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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、
あずさ2号の距離感、時刻表は読み物だからなの72回目です。
日曜日は時刻表を読む話をしています。
音楽からの距離感
日常的に音楽を聴いているよ?という人はどれくらいいるでしょう?
え?いつも聴いているに決まっているじゃない?という人は結構いそうですけど、
生活スタイルによってはあまり聴かないという人も案外いるのではないでしょうか。
聴くという人も、いろんなジャンルを広く聴くという人はだいぶ少なくなる感じですね。
音楽って好みが結構強いものですからそういうものでしょう。
ある程度の年齢になると、昔聴いた音楽がしみじみと良いなぁと思うものです。
僕は新しい音楽もよく聴きますが、古い音楽を聴くのもやっぱり好きなのですね。
今日も時刻表を眺めていて、ふと目についたのが、中央線の特急あずさでした。
僕と同じ世代の方はピンときますよね。
狩人のあずさ2号。若い方でもネタ的に知っている方が結構いるかもしれません。
念のために概要欄にyoutubeのリンクを貼っておきます。
これカラオケで歌うときにはコーラスの上を歌うか下を歌うかちょっと迷うのですよね。
この歌では8時ちょうどのあずさ2号で、春まだ浅い品野寺へ行くわけです。
はい、皆さんきっと頭の中に歌が聞こえているでしょうね。
というわけで時刻表を開いてみることにします。
まずは1968年10月号。新宿発あずさ2号は13時発でした。
8時発はあずさ1号なのですね。
次は1978年10月号。8時に出発するのはあずさ3号なのでした。
その前はあずさ1号です。下りは奇数号なのですよね。
次、2022年6月号。あずさは1号が7時、3号が7時30分、5号が8時。
順調に本数が増えていますね。
というわけで、僕が持っている時刻表には8時ちょうどのあずさ2号はありませんでした。
これ、あずさ2号あるあるネタなのですね。
カリウドのあずさ2号が発売されたのは1977年3月25日なんですが、その時点ではあずさ2号の新宿発は確かに8時でした。
この頃の特急は上り下りとも1号2号と順に順番がついていて、松本発のあずさ2号もあったわけです。
しかし、さっき言った2冊目の1978年10月の時刻改正の時に、下りを奇数、上りを偶数として番号付けをするという変更がありました。
なので、あずさ2号は甲府7時35分発という何もかも違うものになってしまいました。
歌詞の通りのあずさ2号はたった1年半ほどしか走っていなかったんですね。
まあ、そんなことはありとどうでもいいことですよね。
僕が今日話したかったのはそういうことではなくて、この1970年代の距離感の話なのです。
この曲の歌詞の主役は恋人と別れて昇進の旅に出る女性なわけですが、その心情はとりあえず置きましょう。
カリウドの素晴らしいデュオコーラスもこの際、脇に置きます。
この曲が売れた要因の一つは、なんだか遠くに行ってしまいたいという共感ではないかと思うのです。
この時代は、今よりもずっと東京は特別な場所で、それ以外のいわゆる地方は今よりもずっと遠い場所というイメージがあったということでしょう。
僕は超辺境の北海道で生まれ育ったので、新宿という言葉を正確にイメージすることができないのですが、
交通機関が今ほどスピードアップしていない頃は、ずっと特別な場所の感覚があったはずです。
この頃の距離感の手がかりとなるものを映画に求めてみると、男は辛いよシリーズを上げたくなります。
寅さんが言う新宿はかなり遠い場所の感じがするし、実際そういう場所として描かれています。
東京から新宿はそこそこの距離がありますが、第29作では京都から田んごに行く設定で、京都から見て田んごはちょっと遠いというイメージで描かれています。
田んご地方は同じ京都府の中だけど、ちょっと遠いイメージ。
あずさ2号の距離感の変化
でもこの時代は結構しっくりきていたけれど、今はもっと短時間で行けてしまうので、感じ方が随分違うのだろうなと思うのです。
こんな風に音楽などから当時の距離感を想像するというのは案外面白いですよね。
あずさに号を時刻表で追って人々の距離感の変化を考えてみました。
高速な移動手段ができて、日本は狭くなったのだなぁとしみじみ思いました。
今回はあずさに号の距離感という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。