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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、あなたとワンちゃんの10年を、より良く変えるを基に、犬と生きる10数年を、もっと本気で楽しみたいあなたに、幅広い分野から犬に関するお話をお届けしています。
大好きな旅の話、子育ての話も時々お届けしています。
飼い主さんが変われば、犬が変わる。犬のことをもっと知って、あなたも犬育てのプロになりませんか?
より具体的なトレーニング・質家・アニマルコミュニケーション・ペットロスについて、メンバーシップでお話ししています。
さて今回は、いただいたご質問に対してお答えしていこうと思います。
私の元には、飼い主さんからいろいろなご質問が日々寄せられますが、
その中でも、人と犬がどれだけ違う世界で生きているのかを認識しやすい例だなと思ってご紹介をさせていただきます。
ただ、決して美しい話ではないので、お食事中の方はどうぞ後で聞いてくださいね。
最近、子犬さんを迎えられた飼い主さんから寄せられたご質問です。
うちの子、ベッドがあるのに、トイレの上で休んだり寝たりすることが多いんです。
しかも、おしっこした後のトイレの上でも平気で寝てるんです。
そして、うんちを食べてしまうこともあります。
とってもショックで、なるべくすぐに片付けるようにしてるんですけど、間に合わないこともあるんです。
犬に衛生観念はないんでしょうか?
ということでした。
これ、人間の身に置き換えて考えると、飼い主さんのショックは非常にわかります。
人は相当極限に追い込まれなければ、排泄物の上で寝たり食べたりするということはないと思うんですよね。
特に我々日本人は、世界有数の衛生観念の強い民族と言われてますしね。
ですが、20年近く犬の業界に身を置くおくみとしては、全くもって何にも不自然なことはありません。
犬という動物の特性を考えてみても、差もありなんと理解することができるんです。
ここで、飼い主さんと子犬さんの間に溝が生まれます。
トイレの上で寝ていたり、排泄物を食べる愛犬の姿を見た飼い主さんは、感情的にやめさせようとしたり、禁止しようとしたりすることが多いんですが、
実はこれこそが犬の狙いだったりしてしまいます。
かまってほしい、自分に意識を向けてほしいという犬にとっては、たとえ注意喚起であろうと、飼い主さんの注目というのはポジティブなものに受けておられます。
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むしろ、自分のした行動が飼い主さんの意識をこちらに向けることができた、という成功体験につながることで、犬の行動が増えてしまう大きな原因になるんです。
そもそも、犬にとって衛生観念はあるのか?という話に戻ると、残念ながら人間と同じような衛生観念はありません。
犬は清潔好きな動物であり、自分の寝床は汚したくないという本能はあると言われます。
ですが、食糞、排泄物を食べてしまうという行動に関しては、その衛生観念という時点では全く別のものなんですね。
生まれたばかりの子犬の排泄物は、犬、親犬が一切すべてきれいに舐めとります。
本能的に排泄物を口にするということに犬は抵抗がありません。むしろ、そういうものであると考えていただいた方がいいでしょう。
ですので、犬のみならず、他の動物の排泄物を口にするということは抵抗がありませんし、いけないこととも思わないんです。
汚いからやっちゃダメ、という理屈は犬には理解ができません。
ですので、もしやってほしくないのであれば、別の方法で教えるしかないんです。
すなわち、排泄物を食べる代わりに違うことをすれば褒められる、という条件づけです。
犬は物事を行動と条件、そして結果で学習していきます。
排泄をした時にそれを食べてヒステリックに怒られたり、素早く取り上げられたりすれば、犬は飼い主に見つからないように排泄しよう。
取られる前に食べちゃおう、と思って行動をしてもおかしくないですよね。
それよりも、排泄したら飼い主さんのとこに教えに行こう。
そうすれば褒めてもらえて、おやつももらえる、遊んでくれる、という条件づけに変えて、そのように教えていきます。
また、トイレの上で寝てしまう件について、特にベッドショップのゲージの中で売られている子犬などは、トイレの上で寝ている子、多いですよね。
おそらくですが、あれは子犬の体温が高いので、ベッドよりトイレの方が気持ちがいい、ということも一つあるんだと思います。
年齢を重ね、体温調節が苦手な信者になってくると、トイレとベッドがあったら確実にベッドに寝ています。
また、不安を抱える犬は、自分の匂いがより強くする場所を選びます。
トイレの上で寝ていると、「そこにいたらダメでしょ?」と注意をされる、すなわち人の気が引ける、ということも理由の一つになり得ます。
トイレの上で寝てしまう犬の場合、トイレの上がその子にとって一番心地いい場所になってしまっている、ということですから、他にその子にとって心地いい場所を作ってあげる、ということをされてみてください。
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いずれにせよ、「汚いからやめなさい。」、「不衛生だからダメ。」という理屈だけでは、犬には何のことなのか、さっぱり何が悪いのかわからないんです。
感情的にならず、では、人側の希望する行動に変えてもらうためには、どう行動したらいいのか、どう教えたらいいのかを考えて教えてあげるようにしてくださいね。
それでは、今回はここまで。最後まで聞いていただきありがとうございました。