね。
ゆと
OK、今後わかりそうなんで、
途中で振り返りつつじゃないとあれかも。
農TT
そうね。
余談だけど、ヒトゲノムとか、
ヒトゲノム解析プロジェクトとか、
プロジェクトXとかでありそうな、
特集されてそうなやつあるけど、
あれはその人という台本、
人という説明書、人という設計図が何文字なのとか、
文章は何文字あるの?文章は何個あるの?何ページあるの?
みたいなのがゲノム解読って言われてる。
ゆと
なるほどなるほど。
農TT
ゲノムを解読する。
というので、
ゆと
ちなみに人間とイネのゲノムサイズ、
農TT
説明書のページ数、
意外にも同じぐらいだっていうのを見た気がします。
ゆと
同じオーダーだというか、同じ規模感というか。
農TT
人間の方がよっぽど高等で偉くて、
あいつら単純だと思ってるけど、
ゆと
確かに。
農TT
実はそんなことないらしい。
ゆと
面白い。
農TT
なので、話をはぐり出しに戻しますと、
ゲノム編集っていうのは、
生物の設計図を変えようっていう。
06:02
ゆと
遺伝子組み替えじゃんみたいな感じだけどね。
農TT
なるほどね。
遺伝子組み替えとゲノム編集の最大の違いがあって、
遺伝子組み替えは、
他の生物の遺伝子を使うというのが多い。
ゆと
組み替える。
交換というか、くっつけるみたいな。
農TT
パパイヤにウイルスの遺伝子を入れました。
このゲノム編集はあくまで編集で、
ゲノム移植じゃないんだよ。
なるほどね。
ゆと
前々回どこかで言ってたけど、
だから遺伝子組み替えはその一部でしかないっていうか、
一個の技?
農TT
そう、技の一つ。
だから外来遺伝子とかいいけど、
関係ない作物、生物の遺伝子をぶち込むのが遺伝子組み替えで、
その生物のゲノムを切ったり、
貼ったり、文字をちょっと書き換えるぐらいの。
ことをやるのがゲノム編集です。
ゆと
なるほど。
ゲノム編集的なところも遺伝子組み替えのイメージに入ってたかも。
農TT
実は似て非なるものなんだよ。
一番のメリットは、
これは自然界で起こりうる突然変異と同じことをやってるんだよね。
それの再現というか、それを人工的にやってるだけってことか。
ゆと
なるほどね。
名誉挽回できそうな気がしてきたね。
農TT
そうなのよ。
だからね、これは自然界で起こり得る品種作りというか、
現象なので、別に食べても大丈夫だし、
生態系にも影響ないよねっていう。
ゆと
説得力があるね。
農TT
ということになります。
ゆと
なるほどね。
農TT
強そう。
ちなみに今までも突然変異を使った品種開発っていうのはあったんだけど、
ゆと
その突然変異っていうのは本当の突然変異?
農TT
本当のマジの突然変異。
ただ本当に突然変異が起きるのを冒頭待ってたら、
マジで3万年とかかかるかもしれないんで。
ゆと
起きるか分からないものを待ってるだけだから。
農TT
欲しい変異がね。
あの変異欲しいなーって。
ゆと
3万年後に白いイチゴできたみたいな。
農TT
急に急にとうとうとうと待ってたら白いイチゴ。
ゆと
そう。
農TT
果てしない。
っていうのでなんだけど、
ゆと
基本的には無理やり突然変異を起こさせてやってたんだよね、今までは。
無理やり突然変異を起こさせる。
ゲノム変種ではなく、あくまで。
農TT
そうそう。
ゆと
昔のゲノム変種が出てくるまでは。
農TT
種に薬剤を浸したりとか、
花粉とかももしかしたらあるかもしれないけど、
09:00
農TT
そういう形で無理やり起こしてたんだよね。
ゆと
なるほどね。
農TT
これはどこにどのような変異が入るかはランダムなんだよね。
なので、例えばゲノム全ゲノム中に1箇所しか変異が入らないとするじゃん。
ランダムで。
ゆと
なるほどね。
農TT
そうすると、遺伝子の数って、
ゆと
どんな桁っすか。
農TT
1000万、10万とか、もっとあるかもしれない。
ゆと
10万、100万。
それ1箇所だったらさ、10万分の1じゃん。
確かに。
農TT
そんなの引けないじゃん。
ゆと
それは3万年かかるね。
農TT
なのでそれは引けないんで、
じゃあもうちょっと強めの変異を起こさせると、
仮に遺伝子が10万個あって、変異が1万箇所入ります。
10万遺伝子があって1万箇所変異が入るんだったら、
10分の1だからこれならいけそうじゃん。
ゆと
はいはいはい。
農TT
強めに変異入れてやれば。
ゆと
そうね。
農TT
だけどそうするといろんなとこに変異入っちゃうから、
致命的な変異が入ったりして。
ゆと
悪い方向の。
農TT
そう、なんか例えば抗合性をする遺伝子がぶっ壊れたりしたら、
ゆと
多分死ぬじゃん。
抗合性ができません。
農TT
そう。
っていうので、結構ね、突然変異の育種も、
ランダムさゆえに結構苦労されてきた。
ゆと
なるほどね、なるほどね。
農TT
っていう歴史があったんだけど、
このゲノム編集ではピンポイントに、
ここにこの文字を入れたい、
このDNAを入れたいとか、
このDNAを取り除いて除きたいと。
で、さっきDNAと遺伝子の関係は文章と文字って言ったけど、
文章もさ、一文字変わったら意味が、
ゆと
全然変わるね。
農TT
変わるじゃん。
私は食べる。
もうさ、私を食べる。
ゆと
やばいね。
やばいよね。
それぐらいの変化が起きる。
そうそう。
農TT
なので、遺伝子っていうか、
DNAを置き換わったりすると、
そういう遺伝子に変化が起きる。
ゆと
なるほどね。
農TT
そういうことなんで、今までの突然変異の、
ラッキーパンチだったり、
パワーワードだったり、
そういうのがもっとスマートにできるように、
っていう形です。
ゆと
なるほどね。
農TT
なんだけど、
ちょっと分かりづらいよね。
例がないと分かりづらいよね。
ゆと
そうね、具体的には。
でも、ゲノム自体からの始めましてなんで、
それから比べるとだいぶ、
とっつきやすくなってきたよ。
農TT
そうね。
ちょっとテクニカルな前に、
こんなのありますっていうのを言うと、
ちょっと俺もネットで見たんだけど、
まず1個目がトマト。
ゆと
俺の大好きなトマト。
農TT
そうだね。
いつもミニトマト食ってたもんね。
筑波大学が作ったベンチャー企業のトマト。
結構大学初ベンチャーってなりがちだけど、
農学業界でも。
これはね、ギャバってあるじゃん。
チョコレートとかに添加されててさ、
集中力が上がるとかさ、
12:01
ゆと
リラックスするとかさ、
農TT
あと血圧下げる効果もあるし。
ゆと
落ち着かせる感じ。
農TT
このギャバを大量に作るトマトを開発しました。
ゆと
あったりとか。
農TT
あとはね、フグ。
ゆと
フグ。
それも食用の話なのかな?
農TT
そう、これは京都大学と近畿大学の
初のベンチャー企業が作ったらしいんだけど、
近代は結構魚とかマグロの近代だもんね。
これはね、フグがよく食べるようになって、
生育速度が1.9倍になります。
ゆと
めっちゃ大食いのフグってこと?
そうそう。
なるほどね。
農TT
だから多分養殖するときに効率いいんだろうね。
次から生育になるまでに期間が短縮できるので。
ゆと
なるほど。サイクルが早まるんだ。
農TT
あるいはでかいフグ使う。
ゆと
なるほど。
農TT
これについてはゲノム編集で、
食欲に関係する遺伝子を4つちょっと編集して、
多分あれだろうね。
お腹、食欲を抑えるような遺伝子とかを
破壊したんだろうね。
その突然変異で。
ゆと
なるほど。
農TT
突然変異のようにね。
ゆと
突然変異を再現させるようなゲノム編集で。
そうですよ。
なるほどね。
農TT
食べる魚の育種って品種開発ってあったんだと思う。
余談だけど。
ゆと
ん?
農TT
金魚とか品種改良とかされそうだけど、
食べるのもあるんだなって思うけど。
ゆと
なるほどね。
金魚とかめっちゃありそうだね。
作ってそうだね。狙って。
農TT
そうそう。
全然余談だけど、植物はさ、
ほら動かないからさ。
ゆと
根を張ってね。
農TT
これもどっかで後輩の作業が入ってくるんだけどさ、
植物はおしべとめしべをチョンチョンってやるのは普通に簡単だけど、
魚は難しそうだね。
ゆと
確かに確かに。どうやるんだろうね。
動物園とかもだけど、
農TT
同じところにとりあえず居させるのかな。
ゆと
しばらく強制的にさせたら、
さすがにヤンベみたいな状態。
農TT
あとオスとメスとかもあるからね。
今ちょっと余談ですけど。
いや面白い。
ということでね、今言ってたのは、
体にいい成分なのかな。
ギャバが多いトマトとか、
育つのが早いフグがこれで作られてます。
ゆと
なるほどね。
農TT
いうとこです。
これがね、ゲノム編集、品種とかで調べたんだけど、
あんまりニュースがヒットしてこなくて。
これは俺の仮説なんだけど、
それに理由があるとは思ってて、
これ仮説があって、
ゲノム編集で作られた作物っていうのは、
表示義務ないらしいんだよね。
ゆと
なるほどなるほど。
農TT
遺伝子組み替えは大豆、遺伝子組み替えでないとか、
ゆと
そうだね。
農TT
あるいは品種にするにしても、
厳正な審査があったりとか、
あると思うんだけど、
ゲノム編集については、
ゆと
突然変異をいい感じに使ってる技術だから、
15:02
農TT
わざわざゲノム編集しましたって言ってない場合が、
多いのかなと思って。
だからゲノム編集品種でググっても、
ヒットしてこないのかなと思って。
ゆと
具体的なものとしてはね。
そういう技術があるよとか、
そういうものは普通に情報として出るけど、
この品種はとか、
そういうの出してない。
わざわざゲノム編集で作りましたっていうような、
農TT
必要性がないのかもね。
ゆと
確かに確かに。
農TT
っていうところでした。
ただ何がいいのかっていうのが、
まだあんまり伝わってないのかなと思うんだけど。
ゆと
何がいいのか。
農TT
今までのと何が違うのかっていう。
ゆと
今までのっていうのは、
農TT
従来の遺伝子組み換えとの違いは多分わかったと思うんだけど、
ゆと
起きえないことをやるか、
自然界でも起きえることをやるかっていうところでね。
農TT
そうそうそう。
今までの品種開発との違い、
変異体育種との違いは、
結構今まで大変だったのが、
ピンポイントに変異を入れられるようになって、
突然変異が入るようになって、
シンプルにできるようになりましたっていうのもあると思うんだけど、
じゃあ、A品種とB品種を掛け合わせて、
ゆと
全然変えないですね。
農TT
作ってきた、そう。
作ってきた品種開発とは違うあるメリットがあります。
ゆと
でもそっちの回の話の文脈で言うと、
やっぱ期間とかになるんじゃないですか。
農TT
これがね、期間がもうべらぼうに短い。
なるほどなるほど。
まだちょっと実績がなくて、
あんまり見つけられなくて、
今日までに。
ゲノム編集でこんぐらいで品種開発が終わりましたって言ったら、
ちょっと見つけられなかったんだけど、
理論上の話をすると、
ゆと
理論上ね。
農TT
最短3年ぐらいでできるんじゃない?
ゆと
おー、なるほどね。
農TT
あくまで最短だけど。
ゆと
3分の1以下とかぐらいってことね。
いわゆる10年からすると。
でも3年なんでね。
農TT
3年、もっと言うと1年でいけるかな。
ゆと
なるほど。
事務的なところがほとんどなのかな。
農TT
前回の、その前の話だと、
AとBを掛け合わせると子孫がぐちゃぐちゃになります。
ある程度安定、固定するのに3、4年かかります。
ゆと
いいの選んでいいの選んでいいの選んで、
売れ少なくなってみたいなところね。
農TT
今回のは1箇所しか変わってないんだよね。
ゆと
なるほど、なるほど。
本当に1箇所しか変わっていないから。
農TT
今までのは10万とかなんかある遺伝子がぐちゃぐちゃになってて、
ゆと
だんだん安定してくるってことだけど、
農TT
1箇所しか変わってないんで、
そこが安定したらおしまいなんだよね。
ゆと
なるほど、なるほど。
農TT
そこが安定するっていうのは、
メンデルの法則ってやつだけど、
強い、上手い、弱い、上手い、
強い、まずい、弱い、まずいの4択ですみたいな。
その4分の1引いたらおしまいなんだよね。
18:02
ゆと
なるほどね。
農TT
それ以外全ては元のまんまだから。
ゆと
なるほど、なるほど。
農TT
だから種を、
ちょっと俺もね、作業的にどうやってやるのか知らないんだけど、
種を変異させるんだとしたら、
変異が入ったかくもとが、
お父さんでもお母さんでも親が出てきますと。
その子供がばらつきますと。
ゆと
4パターンに。
あれ、4パターンっていうのは、
4パターンなのか。
仮の4パターンじゃなくて。
農TT
あ、ごめん。4パターンちょっと違うな。
あれは上手い、まずいとかなんですけど、
変異が入っている、入っていない、
の2パターンって言ってもいいかな。
厳密には4パターンぐらいある。
入ってる、入ってないだけの話だから。
ゆと
なるほどね。
農TT
子供の中に入ってるやつと入ってないやつがいて、変異が。
ゆと
そうね。
農TT
入ってるやつ選んだら、もうおしまいなんだよ。
なるほど。
なので、孫からもう売り出せる。
ゆと
なるほどね。
農TT
そう考えると、種取り自体はもう、
植えて食べてとかしないってなったら、
1年もあればいけんじゃない。
ゆと
なるほどね。
農TT
普通の稲とか、いわゆる木か草かで言うと、
草ですってやつで。
ゆと
はいはい。
って言ったらね。
ガッツリした木じゃなくて、草系だったら。
農TT
で、そうしたら種、安定した種が取れます。
でも、その先に今までの話だと、
本当にその特徴が発揮されるのかみたいな。
何年もやって。
ゆと
審査的な事務的なものがめっちゃ多いっていう話ですね。
農TT
でもさ、もともとの品種と遺伝子1個しか変わってないんだからさ、
多分同じだろって。
そうね。
その遺伝子の役割にもよるけど、
多分同じだろってなるから、
もしかしたら省略できるかもしれないなと思って。
ゆと
なるほどね。
農TT
今まで5年かけて確認してたのは、
一応1年だけやっといてとか、
3年でいいよとか、
理論上変わんねえから0年でいいんじゃねえとか、
そういうこともあるかもしれない。
ゆと
なるほどね。
農TT
そう、ってことでね、
今までの品種開発はぐっちゃぐちゃの中から選んでくるっていうのが、
やっぱり時間かかるポイントだったんだけど、
ゲノム編集は必要なとこだけ変えてるっていう、
突然変異が起きてるんで。
ゆと
すげえな。
農TT
すげえシンプルな品種開発。
ゆと
なるほどね。
面白いね。
これ聞くとあんま公表されてないから分かんないけど、
表示義務がないからって話だけど、
みんな基本スタンダードがこの品種開発になってもおかしくないなって、
イメージ聞いてて思ったんだけど。
そうだね。
そうでもないよね。
そうなのかね。
農TT
俺の試験だと、
多分世の中はそういう流れになってくと思うんだけど、業界は。
だけど心配なのがさ、
それってさ、今の品種のアップデートっていうか、
マイナーチェンジなんだよ全部。
ゆと
なるほど、なるほどね。
イノベーションは生まれないんだ。
21:00
農TT
さっきのトマトもさ、
多分ね、多分だけど姿形は今までのトマトと一緒で、
ギャバが多いみたいな。
中身ちょっと質がいいみたいなね、ギャバ分が。
そうするとさ、でかくてギャバ多いみたいなのはさ、
ゆと
作りにくいんだ。
農TT
同じことをでかいトマトにやればいいかもしれないけど、
なんか意外性がなくなってくるんだよ。
ゆと
はいはいはい。
なるほどね。
農TT
なんか、トンビが鷹を産む的なことは起こりづらいんじゃないかなと思って。
ゆと
なるほどね、なるほどね。
そうかもね。
予測したことが起こるって話もね、狙ったものができる。
農TT
品種開発の夢っていうかロマンっていうのは、
良心を超えるやつができるっていうのがさ、夢であってさ。
ゆと
なるほどね。
農TT
ゲノム編集も当然超えるんだけど、
想定の範囲内じゃんね。
そうね、そういうことね。
だからね、ゲノム編集は広がっていくとは思うんだけど、
ゆと
一方で大切な何かが失われていく気もする。
大切な何かがね。
なるほど、なるほど。
農TT
面白いな。
ちょっと今ゲノム編集に後ろ向きなこと言っちゃったけど、
こんな場面で使えるんじゃないかって。
逆に言うと1個だけ問題があるみたいな時には使えるんじゃないかなと思ってて。
これ前、学会で聞いた話なんだけど、
その時はゲノム編集っていうのはまだ話題になってなかったんだけど、
頑張って突然変異を起こしてこういう変異体見つけてきましたっていう話があって。
トマトなんだけど。
日持ちするトマトっていうのがあって。
いつか話そうと思ったんだけど、
とある、ネタバレしない。
とある植物ホルモンが、
ゆと
ジャスモンさんじゃなくて。
農TT
ジャスモンさんの仲間が、
実を成熟、要するに熟させたり腐らしたりするっていう植物ホルモンがいて、
それをね、それに対して鈍いトマトを作ったらしいんだ。
ゆと
だから持つのか。
農TT
そう。その植物ホルモンが来ても、
え?なんか腐ってんの?って。
腐らなきゃいけないの?
いや、ちょっとまだ無理っす。みたいな。
寝ぼけたようなやつを作ったんだって。
ゆと
はいはいはい。
農TT
それは、結局やってることはゲノム編集と一緒で、
遺伝子のある部分のDNAが置き換わって、
台本説明書と文字が置き換わって、
もう文章として成立しなくなるとか。
読めなくはないんだけど、ちょっと読みづらい文章になったり。
ゆと
片言かな?みたいな。
そうそう。
農TT
私は食べるが、私食べる。みたいな。
ゆと
私食べる。
なるほどね。
農TT
文脈的には、私が食べるんだろうな、とかやってるうちになんかもう、
あんまりこの文章わかりづらいな。
ゆと
そんなノリで、その遺伝子もちょっと半分機能を失うみたいな。
農TT
そうすることによって売れないトマト。
24:00
農TT
売れないトマトじゃない。
ゆと
腐らない。
腐らないトマト。
なるほどね。
農TT
実はトマトって赤くなって収穫するイメージあるけど、
そうなのかもしれないけど、
完熟にして取っちゃう。
要するに食べ頃で収穫しちゃうと、
スーパーに並ぶ頃には古くなっちゃうんで。
ゆと
もうぐっちゃぐちゃになっちゃうのかな。
農TT
そう、どうしてもまだ売れ切ってない状態で収穫しなきゃいけないらしいんで、
このトマトなら完全に畑で売れさせて、
出荷時もベストな状況を保てますみたいな。
ゆと
なるほどね。
こういう使い方はゲノム編集は得意なんじゃないかな。
なるほどね。
農TT
あとは何だろう。
前回の遺伝子組み替えの話で、
なんかこう特定の成分を、
ゆと
特定の物質を作らせたいと思った時に、
農TT
ブレーキかけちゃう場合があるんだよね。
その生物が。
はいはいはいはい。
やべ、この物質作りすぎたみたいな。
もう作んなくていいやって。
もう作んなくていいや。
作るのやめようっていう機能のある遺伝子を、
突然変異、ゲノム編集によって、
破壊すると。
ゆと
でもさっきのフグの食欲の話に似てるね。
農TT
そうね、フグの食欲の話に似てる。
ギャバがそうなのかもしれないけど。
ゆと
はいはい、それもそうなのか。
農TT
たぶんね、論文とか報告書とか見たら書いたのかもしれないけど。
もともとギャバ作るんだけど、
ギャバのブレーキをぶっ壊したのかもしれない。
ゆと
なるほどね。
生き物の話だとちょっとわかりやすく感じちゃうんだよね。
農TT
ブレーキを止めるっていう。
アクセルでもいい。
アクセルとブレーキの調整をするっていうのが、
ゲノム編集の得意技なんだなーっていうのが今喋りながら。
ゆと
なるほどね。
そうか、面白いな。
適切に使われたらめっちゃいいね。
それこそ腐りにくくなるトマトみたいなのが、
より他の食べ物とかで当たり前になったらめっちゃ良さそうだよね。
農TT
そうね。
あれどうなったんだろうな。
俺その話聞いたのは2015年だったんだけど。
ゲノム編集の話からちょっと違うんだけど。
それもね、筑波大学だった気がする。
筑波大学とカゴメの共同研究とかそういうのがあったかもしれない。
ゆと
カゴメやトマトですね。
農TT
そうそう。
だからそういう事例が今後出てきて。
あとは、今まであまりスポットライトの当たってこなかった
遺伝子に強い生物学者とかがスポットに当たるようになるかもしれない。
ゆと
遺伝子に強い生物学者。
農TT
ラボ系が。
今までは品種開発の現場ってフィールド系の人が強かったんだよ。
ゆと
なるほどね。
農TT
姿、形からこいつの子供から。
この両親の組み合わせだったらこんなの出来そうだった。
子供を見てこんな孫が出来そうだった。
そういうのはね、経験とかシックスセンスみたいなので
27:00
農TT
やるっていう職人芸だったんだよね。
ゆと
なるほど、なるほど。職人技だ。
農TT
だけどここの遺伝子があればいいんですよって言ったら
遺伝子のこと詳しいやつの方が強いから。
ゆと
なるほど、なるほど。
農TT
今後はね、経験と土にまみれて品種作ってきましたみたいな。
10年かけて苦労してきましたみたいな。
人にスポットライトが当たりづらくなると思うね。
ゆと
なるほどね。
農TT
なんとか先生どうしたらこういう腐りにくいトマトを作れるんでしょうかって言った時に
この遺伝子が原因だよっていう。
ゆと
はいはいはい。ピンポイントだね。
なるほど。
農TT
っていうゲノム編集です。
ゆと
面白いね、ゲノム編集。
公表されてないのが多いっていうのがあれだから。
多いっていうか、公表されてないっぽいっていうのがあれだけど。
農TT
そうね、まだ少ないんだ。やっぱり新しい技術だから。
俺の仮説1は表示義務がないからっていうのがあるし、
仮説2は当たれすぎてまだ追いついてない。
ゆと
なるほどね、そんな新しいんだ。
農TT
だからさっき俺が最速1年でいけんじゃね?とか言ってた。
ゆと
実際には無理なのかもね。
農TT
なるほどね。
だいたいね、話題に上がってきたのはね、俺の記憶だと2016年ぐらいかな。
7年とかかな。
まだ5年ぐらいだろうか。
ゆと
5年ぐらいだし、最近だね。
農TT
あとは結構特許とかもあるからね。
ゆと
なるほど。
農TT
特許で品種の新しい作り方を発明しました。
みたいな特許があるかな、になってると思うから。
その特許の元の人が結構いろいろ制限かけてる可能性あるよね。
ゆと
なるほど、なるほど。
なんか確かに薬系の人だったと思う。
農TT
医薬業界の代謝だったと思うんだけどね。
薬以外に使うならちょっとハードル上げるよみたいなことをやってるのかもしれないけど、分かんないけど。
ゆと
なるほどね。
農TT
だから特許が阻んでる可能性もあるけど。
ゆと
なるほど、なるほど。
農TT
まだ今のところ出てきてないけど、もしかしたら3年後ぐらいかな。
ゆと
これから普通に来るかもしれないし、今もちょっとあるのかもしれないし。
農TT
なるほどね。
それこそ木とかでも流行るかもね。
サクランボの品種開発25年もんだけど。
ゆと
ありましたね。
農TT
あれもね。
ゆと
四半世紀。
農TT
目的の、ちょっと収穫の時期を遅らしたいっていうのが目的だったかな。
売れるスピード。
売れていくスピードをコントロールしてる遺伝子をちょっと変異させてあげると、
おしまいみたいな。
ゆと
なるほどね。
農TT
あの25年は10年ぐらいで済んだ。
5年ぐらいで済んだ。
10年ぐらい済んだってことになるかもね。
ゆと
木だからね。
農TT
木はちょっとロマンとか言ってられないわ。
こんなところです。
なるほどね。ゲーム編集勉強になりましたね。
こんな作物あったらいいなとか、こんな食べ物あったらいいなっていうのもあるかな。
30:02
ゆと
いやでも、なんだろうね。
もう普通の一住民としてはやっぱ難しいねそれ。
農TT
個別で言われると。
今俺がパッと思ったのがね、目が出ないじゃがいもとかね。
ゆと
日常的にね。
でもやっぱ全体的に一人暮らしとかだと特にだけど、野菜とかちゃんと買っちゃうとね、そこダメになるよね。
農TT
そうだね。
ゆと
家族とかだとね、バンバン減るからやっぱいいけど。
農TT
そうね。一人暮らし、二人暮らしだとね。
ゆと
二人暮らしても結構注意しないとうまく使って。
農TT
そうだよね。確かに。それいいアイデアだね。
小さいニンジンとか買うとさ、前イチゴの話でさ、小粒を大量に収穫するより大粒を少し収穫した方がさ、手間はかかんないからさ、全体的に安くなるんだよ。
じゃあ、ちっちゃいの買おうって言ったらね、割高になっちゃうもんね。
ゆと
そうね。実際割高だもんね。
そうだね。確かに。
農TT
腐りにくいが今後の野菜の品種開発のキーワードかもね。ゲノム編集では。
ゆと
なるほどね。腐りにくいのは超欲しいわ。
めっちゃパズルみたいに使いこなさないとさ、腐っていっちゃう。
面白いね。ゲノム編集。
農TT
ゲノム編集はこんなところでした。
はい。ありがとうございます。
まとめると、ゲノム編集は遺伝子組み替えと違って、自然に起こりうる現象です。
それを上手にコントロールする方法です。
結果的にギャバが多いトマトとかを作れました。
ゆと
なるほど。
農TT
これは遺伝子組み替えではありません。
ゆと
なるほどね。
農TT
自然の摂理に則った品種開発方法です。
ゆと
はい。だから遺伝子組み替えの名誉挽回をゲノム編集が担っているっていう。
農TT
そうね。そんな感じだと思います。
ゆと
なるほどね。面白いね。
農TT
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ゆと
お待ちしております。
農TT
僕たちも見て糧にしたり豚にしたりしたいと思います。
ゆと
はい。お待ちしてます。たまに来ると喜んでるね。
農TT
フォローもしていただければ通知も来るのでよろしくお願いします。
ゆと
お願いします。
農TT
はい。ではでは。さようなら。
ゆと
ではでは。さようなら。バイバイ。
32:58

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