シンガーソングライターと歌い手の文化
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。このチャンネルでは、読書とIT時代のリテラシーを中心に、好きなものの話をしています。
今回話するのは、シンガーソングライターと歌い手・歌い手が開いた世界、というものです。
月曜日は本の話をしています。先週、今年3冊目のロッキングオンジャパンを注文した話をしました。
発売日は先月末ということで、うちには11月1日の金曜日に届きました。仕事中に配達済み通知が来たので、ウキウキしながら帰宅して、早速記事を読んじゃいました。
イヴさんの特集から、アドとの対談まで。ちゃんとイヴさんの楽曲を聴きながら。
こういう時にすぐ楽曲に当たることができる環境は本当にいいですよね。昔は放送局にでも勤めていないとできなかった芸当ですから。
イヴさんはメジャーになってずいぶん経ちますけど、ネット配信から始めているので、そこが原点というか、今もその感覚を大事にしているんですね。
だからYouTubeにもたくさん作品を載せていて、再生回数が何億回という動画が何本もあります。
イヴさんの声は耳に優しいところがあって、穏やかに聴いていられるところが僕は好きなんですよね。
アドとの対談に進みました。これまで直接話したことはなかったそうですが、活動の場が重なっていたこともあって、もちろんお互いに意識はしているというか、アドにとっては早くからフォローしている先輩だったみたいです。
イヴさんもアドのメジャーデビューの前からフォローしていたとのことで、アドの軌跡を見ている感じだと言っています。
最近のメジャー楽曲の中にはボカロから始まったアーティストのものがたくさんありますが、イヴさんもアドももちろんその影響を受けていて、歌ってみたの歌い手からスタートしています。
イヴさんはシンガーソングライターとしての側面も大きくなりましたが、歌い手としていろいろな歌を歌うのも楽しんでいるんですね。
アドはもちろん歌い手を名乗っていますのでベースはそこですが、先月リリースした初歌ではシンガーソングライターとしての一歩を踏み出しました。
この対談を読んで僕がなるほどなぁと思ったことは、歌い手文化は新しいのだということでした。
これまでの音楽の世界はオリジナルが至高という文化だったと思うのです。
その結果ガチガチの著作権で、特にメジャーになったシンガーが自由に歌うことは制限されているわけですよね。
でもオリジナルを作るだけじゃなくて、いい歌があったら歌いたいという気持ちはメジャーシンガーにもあるわけで、これまではカバーという形で曲がりなりにそういうことをやってきたけれど、あまり大々的にやっているケースは多くないと思うのです。
オリジナルガッシュでカバーは10みたいなイメージですよね。
まあこれには利益配分の問題があるわけですが、この利益配分をITの世界に乗せることで、もっと自由に歌えるようにしようという動きがあるわけですね。
カバー作品で収益が出たら、ちゃんと原作者にも配分できるようにシステム化できたら、もっと自由に歌えるのではないかという観点です。
これニコニコ動画が結構頑張ってきたものなんですよね。
この作品を使っていますときちんと宣言することができる仕組みがあるから、歌ってみたみたいに、僕も私も歌ってみようと安心してやれるようになり、その結果としてたくさんの才能が生まれてきているのです。
誰でも歌ってみようという文化はカラオケから始まったものではないかと思います。
僕から見たら若い人たちはみんな歌が上手いなと思うんです。
カバー曲と音楽の自由
それは普通にカラオケで歌うという文化があったからですよね。
その次のステップとして、ネットの世界で自分の歌を聴いてもらおうというのは自然な流れで、カラオケの運営会社が権利関係を整理して使いやすくしたように、ネットの世界ではニコニコが誰もがネット上に自分の歌を公開できるようにしたんですね。
これ、実はものすごく日本的なやり方で、まだ世界には広がっていないのではないでしょうか。
ある意味、古い著作権の世界がまだ残っているということができると思います。
でも歌う自由みたいなものをほんの少しでも広げてみたら、なんだかすごいことになってきたぞというのがアドの世界のような気がするのですね。
これ、11月1日に行われたアドプロデュースのファントムシリタの武道館公演のセトリを見ても感じました。
今から見たらちょっと懐かしいけど、とてもいい楽曲をファントムシリタがカバーしているんです。
中森アキナとか松田聖子とか。
大好きな素敵な曲を見つけたから歌ってみたよって感じです。すごくいいと思いませんか。
もちろん裏ではきちんと権利処理しているわけですが、もっとやりやすくなったら懐かしい歌が歌い手によって息を吹き返して、それが世界に広がっていくかもしれない。
だからアドもファントムシリタも世界を目指すのです。
これ、本当にすごいと思うんです。
こういう文化を世界に広げたいという思いを、僕たち日本のファンもちゃんと共有したいものだなと思いました。
イヴさんとアドの対談を読んで、ニコニコから生まれたものは大きいのだなぁと改めて思ったのでした。
来年はその唇を切る年になるでしょう。
だからアドのワールドツアーはヒバナなんですね。
ワクワクしませんか。
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今回はシンガーソングライターと歌い手、歌い手が開いた世界という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。