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この時間は、ZoomUp、毎週木曜日は科学です。
毎日新聞論説委員の元村有希子さんです。
元村さん、おはようございます。
おはようございます。
元村さん、年賀状どうしてます?
そうなんですよ。
今年は一応50枚用意したんですけど、
机の引き出しにまだ入ったまま。
まだ手はつけてないんですね。
結局、書かないで、向こうから来たときに返事を出さないといけないでしょ。
お友達にはやっぱり出したいな、みたいな感じで揺れてますね。
届いたら出すんですか?
届いたら出します。
届く前に出さないんですね。
届く前に出す人もいるんですけど、難しいですよね、しまい方がね。
確かにそうなんですよね。
どうしようかなと思っている方、本当に多いと思います。
さて、今日のズームアップですけれども、
10年で3度水害を経験した大分県の日田市を元村さん、訪ねたそうですね。
日田は旅行などでよく行ってましたけれども、
水害と人との関わりという目的で、勉強のための旅をしてきました。
日田杉とか、うかいとか、地酒とかね。
日田の名物って何かしら水に関わってるんですよね。
水強日田っていうぐらいですからね。
そうかそうか、水が豊かな街はやっぱり水害とも背中合わせなんだなってことを改めて感じましたけれども、
福岡県とか佐賀県の方は筑後川、とても身近な存在ですが、
この筑後川は日田市内では三熊川と呼ばれていて、同じ流域なんですよね。
その源流は阿蘇九十彦山の地下水でありまして、
つまり筑後川と人々の暮らしっていうこととすごく密接に関わりがあるということが分かりました。
過去3度って最近の10年で3度なんですけど、
2012年、それから2017年、最近は2020年、2年前ですね。
日田市って中杖とか上杖なんかも合併して南北に細長いので、
戦場降水帯とか前線が停滞すると、どこかしら被害が出るっていう宿命みたいなものも帯びてるんですけどね。
私が訪ねたのは日田市内、それから天ヶ瀬温泉に行ってまいりました。
天ヶ瀬温泉って皆さんも一度や二度行ったことあると思います。
すぐ河原に降りられて、河原に温泉が湧いててね。
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開放的な露天風呂で有名ですけれど、2020年の水害が結構ひどかったんですね。
あそこは三熊川に流れ込む楠川っていう川が流れてるんですけど、
楠川が溢れまして、橋がガチャガチャに壊れたり、
それから川沿いに旅館が建ってまして、川沿いに建ってる旅館はほぼすべて被災してます。
それだけ水位が上がったってことですよね。
そうなんです。たまたまお客さんは被害はなかったんですけど、
もう1階が全部水に浸かったところですね。
本当に大変な被害を受けましたし、川沿いにずっと並んでる個人商店とかお土産屋さん、
食堂なんかも泥まみれになったということがありました。
ちょうど2年たってコロナ禍も生き延びて、ようやく日常を取り戻そうというタイミングだったんですけれど、
そこでちょっと興味深い話を聞いたんですね。
また水害は来るでしょうという前提で、大分県が河川回収工事を計画しました。
一番わかりやすいのは川の底を掘り下げて、つまり水位が上がるのに備えるというシンプルな方法。
さらに今回水があふれましたので、川の岸のところに高い堤防を作る。
暮らしを守るという案ね。
さらに川幅を広げれば、水がバーってきても下に流せるから、川幅を広げましょうという案も出ました。
ただ住民の方々、考えたんですね、ここで。
川幅を広げるということは、つまり道路がなくなったり、旅館が立ち退いたりすることが前提ですと。
そうですよね。
だから高い堤防を作るっていうことは、つまり今まで見えていた景色が見えなくなる。
これはどうしたものかということで、何度も協議を重ねて、こういう結論に至ったわけですね。
場所によって川幅を広げたり、堤防をちょっと築いたりというところは必要かもしれないけれども、
全体の思想としては、2年前レベルの水害が起きたときに、川があふれて道路に水が来ることは許容しようと。
床下浸水までは我慢しますと。
その代わり、この景観、それから川が近い暮らし、川になりわいを頼っているというこのライフスタイルは変えたくないという結論を住民の側が出したんですね。
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これまで通り共存していくということですね。
なので、本当に施工時は最低限にして、そしてその代わり、例えばそういうのに合った暮らし方をするとか、避難訓練をするとか。
そういう減災、災害を減らすっていう方向に、住民の方々は今、心を一つにしているんですって。
ちょうど行ったときに、カフェでお話を聞いたんですけど、そこに貼られていたポスターのキャッチコピーがね、それでも川が好きっていうものだったんですよね。
なかなかね、近代的な思想っていうか、科学技術で防災だ、みたいな思想とはちょっと相入れないんだけど。
長年やっぱり、ちくご川の流域の人々って、ずっと前から川と共存していくっていうんでしょうか。
そういう生き方をしてきたわけで、それは人の心はそんな変わらないんだなっていうこともね、強く感じました。
たぶん、やっぱり自然と遠ざかった場所で暮らしている人は、もう災害を止めなきゃ、ゼロにしなきゃ、みたいな発想が出てくるのかもしれませんが、長年自然と共に歩んできた人は、やっぱりそれも恩恵も受ければ、自然への意識も忘れてないというか。
まさにそうなんですね。
本当にこの気候変動で、50年に一度みたいな水害が毎年起きてるじゃないですか。
国交省、国土交通省もやっぱり発想を切り替えて、ダムを作るっていうのも必要なら作るんですけど、間に合わないので、
上流から下流まで、領域全体で減災を考えるっていう思想に切り替わってるんですよね。
そこですごく大切なのは、やっぱり住んでいる人々の心っていうのかな、意見っていうのかな。
そういうこともやっぱり重要になってくるんだなーっていうことを改めて学びましたね。
そうですね。またあいつ何時そういう水害に見舞われるかわからない。
その時に命を守るってことをまず最優先にして、なるべく被害を減らしていく減災っていうところですね。
そうですね。
筑豪川について結構勉強すると面白いなって思い始めて、今読んでる本があるんですけど、
地元福岡の傍容者さんという出版社が出した本で、暴れ川と生きるっていう本なんです。
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これ筑豪川の領域、本当に熊本から佐賀まで、
領域の人々の暮らしと筑豪川とのつながりをすっごく丁寧に尋ね歩いてるので、これおすすめですね。
暴れ川と暴れ川と生きる、沢宮優さんという方の著書です。
それも手に取って読んでみたいと思います。
本村さんありがとうございました。
毎日新聞論説委員の本村幸子さんでした。
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