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2025-08-06 15:18

映画「私たちが光と想うすべて」

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サマリー

映画「私たちが光と思うすべて」は、ムンバイで働く女性看護師たちの物語を描き、インド特有の社会背景や個々の葛藤に焦点を当てています。恋愛や家族との関係に悩む主人公たちが、厳しい現実を生き抜く姿が印象的です。また、この映画はインドにおける女性の抑圧とその解放のテーマも扱い、文化的背景を踏まえたストーリーが展開されます。監督の女性視点から描かれた作品は、観る者に深い印象を与えています。

インド映画の特徴と受賞歴
こんにちは、ninjinkunです。
この前のリッスンオフ会で、結構自分のね、映画について話している、このエピソードが好きだと言ってくださっている方が2人ぐらいいて、とても嬉しかったんですけど、
自分としてはただね、自分の映画を見た既読のために喋っているという側面が強いんですけど、なんかそういうふうに言ってもらえると、やっぱ嬉しいですね。
あとなんか、ジャンルにあんまり偏りがないのが面白いということを言われて、そう言われると自分は確かに映画ってジャンルで見てないんだなって思いましたね。
で、じゃあ何を優先的にして選んでいるかというと、まず外国の映画とか、特に知らない国の映画とか、そういうのを優先的に見ていて、あとは人権とか、平和とか、戦争とか、そういうトピックにメッセージが入ってそうな映画を優先的に選んでいることが多いかなと思いますね。
あとは普通にすごい大作を見に行くこともあるし、どっちかというとやっぱり少し予算が少ない規模で作られたインディ映画を見に行くことの方が多いかもしれないですね。
そんな感じで今日もですね、新しくまた見てきた映画の話をするんですけど、インド映画の私が光と思うすべてかな。違いました。私たちが光と思うすべてでした。
はい、これを見てきてですね、これはインド映画なんですけど、カンヌ国際映画祭の去年のグランプリ2番目の賞を取っていて、1番はアノーラという別の作品だったんですけど、これはこれで素晴らしい作品ですけど、2位を取っていて、
私はそんなにカンヌに詳しいわけじゃないですけど、インド映画がカンヌで受賞するっていうのは多分相当珍しいことだと思います。
で、どう見たらグランプリを取ったのはインド映画では初だということなんで、かなり快挙というか、そういう作品になるかなと思います。
それで私も名前を覚えていて、今年ちょうど今公開になって見に行ったんですけど、これはやっぱり面白かったですね。
特に今までの自分が見てきたインド映画と全然違うテイストで作られているインド映画、どれだけイメージが皆さんあるかわかんないですけど、
例えば近年のヒットアート、バーフバイとかRRRとか、特にRRRはめちゃめちゃブームになったんで、多分映画を好きな人だったらタイトルは知ってると思うんですけど、
この辺りは、あとは古くはムトゥー、踊るマハラジャとか、あとはキッドウマクイクとか、いろいろありますけど、
まずとにかく派手なアクションとダンスっていうのが結構特徴としては語られやすいかなと思いますし、私もそういうイメージがあって、
RRRなんかはそれをハリウッドクオリティに高めて世界品質で作って、そこにインドこういう物語をはめて、本当に骨太でもあるし見応えもあるし、
全方位にオススメできる作品として結実した傑作だと思いますけど、私も好きで3回ぐらい見に行きましたが、
一方で普通にインドで大ヒットしてるアクションでも見に行くと、
例えば撮影がちょっとしょぼかったりとか、あとちょっとスローモーションが多用されてたりとか、ダンスの演出が過剰だったりして、
やっぱりインド映画、インドの娯楽作品ってこういう感じだなっていう、結構文法に慣れてないと見づらいということもあって、
私はそんなにインド映画をですね、たまに話題になると見に行くけど、年に1、2本ぐらいしか見ないかな、多分。
なのであんまり合わないものが結構多いかなと思ってるんですけど、
これはそういうアクション対策みたいなものとは全然違う、もっとアート映画よりのヒューマンドラマになってますね。
主人公が2人の女性で、どちらも看護師をしていて、地方のケイララ州というところからムンバイに出てきて、そこで看護師をしている2人の女性。
プラバ、こっちの方がちょっと年上のプラバとアヌっていうもう少し若い、この2人がですね、看護師をしながら、
2人がルームメイトでもあって、1つの家を借りて2人で住んでいると。
まず結構ドキュメンタリーっぽい感じで始まるんですよね。
街の人の声が入って、地方からムンバイに来て働いている人たちが、いろんな人の声がコラージュされたものから始まって、
そして朝の電車で出勤していくこのプラバとかの映像が映されるっていう感じで、
ムンバイという街がどういう街かということの説明するような映像から入るっていうのが結構まず印象的ですね。
なのでまずムンバイが主役っていうのが1つありますね、街。
ムンバイっていうのはインドでは一番のビジネス街というか、小都ですね。
行政の中心がニューデリーで、ビジネスの中心がムンバイ。
どうも人口も1200万人いるらしいから、東京都と同じような規模の街であると。
私もムンバイは行ったことはないんですけど、前のボスがムンバイの近くのプーネっていうところ出身だったので、
結構ムンバイの話をたまに彼はしてたんで、なんとなく親しみはあるんですけど、
とにかくね、この冒頭ナレーションでインドでは親戚をたどっていくと、
ムンバイに出稼ぎに行っている人が1人はいると言われているぐらい、ムンバイに出稼ぎに行くというのが非常にメジャーなルートであるということで、
この主人公たちもある種出稼ぎに来てるんですけど、
彼女たちはたぶん実家からある程度逃れるために来ているという側面もあると思います。
インドは昔の日本というとかなり過不調性がまだ強い国と言われていますので、
映画の中でもね、特にこのアヌの方が、親が絶対私の恋人には反対するから紹介したくないのっていうシーンがあったりして、
それは文脈がいくつかあるんですけど、この人はヒンドゥ教なんですけど、多分の異教徒である
イスラム教の恋人と恋愛関係にあって、絶対そんなの親が反対するから言えないっていう、
これはこれでちょっとインド独特の文脈があるんですけど、何せを非常に厳格な親の下で育てられていて、
それに反発している女性として描かれています。
というので、まずムンバイ、そして地方からのデカセギ、そして働いている女性たちというところで、
なかなかそういう構造が最初にバチッとハマってきて、これは多分面白いというところで引き込まれていくという感じですね。
ムンバイの景色も結構夜のシーンが多くて、夜でも眠れない街みたいな描写もあって、
やっぱ日本の夜とも違うし、アジアの湿気が多そうな感じの街、しかもすごく高いビルもあるし、
あまり裕福じゃないエリアもあるし、例えば貧しそうな人たちも描かれたりして、
街の貧富の差とか多様性というものがいろんな景色を撮ることで映されていて、これだけも結構見応えがあります。
この主人公2人は、さっきの若い方のアヌの方はイスラム教の恋人がいてというのがあるんですけど、
プラバのお姉さん役のプラバの方は、親のお見合いに従って結婚したんですけど、
その夫がドイツに働きに行ってしまって、もう1年お父さんがいないという、なかなかハードな設定の下で、
なんでその夫のことをどう考えていいか分からなくなっているという、なかなかそういうチューブラリーな状態に置かれていて、
インドにおける女性の描写
彼女に同じ病院で働いているドクターが、多分彼女に気があって、かといって何かハードなことをしてくるわけではなくて、
自分が描いた詩を渡してきたりとか、そういう詩的なアプローチをかけてきて、面白いんですけど、
そういうふうにちょっと気を寄せてくれている人もいるという、なかなか悩ましい状態の中で、
かといって多分インドのカルチャーでおそらく浮気というのは許されないでしょうね、という感じなんで、
その狭間で揺れている女性として描かれるというね。
なんでね、やっぱりインドの女性の現状というか、これをね、非常に割となんだろうな、
多分西洋目線もだいぶ入っている感じで描いている。
なんで何が抑圧的で、何に抗っていて、どういうふうに自由を獲得しようとしているか、
でもまだこんなに天井がいっぱいあるということがね、
それがちゃんとストーリーとして描かれているというのが、自分としてはとても胸を打つところでしたね。
同じようなこのインド圏、これはパティスタンの映画だったんですけど、隣の国ですね、
ジョイランド私の願いっていう映画を去年か一昨年見たんですけど、
これもやっぱり同じ文化圏の、こっちの方がさらに激しい過不調性が描かれていましたね。
これもその中でのフェミニズム映画、これはだいぶつらいシーンが入っているんですけど、
これもちょっと彷彿させるような感じで、やっぱりこういうインドから出てくる女性の映画ってこういう感じかっていうのがね、
とても自分としては面白く見れたとこですね。
監督も女性で、パンフを買ったら怒っているパンフだったんですけど、監督は自分が映画を撮れているのは、
自分が支配的なカーストに属して都権的な階級にいるからだっていうことを明確に語ってて、なるほどっていう。
なので映画を作るのは誰にとっても大変だけど、この自分がね、その都権的な立場にあるから撮ることができているっていうことを言ってて、
なのでおそらくそういう、この映画の中ではあんまりその階層とか、階層は書かれるかな、でもカーストについては書かれてないんですよね。
映画の評価と文化的背景
けどおそらくこの監督の中にはそういうなんですかね、明確な意識があるんだなっていう。
というのがパンフからわかって面白かったですね。
という感じでね、なんかやっぱストーリーよりもやっぱその周辺とか、その状況、街であるとか地方からの出かせりであるとか、
それが描写するものを知っていけば知っていくほど面白いっていうタイプの映画なんで、
多分この映画単体で見てもね、なんか不運転感じで終わるんじゃないかなと思うんですけど、
その周辺のインドの状況とか、その中で暮らす人の状況を知ってるというよりこれは面白いんじゃないかなって思いますね。
多分カンヌを撮ってるのも、おそらくインドからこういう作品が出てくるとはという驚きがまずあるんじゃないかなと思いますね。
という感じで、これで面白さが伝わったかわかんないですけど、
自分としては、こういう映画が出てくるインドの特にアートシーンだと思うんですよね。
これが成熟してきてるんだなというのがわかったんで、とても良かったし、今後もこういう映画を、
アクション対策よりはこういう方を見ていきたいですね。
ちなみにダンスのシーンがなさそうだったんですけど、微妙に最後に入ってきて、
ちょっとダンスのシーンが入ったと思って面白かったです。
いわゆるインド映画のダンスは全然ないですけど。
あと驚いたのは、セックスシーンがちゃんとあるっていうのは結構びっくりしましたね。
インド映画はあんまりそういうものを描かないものが多いんで、
昔は検閲があったらしいですけど、今でもなんとなく避けられてるっていうのは割とあるんですけど、
アート映画とか、子供とかは見ないタイプの映画では最近は入ってるという話も聞くんですけど、
これも結構びっくりしましたね。
でも、抑圧されている女性とか、女性の解放というテーマには、
やっぱりこういうシーンが入ってくることは非常によくわかるんで、効果的だと思います。
という感じで、ちょっと新しいタイプのインド映画を見たい人にはおすすめですね。
私たちが一人っかりと思う全てでした。
ちょうど今月から公開かな。
はい、それではありがとうございました。
15:18

コメント

聴きごたえたっぷりでしたー 映画解説嬉しい! 夏映画、たくさん観に行きたくなりました🙌🏻

ありがとうございます。また引き続き観た映画について話していきます!

僕は15年ぐらい前にニューデリーとかバラナシに行ったんですけどあまりに人が多くて、ムンバイがそれ以上に猥雑としているとなると半分興味あって半分きついです

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