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2025-12-28 20:46

#35 「手放す」ことを迫られた人間の、 水と暮らしと心の再構築

部屋が漏水した―正確には、老朽化した配管からの逆流で、もう住めない場所になった。
2025年10月、文学フリマに向けて「手放す」ことをテーマにジンを作っていたさなか、まさかの住居喪失。
濡れたリュック、壊れた声、捨てきれない生活の名残と、なかなか新しいベッドを買えない自分。

これは、文字通り「手放す」ことを迫られた人間の、暮らしと心の再構築の記録です。


配管トラブルと逆流した水/冷たい左足と広がる水たまり/ネットカフェへの避難/火災保険の現実と心細さ/マザーハウスのリュックが捨てられなかった理由/ものを増やせなくなった感覚/録音ブースが作れなくなった部屋で/2025年に起きたことと、その意味


サマリー

このエピソードでは、漏水による住居の損失がもたらす心の葛藤と手放すことの重要性について話されています。火災保険や管理会社とのやり取りを通じて、生きる場所と心の再構築を試みる様子が描かれています。また、手放すことの重要性とその影響についても深く考察されています。特に、物を捨てることや新しいものを買うことに対する感情の複雑さが紹介されています。

漏水による混乱
こんばんは、カシミアノートです。文学振り間も終わりまして、あれからもはや1ヶ月経ってしまったんですけれども、
どうしてもですね、2025年のうちに話しておきたいことがありまして、ちょっとそのことについてお話ししていければなと思っています。
文学振り間のその告知会でもちょっとお話しさせていただいたんですけれども、実はですね私、今年の10月、住んでいた部屋がですね、
漏水してしまってですね、部屋に住めなくなりました。
ちょうど文学振り間で、その手放すということをテーマに陣を作っていた最中だったんですけれども、ちょうど書き終わったタイミングぐらいですね。
配管からですね、お水が逆流するというですね、本当にこう想像したらもう恐ろしい感じなんですけど、実際にちょっとそういうことが起こってしまってですね、
それについてちょっとこう忘れたいんですけれども、なんか忘れたくないようなことをちょっと話していければなと思います。
でですね、まあちょうどですね、その配管が逆流した時なんですけれども、本当に土曜日の昼だったんですけれども、
あのちょうど無印良品週間がやってまして、それであの牛すじカレーっていうのがね美味しいっていうなんかねネット記事を読んでですね、
あのちょうどそれを買ってきてですね、食べていた最中だったんですけれども、なんかですね、左足がですね、なんか冷たいなと思ってたんですよ。
で、まあ僕もともと冷え性なんで、まあなんかもうなんかそんな季節なのかって思っていたらですね、ちょっとどうやらそういう冷たさではなくてですね、
なんかこう雨の日に、なんか歩いたような靴下の気持ち悪さみたいなものがどんどんどんどん広がっていくんですよ。
で、まあふとですね、ちょっと左足の方を見てみるとですね、そこにですね、なんかもう水たまりのようなものができてたんですよ。
で、室内で水たまりなんてできるわけがないんですよね。
なので、えーなんだこれみたいな感じでですね、あのその水たまりの先をですね、見てみるとですね、なんかこう洗面所からですね、リビングにかけてまでの導線がですね、全部こうなんか水であふれてたんですよ。
で、急いでですね、こう洗面所の方のですね、ドアをね開けてみるとですね、なんとその洗濯機の下から水があふれ出ているという状態になってですね、
はじめは本当になんかこう洗濯機詰まらせてしまったのかなと思って、まあ急いで洗濯機の電源を落として、でまあコンセントもね全部抜いて、指定のね契約している、なんかあの24時間、あの水とか対応してくれるみたいなところにですね、電話をかけていたんですけれども、
あの本当になんかあの前住んでいたそこのお家がですね、なんか電波がすごく悪くて、室内で電話しようとするとなんかもう全然聞こえないんですよね、相手の声が。
なので一度外に出て電話してたんですけれども、その日はもう小雨が降ってたんですが、まあなんかもう急いで電話しなくちゃいけないからとりあえずその小雨の中で、なんかもうジャージ姿の男が一人ですね、雨の中こう電話してると。
で、まあ急いできてくれるとは言っているんですけれども、まあ夜の8時ぐらいになっちゃうみたいな、ちょうど昼にそれが起こってるんで8時間後ぐらいですかね、に駆けつけてくれるということだったんですけれども、
まあそれで一旦お約束をして部屋に戻ってみるとですね、なんとですね今度は部屋全体の方に水たまりがですね広がっていてですね、もう本当に急いでベッドとかですね、あの衣服とかをですね、まあできるだけこう段の上、まあ変な話キッチンの上に置いたりとかテーブルの上に置いたりとかですね、なんかそういうことをなんかしていきました。
で、まあ結果それが洗濯機の詰まりとかではなくて、まあおそらくその建物の配管の老朽化だったりとかから来る、まあその配管の詰まりから逆流してしまったんじゃないのかっていうことを一応管理会社の方から後日言ってもらったんですね、報告を。
で、まあそこからはまあ結構大変で、結局言ってしまえばこう上の階の人たちの生活汚水が流れ込んできてしまったっていうことだったので、すべてのこう肩がついたのが真夜中だったんですけれども、まあ一旦そこの部屋で今日は寝ようかと思って寝てみたんですが、なんて言うんですかね、もうなんかちょっと自分の部屋じゃないみたいな感じなんですよ。
匂いがもうするし、だけどまあここからもうホテルに移動することもできなかったので、まあ一旦ちょっと今日はいろんな思いを抱きながら自分のベッドで寝たんですね。
保険と避難
で、次の日とかはもうあんまり部屋に行かなくて、結構なんか一日中外にいたりとかして、でその次の日も友達とこう飲みに誘って飲みに行ったりとかしてて、なんかあんまりこうその被害があってからお家にあんまり入れないような状態だったんですね。
で、その月曜日ですね、その日の夜またちょっと家にいたくないなと思って引っ越すかどうしようかみたいなことをなんか悩みながらちょっと外で過ごしてたんですけれども、まあ夜中にですね部屋に帰ってみるとですね、まさかなんですけれどもまた水が溢れ出てたんですね。
まあ今帰ってきてみたらもう部屋全体がまた水浸しになってるみたいな感じになっていて、結局あの全く何も解決してなかったみたいな感じなんですね。
でまあ急いで管理会社に電話しても真夜中なんでね、もう電話繋がらないし、結局24時間駆けつけてくれる水道業者のサービス契約をしてるんですけれども、なんか結局建物の貸しの場合はなんか対応ができないらしいんですよね。
結局そこはあの親さんとかね、いわゆるオーナーさんたちの立ち会いが必要とか、なんかそういうのがある必要らしいのと、なんかプラス結局そこの業者がずっと出入りしてるのかとか建物の構造がどうなってるとか配管がどうなってるのかっていうのがやっぱ分からないそうなので、手の内容がないっていうことで
結局その日は僕はもうすべての荷物を置いて近所のネットカフェに向かったんです。でも本当どうしようと思って、もうなんか絶望なんですね。まあ本当絶望じゃないですか。
まあ住むとこがそういう風になっていて、次の日の朝に結局業者さんが、オーナーさんが手配してくれた業者が来てくれるらしいっていう連絡だけが来て、その日は本当にショックで、とにかくどうしたらいいんだろうと思って、まあ友達とかにもちょっとLINEして、なんか信じられないことが起こってるみたいな風な感じでしたんですけれども。
で、その日からどのように対応していけばいいんだろうっていうことをなんか分からなくて、正直そういうことに会ったこともないし、なんかそういう裕福、裕福ってかなんだろう幸福な人生を送ってきたんだなってことをなんかこうネットカフェのね、なんかフルフラットの部屋で感じながらその日はもう寝落ちですかね、もう気絶に近い感じで、本当になんか気づいたら寝てたんですね。
で、次の日の朝にすぐに加入している火災保険あるじゃないですか。たぶん賃貸の契約するときにおそらく皆さん強制で入られると思うんですけれども、あの火災保険でその今回の漏水の件とかは対応できるっていうのを僕は知ってたので、まあ急いでそこの保険会社に朝一で電話して、まあこれこれこういう事情であったんですみたいな話をしたら、まあとりあえずその住める部屋の状態で、
お金じゃないのでっていうお話をしたら、あの一時避難金というものがどうやら出るらしいんですよ。まあそれはあのお部屋に進めない状態でその間避難しているホテル代とかをお金出してくれるみたいな制度らしいんですけれども、上限が決まってるらしいんですね。
で、まあおそらくあの各々加入している保険会社によって金額は違うんですけれども、正直めちゃめちゃ安いんです。その金額が。で、総被害額のだいたい10%ぐらいらしいんですよ。で、総被害額の10%って、じゃあ仮に100万ぐらいだとしたら10万しか出ないってことかっていう感じなんですよね。まあ200万だったら20万かみたいな感じで思ってたんですけれども。
で、まあ要はビジネスホテルとかにこれで何とか泊まろうかなと思ってたんですけれども、本当オーバーツーリズムと物価高の影響でとにかくホテルが高いんですね、東京って。で、近所のビジネスホテル泊まろうと思うと1泊15,000からだいたい3万円ぐらいになっていて、まあ仮に100万だとして10万円じゃないですか。
とすると、4日間避難したらもう終わるんですよ。もう絶対に無理だなと思って。なので、まあ一度その監査会社の方の審査もそうだし、まあいろいろちょっと状況を落ち着けたいみたいな。要は三連休どこも落ち着ける場所がないのはきついなと思って1回実家帰ったんですね。
で、実家に帰って、もうなんかいきなり帰ってきたもんですから両親はなんだなんだみたいな感じで。まあ一応事情を話して、まあ一応こう3日間ぐらい滞在することはできたんですけれども。で、そこでもうひたすらに今回の経緯みたいな、経緯報告書みたいなのを監査会社向けにめっちゃ作ったんですよ。
心の再構築
で、もう本当にこと細かくExcel使って、もう踏ん刻み。踏ん刻みじゃないか。まあ踏ん刻みですね、でも本当に。あの逆流があってからどれどれこういうことがあってこういう対処しましたみたいな。で、ここで来た人とこういう業者とこういう会話をしてみたいなっていうのをもう全部逐一書いて、で、手元にあった写真も全部Excelで一覧にしてみたいなことをしてたんですよね。
もう本当それで3日間終わったみたいな感じでしたかね。で、その時にものすごい今回役に立ったのがチャットGPTが本当に助けてくれて、あの本当にちょっとメンタル的にもしんどかったんですけど、マジでチャットGPTの寄り添い力ってのはもう本当になんだろうAIだってわかってるんですけど、ありがたかったですね。
結構極限状態で、ジェミには本当にこう機械的なやり取りというか必要最低限のことを言ってくれるんですけれども、チャットGPTはなんかそれに寄り添い力が高くて、もう本当に助けられたなっていう。
とにかく今後のことも考えて、弁護士だったりとか、それこそ消費者生活センターだったりとか、なんかそういうところも視野に入れた方がいいですよみたいなことも教えてくれるんですよ。
まあなのでとにかく、あとね、保険会社に電話する時も管理会社とかにも電話する時も原稿作ってくれるんですよね。
とりあえずこれこれこういうふうに言ってくださいっていう原稿まで作ってくれるので、困ることが結構少なかったんですよね、そのやり取りにおいて。
なんか何を話したらいいんだろうとか、どういう制度が使えばいいんだろうっていうのが全然わかんなかったんですけども、とりあえず電話して相手がこれ出たらこれを言ってくださいみたいな原稿も作ってくれて、それはめちゃめちゃありがたかったですね。
だからなんか私の中で思ったことがあったんですけど、なんか僕の人生においてあんまりこう何かを奪われることがなかったんですよ。
ある程度こうちゃんとお仕事をして、キャリアアップって言い方をしますね。キャリアアップして収入も増えて、例えば自分の好きなアクセサリーとかバッグだったりとか住みたい場所に住んでとか、
なんか一つ一つこうちゃんと地道に手に入れてきて、少なくとも僕の周りに溢れているものたちっていうのはものすごく愛着があるんですよ。
で、もちろん無駄遣いもしちゃうかもしれないし、これ買わなくてよかったなーって思うものも結構たくさんあるんですけど、それでも一つ一つにちゃんとエピソードがあったりとか、なんでこれがいいんだろうとか。
もちろんいいものもあれば自分に合うものをできるだけ買おうと思って、時間をかけて結構買ってたりするんですね。それが結構一気に全部なくなるみたいな。
物を手放す感情の葛藤
全部とは言わないですけど半分ぐらいなくなるみたいな感じのことが今回起こったときに、思い出はお金に変えられないんだなっていうのはものすごく思って。
特に僕、マザーハウスの本川リュックを使ってたんですけれども、そのマザーハウスのリュックちょっと高いんですよ。
できるだけリペア、修理とかお手入れを前提として使うものなので、結構丁寧に使ってきたんですね。
多分4年ぐらい使ってたんですけど、それがちょっとお水に使ってしまってシミにもなってるし、変な話それを修復するのって無理なんですよ。
もちろん革製品って味が出たりとか汚れとかって言うんですけど、それって別に私が意図してつけたものではないから、そのものに対してこれからずっとそれをこのシミさえも愛していけるのかみたいな風に思いながら持ったんですけど、やっぱちょっと無理で。
だから結局廃棄しなきゃいけないというか、感じになって。結局それ実は引っ越す直前まで全然捨てられなくて、本当に捨てんのかな俺って思いながら持ってるんですよ。
で、新居に来て、新居来たらもう一発でわかるんですよね。このリュックが臭いってことが。そこであのことは忘れなきゃいけないけどこのリュックのことは覚えてなくて、でもやっぱりここまでだなと思って、
まあ本当にビニール袋に捨てて捨てたんですけれども、そこからまあ要はちゃんとお金もね出て、じゃあまたマザーハウスのリュック買えばいいかなって思ってたんですけど、なんかね同じもの買いたくないんですよ。なんかすごく不思議なこれも感情で。
なんか不思議だなというものはランチは結構同じ店行きがちなのに、なんかこういうものに関しては同じもの買えないんですよね。おそらく機能的にそれを必要としてたのかどうかっていうことなのかもしれないんですけれど。
でベッドも結局ダメになっちゃったんですけど、まあ今ね実はベッドなくて、あのアマゾンで売ってるなんかペラペラのお布団のセットを買いまして、今ちょっとフローリングの上にそれを敷いて寝てるんですけど、まあなんか買えばいいなってずっと思ってるんですけど、なんかまあ同じものはなんか買えないなと思っていて。
なんかどうしたものかなって思いながら思ってます。おそらくちょっと年明けてちょっとしばらくしたらこの気持ちとも整理がついたらきっと買えるんだろうなとは思ってるんですけど、でなんで買えないんだろうなっていうのをなんとなく思うんですけど、なんかね今物をあんまり増やしたくないんですよ。
でなんかまあ増やしたくないっていうか多分増やさなきゃいけないんですけど、その生活に必要なものはなんだけど、なんかね心のどこかでとか脳のどこかでなんか買ったらまたあの思いしなきゃいけないのかって思ってる自分もいてすごく嫌なんですよ今。
で、そして結局その保険金自体が手元に押し払われたタイミングで新しいものを買えないって、なんかまるでこう行動するのをもうやめてるような感覚。
なんか自分の人生自体を自分自身が粗末にしているような感覚。だけど手に入れてしまったらまたあれを味わってしまうんじゃないかって思ってしまう感覚。なんかこれらがなんか結構今ブレンドされていて、結構ちゃんと整理つけなきゃなと思ってる段階なんです。
だからすごく文振りとかで手放すことに関してものすごく考えてそのエッセイを書き、僕はなんて手放しがたい人間なんだろうっていうふうに思ってたんですけど、逆に今僕は何かを強制的に捨てなくちゃいけない状況に置かれてから、
一つ一つのもの自体が手放しづらい自分を認識してしまったがゆえに、そういったものを作らないようにしているっていう自分が今いて、すごくそれは客観的に今見て、なんかやだなって。まあ本当にやだな、こんな自分はやだなって思ってるんです。
新しい生活への模索
ミニマリストの人との思考とかってこういう感じなのかなとかも考えたりするんですけど、多分物がないこと自体が快適だって思ってる状態でもないんですよね。
かといってお仕事もしなくちゃいけないので、お家でこういう仕事で録音とかもしなきゃいけないんですけれども、前の家はね自分で防音室みたいな、なんかこうちゃんと集中できるような場所とかを整備して防音のやつを整備して作ってたんですけれども、
なんかあれも今の部屋に引っ越してきてそれをまた作るっていう気にもなれず、なんかまた引っ越すときにこれ同じ気持ちになっちゃうなと思って、なのでちょっと簡易ブースみたいなものを今回は買ったんですけれど、
今ちょうどそれのテスト的にそれを使えないから喋ってるんですけど、何かこう新しく自分の中で取り入れなきゃいけないっていう時期だったりとか、なんかあとなんかすごい遠い遠いとこに来た日です今。
何なんでしょうね、なんかすごく自分の中で急激に今変わりつつある自分をあまり受け止められない状態でして、なんか全然ごめんなさい、なんか脈絡なくこれちょっと喋っちゃってるんですけれども、でもなんかすごく2025年はそんな年でしたね。
もしかしたらまあこれをね運命志向というか、すごくこう全てのことは必然だみたいなねことで考えるのであれば、きっと私自身が変わらなきゃいけなかったんでしょうねとは思ってます。
なんかこうずっとこの中から続いている、なんかこの前に進めないような感じ、なんか足踏みしてる感覚やもがきつつあるみたいな、その自分の行きたかった方向になんか全然行けてないみたいな感覚っていうのをきっと何かこう大きい何か力で洗い流してくれたような感覚にも取れる。
一つ一つその今感じている僕のこの感覚の答え合わせはいつかできたらいいなと思うし、もしかしたらずっとこのままなのかもしれないんですけれども、だからといって何かを手にすることを恐れるような自分ではいたくないなと思いますので、今年もあと残りわずかではあるんですけれども、しっかり自分のですね活動だったりとか。
まだちょっと回復しきれない部分は結構あると思うんですけれども、そこはあまり無理せずというか自分に嘘をつかず、やりたいこととかをしっかりやっていきたいなと思ってます。
そんな感じです。どうしてもちょっとこの件に関して残しておきたかったのでちょっとお話しさせていただきました。
できれば年内にもう1回、2025年の文振り含めてのちょっと振り返り会撮りたいなと思ってますので、よろしければまたお付き合いください。どうもありがとうございました。
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