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  2. #36: マニアックな音楽史
2023-01-25 11:36

#36: マニアックな音楽史

13世紀の楽譜の歴史について話しました。

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横山です。
大樹です。
大学の頃に、一般教養みたいな授業ってありましたよね?
ありましたね。
僕は経済学部だったんですけど、基本的には経済とか統計学とか、そっちを勉強するのがメインだったんですけども、
他の単位を埋めるためにみたいな感じで、全然関係ないジャンルの単位も取らさせられました。
で、その中で、その一般教養を取った音楽史の授業があるんですよ。音楽の歴史。
多分これが一番面白かった授業な気がしてて、これについて話そうかなと思います。
はい。その頃に感じたことを今話す感じなんですね。
てか、まあ単純にその音楽史の内容そのものが面白いんで。
ああ、なるほど。その頃の思い出っていうよりは知識として面白いっていう。
ああ、そうなんですね。確かに気になる。
はい。じゃあ音楽史の話をしたいと思います。
はい。
音楽史って言ったら、どんなのを思い浮かべます?
えー、わかんないですけど、なんか、ベートーベンとかモーツァルトとかがこんな作曲して、そっからこういう流派が生まれてみたいな感じなのかなとかって思っちゃいますね。
僕受けた音楽史、まさかの楽譜の歴史だったんですね。
うーん、はい。
楽譜を通した歴史の話なんですよ。
まあ13世紀くらいに発生したその楽譜っていうものが、どういう変遷をたどって現代に至るかみたいな。
はい。
マニアックじゃないですか。
うーん、13世紀っていうと、どういう時代ですか?
えっと、教会音楽が流行ってた時代ですね。
ああ、そうなんですね。
まだ人々は楽器なんて持ってなくて、超偉い人とか、まあ音楽って言ったら教会行って、誰かめっちゃ偉い一人の歌うまい人が神様と対話するために歌を歌うみたいな、そういうノリだったんですよ。
はい。中世みたいな感じですか?
そうですね。まあ結構古めの時代から始まるんですよ。
はい。
このリズムって、たいさん撮ろうと思うんだけど、撮れます?
まあ、撮れますね。リズムを撮るってことが何なのかみたいな、あの気持ちにはなってきますけど、まあ多分撮れる気がします。
まあ多分、クラブ行ってなんか音楽流れてたら、こうね、こうカクカクってできるじゃないですか。
はい。
これ、特殊能力です。
そうなんですね。
はい。13世紀当時、まだこのリズムって概念がなかったところから始まるんですよ。
マジですか?
はい。何が起きてたかっていうと、
13世紀、さっき言った偉い人が神様と対話するため、まあちょっとここ曖昧ですけど、に一人歌う、まあ単声音楽っていうやつですよね。
単声?
一つの音。
ああ、単独の単に声。
はい。一つの声で歌う歌。だから、めっちゃ歌うまい人が一人いれば、曲が成り立つんですよ。
その人が感覚で歌えば、それが一つの曲になるじゃないですか。
なるほど。はい。
で、こっからもうちょっと音楽に幅広げたくね?ってなった時に、和声っていうのかな?あの和って合わせるっていう。
ああ、和音みたいな話ですよね。
和声っていう感じで、いろんな音を合わせて歌うっていう風なのをやっていきたいってなったんですよ。
そんな話をしてるぐらいだから、ベートーベンとかモーツァルトっていうのはもっと先の話?
あの、ほぼ出てこないです。
ああ、そうなんですね。
天才作曲家みたいなのは全然出てこないです。
はいはいはい。もう特定の個人とかじゃなくて、もう、なんかある意味人類の誕生みたいなのと同じように、音楽史の誕生なんですね。
で、その和声になりましたと、音楽が。で、問題が発生するんですよ。
音が合わねえ。
で、めちゃくちゃ悩むんですよ、ここで。
なんで毎回同じように歌えないんだって言って、お前ちゃんとここでこう歌えよみたいなことを多分やったと思うんですけど。
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なるほど。
そもそも録音っていう概念もないわけだし、一世の和声で合わせようって言ったら、どういう風にこれ合わせればいいの?っていうのが全然うまくいかなかったんですね。
で、ここでフランコっていう人が。
人物が出てきた。
もしかしたら、音楽って測れるんじゃね?っていうのを気づいたんですよ。
はい。
もうそっからって感じじゃないですか。
いいっすね。その場面立ち会いたかったな。
みんながわちゃわちゃと、なんかよくわかんないけど、音楽合わねえなって言って。
俺がこう言ったら次お前これなって、だいたいこれぐらいの間で、みたいな、もしかしたら口頭でやってたんですかね。
多分間っていう概念もなかったと思うんですけど。
なんか、合う合わないが再現性取れねえみたいな感じでやってたんですね。
1秒とか2秒とかって概念あったんですかね?
そう。そこも多分ないと思うんですよ、多分。
そんな感じでフランコさんが、異なる音下っていうのは、異なる符形で表示することが可能だってことに気づいたんですね。
音符の形で音下を表すことができない。
音下っていうのは四分音符とか八分音符みたいなリズムを表すの。
っていうのに、ついにここで気づいたんですよ。
なるほど。なんか音符みたいなものを使えば、いくつかの記号を用意すれば、どんな音を出すかってことを表現しようみたいな感じなんですかね。
飲み会とかで一本締めとか、あとは337拍子とかっていうのができるのって奇跡なんですよ。
なるほど。
人類の歴史の中で、まだまだ最近の話なんですよね。
この音下っていうものが概念として見つかったっていう。
それまではリズムを取ろうぜって言って、1、2、3、4なんて誰にもできなかったんです。
えっと、えっと、えっと、1、2、何のことみたいになって、ま、止まらない。
ここで偉い人が、これ測れるわって言って、編み出したのが、計量音楽理論っていう、今の楽譜に結構近いもの。
計量ってあの、測るの?計量。
計量スプーンみたいな話の。
これが歴史の始まりですね。
楽譜の歴史において革命が起きたっていうか、音楽の歴史においてこれが一個の革命なんですよ。
で、このマニアックすぎて誰も知らない。フランコさん誰だよみたいな。
いや、全然聞いたことない。
はい。で、この後が結構大変だったんです。大学の授業で、AKAフランコさんっていう人がいますっていうことで、
えっと、当時音楽っていうのは、リズムっていう概念がなかったんで、この人がリズムっていう概念を発明しましたって。
マジかよってなるじゃないですか。
じゃあ実際に当時の楽譜を読んでみましょうって言って、何週間かその楽譜読まされるんですね。
これが地獄の作業で。
そうなんだ。
当時の楽譜が頭悪いんですよ。
あー、やっぱそうなんですね。
基本的にどの曲も、たまにワルツみたいな感じで3拍子みたいなのあるけど、4拍子でリズムを刻むことの方が多いですよね。
うーん、そうな気がする。
変な拍子の刻み方しないじゃないですか。
当時13世紀、キリスト教前世紀の西洋、そうなると三味一体の考えっていうのが染み付いてる。
だから算定数字にすごいこだわるんですよ。
そのせいですべてが3拍子になっちゃうんですね。
あー、そうなんですね。3拍子だと困るんですか?
困るっていうか、表現したいのは本当は4拍子調の曲なんですよ。
にもかかわらず、3拍子っていう考えの中で4拍子を作らなきゃいけないんで、3でしか表せないんですよね。
だからいろいろゴネゴネして、3分音符ってか3拍子形式でこれを考えなきゃいけないってことで、楽譜がめちゃくちゃ入り組むんですね。
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その楽譜に対して3拍子の縛りがかせられるっていうのも、なんか謎っすけどね。
1小節が3っていうので考えなきゃいけないんで、ここを引き伸ばすために次の2分音符的な何かっていうのをちょっと伸ばしてみたいな感じで、毎回読むのがしんどかったんですよ。
それやらされたんですよ、授業。これ地獄っすよ、ほんと。
今4分音符にできてるのはこれも奇跡だから。
いつから変わったんですかね?
これが、境界音楽っていうのがやっぱ幅を聞かせてるって時代に、それが和製音楽になって、リズムっていうのが発明されて、
楽譜もできて、その楽譜っていうのはやっぱ境界っていうものの枠組みの中でやってるんで、どうしても3拍子で表さなきゃいけないから複雑ですと。
このままだと、とにかく使いづらいと。ここに改善されないですと。
ここでエポックメイキングのことが起きるんですけども、紙の発明ですね。
そのタイミングで来るんだ。
はい。今までの楽譜っていうのは13世紀頃にあった、羊の皮に書いてたんですよ。
そうなんだ。
超書けづらい。
当時の楽譜の書き方って、白譜計量寄付法って呼ばれてるみたいで、白。
漢字が分かんないとなんとも言えないですけど、白の白なんですかね。
白い音符のプ、白譜って書いて、白い音符だけで書いてたんです。
羊皮紙が書きづらいんですよ、とにかく。
ガリガリガリって書けないみたいな感じで、羊皮紙って羊皮の紙にガリガリって書かなきゃいけないんで、
だからとりあえず白丸でくるぐらいの感覚しかできないんです。
だからそれが白丸のくるっていう感じで、白譜っていう感じで白で書いてたんですよ。
これが紙、ペーパーが普及し始めて、めっちゃ書きやすいってなるじゃないですか。
値段も下がるじゃないですか。
だからそれが市民に行き渡るんですよ。
ああ、そうなんですね。
はい。市民に行き渡るって何が起こるかっていうと、市民も楽譜を作るようになってくるんですよ、徐々に。
俺も音楽ちょっとやってみたいなってことで、
紙手に入れたからちょっと楽譜書いてみようじゃないですか、歌った曲書いたぜみたいな感じで書けるようになったんですね。
なるほど。つまり三味一体縛りが緩まるってことですね。
緩まる。
羊皮紙っていうものから一般的な紙に変化したことによる音楽の民主化が起きたんですよ。
音楽の民主化が起きたことによって、教会のその三味一体の縛りが外れてくれると。
なんでこれ今までこんな三拍子で書いてたんだよっていうのから、やっと解放されて人々が一番書きやすい四拍子で書くようになってくれるっていう。
これが今の楽譜のほぼ源流につながってる。
ああ、そうなんですね。
なんか楽譜で思ってたのが、今の五線譜の形みたいなのって一体いつからあるんだろうなみたいな。
これって現代風にどんどん進化していったりしないのかなみたいなのはちょっと疑問に思ったことはありましたね。
まさにこの流れを組んで、今の形に行き着いたんだと思うんですよ。
当時からしたら、だって当時ってあれですよ、録音っていう環境がないんで、レコーディング環境がないんで、音楽っていうのを何かに書き留めるってなったら、まあそれ紙しかないんですよ。
うん。音楽史として習ったこととしては、そこがゴール。
そうですね。リズムっていうのが開発されて、紙っていうのが普及して、三味一体の縛りから解き放たれて、四分音符っていうのが普及していて、全世界に音楽が行き渡る準備ができたっていうのが、音楽史の大きな流れなんですよ。
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まあ何が面白かったって話なんですけど、教訓としてあるのが、概念って新しく作れるんだってことですね、まさに。
たった7、800年前の話ですよね。
そうですね、確かに。
これが、それまでリズムっていうのがなかったっていう中で、人間は一応生きれたんだって思うと、やろうと思えば新しい概念を全世界の人に植え付けることって可能なんだっていう、
人間ってまだまだ発明してないものたくさんあんだなっていうのと、それがみんなの古文センスになっていくのって意外とよくあることなんだなっていうのを、
教訓として得たと。
で、もう一個が、楽譜っていうか、紙の発明と音楽の普及っていうのが繋がってるっていうことですよね。
音楽の普及っていうか、広がりっていうのは、何かのテクノロジーと常に紐づいてるっていうのを言えるんですよ。
面白いですね。
例えば、スポーティファイによって音楽の形もだいぶ変わってきてるじゃないですか。
どういうのがキャッチな曲かとか、ね。
あと録音とか、なんだろうな、音楽の編集みたいなものっていう概念ができてきて、ミックスみたいな話も結構新しいのかなって気がしますね。
バンドとかもできないですもんね、昔。
確かに。
あとはその、編曲か、だから一回こういう、ガレージバンドとかに音楽を突っ込んで、それでガチャガチャ変えて世に出すっていうのって、
本当、超ここ最近の話でもあるし、それはテクノロジーと紐づいてるしっていうので、
音楽は何よりもテクノロジーの影響を受けやすい文化であるっていうのを学びましたね。
それが面白かったっていうか、知らなかったんで。
音楽、今後どう変わるかっていうのも、だって当時、TSUTAYAで借りてましたもんね。
そうですね、借りてましたね、大学時代とか。
TSUTAYAにね、一泊二日とか当日で借りちゃったから早く返しに行かなきゃとか、そういうノリでCDと当たってたし、
いずれにせよ、音楽のデリバリー方法っていうのも、ここ数年で一気に変わってるし、今後も変わり得るだろうっていうのもあるし、
必ずしもプロだけが音楽を出してるってわけでもないし、
これはある種、用紙紙から紙に楽譜が変わったっていうのと同じようなインパクトだと思うんですよ。
今だったら、AIが音楽を作って、それと交互していくみたいなのは、新しいのとして復旧しそうですね。
超まとめると、音楽っていうのはありふれてるけれども、意外と移ろいでいるっていうのを体感できた、
いい授業だったなと思って、面白かった授業として挙げてます。
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