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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、Wikipediaの「初期の世界地図」という項目を読んでみた、というものです。
土曜日は、地図を読む話をしています。
うちの最寄駅の駅前の駐輪場に、町内街が作った地図看板があるのです。通りかかる度にそれが目に入ります。
この手の地図の特徴は、造形的に微妙なことです。
道路の角度とか、距離感がかなり自由というか、いい加減で、場合によっては現実とは違うことがあったりもして、
描いた人の頭の中にある地図がこうなっているのだろうなぁなんて考えると、それはそれで趣深いという感じがしてしまうのです。
地図は、作った人の世界観が現れるわけですね。
ここで話す地図ネタを考えていて、ふと一番古い地図はどんなものだったのだろうと思いました。
で、そのようなキーワードをあれこれ使ってググってみて、なかなか面白いなぁと思ったのが、Wikipediaの初期の世界地図という項目でした。
古代の地図の特徴
古代の地図を見てみると、いかにも地面に立って周りに見えるものを描いたという感じなのですね。
人々の活動範囲が広がるにつれて、描かれる範囲も広がっていきますが、
範囲が広がると、様々な疑問や矛盾が出てくるので、それに理由をつけるために、俯瞰的な視点が出てきます。
多分それは神様の視点ということになり、人々が想像した神様の視点で地図は再構成されることになります。
それは現実の世界とは全く違ったものになり、正確性とは程遠いものになるのですが、
正確ではなくても概念的に整理されるので、それはそれで使い物になるものだったんだろうなと思うのですね。
位置関係が分かれば十分ということは今でもよくありますよね。
お店のウェブサイトやパンフレットなどにあるデザインされたアクセスマップはそういうタイプの地図で、情報を省略することで見やすくするものなのですね。
よく考えると、今も昔も地図を作る能力というのはなかなかの特殊能力なのでしょう。
誰かが世界のことを考えて、考えたことを自分なりに表現し、その表現を多数の人が支持したときに、その世界観が事実とされるのでしょう。
初期の世界地図の項目で、変化していく地図を眺めてみるとそんなことを考えます。
駅前の庁内会地図もそういう観点で見ると、誰かの頭の中を覗く感じがして、やっぱり面白いなぁと思うのです。
そして、描いた人は広い世界ではなくてもそれなりの影響力を持った人なのだろうなぁとも思います。
それを駅前という公共の場所に発表できたというのはそういうことでしょう。
なんとなくユーモラスな感じがするところも人間臭さを感じていいですよね。
現代の地図は現実と比べてとても正確なものになっていますが、それも一つの世界観であって、将来は全く違う表現が生まれてくるのかもしれません。
そう考えると地図も面白いものだと思いませんか。
今回はWikipediaの初期の世界地図という項目を読んでみたという話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。