こんなひどい人生のシナリオは、自分で作っているはずがない、という考え方はやめた方がいい。
私たちは、生きている中で、時折どうしょうもない辛さや、理不尽な出来事に直面することがあります。
あまりにもひどすぎる。なぜ自分だけこんな目に合うんだ。
そんなふうに感じた時、多くの人が思うのは、こんな人生、自分で選んだはずがない、ということかもしれません。
しかし、正観さんは、そこに一つの大切な考え方を示しました。
それは、人生のシナリオは、自分自身が生まれる前に、すべて承知の上で、選んできたものだ、というものです。
正観さんは、人生を自作自演の舞台に例えました。
台本を書いたのも自分、演じるのも自分、そして登場する様々な人々も、自分の成長を見せるために、
自分の成長や学びのために必要な役割を引き受けてくれている存在だというんです。
つまり、目の前に起こるすべての出来事、喜びも悲しみも裏切りも困難も、
それはすべて自分がより深く成長するために必要な体験として組み込まれている。
この視点に立つと、なぜこんな目に合うのか、と嘆くよりも、
この体験から何を学ぼうか、と考えることができるようになります。
それでもやはり、あまりにも辛い体験に見舞われると、こんなシナリオを自分で選ぶはずがない、と思ってしまうのが人間です。
でも正観さんは言います。
それほどまでに大きな課題を自分は超えられると信じてきた。
その課題に向き合うことで誰かの助けになったり、魂が大きく成長できると知っていた。
だからこそ自分で選んできたんだと。
人は無意味に苦しむために生きているわけではありません。
全ての体験には意味があり、たとえその意味がすぐには見えなかったとしても、
後から必ずあれでよかったんだ、と分かる日が来る。
正観さんはそう信じて生きていました。
こんなひどい人生は自分で作ったわけがないと否定すればするほど、心は苦しみます。
なぜならそれは現実を否定しているからです。
現実に起きてしまったことはいくら悔やんでも怒っても変わりません。
変えられるのはどう受け取るかだけです。
正観さんは全てを受け入れる、全てを許す、全てに感謝する、
この三つを生きる上で大切な心構えとして語っていました。
どんなつらい出来事もこれも必要な体験だったんだ、と受け止めることができた時、
人は初めて苦しみから自由になれるんです。
正観さんは人生を苦しみの連続とは捉えませんでした。
むしろあらゆる出来事を通して最終的には喜びや感謝の感情を感じられるようになるためのプロセスだと考えていました。
辛かった経験も苦しかった日々も後から振り返ればあの時があったから今の自分がある。
出会えた人たちに感謝しかない。
そう思える瞬間が必ず訪れる。
その時初めて、「ああ、自分はこの人生をちゃんと選んできたんだな。」と心から納得できるのかもしれません。
こんなひどい人生のシナリオは自分で作っているはずがないという考えはやめた方がいい。
そんな思いが浮かんできた時こそ思い出したいのは小林正観さんのこの考え方です。
すべての出来事は自分が成長するために必要だった。
目の前の人も出来事も敵ではなく味方。
辛さの先には必ず喜びが待っている。
自分の人生を自分がちゃんと選んできた。
そう信じることができた時、どんな出来事も心の重荷ではなく人生の贈り物に変わっていくでしょう。
小林正観さんの言葉はいつでも優しく静かに私たちの心を励まし続けています。
あなたの人生は大丈夫。すべてうまくいっているんですよ。と。
笑顔の力。
相手や状況を変えずいつでもニコニコ笑顔でいられる人はこの人はこの人でいいと思えるようになります。
この小林正観さんの言葉には人間関係や人生そのものを軽やかに、そして穏やかに生きるための深い栄知が込められています。
私たちは日々様々な人と関わり、様々な出来事に直面しながら生きていますが、
その中で最も悩みの種になるのが人や状況が思うようにいかないということではないでしょうか。
多くの人が無意識に相手を変えようとしています。
例えば家族がもっと協力的だったら、職場の上司が理解ある人だったら、パートナーが自分の気持ちをもっとわかってくれたら、
そんな風につい他人に期待しそれが叶わないとストレスを感じることがあります。
しかし現実はそう簡単に変わりません。
相手は相手の考えや価値観を持っていて、自分の思い通りには動いてくれないものです。
そして変わってくれないと感じるたびに私たちは不満を抱き、怒り、時に人間関係が壊れてしまうことさえあります。
小林聖漢さんはそんな時こそ相手を変えるのではなく、自分が笑顔でいればいいと語っています。
つまり自分の外側をどうにかしようとするのではなく、自分の内側、心の持ち方を変えることが幸せへの近道だというんです。
いつでもニコニコ笑顔でいると聞くと、無理して笑うことや感情を押し殺すことのように感じるかもしれません。
でも聖漢さんの言う笑顔はそうではなく、そのままを受け入れ、許すという深い安心感からくる笑顔です。
相手が自分の思い通りに動かなくても、状況が思ったように展開しなくても、
まあいいか、これも流れの一部だなと微笑んでいられること、
そんなふうに構えていられる人は自分も楽になり、周囲の人まで安心させてしまうような不思議な力を持っています。
小林聖漢さんがこの名言の中で伝えているのは他人を受け入れる力でもあります。
この人はこの人でいいと思えるということは、相手の欠点も弱さも価値観の違いもすべてひっくるめて丸ごと認めるということです。
それは決して諦めではなく、信頼です。
あなたはあなたのままでいい、変わらなくて大丈夫という安心感を与える生き方、
こうした在り方ができる人には自然と人が集まり、信頼され穏やかな人間関係が築かれていきます。
状況や他人を変えることは難しくても、自分の反応はいつでも選ぶことができます。
例えば、相手が怒ってきたときに、こちらも怒り返すこともできるし、笑って受け流すこともできる。
忙しいときにイライラすることもできれば、静かに微笑んで乗り切ることもできる。
つまり、私たちはニコニコ笑っている自分を意識的に選ぶことができるんです。
それは訓練や意思の力も必要ですが、やってみると意外と効果が大きく、
自分の心も周囲の空気も不思議なほど穏やかになっていくことに気づきます。
セイカンさんがたびたび伝えていたのは、笑顔は波動であり、周囲に伝わるということです。
誰かが笑っているとつられてこちらも微笑んでしまう。そんな経験は誰にでもあるはずです。
逆にむすっとした顔は場の空気をピリピリさせ、周囲にもストレスを与えてしまいます。
だからこそ、笑顔を絶やさない人はそれだけ周囲に安心感を与え、人間関係を円滑にする力を持っています。
言葉や行動よりも先に、笑顔という非言語のメッセージが相手の心に届くんです。
小林セイカンさんのこの名言、「相手や状況を変えず、いつでもニコニコ笑顔でいられる人は、この人はこの人でいいと思えるようになります。」は、
人間関係の悩みが尽きない私たちにとって非常に本質的なアドバイスです。
私たちが変えられるのは、自分の心の持ち方と自分の反応だけ。
誰かに代わってほしいと願うのではなく、自分が笑顔でいられる方を選ぶこと。
それが結果的に人との摩擦を減らし、穏やかで幸せな日々を作る秘訣なんです。
そして何より、ニコニコ笑っている自分自身が一番楽で幸せなんです。
今日もどんな人と出会っても、どんな状況になっても、この人はこの人でいいと笑って過ごしてみませんか。