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おはようございます、もとです。
今日はですね、最近読んだ本の話をしていこうと思います。
🚥東野圭吾さんの手紙という小説ですね。
もう結構前に出版された本なので、読んだことある方、タイトル聞いたことある方も多いと思うんですけど、
久々にもう一度読んでみたっていう感じですね。
読んだ頃に一度読んだんですけど、内容はほとんど忘れてしまって、
そしてですね、また読んでみたんですけど、なかなかいろいろ考えさせられる話ですよね。
こんな言葉で片付けるのもあれなんですけど、あらすじにさらっとお話ししますので、
もし今から読むからネタバレしたくないなって方は、ここで止めていただいたらと思いますが、
主人公は一人の少年ですね。
親が事故で亡くなってしまって、事故やら病気やらですね。
少し年の離れた兄貴と兄弟二人で暮らしている男の子の話なんですけど、
ちょっといろんなことがきっかけで、そのお兄さんが犯罪を犯してしまいます。
で、刑務所に入ってしまって、そこからその弟の生活が一変してしまって、
頑張って頑張っていろんな人生の転機を迎えようとして、いろいろ頑張っていくんですけど、
大事なところでそのお兄さんの経歴っていうのが足を引っ張ってしまって、
いろんなことがダメになっていく、諦めていく。そういう流れなんですね。
最後の最後は、自分たちの思うこれでいいかなっていう幸せな形を手に入れていくんですけども、
それはお兄さんとの縁を切っちゃうんですね。
弟のほうは毎月届く手紙、お兄さんからは月に一度しか手紙を出せないらしいんですけど、
毎月届く手紙っていうのを最初の頃は読んでいて返事も書いていたんですけど、
お兄さんのやったことのせいで、自分にもいろいろ弊害が生まれるわけですよね。
そうするとやっぱりうとましく思ってしまったり、恨んでしまう気持ちがあったりするんですけど、
でも心のどこかで二人で生きてきたっていうことがあるので、複雑な気持ちもあったみたいで、
返事が何ヶ月かに一回になったり、時には読まずに捨ててしまう時期もあったり。
何なら最後のほうは、読んでも補完しない、読んでもすぐふしゃっと丸めて捨てちゃうっていう、
そういう感じになってたみたいなんですね。
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なんとかいろんなことを乗り越えて、進学も諦めてたんですけど、
頑張って頑張って働いた末に、手にした進学の道をつかみ取って、大学も行って、
ちゃんと就職もできて、そこからもいろいろトラブルは起こるんですけど、
結婚して子供も生まれて、いわゆる人並みの幸せっていうのも手に入れることができたんですけど、
その子供が娘が公園で遊べるくらいの年齢になった頃に、
運悪くお兄さんのことが近所の人にちょっと噂で広まってしまうんですね。
またここでかっていう、そういう感じなんですけど、
でもご夫婦はですね、ここで引いたらダメだ、
娘に対して正々堂々、どんなことにも立ち向かって生きていくんだっていうことを決めたんですね、2人で。
だから何があっても立ち向かっていくんだっていう気持ちはあるんですけど、
やっぱり娘につらい思いをさせているというのは事実で。
そんなときに、ある方から言葉をもらったんですね。
調子はどうかね。
弟ですね、お父さんの働いてる会社の社長だったんですけど、
事情はある程度話してもらって、それでも雇ってくれている理解のある社長さんなんですけど、
そこで本当にそれが一番いい道だと思ってるのかということを問い正されるんですね。
その正々堂々、どんなことにも立ち向かうっていう、それが本当に正しい道なのか。
何のために一番正しい選択をするかどうかっていうそこのところを問われるんですね。
もしかしたらそれが一番正しくてつらい道なんじゃなくて、
決断としては一番安直なものを選んでしまったんじゃないか。
つらいかもしれないけど一番単純な選びやすい道だったんじゃないかみたいな、
そういう問いをされるんですね。
ちょっと難しかったんですけど、確かにそうかなと思うところはありますね。
一見その意見を聞くだけだと、どんなことにも立ち向かう、負けない、聞かないっていう、
そういう意見はものすごく強い決意を持った決断のように聞こえるんですけど、
その根底には何を守りたいか、何を大事に置くかっていうところがすごく大事になってくるんですよね。
それによって全然決断するものも変わってきますもんね。
例えば娘のつらい思いをさせないっていう、そこを根底に選ぶにしても、
でもそれでもやっぱり知らなくていいこととか、
降りかからなくてもいい日の子なんかもあるわけですよね。
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そういうのを何でも包み隠さず、
お兄さんのことにしても、何でも隠さずに生きて、降りかかる日の子も甘んと受け入れて、
そういう生き方が本当にいいんですかってことで、
難しいですけどね、価値観、何を選ぶかっていうところですよね。
自分の心の中で真っ当な生き方、正々堂々、何事も隠さずっていう、
それが本当にいいんですか、娘のためにそれが一番なんですかっていうところですよね。
そうするといずれは娘の耳にも、お兄さんが犯罪を犯したという事実は入ってくるわけだし、
それが本当にいいのっていうことなんですよね。難しいですよね、本当にこれは。
その人それぞれ、人生の選び方ってさまざまですもんね。
これはですね、夫婦でたくさん考えて悩んで、悩み抜いた結果、
お兄さんとの縁を切るという決断をするんですね。
手紙に書くんです。
今までの経緯、今までずっと、逮捕されてからずっと、
心の底で思っていたことをしっかりと書いて、今まではやっぱり気を使って書けなかったんですね。
何でかっていうと、お兄さんが犯罪に走るきっかけっていうのが、結局お金だったんですね。
弟の進学費用がどうしても準備できなくて、準備できない事実が分かると、
弟が進学を諦めて働いてしまうっていう決断を取るのが、
もうお兄さんの中で分かっていたので、
どうしても弟だけは進学してしっかりと勉強させてあげたいっていう気持ちがあったから、
ああいう道を選んでしまったんだなということも分かっているので、
なかなか突き放したり、辛い言葉を並べることができなかった。
だけどこれはお互いにとって良くないっていうことも分かったので、
しっかりと手紙に書いて、絶念をするんですね。
非常な人間のようにも聞こえるんですけど、
今ある家族を守るっていうことを選んだ。
そこは尊重とか尊敬とか、そういう言葉だけでは言い表せないんですけど、
ちょっとだけ話は変わりますけど、
弟に問いただしてくれた社長さんが言った言葉で、
人はそういう犯罪を犯したものは、
差別されて当然なんだよ、むしろそうでなければならないって言うんですね。
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何でかっていうと、犯罪ってそれだけのもの大きなことなので、
それが家族にとって何も影響のないことだったら、
犯罪って軽いですよね、言葉の意味が。
なので、やっぱり犯罪を犯すっていうことは、
自分一人の問題じゃなくて、家族に対しても、
それだけの大きな影響を及ぶすんだよっていうことを、
犯罪を犯すものは知らないといけないんだっていう、
そういうこと、そういう考えだったんですね。
確かにそれもすごくわかりますよね。
じゃあ、もし自分がこの弟の立場だったとしたら、
どうするかなっていうのを少しだけ考えてみたんですけど、
難しいですよね。
やっぱりその二人で生きてきた兄弟を、
スパッと絶縁なんていうことも、
すぐすぐには決断できそうもないですけど、
でも、やっぱりどうなんでしょうね。
もしかしたら縁を切る決断をするかもしれないですよね。
なんて言うんだろう。
やっぱり最後の最後で、どんな理由があったにせよ、
どんな状況だったにせよ、
最後、やっぱり犯罪を犯す方向に、
なんて言うんだろう。
そっちを選んでしまうというところっていうのは、
そんな簡単に人間変わるもんじゃないのかなと思っています。
そこで踏みとどまれるか踏みとどまれないかっていうところは、
ものすごく大事なところなんじゃないかなと思っていますね。
もしこれが兄弟家族じゃなかったら、
間違いなく即刻縁は切ってると思うんですけど、
やっぱり家族で唯一の肉親っていうところが難しいところですよね。
無理やり良い風に考えると、
そうやってお兄さんが犯した罪のせいで、
思ってもいない道を進むことになったので、
本当にいろんなことを経験できたわけで、
いろんな人と会うことができたわけで、
そこに関してはプラスに捉える手もいいのかもしれないですよね。
それにしてもすごく考えますね。
これを最初に読んだ頃っていうのは、
読んだ頃っていうのは、
もちろん独身で働き始めてそんな間もない頃だったので、
あまりそんなに深く自分を重ねて考えるみたいなことはなかったですね。
単純にこのストーリーを楽しんで読んでいたんですけど、
やっぱり今はもうだいぶ時間が経って、
自分の家族もいますし、
仕事ももう長いことしてますし、
いろいろ状況が変わっているので、
やっぱり考えることっていうのも全然違いましたね。
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最後の最後はですね、
若い頃に諦めたバンドマン、
バンドとしてデビューするっていう道をですね、
一緒に夢を追った仲間が、
一緒に刑務所を回って、
疑問、慰労、何て言うんでしょう、
元気づけるためのミニライブみたいなものを、
全員でボランティアで今回ってるんだと。
それを一緒にしないかって偶然会った時、
偶然かな、連絡取ったのかもしれないんですけど、
それに誘われるんですね。
それでたまたま次が、
お兄さんの今入っている刑務所だったんだと。
だから声をかけたと。
別に偶然じゃなくて、
それを分かってたから、
あえてこのタイミングで声をかけたって、
その仲間は言うですね。
で、やってみないかって言われて、
弟も悩んで悩んだんだけど、
結局最後は受けていくんですね。
一応形状は手紙の上では、
形としては円を切ったけど、
やっぱり気持ちの中では整理のつかない部分が、
おそらくあるんでしょうね。
そして実際にステージに立って、
さあ歌おうっていうところで、
お兄さんを探すんですね。
お兄さんを探したら、
お兄さんは弟に気づいた後なのか、
どうなのかは知らないんですけど、
手を合わせて頭を下を向いてですね、
祈ってるんですね。
祈ってるみたいなんですね。
その姿を見てしまうと、
声が出なくなってしまうと。
相方がずっと同じ歌い始めのイントロ、
曲をですね、長し続けて、
おい、おいっていう、
そういうやりとりですね。
声が出なくなってしまうっていう、
今にも涙が出そうなところで終わっちゃうんですね。
人それぞれ感じ方は違うと思うんですけど、
ものすごくいい作品でしたので、
もしもまだ読んでないという方は、
ぜひ読んでみてください。
東野圭吾さんの手紙という作品でした。