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2023-04-06 15:22

chatGPTで激変する多読の世界

「chatGPTで激変する多読の世界」

この音声配信では、これまで人間が時間と手間をかけていた多読の教材がchatGPTで簡単にできるようになり、その結果、主人公を学習者と同じ国籍や民族にしたり、舞台を学習者の在籍する学校などにしたりすることもできるということを話しました。

chatGPTがCEFRのA2用に作った多読の作品は以下のとおりです。

「タロウとハチの冒険


タロウは小学生で、毎日学校に通っています。ある日、散歩中に可愛らしい犬、ハチを見つけました。ハチは、白くて小さく、とても愛らしい目をしています。タロウは、ハチに声をかけて、ハチは喜んで彼のそばに寄ってきました。


公園に着くと、タロウとハチはたくさん遊びました。ハチは、走り回って、跳ねたり、おやつをもらったりして、楽しそうでした。タロウは、ハチのお腹をなでたり、彼を抱っこしたり、ハチに優しく接しました。


タロウは、ハチを家に連れて帰ることにしました。タロウの家族は、初めは犬を迎えるのに躊躇していましたが、ハチがとてもかわいかったので、家族全員が彼を歓迎しました。ハチは、新しい家族を見つけ、とても幸せになりました。


タロウは、ハチと一緒にたくさん遊びました。彼は、ハチに色々なことを教え、ハチは彼のことをとても好きになりました。ある日、タロウは、ハチを獣医さんに連れて行きました。ハチは、ちょっと病気だったので、獣医さんは彼を治療しました。タロウは、ハチが元気になるまで、彼を見守りました。


タロウとハチは、新しい家族になりました。彼らは、一緒にたくさんの冒険をしました。公園で遊んだり、散歩したり、時には一緒に映画を見たりもしました。タロウは、ハチと一緒に過ごす時間をとても大切にしていました。彼は、ハチが幸せになるよう、彼を愛していました。」

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冒険家の皆さん、おはようございます。今日も落雷に揺られて、灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年4月6日、インドでは午前8時45分を回ったところですね。
今日も音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
今日お話ししたいのは、チャットGPTで激変する多読の世界ということですね。
今、これをお聞きになっている皆さんは、多読というのを授業で取り入れてみたことがあるでしょうか。
もし取り入れたことがない方でも、少なくとも耳で多読という言葉を聞いたことはある人が多いんじゃないかと思います。
一応、念のために、この多読を聞いたことがない人のためにご紹介しておきますと、
要するに多読というのは、教科書から離れて、例えば物語とか日本語の本をたくさん読む学習の方法、あるいは授業の方法といってもいいかもしれません。
もちろんこれは日本語の学習方法だけではなくて、英語とかヒンディ語でも使うことができる方法ですね。
ちなみに英語ではextensive readingと言われることが多いと思います。
でもカタカナじゃなくてローマ字で多読と書く人も結構いますね。
多読には4つのルールがあります。
今、僕が見ているウェブページはNPO多言語多読というところですけどね。
ここで書いてあるのも、だいたいどこのウェブサイトとか論文を見ても同じようなことが書いてあります。
1つは優しいレベルから読む。2番目は辞書を引かないで読む。
3番目はわからないところは飛ばして読む。
4番目は進まなくなったら他の本を読むということですね。
この4つのルールというかやり方ですよね。
要するにたくさん読むということですね。たくさん読むことが言語の習得につながるということです。
例えばクラッシェンさんですよね。
5つの仮説で有名なクラッシェンさんとかも
たくさん読むことが言語習得に一番効果的であるというようなことは
もういろいろなところでおっしゃっています。
ただですね、ちょっとこれにはやっぱり問題があって
何が問題かというとですね
僕たちが普段目にしている大量の日本語にしろ英語にしろ
そういう文章というのは基本的にはネイティブのために書かれているということなんですね。
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ですがこの多読をするには
もちろん上級とか中級後半だったらネイティブ用のコンテンツを大量に読むことで
多読はできると思いますが
初級とか中級の前半ぐらいではそれはなかなか厳しいわけです。
なので言葉のレベルを落とした多読用の教材を
たくさん作らなければいけないということなんですね。
多読というのは本当に文字通りたくさん読むことなので
そういう教材がたくさん必要なんです。
しかもそれをさっきも言いましたがネイティブ用のものは使えないので
人間がレベルを落として教材を作らなければいけないというのが
今までの大きな問題でした。
しかしこれを変えてくれるのはチャットGPTなどの人工知能になるわけなんですね。
チャットGPTというのはまず第一に日本語のレベルを設定することができます。
有料版の毎月20ドルを払う有料版のGPT4を使っているものでは
かなり正確にJLPTのN1、N2、N3、N4、N5のそれぞれのレベルで日本語を書いてくれます。
それから文章を作ってくれるので何でもいいのでストーリーを作ってくださいと言ったら
それでもストーリーを作ってくれますし
でもやっぱりこういうストーリーにしてほしいなと思ったら
それをこちらが指定してこういうストーリーで
こういうあらすじで多読用のストーリーを書いてくださいとお願いすることもできます。
しかもこれは大量に作ることができるわけなんですね。
さっき最初に有料版だったらかなりレベルを正確に設定してくれるということを書きましたけど
でも無料版でもそれなりにはあまり完璧ではないですけど
それなりにはレベルを落として書いてくれることはできます。
今日は実際にそれで僕が作ってみた多読用の教材をちょっと読んでみたいと思います。
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まず最初に僕のプロンプトはこういうプロンプトです。
セフアールのA2レベルの日本語の多読用の教材を作ってくださいと言いました。
1回目は何だか知らないんですけど
その多読用の教材を作る手順を説明してくれたので
それで再生成のボタンをすぐに押したんですね。
そうすると以下のような回答が返ってきました。
ちょっと読み上げてみたいと思いますね。
A2レベルの日本語の多読用の教材を作成するために
短いストーリーをいくつか提案します。
これらのストーリーは基本的な文法構造、一般的な表現、そして限られた語彙を使用しています。
教材の例として以下に3つのストーリーを紹介します。
この後に3つストーリーが出てくるんですけど
最初の1つだけご紹介しますね。
太郎と蜂の冒険。
太郎は小学生です。
彼は毎日学校に行きます。
ある日、蜂という犬を見つけました。
蜂はとても可愛いです。
太郎と蜂は一緒に公園に行きました。
公園でたくさん遊びました。
太郎は蜂と友達になりました。
太郎は蜂を家に連れて帰りました。
太郎の家族も蜂が大好きです。
蜂は新しい家族を見つけました。
ここまでは有料版でGPT-4を使って書きました。
A2レベルでも十分に読めるコンテンツだと思います。
この後、無料版に行ってみて
どのくらいストーリーが書けるのかをやってみようと思いました。
ここからは無料版のチャットGPTですね。
最初のプロンプトが以下の通りです。
以下のストーリーをセフアールのA2レベルの日本語で読める
優しい日本語で1000文字ぐらいに膨らませてください。
こういうふうに入れたんですね。
その後でさっき読んだ太郎と蜂の冒険ですよね。
そのストーリーを入れました。
そしたら1000文字ぐらいに膨らませてくれたので
それをちょっと読んでみたいと思います。
太郎は小学生で毎日学校に通っています。
ある日、散歩中にかわいらしい犬、蜂を見つけました。
蜂は白くて小さく、とても愛らしい目をしています。
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太郎は蜂に声をかけて、蜂は喜んで彼のそばに寄ってきました。
公園に着くと、太郎と蜂はたくさん遊びました。
蜂は走り回って跳ねたり、おやつをもらったりして楽しそうでした。
太郎は蜂のお腹をなでたり、彼を抱っこしたり、蜂に優しく接しました。
太郎は蜂を家に連れて帰ることにしました。
太郎の家族は初めは犬を迎えるのに躊躇していましたが
蜂がとても可愛かったので家族全員が彼を歓迎しました。
蜂は新しい家族を見つけ、とても幸せになりました。
太郎は蜂と一緒にたくさん遊びました。
彼は蜂にいろいろなことを教え、蜂は彼のことをとても好きになりました。
ある日、太郎は蜂を獣医さんに連れて行きました。
蜂はちょっと病気だったので、獣医さんは彼を治療しました。
太郎は蜂が元気になるまで彼を見守りました。
太郎と蜂は新しい家族になりました。
彼らは一緒にたくさんの冒険をしました。
公園で遊んだり、散歩したり、時には一緒に映画を見たりもしました。
太郎は蜂と一緒に過ごす時間をとても大切にしていました。
彼は蜂が幸せになりよう、彼を愛していました。
はい、ここで終わりですね。
これで終わりなのか確かめてみようと思って、
僕がこれで終わりですかというふうに質問しました。
そしたらチャットGPTの方がこういうふうに答えました。
以上がセフRのA2レベルに合わせた日本語の多読用のストーリーになります。
もしもっと長くしたい場合は、さらに詳細な描写を追加したり、
キャラクターたちが経験する出来事を増やしたりすることも可能です。
また、読みやすさを向上するために文法的に正しい表現を使用することも大切です。
というふうに返事をしてきたわけですね。
なので、こんな感じでかなり実用的に多読のコンテンツを作るのに、
チャットGPTは利用できると思います。
しかも無料版の方だったら、お金を払わないで作ることができるようになるわけですね。
これの使い方なんですけど、
まだ最近は、今すぐにできることとしたら、
学生の皆さんがチャットGPTをそれぞれアカウントを作って、
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学校で勉強するというのを、
明日始めることができるかというとちょっと難しいかもしれません。
今日とか明日ではね。
ですが、すでに多読を取り入れている学校の先生だったら、
こういうことは本当に今日にでも取り入れることができるんじゃないかと思います。
それから、今のところチャットGPTは、
親の承諾なしに個人がアカウントを作ってもいいのは18歳以上なんですね。
かつ、13歳以上だと親の承諾があればアカウントを作ってもいいということになっています。
もし13歳以上で親の承諾の手続きをするのがめんどくさくて、
学習者自身にはこのチャットGPTを自分で使ってもらうことができない、
そういう環境も今はまだ結構あると思うんですね。
そういうところでは、まず今日すぐにできることとしても、
こういう多読用の教材をチャットGPTを使って、
たくさん作るということができるのではないかと思います。
あともう一つは、チャットGPT以前の多読の世界は、
やっぱり誰でも読めるような内容になっているわけなんですね。
ですけど、このチャットGPTを使って、
例えばインド人用の多読のコンテンツにするとか、
今日ご紹介したコンテンツではタローという人が主人公になっていましたけど、
それをインド人の名前にしたりすることもできますし、
それからもし学校で使う場合は、その学校の地域の名前を入れたり、
それから地域のショッピングセンターの名前を入れたり、
そういうこともチャットGPTにお願いすれば、
それに従ってストーリーを作ってくれます。
ですので、読む読者に妥当性があるといいますけど、
relevantとか関係がある、読者に直接関係があるようなコンテンツを、
学校の先生がたくさん作ることができるというのも、
これまでの多読の世界とは全く違う点ではないかと思います。
それでは本日のムラスペはここまでとさせていただきたいと思います。
15:00
今日もお聞きくださいまして、ありがとうございました。
今日のこのチャットGPTで激変する多読の世界という内容につきまして、
ご感想とかコメントなどがありましたら、
ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有くださいませ。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
15:22

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