1. にゃおのリテラシーを考えるラジオ
  2. #245 【史】伯爵夫人はプ..
2022-07-09 04:42

#245 【史】伯爵夫人はプログラマー/IT全史を読む(13)

ITの歴史を知ることができる良書として、ぼくの場合はよく「IT全史」を挙げます。

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

コンピュータの祖先のような、バベッジの解析機関のプログラムを書いた伯爵夫人の話です。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
https://amzn.to/3hWMyeV

#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1i3oh2

#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1f8qt3

配信書き起こし
https://note.com/nchiba

twitter
@nchiba

「読書と編集」の活動は、
https://www.nyaos.net/

ストアカの「読書と編集のITリテラシー教室」は、
https://www.street-academy.com/steachers/468576?conversion_name=direct_message&tracking_code=62e788e6ff484f6d2952151bb9c955b4

をご覧ください。

00:06
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「伯爵夫人はプログラマー、IT全史を読む」の13回目です。
いきなりラノベか何かかな、というタイトルですが、結構古い時代の話です。
前回、バベッジが着想し設計した解析機関というコンピューターの祖先のような自動計算機械の話をしました。
この機械が着想されたのは1837年、200年近く前のことです。
この年に日本で起きた事件は、有名どころでは大塩平八郎の乱で、きっかけとなったのが天邦の大基金でした。
日本は江戸時代で、ヨーロッパでもまだ王様が権力を握っている時代でした。
もちろん貴族もいたわけで、今回タイトルになっている伯爵夫人というのは本物の伯爵夫人。
お名前はラブレース伯爵夫人オーガスタエイダキングと言います。
その生涯はウィキペディアなどを見ていただくとして、彼女は世界初のプログラマーと言われることがあります。
彼女をエイダと呼ぶことにしましょう。
エイダは母親の影響を受けて数学を学んでいたようです。
そしてバベチから数学とか解査機関という解析機関の一つ前の計算機械について学び、強い興味を持ったと言われています。
後にバベチがイタリアで行った解析機関の講演録を英語に翻訳して、その際に大量の注釈を付け、さらにその中に解析機関用のプログラムを載せたのでした。
実はこのプログラムを書いたのはバベチのようですが、別のバベチと交わした書簡の中にバベチとは書き味の違うプログラムが載っていて、それはエイダが書いたものではないかと言われているのです。
そして解析機関が持つ可能性について面白い考察をしています。
例えば、これまで音楽学の和製理論や作曲論で論じられてきた音階の基本的な構成を数値やその組み合わせによって置き換えることができれば、解析機関は曲の複雑さや長さを問わず細密で系統的な音楽作品を作曲できるでしょう。
面白いですね。
現代のコンピューターはまさにこういうことをやっていますが、200年近くも前にこんなことを想像できるというのは、ひどい強要と奇策の賜物でしょう。
03:05
事実がどうだったかは少ない記録から辿るしかないので、かなりの想像が入っていることは否めませんが、解析機関に興味を示した女性科学者として、コンピューターの世界では独特の評価を得ているのです。
コンピューター言語の中に、エイダというものがあります。
1979年からアメリカの国防総省によって開発が進められ、現在主流になっているオブジェクト思考などの概念を取り込んだ汎用のプログラミング言語です。
戦闘機などの信頼性が大切な航空機の制御プログラミングに使われ、僕たちにも身近なボーイング777型機の制御にも使われたようです。
未来のことを予言した美しい伯爵夫人のイメージは、創作の世界でも愛されていて、SF小説や映画、ドラマでも活躍しています。
あなたもエイダに興味を持ちましたか?
読書と編集では、ITを特別なものではなく常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
詳しい内容については概要欄のリンクから、または読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをノートで連載しています。概要欄にリンクがありますのでフォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。
04:42

コメント

スクロール