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2021-10-12 14:28

今日の10分de1テーマ「圓生の録音室」を読んで③

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。

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はい、というわけで、昨日の続きです。
まあその《炎上百石》のですね、録音の裏側を描いている《炎上の録音室》という本なんですけども、
まあ炎上はですね、ずっとですね、編集室で間を調整し続けていると。
っていうのでですね、まあ間って大事なんだなみたいな話をちょっとしていたんですけども、
もう本当ですね、最終的にこの録音技師の人がですね、ちょっと1日どうしても来れない時があって、
代わりに台座でなんか若い録音技師を連れてきたらですね、全然この呼吸が合わずにですね、
で、もういろいろやるんだけど、もうダメだこれってなって、
で、もう結局そうやってですね、もう今日の仕事は全部無しにしましょうって言ってですね、
で、別日に元の録音技師の人連れてきて、で、もうお前と真珠だよって言ってですね、
この3人でやるしかないって言ってですね、もう他の人らとその間が取れないって言うんでですね、
結局その録音技師、その教室さん、炎上の3人でですね、最後まで100個やり切ったっていうのはですね、
まあなんかこの間の生き物性ですよね、っていうのもなんかまあこういうのもあるなっていうふうには思ったんですけども、
あとですね、まあこの炎上はですね、まあすごい自分の芸に厳しい人でですね、
なんか録音中に調子が悪いとですね、いけねえ、どうも調子が悪いって言って頭の具合がちょっとですね、
あの拳でこう飛ぶを、自分のこう飛ぶを叩きまくるらしいんですよね、
でですね、それを凶してですね、この作者の人、この教室さんがですね、
モニタールームの中には2人の3優と炎上がいた。
1人はテープの中に収まり、スピーカーを通して芸を披露していた。
もう1人はそのスピーカーの書面に座ってそれをじっと聞き続けていた。
2人の炎上は時に和合し、時に葛藤した。
って言ってるんですよね。
で、会心の仕上がりを得た時、炎上さんは言ったことがある。
あたくしよりレコードの方が上手くなった。
っていうのがあったですね。
これを見てですね、またなんかこう、自分の過去の仕事の背景、風景みたいなことを思い出したんですけど、
あるですね、めちゃくちゃ自分に厳しいというよりは、自分に厳しいというより、
自分の作品に厳しい人がいてですね、
もうですね、本当にもう24時間とか付き合ってですね、
すごい時間をかけて作ったものとかをですね、
読み直して平気で捨てちゃうみたいな人がいたんですよね。
で、その人もですね、
作るその人とですね、読むその人。
っていうのがですね、もうなんか本当に2人いるような感覚でですね、
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なんだろうな、作るその人は言ってしまうと長くやってた方なんで、
燃料が付きかけてるんですよね。
エンジンはでかいんですけど、燃料を付きかけてですね、
以前みたいに面白いことは自然にはポンポン出てこないんで、
もうその編集である僕とかをつついてですね、
なんとか面白いことをひねり出させようとして、
僕もなんとかひねり出してですね、
そのでかいエンジンでぐわーっと書いていくんですけど、
で、もうヘロヘロになりながらできたーっつってですね。
で、もう一人の読むその先生がですね、
まあ読むんですよね、二重人格みたいな感じで。
で、読んだらですね、その読んだその人はですね、
その書いたその人と別人格でですね、
つまんないとか言うんですよね。
で、え?ってなって、
はー、これダメでしたねーって言って、
突然全部捨てるみたいな、
よくそんなことできるなみたいな、
この人は本当にすさまじいなと思ったんですけど、
まあ本当ですね、まあそういうですね、
人がいてですね、
その二人いるっていうのはですね、
で、その二人がですね、
時に和語をして時に葛藤するっていうのが、
作る人とそれを表する人っていうのが、
自分の中に二人いるっていうのがですね、
まあ本当その人のことを思い出すなーと思って読んでました。
でですね、結構個人的にすごい切ないなーと思いながら読んでたのがですね、
えんしょうがですね、
落語協会に反発してですね、
死ぬうちをすごい大量生産しすぎて、
これじゃ価値がなくなっちゃうよみたいな、
そんなような理由でですね、
怒って自分の弟子とかを引き連れて、
落語協会を脱退してですね、
新しい落語協会を作ろうとしたっていうことがあったんですよね。
で、まあそれはですね、
もう本当にクーデターみたいなもんなんで、
クーデターというかね、
分裂してみたいなもんなんでですね、
乗るか反るかみたいな、
その一大勝負みたいなですね、
うまくいかなかったらもう潰されるぐらいな感じのことだったわけですけど、
そんな中ですね、
もうそれで独立してですね、
その独演会をやると、
デブでももう人間も足りないし、
お金も足りないっていうすごい不安な中ですね、
その独演会のライブをやるんですけど、
あるレコード会社がその音源をレコードとして出すと、
で、その売上はその園長が作ったですね、
新しい落語協会の運営費に充てますみたいな、
一種のチャリティーっぽい、
ご主義みたいな企画として、
レコード会社が乗っていると。
なんだけど、そのレコードを、
その独演会のレコードを出すということをですね、
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その会社の人は伏せた状態で、
他のレコード会社にですね、
その共通さんもいるソニー、CBS含めてのですね、
他のレコード会社に園長、師匠が独立して大変な時だし、
時だからちょっとみんなで協賛しようよってですね、
協賛を呼びかけるんですよね、
お金出してくれよって。
園長のですね、レコードを出したことある会社が乗ってですね、
大変だしね、ちょっとお金協力するよみたいな感じですね。
そしたら共通さんのいるソニーもそれに乗っかったんですよね。
乗っかったんですけど、蓋を開けてみたら、
その独演会の音源を、
ある特定の主催のレコード会社がレコードとして出すということを知ってですね、
そしたら協賛はを折りさせてもらうみたいなことをですね、
協賛を言うんですよね。
それは言っちゃうと筋論みたいな話なんですよね。
そのやり方は違うだろうみたいな。
それは園長首相が独立して大変なときにちゃんと協賛したいよ。
それはやぶさかじゃないよと。
別にその独演会をレコードであなたが出すのも、別にそれはそれでやぶさかじゃないよ。
でも、あなたの会社がレコードで出す独演会のお金を僕らが払うっていうのは
通じ違いなんじゃないの?みたいなことをですね、言うんですよね。
それを主催者から伝え聞いた産友展示はむちゃくちゃ怒るんですよね。
これは驚いたと。私が今どんな苦しい立場にいるのか分かってくれないんですか?
第一、これだけ大きな仕事をしているお宅の会社が協賛から折れたら世間は何と思いますか?
って言って電話がかかってくるんですね。
そんな怒ったの見たことないぐらいの感じで怒って。
それに対してその協賛というのは師匠には申し訳ないと思います。
こんな時に協力できないのは残念です。
でもあのやり方はちょっと違うんじゃないかというふうに思えてはなりません。
師匠の協賛も会社から独演会のレコードを出すというのも
どちらもダメだと言っているわけじゃないんです。
でもどちらかにしろと一つにしないと筋が通らないんですよ、みたいなことを言ってですね。
そしたらそんな理屈は聞きたくありませんね。
何がどうであれば私は今困っている。
そんなことがどうしてもわからないんです。
人が困っている時に理屈ばっかり言って助けてくれない。
そんな不人情なこれだけの仕事をしている会社に裏切られるなんて私は実に腹が立つ。
不愉快ですよ。バーンって電話切られちゃうんですよね。
でですね、これはですね、本当に切ないなと思うんですよね。
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この筋論ってあると思うんですよ。
全然成立する話だなと自分の身に置き換えたら思うわけですよね。
ある作家さんがね、なんかこう大変だからこういう企画しようよ。
ちょっとみんなお金くださいよって言ってですね。
分かった、じゃあちょっと説得書会社がお金出してもらうわって出そうとしたら
言ってた人がですね、こっそりその作家さんの画集なりですね、
なんかそういうのを出版しようとしてるとか言ってたらですね、
やっぱりおいおいとなるわけですよね。
おいおいとなってですね、この筋を
まず前提としてあるのはおいおいと思うという人が多いということは前提としてあるわけですよね。
その上でですね、でもその作家さんが困っているからお金を出すのか、
それか筋論を優先するのかというところは選択肢としてあると思うんですよね、どっちも。
僕は結構本当に場合によるなという感じでですね、
筋論を重視した方がいい状況だなということもあるかもしれないし、
もしかしたらそんな筋論よりもここは単純にちょっとちゃんと作家さん困ってんだし、
お金出すって、あいつのやり方はどうかと思うけどお金出すってことは変えないでおこうみたいなことも両方あると思うんですよね。
でですね、この辺はちょっとそういう状況にぶち当たってみないと自分がどういう考えなのかわからないなと思ったんですけど、
でですね、それで結局引かなかったんですよね。
引かなかったからですね、もしかしたら本当にものすごく修復不可能な関係になるかもしれないわけですよね。
で、そんな中ですね、その翌朝にまた電話がかかってくるんですよね。
今度はですね、昨日のことですがあなたのおっしゃったこと、あなたの本当の気持ちじゃないんでしょ?
会社の立場で言ったことなんでしょ?というふうに言ってくるんですよね。
で、これもこのですね、なんかこんな偉い話家の落語家のその時統制一流みたいな人がですね、
こういう電話がかけてきたんだと思うと本当ちょっと胸が痛いんですけど。
でですね、それに対して、
いいえ、師匠、私も会社もありません。
昨日は急なことですが、もちろん私の一言でお答えをしました。
でも会社の感覚は私の感覚もあまり違わないはずです。
私個人は師匠の苦境を承知しているつもりですし、できることならやりたいんですが、
この件はしたくてもできない全く残念な成り行きです。
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って言って、そうですか。
園匠さんの声は少し沈んだ。
そして黙ってしまったので私は後を続けた。
って言って、まあいろいろ回すことを言うんですけど、
そしたらまあそれを聞いてですね、園匠は、そうですか。
どうもあなたは理屈が勝っていらっしゃる。
私は芸人で、子供の時から芸人ですから世の中のことを少し疎いところがあります。
ですから目をかけたかもしれませんが、もうこういう成り行きになってしまっております。
お宅にどうしてもその気はないものを建てというわけにもいきませんから、仕方ありませんから、そうですね。
どうでしょうか、ロビーに花くらい出してもらえませんか。
って言ってですね、で花、あ、わかりました。
じゃあ花は出します。
って言って、それでご勘弁ください。
って言ったら、そうですか。
そうしてくだされば私も面目を立ちます。
ありがとうございます。
それではごめんくださいまし。
と言って園匠さんは電話を切った。
しかもその後日さらにですね、楽屋で会った時に奥さんと並んでいろいろご迷惑をおかけしました。
って言ってですね、なんかお菓子を渡してきてですね、謝ってくるんですよね。
もう本当になんか切ないなと思うんですけど。
なんかですね、こういう筋論みたいなこととですね、
なんかこう、この人の場合は結構、
まあでもね、この人はその会社の筋論みたいなことですね、個人の倫理観みたいなのがですね、
ちゃんと一致していたところもあったわけですけど、
でも奥ちゃんとこの人がですね、どっちの立場、会社としてはこうなんですよねみたいなですね、
変なちょこなこと言わずにですね、一応自分が本当に心底を持っていて、
たぶんもうこれ関係切れてもしょうがないよ、だってこうなんだもんと思ってるから、
まあちゃんとそれが通じたんだろうなというふうには思うんですよね。
だからですね、最終的に向こうから頭下げてくれたんだと思うんですけど、
まあなかなかこうすごい高度な人間のやり取りだなというふうには思いましたね。
だし、こういうことってあるなと思いながら読んでました。
ということで、以上、この円翔の録音室という本を読んでですね、
自分の仕事のことをいろいろ出すなという話でした。
それではありがとうございました。失礼します。
14:28

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