飛行機に乗るのが苦痛になった
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に様々な話をしています。
今回お話しするのは、「飛行機に乗るのが苦痛になったので操縦する本を読んでみたのだった。」というものです。
月曜日は、自宅の本棚にある本の話をしています。
秋らしくなってきました。
この季節は、どこかに旅に出かけたくなりませんか?
紅葉を見ながら温泉に入るのもいいし、豊かな実りを美味しい料理で堪能するのもいいし、
旅先の静かなカフェで本を読むなんていうのも、まあ憧れの一つではありますよね。
僕はどちらかというとデブ症なんです。
一度出かけると、とにかく移動しているような旅が好きなんですよ。
でもこれ、当たり前ですけど疲れるんです。
だから出かけるのがものすごく億劫になってしまうのですよね。
趣味の世界の旅行は、まあ行きたくなければ行かなければいいだけなのですが、
旅行にはどうしても行かなければならないものもあります。
僕のサラリーマン生活の前半は年柄年中出張していました。
主に札幌と東京の間を行ったり来たりです。
一時は半年以上毎週行っていて、週に2往復するなんてこともありました。
初めて飛行機に乗ったときはワクワクしたものですが、
慣れてしまうとどうってことないし、飛行機の中のたかだか1時間半が苦痛になってくるのです。
そもそも仕事のために行っているわけですから、楽しい旅ではないですしね。
だから飛行機の中でどう暇をつぶすかということになってくるわけです。
操縦する本を読んだ
そのうち飛行機に乗る前に、空港の書店で何冊かの本を買って読むようになりました。
鬼兵繁華帳みたいな何十冊もあるシリーズは便利でした。
何を買うのかをあまり考えずに、次、次って感じで読めましたからね。
空港の書店の品揃えでちょっと面白いのは、飛行機に関連する本を割と目にすることです。
これから飛行機に乗ろうというのですから、そういう本が目に入ると買ってしまうということがあるのかもしれません。
今日本棚から見つけた本はそんな1冊です。
高段車ブルーバックスのジャンボジェットを操縦する、岡地志郎著です。
ボーイング747、ダッシュ400の離陸から着陸までというサブタイトルがついています。
僕が札幌と東京を嫌というほど行き来していた頃、メインで使用されていた機材はまさにこのボーイング747、ダッシュ400でした。
ボーイング747はジャンボという名称で呼ばれる500人以上が乗れる大型機です。
札幌東京間は当時世界一の輸送密度を誇る路線でしたから、この飛行機ばかりに乗っていたわけですね。
乗る回数が増えてくると、飛行機の挙動を割と細かく感じられるようになります。
離陸や着陸の時の動作はある程度パターンになっていますから、
巡航中にエンジンの音が低くなったら着陸の30分ぐらい前だなとか、
ここでこっちに旋回するということは着陸する滑走路はこっちで、
着陸してからボーディングブリッジまでの移動時間がちょっとかかるなとか、
まあそんなことを考えるようになります。
すると、パイロットがどんな風に操縦しているのだろう、なんてことを知りたくなるわけです。
この本には一つのフライトの最初から最後までのパイロットの業務が書かれています。
正立ては、Show up、Check、Engine start、Take off、Cruising、Landingとなっています。
もうそれだけでかっこいいって感じがしませんか?
飛行機に乗ってドアが閉まったら、エンジンスタートから順に辿ってみるのです。
まあ、もちろん想像するだけなんですけどね。
そういう操作面だけでなく、飛行機が飛ぶ仕組みや、飛行機の各部の名称、機能、
飛行計画とかオートパイロットを中心とした広報の話、緊急時の対応まで、なかなかの情報量なのです。
これはかなりの暇つぶしになりました。
飛行機に乗るワクワク感がよみがえる思い出の一冊
ジャンボは徐々にボーイング777型機に移り、LCCの台頭とともに中型機が増えました。
インターネットが発達したことで仕事での移動はぐっと減り、たまの旅行で乗る飛行機は行き先によっていろいろで、
いつでもスマホで情報検索ができることもあり、こういう本をわざわざ買って読むということもなくなりましたが、
本棚にあったこの本は、飛行機に乗るワクワク感がよみがえってくる、思い出の一冊なのでした。
今回は、飛行機に乗るのが苦痛になったので、操縦する本を読んだのだった、という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。