犬の攻撃性とセミナー
こんにちは、横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
ドッグトレーナー、ペットロス専門士、アニマルコミュニケーターである私が、
人と犬が共に、より幸せになるヒントをテーマに配信をしています。
時々、雑談ライブや歌を歌ったりしています。
今夜、夜8時30分より、ペットを栄養管理し、超オタクのひろみかさんによるセミナー
セミナー、気がついたら、愛犬が噛み犬に、犬の攻撃性と食の関係というセミナーを開催してくださいます。
私も、とても興味深いテーマとして参加させていただく予定です。
概要欄に申し込みページを貼っておきますので、もし興味のある方がいらっしゃれば、ぜひ覗いてみてくださいね。
さて、食と攻撃性というテーマで、今夜、ひろみかさんが行ってくださるセミナーの内容は、
おそらく、食事の内容だったり、栄養学だったり、そういった視点からのお話になると想像しているんですけれども、
私のようなドッグトレーナーが、食事と犬の攻撃性というテーマを聞いたときに、すぐにピンとくる問題としてはですね、
よく挙げられる問題、食事を守る犬、食事やフードボール、食事を関連させるフードボール、食器ですね、それを守る犬、
それに近づこうとすると、うなったり、かみつこうとしたりする犬という問題行動の相談パターン、お悩みパターンがあるんですけれども、
まず思い浮かべますね。実際のところ、本当にひどいフードボールを守るような行動、フードボール、食器だったりを取り上げようとするとですね、
歯をむいて、うなって怒って、かみついてくるというような行動がある子っていうのは、そんなには多くないんですけれども、
意外とそこまではいかないんだけれども、ちょっと危ないなという子っていうのは、子犬の頃からいたりするんですよね。
例えばそれはどういうところでわかるのかというと、食器を出してご飯をあげた後に食器を回収しようとすると動きが止まるとかね、
食器の側を離れないとか、そういった行動も見られますし、あとは端的なのは食べているときに飼い主さん自身が近くに寄ってきたりすると、すごい食べるスピードが速くなるとか、
あとはピタッと食べるのやめて、じーっと下から見上げるような表情で飼い主さんの方を伺うとか、そういった子、これはそこまでひどくならないとしても将来的にフードボールや食器というのを守るような傾向が感じられると私は思っているので、
こういった傾向が子犬の頃から見られる子、決して多くはないですけれども、決して全くいないということでもないんです。
こういった行動が本当にお家に迎えた子犬の頃から少しでも見られる子というのは将来的にやはり食器を守ってしまう可能性が高くなってくるので、
子犬の時点でまだ行動が激しく出てこないというところから練習だったりトレーニングをしていくことで、フードボールを守るという行動を悪化させないで済むようになります。
これはですね、私の育て方が悪かったのかしらということではなくて、子犬の頃からもうお家に迎えてすぐぐらい、8週例とか3ヶ月、4ヶ月ぐらいでお迎えして、
1、2ヶ月以内にこういった行動が少しでも見られるなという子の場合は、ほとんどが生まれ持った性格だと思います。
また、生まれ持った性格プラス育成環境という場合もあります。
それはやはり飼い主さんの責任でもないですし、もしかしたらペットショップだったりでワンちゃんを迎えられたり、
あとは保護犬として迎えられた場合には、その子の過去がわからないという状態になると思うんですが、
もしかしたら親犬、特に母犬ですね、母犬の育て方や母犬自体の気質もその子犬の行動に関わってくるということはよく知られていることですが、
なかなか一般の飼い主さんはそこをご存じないので、でも母犬がどういう犬だったかというのは、わからないままお迎えする方のほうがほとんどだと思うので、
もしかしたら母犬の行動パターンの中にそういったフードボールを守るという行動パターンがあって、
それを子犬が受け継いでいる、もしくはそれを見て学習している場合もあるわけです。
これは例えば、とても食欲がある子、食欲がすごく強い子、ご飯をあげるとすぐにガツガツガツと食べてしまうというような子だけがフードボールを守るという行動をするわけでは実はないんですよね。
予防トレーニングの重要性
驚くべきことかもしれないんですけれども、自分のご飯は全く口をつけない、全然興味なくて全然食べないのにもかかわらず、
一回あげたフードボールの中にご飯を入れて、ワンちゃんの前に差し出して、
じゃあなんだ食べないんだったら、もう下げちゃうよという感じで、下げようとした瞬間にガブッと噛んでくるというような子も中には稀にいます。
これは特に多刀買いだったりとか、他のワンちゃんに対してこういった行動が出るということも多いんですね。
これは食欲があるなしにかかわらず、フードボールに対するそれを守るような攻撃行動というのは、物に対しての執着になってくるので、
所有にかかわる攻撃行動になってくるんですね。ちょっと難しい話になってくるんですけれども、前回の配信でもお話ししたように、
犬の攻撃性だったり攻撃行動、噛みつきが大きな行動になるんですけれども、
犬の噛みつきにはいくつか種類と原因が分かれてくるので、その中でも、
所有にかかわるもの、これは自分のものだということを所有するための噛みつきというものになりやすいのが、このフードボールに対する攻撃行動なんですよね。
なので、食欲があるとか取られるのが嫌だ、ご飯を、自分のご飯やおやつを取られてしまうのではないかという思いから行動を取るということだけではなくて、
その中に入っているものが何であろうと、自分の前に出されたフードボールを取り上げられるのが嫌だというふうに思って攻撃、それを取ろうとすると攻撃をしてくる。
取らなくてもちょっと眺めたりとか、ちょっとそばにいてチラ見をしただけでもうううってうなるような子というのは中には確実にいます。
こういった子、食欲がないのに他の人だったり他の犬がフードボールに注目した時に警戒してフードボールを守るような子だったり、もちろん食欲があってかつフードボールを守ろうとするような子という子に関しては、やはり小さな頃からその片鱗というのがありますので、
もしその片鱗が見られるなとか、小さな頃はそんなに気にならなかったんだけれども、例えば兄弟犬を迎えてからそういう行動が出てきましたとか、そういった場合には必ず早めに対処をされた方がいいと思いますし、
できれば身近なプロフェッショナルの方にどうやってこのフードボールに対する執着を和らげてフードボールに関しての執着を減らしていくというプロセスを取ればいいのかという指導を仰いだ方がいいと私は思います。
これをやはり放っておくと犬が人を攻撃する人に対して、他の犬に対してもそうですけれども、攻撃性を見せるというようなところに発展してしまうわけですね。
これはどんな攻撃行動にも言えることなんですけれども、その方法が通用したと思えば犬はその行動、同じ行動を次から取るようになっていきます。
そして、自分から行動を起こすというふうにパターンが変わってくる。これは珍しくないんですよね。
ですので、フードボールに対してちょっとでも執着をするような様子が見られたら、できるだけ小犬のうちからトレーニングを積まれた方がいいのではないかなと思っています。
そして、実際に小犬の頃からやった方がいいフードボールに対して執着をつけないためのトレーニングはどうしたらいいんですかということになると思うんですが、これは簡単な方法があります。
とにかくフードボールに対して人が近づいてくる、自分以外の犬だったり人だったり何か対象が近づいてくることに対して嫌な気持ちになるわけですね。
それを守らなくてはならないというようなイメージになる。その気持ちを逆手にとってトレーニングに生かせばいいわけです。
どういうことかというと、つまりフードボールが自分の目の前にあるときに近づいてくる人、犬はすべていいものであるという印象をつけるわけですね。
これがネガティブな印象からポジティブな印象に変えていくトレーニングになります。
具体的には私がよくやるパターンとしては、フードボールの中にフードだったりおやつを入れて犬に食べさせるんですけれども、そのときにこのフードボールに手をかけて床に置くわけなんですが、
フードボールを持った片手、私利き手が右手なので右手ですね、右手を完全に離さないということなんですね。
ちょっと音声配信だと見えないと思うんですけれども、片手で食器を持ったまま犬に中身を食べさせるということですね。
そして中身が減ってきたら、半分でも食べきらないうちにですね、食べきれないうちに反対の左手で追加を入れてあげます。
例えばワンちゃんが1回に食べる量が30gのドライフードだとしましょう。
その場合に最初にフードボールの中に入れておくのは10g。
10gを食べている間に残りの20gを少しずつ少しずつ追加をしてあげるんですね。
これができてきて定着してくると、自分がご飯を食べているフードボールに口を入れてフードボールの中身を食べているときに近づいてくる手は、
ご飯を追加してくれるラッキーな手というふうに犬は認識していくわけなんです。
これがネガティブな意識をポジティブに変えていくための一つの方法になります。
これは特に小犬さんですごく食べるのが早い子ですとか、人が近づいてくると食べるのが早くなってきたりとか、
そういった子に関して私は特に飼い主さんに勧めている方法です。
将来フードボールを守るようになるのかどうか、フードボールを取り上げようとすると噛むようになるのかどうか、それは関係ないんですよね。
予防策としてご飯を食べているときに近づいてくる手はいいものであるということを
前提条件に小犬のうちから教えておくと、その後の行動をもしかしたら出ないかもしれないし、
もしかしたら攻撃的な意識が出てくるかもしれない、そこにかけるのではなくて、
まず出ないようにポジティブな印象をつけてしまうという予防のトレーニングになります。
ただしこれはもうすでにフードボールを守るような行動が出ている場合には使えない手段になりますので、そこだけはご注意してみてください。
ということで今回はフードボールを守る犬のお話と、それに対する予防トレーニングについてお話をさせていただきました。
最後まで聞いていただいてありがとうございました。