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2021-07-29 21:33

#08-1 『STYLE』制作の裏側を想像~時代が生んだダークでヘビーな世界観

今回取り上げる名盤は『STYLE』LUNA SEA(1996年)です。


第1回は、『MOTHER』を作り上げたLUNA SEAがいかにして『STYLE』を制作していたかに迫ります。1995年/1996年という激動の時代背景や世紀末感をはじめ、『MOTHER』への葛藤などについても触れています。

(※1.5倍速再生推奨)


『STYLE』LUNA SEA

01.With Love

02.G.

03.Hurt

04.Ra-se-n

05.Luv U

06.Forever & Ever

07.1999

08.End Of Sorrow

09.Desire

10.In Silence

11.Selves


《CD&配信情報》

●Amazon

https://amzn.to/379earu


●Spotify

https://open.spotify.com/album/4hisshSDK0hxkOjoo4ZzEp?si=5L-hvCspS0yQTSYAaadvyg&dl_branch=1


●Apple Music

https://music.apple.com/jp/album/style/1444207914



■『名盤ラジオ』とは?


3人の音楽好きが古今東西あらゆる名盤から1枚をピックアップし、お酒を飲みながらダラダラと語っていく番組です。

※自由気ままなトークです。内容に一部誤りがある可能性がございますので予めご了承ください。

00:01
名盤ラジオ
こんばんは、名盤ラジオです。
この番組は、僕ら音楽好き3人が好きなアルバムについて、お酒を飲みながらダラダラと語っていきます。
名盤ラジオ、今回もよろしくお願いします。タクヤです。
こんばんは、Enzoです。
こんばんは、Hidekiです。
という3人でお送りしていきます。
前回、LUNA SEAのMOTHERを取り上げて、大変長く全部で6回に分けて配信してますけど、今回から取り上げる名盤は、またLUNA SEAのその次のアルバムとなるSTYLEですね。
EnzoさんのチョイスでSTYLEですけど、取り上げた理由など。
まあ、MOTHERの後っちゅうくらいで。流れでね。
MOTHERを話してたらSTYLE聞きたくなっちゃったっていう。
そういうことですよ。
前回までいろいろ話してましたけど、MOTHERでとにかくLUNA SEAの完成されたアルバムとしての到達点っていうのが確立されて、もうこれ以上ないだろうっていうところを極めてしまったわけですけど、それでもその次を作ったっていうところですよね、STYLEについては。
相当難算だったらしいけどね。そうでしょうね。
ということで、今回からまた複数回にわたってLUNA SEAのSTYLEを取り上げていきますというところですけど、
まずそうですね、ちょっと時系列的なところを整理しておきたいなと思うんですけど、
アルバムのMOTHERが1994年の10月ですね、リリースしていますと。
そこから94年は年末に武道館のライブとかをやってる感じで、そのまま年が変わって95年。
で、MOTHERをシングルカット2月にしていて、3月から全国ツアーっていう感じですね。
なので、たぶん1月とか、もしくは12月とか、そのあたりに多分アイルランダとか行ってロケしてたりしてるのかなみたいな。
あのPVね。
もしかしたらもっと早いかもしれないですけど。
っていうのがその辺で、3月から全国ツアーやって、STYLEは96年の4月なんですけど、
95年の夏ぐらいからプリプロをやってたっていう話があったんで、
なので、MOTHERのツアーが終わってから早速取り掛かってるって感じなんですかね。
夏ぐらいからやって、その次の春には出してるってこと?
03:01
そうだね。
MOTHER出してツアーやってすぐ取り掛かってみたいな感じか。
ほぼほぼそんな感じでやってるっぽいっすね。
それすごいっすね、やっぱ。
スピード感がすごいね。
スピード感すごいっすよね。だってその発売するぞ、発売までで1年かかってないって。
なんざんだったっつーけど、実質まあでも1年ぐらいで作っちゃってるっていう。
そうですね。シングルのDESIREがSTYLEからの1枚目のシングルですけど、
それ自体でいくと95年の11月ですからね。
その時点だとアルバムってできてはないってこと?
いや、できてない。
できてない状態ってこと?
できてないですね。
途中段階で、この曲はシングルいけるなっていうのを出してって感じですね。
そうですよね。
夏からプリプロって呼ばれてますけど、曲作りとか曲のアレンジとかアルバムの構想を固めてっていうのがその辺でやってて、
そこから徐々にレコーディングも始めて、
途中やっぱ東京ドームの95年の12月23日にルナティック東京があるわけですけど、
途中やっぱそれのリハが結構入ってたみたいで。
なのでレコーディング中断して、わりと東京ドームモードになって、
で終わってからまたレコーディング再開して、で4月にリリースと。
すごいな。
忙しいな。
すごいですよね。
忙しいですね。
で、スタイル、アルバムは4月ですけど、その1ヶ月前の3月にエンドオブソロをまたシングルで出してる。
Xだったら余裕で5年以上かけてる。
確かに確かに。
いやー、まあでもさっき何山だったっていう話はありましたけど、
結構なんかメンバーのインタビューとか見てると、やっぱそういうことはすごい言ってますよね。
何山だわりにでも1年で出来てるじゃないかお前ら。
今まではじゃあどんだけサクッと出来てたんだよ。
ねー、そうだよね。
まあでも短期間だけど本当に集中して悩み抜いて作ったっていうことなんですよね。
こだわり抜いた感はすごいありますよね、曲。
ラインナップ全部聞いても、手抜いたとこ一個もないなって感じしますよね。
なんか杉蔵が言ってたんですけど、マザーを超えなきゃっていうのはやっぱ最初すごい脅迫観念みたいにあって、
でまあそれが原因で結構行き詰まったっていう。
これだろうな。それは絶対そうだろうなとは思うよね。
あれを超えないんだったら出す意味がない。
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けどあれを超えるってどうしたらいいっていうのが。
でも途中からマザーを超えなきゃっていう目標がそもそも間違いで、
なんかそんな比べ方はなんかできないんだっていうのに気づいて、
それで色々なんかアイディアがまた出てきて、道が開けたらしいですけどね。
でもそれがもうレコーディング末期だったらしいですけど。
それは多分東京ドームの後ですね、もう。
だからもう本当は最後の最後っていう。
開き直った。
そうそう。だからそれまでやっぱ相当苦しみながらやってたってことですよね、東京ドーム前とかは。
惜しいよって思うもんね。
思いますよね。
あとはなんか結構時代背景的な色んなプレッシャーとかもあったんじゃないかなってなんとなく思うんですけど、
めちゃくちゃこの頃ってCD売れまくってる時代じゃないですか。
そうだね。
なので少なからずやっぱそういうレコード会社とか色んな関係の中でいくと、
もうどんどん出して。
売れるシングルどんどん作れって感じになっちゃう。
当然アルバムも売れるっていう見込みの下にある意味作らされるっていうか、
やっぱビジネスの中で回ってるところもあるんで。
契約のあれであるもんね、何年で何枚っていうのは。
だからさっきのペースの話とかはそういったところも結構関連してるんじゃないかなって思いますよね。
だから出さなきゃいけないけどクオリティ高いのも作らないとっていうのもあるから、そこの苦悩ですよね。
出さなきゃいけないけど、やっぱアーティストとしては、
納得してね。
ちゃんと作品をしっかり出したいっていう、そういったところがあったんだろうなって。
ちなみに1996年、スタイルは4月22日に出てるわけですけど、
Xのダリアも96年で、ダリアのは11月ですね。
ダリアと同じなんだ。
え、ダリアのが遅いの?
遅いっすね。
え、そうなんだ。
ダリアはでもシングルがめちゃくちゃいっぱい出てて、
そうだよね。
アルバムがもう半分知ってるわみたいな。
いやだって、スカーズぐらいじゃない?ダリアってあの時点で出てないの。
あと全部出てたもんな。
あとクルーシファイマイラブとか出てなかったけど、結局シングルカットしてるもん。
それはもう完全に契約ですよね。
その前のジェラシーっていつ出たんでしょう?
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5年前だよ、ダリアの。
あれダリアで5年かかったってすげー覚えてるもん。
5年って、5年ってって思ってたんだけど。
当時はそうですね。
当時はね。
だけどトゥールとかナインチネイルとか考えると、割と。
やっぱ世界基準でいけば、それ5年かかるでしょ。
5年普通だけどっていう。
10年とかかかる、あれが。
ちなみにルナシーで言うと、ジェラシーの91年にインディーズのルナシーが出てますね。
インディーズレビューか。
1枚目か。
感覚的に言ったら、あのルナシーが出て、その次スタイルは?
そうですね、ここが5年です。
あーすげー。
そう考えるとすごい。
そう考えるとすごいですよね。
ちなみに96年でいくと、トゥールだとアニマ出てますね。
あとマリリンマンソンのアンチクライストスーパースター。
すごいなー。
こういう都市ですね。
濃いですね。
全体的になんか暗い。
確かに。
そういう時代だよね、あの頃のね、90年代。
そうですね、ちょっとこうやっぱ90年代も折り返して、いよいよ2000年に向かってく世紀末感が出てきたところですよね。
いよいよあと数年っていう感じに。
スタイルもすごいヘビーでダーク。
そうですね。
90、99なんていう曲もある。
そうですね。
確かに確かに。
思いっきりなんか意識したい。
意識しちゃいますよね。
確かに。
そうなんすよね、その辺スタイルって本当にこう、曲の話は後でいろいろ出てきますけど、全体としてめちゃくちゃヘビーでダークで。
ヘビーだね。
一言で言うとそれに尽きる感じだと思いますけど、その辺ってなんかどっから来てるのかなっていうのはちょっと思ってて。
まずは反動とかそういうのはもちろんあると思うんですけど、さっきの時系列の話で、95年の夏からいろいろ曲作りとかアルバムの構想とか始めてたっていう話をしてたと思うんですけど。
95年って結構世の中的にいろいろ起こってる年で、阪神淡路大震災があったりとか、地下鉄サリン事件が起きてたりとか、そういう大災害事件とかもあったりとか。
12:07
あと一方で、Windows95とか、あとPHSとか、そういうのも出始めてきてたみたいな、だからめちゃくちゃ時代がすごく早いスピードで変化して、かつ世紀末感とかも出てきてっていう、まさにそういう時代で。
そうだね。
そういうところもやっぱり反映されてるんじゃないかなって少なからず。
世界が生まれ変わる。
確かに確かに。
歌ってるもんね。
本当その時代的にそういう流れだったっていうのは、世紀末的なのもそうだし、人々の自意識が被害化してきて、それがすごいテーマになる。
作品のテーマになるっていうか、海外のロックでもグランジーオルタナティブとかも、結局そういう自意識がテーマになってる。音楽だし。
全体的にそういう、エヴァンゲリオンとかもその頃の、95年とかだもんね。
このぐらいですよね。
なんかすごいドロドロしてた感じの。
そういうなんかヘビーな表現が一番なんか、なんて言うんだろう、先鋭的というか、先鋭的というか。
確かに。
そういうのが人々に刺さるっていう時代だったよねっていうのは。
なのでスタイル、かなり重々しい感じはありますけど、時代的なものもやっぱそこには反映されてるよねっていうのは思いましたね。
まあそう考えると面白いですよね、いろいろ。
まあでもそう考えるとね、なんかしっくりくるなっていう感じが。
そうね。
なるほど。
それがこう、マザーの後っていうのもいろいろ面白いけど。
なんかあの、マザーがアルバムジャケット的には白っぽいじゃないですか。
はいはいはい。
で、まあこれ完全にそういうイメージがもうあるからっていうのはありますけど、
ラブレスとか、あとまあジェネシスオブマインドとか、まああとマザーとかも、結構そのカラーが。
確かにね、なんか白黒な感じのイメージ感あるよね。
割とぼんやり白っぽい感じ。
うん。
あんまりこうダークな感じはしないですよね。
うん。
どっちかっていうとなんか朝方な感じ。
うん。
真夜中ではないみたいな。
うんうん。
だけどそれでいくともうスタイルって本当に真夜中。
15:00
そう、真っ黒い感じ。
真っ黒い感じ。
そう。
まあそれ本当ジャケットの影響もありますけど、なんかその辺の対比も面白いなって。
ジャケットのイメージ的に言うと、イメージエデン、マザーって割と近いイメージっていうか。
近いですね。
そうですね。
なんか同じテイストですよね。
そうそう、同じ路線っていうか。
路線なの。
で、スタイルで結構ガラッと変えた。
いや、そうですね。
そこはなんかアルバムのテイスト的に象徴してるような。
そうですね。
ジャケットが。
そうですね。
なんか同じ路線で行っちゃうとやっぱりこう。
そうそうそうそう。
さっきの杉蔵の話じゃないけど、超えなきゃっていう。
うん。
なんか前提に乗っかってるけど。
そうそうそう。
もうここで変えようというか、変えざるを得ないというか。
うん。
ここにとらわれる必要はないっていうか。
いや、ほんとそうですね。
ジャケットでもう現れてるっていう。
本人たち的にももうちょっと違うステージに行ったぞっていうとこですね。
うん。
まさに。
あのジャケットもなかなかいいですけどね。
あれだよね、5パターンあるんだよね、あれ。
初回版。
あーらしいですね。
そうそう。
自分が持ってんのがどのパターンなのか。
当時そういうジャケット系もいろいろありましたもんね。
なんかその、ルナシーに限らず。
まあでもルナシーはほんと、ジャケットも凝ってるからいいですよね。
シングルのジャケットとかもね、結構かっこよかったイメージやな。
いいね。世界観がね、ちゃんとこう。
そうそう。
美学がなんかある感じで。
作ってる人は誰なんだろうな。
本人たちじゃないですよね。
でもアイディアらしいのは本人じゃない。
アイディアはそうですよね、確かに。
作ってる人ね、坂口健っていう人で、
ヒデとかバクチクとかのジャケットも作ってる人なんですよ。
ずっと同じ人がやってるの?
多分ルナシーほとんどやってるんじゃないかな。
そうなんだ。それでこの方向性がいろいろ、スタイルとそれ以前と違ったりってのがやっぱり本人たちの。
その辺は多分話し合ってやってんだと思うんだけどな。
あとその人がアルバム聴いた印象とかも。
そうですね。でも多分そんなにすごく表だって出てきてるわけではないから。
ある程度その本人たちの意向を形作るところの役割なんだろうなとは思いますけどね。
ヒデもそうですね。
あとJのソロとかも作ってるっぽいです。
あとはもうスタイルはスタイルっていうタイトルですよね、そういえば。
これはWikipediaとかにも載ってますけど、非時計の中心の針っていうのが単語としてはスタイルっていう意味があって。
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太陽の位置が変わってもその針の部分は一定にあって芯があるみたいな。
針が変わっても俺たちは変わらない。
だから両方の意味があるみたいな。
そうですね。
流行、時代の流れで変わっていくスタイルとそういうのがあっても変わらない非時計の芯としてのスタイルという量儀的な意味があるからこのタイトルにしたみたいな。
なのでメンバーそれぞれの個性がバラバラで、でもそれが自分たちのスタイルっていう。
そういう意味でのスタイルとダブルミーニングっていう話ですよね。
スタイルっていう曲はないんですよね。タイトル曲はなしと。
交互に来てるね。
タイトル曲ありなしには。
イメージあってエデンがなくて、マザーがあってスタイルがなくて、シャインはあってルナシーはない。そこまでは交互に来てる。
いやースタイル。これはでも、マネージャーの発言っていうのをちょっと見つけたんですけど、作った時、最後のレコーディングして、最後ものとして完成した時、
マザー作った時っていうのはもうその段階まで行くとみんなすごいやったーみたいな感じだったらしいんですけど、もう作り切ったぞーみたいな。
でもスタイルはもう全然こう、アンドっていう。
もうほっとした。はぁーみたいな。もうため息ついてたくらいっていう話だったんで。
やっとここまでたどり着いたかみたいな。
ようやくっていう。もうそれでなんとなくもう察しますよね。
やっぱマザーまではね、そのバンドの勢いでジャーンって一気に登り詰めて、頂点に登り詰めて、でスタイルだから。
そうですね。なんか多分そこまでは自然に湧き出てくるものをパッケージ化してた感じだったんですよね。
勢いで一気にそこまで行けたんだろうなっていう。
そうですね。
で今度はもうじっくりこう、絞り出していくというか、生み出していくっていう。
もう始めからもうどんどんハードルが上がってるから、もうこれは厳しい戦いになるなって思いながらやって、でやっぱりすごい途中大変でみたいな。
それは本当ね、なんか見ててわかるというか。
折れますよね。
初めてなんかこう勢いではいけなくなっちゃった。
確かに。
まあでもそんな何山だったスタイルですけど、中身はねもうものすごい曲が詰まってるんで。
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まあよくぞこれを作ってくれたなっていう感じですけど。
そうですね。
はい、ということで、まあそんな何山だったスタイルですけど、次回からそのスタイル1曲目から話していければと思います。
次回へ続きます。
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