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2024-09-16 23:43

ドン・ノーマン著「より良い世界のためのデザイン」

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こんにちは、ninjinkunです。
今日は忘れないうちに、最近読み終わった本、
「より良い世界のためのデザイン 意味・持続可能性・人間性中心 ドン・ノーマン著」についてお話ししようと思います。
このドン・ノーマンさんという人はですね、 「誰のためのデザイン?」という本で、とても有名な方で、
この人は元々、最初はエンジニアリングバックグラウンド、 電子工学とかを専攻した人なんですけど、
そこから認知心理学とか、そちらの方向に行って、 研究者ですね、主には。
あとは、デザインファームみたいなものをやってたのかな。
会社としてそういうコンサルをやってたりしているんですけど、 基本的には研究者というバックグラウンドの人ですね。
この「誰のためのデザイン?」という本で、 この本、私もとても影響を受けた一人なんですけど、
簡単に自分の言葉で予約すると、 物が使いづらい時は、物の方が悪いよねっていう本だと私は思います。
もっと言うと、デザインが悪いということになるんですけど、 なので、この本はその多くの物、
ここで物というのは、主に最初の時はもうちょっと工業製品みたいな、 家電みたいなものを想定してた感じがするんですけど、
その後の方では、もっとデジタルなサービスとかも含んでいくようになっていくんですが、
そういうものがですね、私のこの自分の主観ではですね、 私が幼少期を過ごしてた90年代は、
機械が使えない時は、使えない人の方が悪いっていう風潮があったような気がしています。
あくまで自分の周りですよね。 例えば、母がビデオが録画できなかった時に、
いやお母さんが使えないからみたいな感じになってたんですけど、 私はなんかそこに違和感があって、
自分はね、ビデオ録画、機械に割と強い方だったので、なんなくできるんですけど、
なんか自分では別に録画しやすいとは思ってないので、 なんかこれ機械の方が悪いんじゃないかなってなんとなく思ってたんですけど、
この本には、誰のためのデザインには基本的にはそういうことがいっぱい書いてあるっていう感じですね。
もちろんもっと深い調査とか言葉でいっぱいデザインの原則とかが書いてあるんですけど、
自分のなりの認識ではそういう本ですね。 もののデザインを改善しましょうということを言っています。
そこの中でアフォーダンスとかメンタルモデルとかいろんな概念が導入されていって、
私がこれ読んだのは手元にね、引っ越しながらいろんな本を捨てていったんですけど、
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ノーマの本は取ってあって、この出版社がね、この信用者さんはなぜか紙でしか本を出してくれないので、
紙でもたざるを得ないんですが、 元にあるのが2003年の17版を持ってますね。
で、第1版が1990年。 だからこの本はめちゃめちゃ古いんですけど、
私が2003年っていうのは高校3年生を卒業するところかな。
で、2003年に大学に入学してるはずだから、
多分ね、でもね、これは高校生の時に読んだ記憶があるんで、
多分受験が終わって暇な時に読んだんじゃないかなと思います。
で、非常に、元々UIとか興味あったんですけど、デザインとかウェブデザインとかね。
でもそこからもっと自分が専攻するコンピューターサイエンスとそういうデザインを結びつけていくような、
結構きっかけになったところもありますね。
なので、このノーマンさんの本は私はずっとファンで出るととりあえず読むようには知ってるんですけど、
その人の最新感がこのより良い世界のためのデザインになります。
で、ノーマンさんの本は出るたびにどんどんデザインの定義を拡大していくようなところがあるんですけど、
今回はですね、めちゃめちゃ広いですね。
どっちかというとですね、地球環境とか政治とか国際的な連帯とか、そういう方向に射程を広げてます。
なので、ノーマンさんの本一、フワッとしてる。
抽象的?そうですね、今まではもうちょっと目の前の人に向けて何か作ろうとか、
人間の感情を大事にしようとか、あとはデザインプロセスを改善しようとか、そういう話が多かったんですけど、
今回はもっと大きな、目の前よりももうちょっと広い視野の話が多いですね。
なので、正直言って独語館からすると、まあ、どうすりゃいいんだよみたいなところはありますし、
正直、年食ったおっさんが若者に言いたいことを全部書くみたいな雰囲気もあります。
たぶんね、ノーマンさん結構なお年だと思うので。
そうは言っても、やっぱ大事なことを言ってて、特に持続可能性、
その世界環境とか、自分たちの作る製品がどういうふうに世界に影響を与えているのかとか、
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またはその環境の問題とか、持続可能性の問題をどういうふうにデザインの側面から改善できるかっていうことを、
まあ結構詳細で話しているところがあって、あんまりですね、
お腹で具体的にこうすればいいっていうことは正直語られてないなとは思うんですけど、
なんかこういう問いの投げかけとか、デザイナーの視野を引き上げるというか、もっと広げていくような問題設定というのは自分が意味があることだと思うので、
この本は何ですかね、それなりに意味がある本なんじゃないかなとは思いました。
ただね、何すりゃいいのと言われても結構困るところはあるんですが、
まず導入のところが、この世界のシステムってほとんど人間が作ってきた、
というか我々が当たり前だと思っていることは、かなりのものが人工的に定義されてきたものだよね、みたいなことが語られてて、
例えば時間の概念とか、もちろんもともと人間、時間を計らず生きてきたので、
そこに時計が導入されて、さらにそのカレンダーが導入されて、今ではそのおかげでみんなが同じペースで仕事をしたりとか、
例えば私みたいに他の国の人と仕事をする、これもそのカレンダーとか時計の概念がないと全くできないですよね。
同じ時間にミーティングするとか、相手が今これぐらいの時間だからミーティングをこの時間にしようみたいなことって、
そのカレンダーとか時計の概念が、時間の概念がないとできないことですけど、
これがその国際的な枠組みで実現されているから、いろんなことができるようになっていると。
それはそうなんですけど、その一方で人間の方がその仕組みに支配されているという側面もあるよね、みたいなことを言っていて、
それ自体が良い悪いというふうにあんまり言ってるわけじゃないんですけど、
そこからこの世界の仕組みというのはデザインされているよねっていうことを多分言いたいのかなと思っていて、
その世界の仕組みがデザインされているのであれば、そのデザインに働きかけることも可能ではないかということを言いたいんじゃないかなと私は解釈しました。
そこから世界的な環境の、特に地球環境ですよね、環境問題の話とかエネルギー問題の話とか、
あと特にこの本がどうもパンデミック中に書かれた本らしいので、
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パンデミック中にいかにその世界の物流の仕組みが結びついていて、しかもその結びつきが脆弱であるというか、
一箇所が凝ってると他に例えば半導体が不足して自動車が作れなくなるとか、そういうことが引き起こされるよねっていうことが書いたりして、
この辺りは自分も体験したところなのでリアリティを持って読めましたね。
で、そこからじゃあどういうふうにデザイナーが、この中で言うね、デザイナーは何かどっちかっていうと、
もうちょっとデザイナーマインドをもう少し例えば行政の人とか政治家とか、
もしくはデザイナーがそういうプロジェクトにもっと発電機を持って入っていくようなことが想定されているので、
いわゆる例えば私みたいなUIデザイナーとか工業製品のデザイナーとか、
そういう人がいきなり何かアクションを起こそうっていう雰囲気ではなさそうなふうに書かれているんですけど、
もっとデザイナーの定義が拡大された世界を話している感じがするんですが、
その中で結構大きな私が大事なところだなと思ったのが、
人間中心デザインから人間性中心デザインへっていうところで、
今まではヒューマンセンタードデザインだったんですけど、
ヒューマニティーセンタードデザインにいきましょうというふうに言ってて、
これは人間中心デザインだけだと、もっと広い環境とか地球とか、あるいは他の生物とかに視野が広がっていかない、
つまり人間のことしか考えていないから、
これをもっと広義の人間にとって大事なことを守る方向に拡大したいということで書いてあって、
もともとは人間中心、これちょっと読みますけど、
人間中心デザインの基本原則は4つある。
1.定義された問題だけではなく、中核となる根本的な問題を解決する。
2.人々に焦点を当てる。
3.システムの視点を持ち、ほとんどの複雑な問題は複雑な複数の要素の相互依存関係から生じることを理解する。
4.提案されたデザインが、その対象となる人々の関心を真に満たすものであることを保証するために、
継続的にテストし、改良する。
というこのもともと定義されていた人間中心デザインの基本原則。
これは多分誰のためのデザインで提唱されてたんじゃないかなと思うんですけど、
これがもともとこの人が言ってたことだったんですけど、
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これらの原則は重要だが、持続可能性、不公平、偏見といった問題は無視している。
長期的なエトニア面を入れていないと。
これをですね、新しい原則を追加し、さらにもともとあった原則を修正して、
人間中心デザインの5つの原則にしましょうと言ってます。
最初の1は一緒なんですけど、2が、もともとが人々に焦点を当てるというところが、
2、人間、生き物、物理的環境などの生態系全体に焦点を当てる。
3が、長期的システム的視点に立ち、
ほとんどの複雑な問題は複数の要素の相互依存関係から生じ、
社会と生態系に最も有害な影響の多くは数年、数十年後に明らかになることを認識すると書いてます。
なので、もっと長期的な視点というのが3には入ってますね。
4、提案されたデザインは、それが対象とする人々や生態系の懸念に真に応えることができるよう、
継続的にテストと改良を行う。
ここは生態系の概念が入ってますね。
さらに5が追加されて、5はコミュニティとともにデザインし、
コミュニティによるデザインを可能な限り支援する。
プロのデザイナーは、コミュニティの人々が自分たちの関心事を満たせるように支援する。
手助け役、推進役、助言者としての役割を果たすべきである。
デザイナーやプロだけではなく、それを受け入れるコミュニティ、
例えば建築だったら建築を使う人、水道の導入プロジェクトだったら水道を実際に使う人たちであるとか、
実際に使う人たちが自分たちでデザインできるようにしていこうということが書かれてます。
なので、こういう新しい地球環境とか他の生物とか、
さらには長期的な視野、そしてコミュニティという概念が導入されて、
たぶんここがこの本の一番肝になるところかなと思います。
ここは正直他のふわっとしたところに比べると、言葉がストリクトだというふうに自分は感じましたね。
これだけ見てもどうすりゃいいんだって言葉あるんですけど、
こういう原則みたいなものは自分で解釈してボードに移せばいいと思うので、
例えば最後のコミュニティのやつとかは、
ノーマンさんはDIYのカルチャーとかメイクとか、
メイクには触れてなかったかな、でもDIY的なものですよね。
とか、IKEAの家具で自分の好きなものを作るサイトが流行ってますとか、
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そういう話を取り上げて、こういう自分たちでデザインしていくのは素晴らしいよね、みたいなことを言ってますね。
で、あとは、そうですね。
結構ね、読んでいっても、わりと散漫にいろんなトピックが出てくるんで、
そのDIYがわりと取り上げられていたり、
あとは、デザイナー的な考え方で、
もっと大きな、例えば政府のプロジェクトとか、
環境問題に対するプロジェクトを改善できないかってことが、わりと語られてますね。
その中で、大きなプロジェクトに大きな予算がついて、
それを実行するってことがよくある。
もちろん小さな予算をいっぱい集めるよりも、大きな予算を集める方が簡単なことが多いんだけど、
往々にして、そういうプロジェクトは予算超過をしたり、
なんか微妙な変な結果になったりすることが多いよねってことを言ってて、
この人はもっとそのプロジェクトをモジュール化して、
モジュールごとに評価をしたり、
もっとアジャイル的に、そのモジュールの中でまずは成功させて、
MVPを作って成功したらそれを大きくしていくみたいなことをやるといいよねみたいなことを言ってますね。
まあこれも正直ちょっと具体的にどういう風にするのかよくわかんなかったんですけど、
言ってることはわかるけど、
なんかこのノーマンさんが具体的にこういうことをやってるわけではなさそうだし、
とりあえず提言しとこうって感じかなっていう風に感じましたね。
でも一つ面白かったのは、
この人は国連にすごく期待をしてるんですけど、
国連とかが例えば共同議定書みたいなものを策定して、
世界中の国がそれに同意するみたいな、
そして環境問題に立ち向かうみたいなことに、
国連は一番リーダーシップを持ってるはずなんですけど、
往々にして全部が、全加盟国がそこに賛成、賛同して、
そこで決定されたものしか通らないので、
特にその中、環境の議定書はそうらしいですね。
みたいです。
ちょっとその辺の仕組みは私もよくわかんないんですけど、
なので合意が取れること自体もこの人は驚くべきことであると言ってたんですけど、
結局そういうふうにしてみんなの合意をさせてるから、
中身がほとんどなくなってるじゃんというふうに言ってて、
だいぶ、例えば特に何でしょうね、
今まさに発展中の国とかは、
例えばそういう二酸化炭素排出量の問題とかに対しては、
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むしろよりエネルギーとかを使いたいフェーズにあるわけなんで、
そこにブレーキをかけられたくないから、
例えばインドとかが反対をしてモンゴンが交代するみたいなことが起こるということがあるというふうに言ってて、
なるほどなと思ったんですけど、
そこでそういう環境のための議定書みたいなのももっとモジュール化して、
この項目のモジュールごとに合意を取っていって、
どの国がそれに合意してどの国が合意しなかったのかみたいなことも明らかにして、
ということで、この部分はみんな合意していることで、
この部分は合意が微妙なことだということをもっと可視化したりすることで、
もっと国連も迅速に動けるんじゃないかという、
とにかくね、動きが遅いっていうのがこの人の問題意識っぽかったので、
どういう提言をされていました。
この辺りもアジャイルとかそういうことの派生のアイデアかなと思います。
こういうアイデアが正直どこまで有効なものかは、
私も同事者ないので全然わかんないんですけど、
そういうことが書かれている本ですって感じですね。
なので、ノーマンの本一ふわっとしており、
特に今すぐ役に立たないけど、
でもこういうことを何かしろにしてはいけないなとは思いますね。
自分がデザインをする人間として、
こういうことを言われて何をしたらいいかっていうのはわかんないですけど、
自分も環境問題にはそれぞれなりには関心はあって、
それこそ一生活者としてはできるだけ電力の消費量を抑えたりとか、
いろんなスイッチをコマに自動で切れるようにしたりとかはしてるんですけど、
あとはデザイナーとしては、
例えばこれはパッとわかりやすいところですけど、
ページの容量を軽くするとその分だけ通信コストが減るんで、
エネルギー的には意味があるのかなとか、
正直ね、私みたいな、私の仕事でやってるサイトぐらいだとそんなに影響はないと思うんですけど、
もっとハイトラフィックな、例えばGoogleとかそういう会社が、
こういう会社はすでにそういうトラフィックの削減に取り組んでますけど、
トラフィックとか、あとはデータセンターが使う電力量、コンピューティングコストですよね、
これを削減すると電力の仕事にはとても削減できるので、
これはとても意味があることだなとか、そういうことは思いますかね。
あとは、例えばAppleがかなり前の方から再生アルミニウム100%にしますって言ってたりとか、
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シッピング、輸送の時に飛行機をできるだけ使いませんとか言ってるのは、
正直ポーズな面はめちゃめちゃあると思うんですけど、
やらないよりはやった方がいいよねっていうところはありますよね。
なので、正直もっとレアメタル使いまくってて、
しかもリチウムポリマーをばらまきまくってて、
それはいいのかっていう話は大いにできると思うんですけど、
そうは言ってもできることを、
彼らの経済的合理性の中で一応やってるんだなっていうことは、
全く意味がないとは言えないと思うんで、
やらないよりはやった方がいいなって思いますね。
それぐらいかな、今のところパッと頭に浮かぶのは。
でも、持続可能性とかそういうことにデザイナーがもっと関心を持つべきであるというのは、
デザイナーってこの人は言ってますけどもっと多分大きな概念ですよね。
つまり何かを徹底する人たちっていうことだと思うんですけど、
それこそ別に製品のデザインも意思決定だし、
コードを書くのも意思決定だし、
もちろん制作や法律を決めるのも意思決定だし、
いろんなレイヤーの意思決定がありますけど、
そういう方々がもっと大きな視野で人間や環境のことを考えましょうっていうのは、
普通にとても意味があることだと思うので、
この本はそういう内容が、
この人はデザイナーというよりはデザイン研究者なので、
そういうもっと研究者っぽい視点で書かれてますね。
なので、いろいろ参考文献もめちゃめちゃあるので、
そういうのでも楽しめるかなと思います。
まあ誰にでもおすすめな本じゃないし、
サービスとか作る人は普通に誰のためのデザインを読む方が
もっと仕事に役立つと思いますが、
もっとノーマンさんのファンになった人は、
この良い良い世界のためのデザインも
面白く読めるんじゃないかなと思います。
結構しゃべりましたね。
では、この本ね、すごく長かったので
長かった文章を読みたいなみたいなのがありますね。
何ページあったっけ?400ページありますね。
2,3週間くらいかけて読んでました。
はい、ではありがとうございました。
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