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2023-06-11 08:59

検査で異常がなくても病気です!きのせいではなく機能性【専門医解説】

【自己紹介】 学生時代は「心療内科」の「し」の字も知らず、 医師になって◯年後に心療内科に出会いました。 それまで「心療内科=精神科」と思っていたので、目が飛び出るほどの衝撃!! 翌年より心療内科に転向し、武者修行。 今現在は心療内科・緩和ケアも出来る内科医として働いています。 <資格> 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医 日本心療内科学会登録医、専門医、認定指導医 ほか多数 【Voicy】内科医たけおの『心身健康ラジオ』 (フォロワー 1700名 2022年1月) https://voicy.jp/channel/2167 プレミアムVoicyも毎朝配信中! 【Instagram】 (フォロワー 8000名 2022年1月) https://www.instagram.com/naikaitakeo/ 【Twitter】 (フォロワー4,400名 2022年1月) https://twitter.com/naikaitakeo 【Clubhouse】内科医たけおの心身健康ラヂオ (フォロワー 4500名 2022年1月) ほか、医学系専門雑誌・Web連載での執筆・連載多数… ※発信する内容は全て個人の見解です。  所属機関や団体を代表するものではありません。 #心身健康TV #心療内科医たけお #内科医たけお

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今日は機能性身体症候群の話をしたいと思いますけれども、何それって感じですね。何それおいしいな的な感じになるかなと思うんですけれども、機能性身体症候群って、たぶんね、初めて聞いた方がほとんどじゃないかなというふうに思うんですけれども、過敏性腸症候群ですね。これは皆さん聞いたことありますよね。
私がよく一番心身症の例として挙げるのは、過敏性腸の方が多いんですけれども、例えば試験の前とか、会社で発表しないといけない会議の前とかですね、そういう前にお腹が痛くなって下痢をしたり、人によっては便秘になったりする方もいらっしゃいますけれども、こういう感じで、ストレスによってお腹の何らかの症状が出てくるような病気、こういうのを過敏性腸症候群というふうに言いますけれども、これは代表的な心身症の一つなんですけれども、
この中でですね、カメラで異常がない。
とか、あとCTで異常がないっていうのも、この過敏性腸症候群の診断に重要なんですね。あと、採血でも炎症反応っていう炎症がないとかですね、こういういろんな検査をやって異常がないのが最終的に過敏性腸症候群に行き着くということになるんです。
で、こういうですね、様々な検査、一般的な検査で異常がない病気の一群のことを機能性の病気というふうに言うんです。機能性っていうのは、このタイトルには書いてある。タイトル読めないな。タイトル全部読めないですけれども。
機能性の病気というふうに言います。これですね、実は医療者の中でも非常に誤解されていて、なんか症状があって患者さんが来てですね、いろいろな検査をして異常がないということで、しばしばあるんですけれども、そういうときに機能性ではないかみたいな、ちょっと言い方はあれですけれども、機能性とは言わないまでも、ちょっと心の問題ではないですかとかっていうようなふうに言ってしまう医療者、まだ実はいるんですけれども、そうではないのがこの機能性の病気なんですね。
なので、私はいつも機能性じゃなくて、機能性とののの後に棒をつけてくださいっていうふうに言ってるんですけれども、これ機能性の病気って実はものすごいいっぱいあるんです。
今日、もともとお話ししようと思っていたこの機能性ディスペプシアですね、これも機能性の病気の代表例ですね。
花瓶成長症候群っていうのは、消化管っていう糸腸でいくと、腸のほうですね、お腹の下のほうですね、の症状がメインになるような病気ですけれども、機能性ディスペプシアに関しては、むしろお腹の上のほうですね、
これ医学的には進化部っていうふうに専門用語では言いますけれども、進化部とかその辺を中心とした症状ですね、不快感とか痛みとか、そういったものが出てくるというのが機能性ディスペプシアということになって、これもですね、カメラをやっても全然異常がないんです。
むしろカメラをやって、例えば胃海用があったりとかですね、あるいはがん悪性腫瘍があったりとかっていうことで、それで症状が出てる場合にはむしろこの機能性ディスペプシアっていう病名は付けられないということになりますので、
このカメラとかでも異常がないけれども、そういう症状が続くという。
というのがこの機能性ディスペプシアの診断には重要になってきています。
このカビの成長症候群とか機能性ディスペプシアですね、こういうのを広い分類では機能性消化管疾患というふうに言うんですけれども、
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消化管って胃とか腸とかの食べ物の遠い道のことですね、疾患は病気っていうことですけれども、機能性消化管疾患というふうに言って、非常に注目されている領域なんですね。
実はですね、この機能性の病気ってお腹の病気、消化管の病気だけではなくて、
ありとあらゆる領域にこの機能性の病気っていうのがあります。
例えばですね、代表例でいくと、不人科領域ですね。
不人科領域では以前も1回取り上げましたけれども、月経全症候群ですね、PMSですね。
これはいろんな検査をして異常がないけれども、月経の前に症状がいろんな、
カーラの症状、ここの症状が出てきて、生理が始まる、月経が始まるとよくなるというような病気ですけれども、
これは代表的な機能性の病気というふうに言っています。
こういうふうに考えられています。
あとは、高年期障害とかですね、そういうのも機能性の病気ですよね。
あとは、最近のコロナ禍で注目されているのが、慢性疲労症候群ですよね。
コロナ罹患後の症状ですね。コロナ後遺症とも言ったりもしますけれども、
こういった感染症の後とかに、そうでなくてもなることもあるんですけれども、
ものすごい疲労感が出て、日常生活に支障をきたすというのの病気として、
この慢性疲労症候群っていうのがあったりします。
これも機能性の病気の代表例ですね。
はい。他は、もっと身近な病気でいくとですね、
頭痛の方の中に、頭痛っていうと変頭痛というふうに思われがちですけれども、
変頭痛も実は機能性の病気なんですけれども、
もう一つ似たような病気で、実は変頭痛より多い緊張型頭痛っていう頭痛もあるんですね。
これは、私の患者さんには肩こりの広い版っていうふうに説明することが多いですけれども、
緊張が高くて、それによって起こってくる頭痛ですね。
こういうのが緊張型頭痛といって、代表的な機能性の頭痛ですね。
これも、だから頭の、例えば、
CTとかMRIとかで異常があってはいけないことになってますので、
代表的な機能性の病気ということになっています。
あとは、歯科航空領域ですね。
歯医者さんの領域でいくと、これも代表的な心身症でもあるんですけれども、
顎関節症ですね。
顎を開け閉めすると痛みが出たりとかですね、変な音がしたりするっていうような病気。
これも実は、起筆性の病気というふうに思われがちですけれども、
あ、そっか、起筆性の説明をしてなかったですね。
起筆性というのは機能性の反対で、
検査で何らかの異常があるというようなものを起筆性というふうに言うんですけれども、
こういうのの異常がなくても、顎が痛い、あるいは変な音がするっていうのが顎関節症ですけれども、
こういったものも機能性の病気ということになります。
あとは、ちょっと前に取り上げた抗原病の範疇にも入りますけれども、
繊維筋痛症ですね。
これ繊維筋痛症ってですね、実は今まで私のYouTubeとかこのポイシーでもほとんど取り上げてなかったのは、
この繊維筋痛症はですね、非常に深い病気で、
その病気の幅がですね、ものすごいあるんです。
なのでもちろん心身症の一つでもあり、機能性の病気の一つでもあるんですけれども、
ちょっと取り上げると非常にナイブな話題にもなりかねないので、
今まであまり取り上げてこなかったですけれども、
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ただ代表的な機能性の病気というふうなことで知られていたりします。
そんな感じですかね。
あとは、それによりも結構いろいろあります。
咽喉等異常干渉という、いわゆるヒステリー球というものであるとか、
あと、非定型の顔面痛、顔面が痛くなる病気もあるんですけれども、
こういったものとか、あと、非心臓性の共通といって、
心臓、皆さんね、胸が痛くなるっていうふうに聞くと、
第一は心臓のことを思い浮かべると思うんですけれども、
その心臓の検査をいろいろ調べても異常がないけれども、
その痛みがあるっていうのは非心臓性の共通っていうふうに言うんですけれども、
こういうものであったりとか。
あとは、何ですか、過寒期とかもありますよね。
過寒期症候群、こういうものも機能性の身体症候群、
機能性の病気というのに含まれてきたりします。
はい、そんな感じで、ありとあらゆる分野にこの機能性の病気っていうのがあるわけなんですけれども、
ここで大事なのはですね、やっぱり症状があるということを理解するっていう周りの方がですね、
これ非常に大事です。
人間ですね、目に見えないことを理解しにくいじゃないですか、
これはコロナウイルスの見えないっていうのともちょっと通ずるものがあるかなと思うんですけれども、
コロナウイルスの場合には明らかに検査で異常があったりとかですね、
いうことで人に伝えやすいっていうのがあるんですけれども、
この機能性の病気に関しては検査で異常がないというのが逆に特徴なので、
検査で異常がないけど症状があるということを他の方に伝える難しさっていうのもあってですね、
この機能性の病気自体の社会的認知がもっと広まればいいかなというふうに思っていますし、
あとはですね、実はこの機能性の病気と先ほど言った機質性の病気の境界っていうのが非常に曖昧になっているんですね。
というのは、一番例に挙げるこの機能性ディスペプシアとか、あるいは過敏性超症候群ですね、
これに関しても通常の一般的な検査では異常です。
でないんですけれども、ちょっと特殊な検査、
例えば我々消化管輸送の検査っていうのをやるんですけれどもね、
造影剤っていうのを飲んでもらって、それを時間ごとに経過、
例えば1時間、2時間、4時間とかっていうことでレントゲンを取っていくと、
そうするとお腹の動きがどうなっているかっていうのは、
実際早いか遅いかとかっていうことも含めて分かったりするんですけれども、
あまり一般的ではないんですよね。
そういった検査でやれば、実は異常が見つかったりすることもありますし、
あとは、例えば過敏性超症候群の原因の一つとしてですね、
もう微細な、非常に細かな炎症とかが関係してるんじゃないかっていうのは、
ミクロレベルで言われてたりするんですね。
ただ、これをですね、現代医学の検査では捉えることができないということになってるんです。
ただ、将来的にですね、そういう非常に細かい炎症とかを捉えるような検査がですね、
将来できればですね、実はこの機能性の病気というふうに思われていたものの、
大多数はですね、実は解明されて、
機質性の病気というふうに分類されるかもしれないっていう、
そんな未来があるかもしれないというふうに思っています。
いずれにしてはですね、この本当に機能性の病気を抱えている方の辛さとかですね、
他の人に分かってもらえなさっていうのはですね、
これがまた症状を悪くする原因とかにもなったりするので、
もう少し社会的な認知が広まればいいかなというふうに思ってお話させていただきました。
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