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2023-02-28 38:55

#078 物語論で読む映画『BLUE GIANT』

映画化で話題の『BLUE GIANT』。今回は、「物語論」を用いて、作品鑑賞をさらに楽しむポイントを語りたいと思います。さらに今回は、ミニラジオドラマ『BLUE STAR』も収録。CVにはtelさんとなるみさんも出演しています。ぜひチェックしてみてください。

番組のキーワード

  • 物語をめぐる冒険
  • 物語論で読む『SLUM DUNK』
  • 背景と前景
  • 衰退するジャンルの内部で小さな領土争いが起こっている
  • 勝負にこだわる雪祈
  • 友情にこだわる玉田
  • 勝負や友情を超えて枠組みを破壊する大
  • 衰退するジャンルのなかに、それを破壊する救世主が現れる物語
  • ラジオドラマ『BLUE STAR』
  • 「君のブログはつまらない」
  • 男達の別れ

https://www.medianup.xyz/p/episode-078

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制作ノート
企画: ささきる / 出演: ささきる, tel, 宮本, なるみ / 編集・ディレクション: ささきる 2023年2月26日収録

00:00
今回取り上げるのはブルージャヤントです
映画化で絶賛話題になっているところですが
そして私も2回連続2週にわたって見てきましたけれども
大変感激しました
元々漫画読んでたんですけれども
再度まで読み返して改めて面白いなと思ったので
今日はメディアヌープでブルージャヤントを取り上げてみたいと思います
その切り口なんですけれども
物語論を用いてみたいと思います
以前シーズン5で物語をめぐる冒険をやりました
その後エピソード63で
物語論で読む漫画スラムダンクをやったんですけれども
今回はそれに続いて
映画そして漫画のブルージャヤントを取り上げてみたいと思います
反対に映像の話とか音楽の話とか
ビジネスの話とかそういう話はしません
ひたすら物語の話だけをしてみようと思います
メディアヌープ
こんばんは佐々木悠です
今日は一人でですね
もう大変感激した映画そして漫画ブルージャヤントについて
語ってみたいと思うんですけれども
物語論で読む映画ブルージャヤントというタイトルなんですけれども
その映画を読むってことですね
見るんじゃなくて読む
どういうことを描こうとしているのか
どういうことが描かれているのかっていうのを
読んでいく読み解いていくっていうことなんですけれども
その読み解くときに使う道具っていうのが
物語論だということなんですね
はいで
早速本題に入っていきたいと思うんですけども
今回取り上げる物語論っていうのが
非常に使いやすい
私もよく使うものなんですけれども
背景と前景っていうフレームワークを使って
説明したいと思います
背景っていうのはつまりバックグラウンドですね
後ろにあるもの背景にあるもの
ってことなんですけれども
イメージとしては演劇の舞台みたいなものを
イメージしていただくといいんじゃないかと思うんですけども
舞台があってその後ろに
大道具とか
なんかそのスクリーンに映った背景みたいなものがありますよね
それは客席にいる誰から見ても同じもの
あの大作りな道具で背景になってるっていうものですね
そういうものを背景とかバックグラウンドって言います
じゃあ対する前景っていうのは何かっていうと
同じく舞台の例えで言えば
その大道具とかね
背景の前で動いている人とか
小道具のことなんですよね
それっていうのは同じ客席にいても
見る人によってはちょっと違うように見えたり
03:01
何に感情移入してみるかで
ちょっと違う風に感じられたりするものなんですね
なのでバックグラウンドっていうのは変わらない
同じものなのに対して
前景っていうのは
まあその小さな窓から覗くような
そして見る人によって感じ方が違うような
まあそういうもの
その前景と背景って2つがあるってことなんですけども
じゃあこのブルージャイアントって作品においての
背景って何だろう
前景って何だろうって話から始めてみたいと思います
今回の背景なんですけれども
通常ねブルージャイアントってどういう作品ですかとかっていうと
だいたい前景の方から説明するんですよ
宮本大っていう世界一のジャズプレイヤーを目指している主人公が
東京に出てきて
どの子みたいなね
その前景の方説明するんですけども
その背景が大事っていうか
それがどういうものか理解するってのは
作品読む絵ですごい大事なんですけども
今回の背景っていうのは
まあ一言で言うとすると
推退するジャンルの内部で
小さな領土争いが起こってるっていうような状況
まあ背景ですよね
まあそれがあるんですよね
その推退するジャンルっていうのは
もちろんブルージャイアントってテーマなので
ジャズなんですね
でもちろん細かいこと言えば
いやジャズは推退してないよとかね
いや最近だってホットなんだよとか
まあそういうことあると思うんですけれども
まあとにかくこうマイナーなジャンルだと
そのラップとかね
ロックとかポップスに比べれば
音楽としてはそのマイナージャンルですよね
しかも大年のジャズジャイアンツたちが
活躍してた時代から比べると
まあ活力がなくなったよねって思われている
シーンであることはまあ確かなんで
まあそれでかい意味で言うとね
あの推退するジャンルって言っていいと思うんですけども
その内部でどんどん縮小していく中で
内戦というかね
小さな領土争いが起こってるっていう状況
これが背景なんですね
まあで言われてみれば当たり前というか
ジャズに対して持たれてるパブリックイメージ
こういうもんだと思うんで
ここにあんまり色がないと思うんですけども
このこれが何で大事かというと
これがこうこの背景が違うと
この物語ってあんま成立しないんですね
例えばそのどんどんどんどん拡大していって
盛り上がってるジャンルで
このブルージアントの物語が成立するかというと
しないわけですよ
拡大してハッピーでこう明日が見える
若い人がどんどん参入してきてるみたいな
そういうジャンルでは成立しないんですよ
もう推退してるジャンルで
06:01
小さな領土争いが起こってるっていうのが
大事な背景なんですね
じゃあその背景の前で動いている
キャラクターとかね
小道具その前景って何かというと
当然ながらジャスっていうね
あのジャズバンド主人公の3人ですけれども
まずはあの漫画でも主人公である
宮本大 テナーサックスですね
でピアノのサーベイ 雪ノリ
今回のね映画版の主人公と言ってもいいと思うんですけど
サーベイ 雪ノリ
あとは宮本大の高校の同級生で
かつバンドメンバーでもある
田窓俊二 これはドラムスですね
この3人が主な登場人物として出てきます
これがほとんど前景になっていくってことなんですけども
この3人っていうのが非常にこう面白いバランスというか
構造的なパターンになってるんですけども
それがどういうことかというと
サーベイ 雪ノリ ピアノですね
雪ノリは勝ち負けにこだわる
っていうキャラクターなんですね
一方ドラムスの田窓俊二は何かっていうと
友情にこだわる
これってあらゆる局面でよく出てきますよね
その部活でもそのサークルでも
会社でも何でも出てきますけども
相手に勝ちたいんだって人と
楽しくやれればいいんだ
儲けて利益を出さなきゃいけないんだ
これみんなで良いものを作るのが大事なんだ
楽しくやるのは大事なんだ
その2つの考え方がありますよね
それが勝負にこだわるか
それとも友情というか仲間と楽しくやるか
っていうことによく現れるわけですけども
これって会社あるいは身近な周りの中でも
そういう人間関係とか
どっちのタイプもいると思うんですけども
それぞれ象徴してるのが
雪ノリと田窓ということになります
なるというかね
そういうものを象徴させてるキャラクターとして
出てくるんですけども
じゃあ第1位主人公は
まあ主人公っていうか漫画版の主人公
この作品の主人公でもあるんですけど
今回の映画だと雪ノリが主人公って言ってもいいと思うんですけど
第1位ですね
じゃあ第1位は何かっていうと
その勝ち負けでも友情でもない
そのルールブレイカー
既存の考え方とか枠組みを
破壊する存在として出てくるんですね
雪ノリが勝ち負けにこだわってる
あの春路が仲間と一緒にやることに
こだわっているのに対して
もう全然違う軸で枠組みで
あの第1位を考えてるわけですよ
それ何度も言葉に出てきますけども
俺は世界一のジャズプレイヤーになると
とにかくいい音を出したい
09:00
全く別なそのスケールの大きな
あるいはすごい純粋なことを
願ってやってるわけですね
まあそれっていうのが
実は既存の枠組みをこう壊したり
するルールブレイカーの側面があって
その3人がこう生反合とかね
じゃないけども
対立する2つの概念と
その概念をぶっ壊していく
第3のキャラクターみたいな
そういうのがこう物語の全面で
こう現れてくると
じゃあその中で
あの第1位っていうのがどういう存在かというと
背景と前景を合わせて言えばですけども
垂帯するジャンルの中に
それを破壊する救世主が現れる
って話なんですね
これはあの映画に限らず漫画
漫画っていうのは
ブルージャネットとブルージャネットシュプリームと
ブルージャネットエクスプローラーって
あのシーズン1、2、3って続いてくんですけども
それ全体を通じて変わらないものとして
背景垂帯するジャンルの中に
前景それを破壊する救世主が現れる
こういう構造を持ってるわけですね
なのでこの背景が
いけいけどんどんで拡大してるジャンルとかだと
それを破壊する救世主って
現れるようがないんですね
まあなのでこの背景ありきの前景で
まあそういう構造になってるということですね
ちょっとこの辺りでね
話が長くなりすぎてるような気がするんで
一曲お届けしたいと思います
映画ブルージャネットのサウンドトラックから
NEW
というような構造を理解してみると
このブルージャネット特に今回で言ったの映画
ブルージャネットでどういう話かっていうと
表面的にはですね
10代の若者3人のいのバンドが
ソウブルーへの出演を目指す
そのよう曲折の物語
あるいは成長物語みたいな風に見えるんですね
それが表面的に進行する物語です
でその中で繰り返し
雪ノリが主人公なんじゃないかみたいな話をしたんですけども
この雪ノリっていうのが
最も主人公らしい浮き沈みを
味わわされるキャラクターとして登場します
何しろですね
ソウブルーに出演したいって
最初から願っていたのが雪ノリなわけですよね
あの4歳からピアノ始めて
まあずっとジャズ
本棚を見るとね
クラシックの楽譜もいっぱいあるんで
ジャズだけじゃないことをやってきたことも分かるんですけども
ずっとそこへの出演を憧れてたというキャラクター
でそれが大学
東京に出てきた後に
ダイっていうキャラクターと出会って
でその後バンドができて
でもしかして10代のうちに
12:01
ソウブルーへの出演を目指せるかもしれないって
欲望が出てくるとか
ずっと思い返ってたんでしょうけども
頑張ればいけるかもしれないってことを思える相手と
仲間とバンドメンバーと出会ったっていうことなんですけども
一方物語になるにはそれを邪魔するキャラクターが出てくる
邪魔する物語が出てくる
で例えば映画の中でも漫画の中でも大事なシーンとして出てくるのが
ジャズギタリストの川北さんが
あの舐めるなよっていう
それはこう100弾飛ばしだみたいなことを言うわけですよ
でもちろんねサーベは
僕にとってソウブルーというのは甲子園の出場みたいなものなので
憧れだり舐めたことなんかないですってことを言うんですけども
まあとにかくそのハーブルーとして出てくるんですよ
そのソウブルーへの出演というのは簡単じゃないよっていう
障害物としてねまず川北さんが出てくる
でその後ソウブルーの支配人の川田さんっていうのが出てきて
で自分たちのジャスってバンドのライブを聴きに来てもらって
どうでしたかって聞くんですよね
その時に君のピアノはつまらないと打ちのめされるわけですよ
なのでそれで一瞬こうソウブルーへの出演ってこう
まあそう簡単なもんじゃないなって
弾き飛ばされるってことがあるわけですね
であとはこれまあ映画最後まで見た人は
まあ漫画も最後まで読んだ人は雪乗りが交通事故になっちゃうと
それでソウブルーへの出演
まあ万全の状態での出演が阻害されるっていうかね
邪魔される障害物として出てくるので
まあそのずっと夢見たキャラクター
それ落ちて上がって落ちた上がって
最後また叩き落とされてっていう
まあまさにそういう主人公らしい
浮き沈みっていうのを味わわされるんですけども
ところがまあこれはね表面的に進行する物語なんですね
じゃあその背景ですね
その背景的にはこれどういうことが起こってるかっていうと
さっき障害物とかね言ったんですけども
もっと違う障害物
あるいは本当の敵みたいなものが
ちょっと違って目に見えてくるんですよ
それが例えばどういうことかっていうと
作品の中でカツシカジャズフェスティバルってイベントがあって
でそこでこう鳥のバンドの前に出演して
まあキラキラ重大バンドみたいなキャッチフレーズで
場を盛り上げることを期待されるみたいな場面があるんですけども
その時にその鳥のバンドのリーダーの
天沼さんっていうのが出てきて
君たちその一体どんなジャズやってんのって聞いてくるんですね
でまあ雪ノリは俺たちは単にジャズですよとかって
幅を狭めずに広い意味で言うんだけど
いやいやこのジャズっていうね
ファンの小さな世界では
自分たちがどんなことをやるのかっていうのを
15:01
ちゃんとデザインしたりマーケティングしたりすることって
すごく大事なんだよみたいなことを言うわけですね
で雪ノリは天沼さんの反発を覚えたりするわけですね
またもう一個直前のシーンがあって
ライブ直前に君たち緊張すんなと
うちのお客さんあったかいファンばっかりだから
大丈夫だよとかの慰めを言うわけですね
でこの天沼さんの態度っていうのは一つわかりやすいんですけども
この衰退していくジャンルの中で
ちゃんとそのマーケットに合わせた風に
自分の体のサイズを合わせなきゃいけないんだよってことを言ってきたり
いやまあ失敗しても慣用だから大丈夫だよみたいなことを言うわけですね
それってまさにこう衰退していくジャンルの特徴なんですよね
どんどん多骨ぼかしていく
あるいはその優しくなっていく
で実はそれこそが敵だっていうことなんですよね
それこそが障害物だっていうことなんですよ
いやなんでかって言うと
まさにダイがこのバンドとかねお話を引っ張っていくわけなんですけども
その世界一のジャズプレイになるとか
その枠組みを超えて人をもっと感動させたいっていうね
そういうキャラクターとして
破壊者というか救世主として出てくる
それを体現してるバンドなので
そのジャズってこういうもんだよね
あるいはジャズってこうでなきゃいけないよねみたいな
一見ジャズの価値観を守っているようで
それを狭めようとしているものっていうのは全部拒否していかないといけない
対象になるんですよ
実は優しいようでいて敵なんですよね
ああいうのって
でそれと同じことがあのSo Blue
まあSo Blueっていう日本で言えばというか
本来はブルーノートって場所の漫画で
So Blueが出てきますけども
そのSo Blueの支配人の河田さんっていうキャラクターは
自分このSo Blueってお店に誇りを持ってるわけですね
日本一のジャズの演奏を聴かせるお店だと誇りは持ってるんだけれども
果たしてこれがその新しい芯を作り出すとか
若い才能にちゃんと機会を与えられてるだろうかってことに対して悩むわけですね
これは映画版ではちょっとはしょられているエピソードなんですけども
So Blueに来たお客さんの8割は満足させられると
これってのはすごいことだと
来れば大体満足する
演奏聴かせられるってすごいお店だってことなんですけども
でもそれでいいのかって自問自答するんですね河田さんは
何自問自答してるかっていうと
既存のジャズファンが来て8割満足するってことは
その縮小していくマーケットっていうか
衰退していくジャンルの中で
その19来のファンの人たちを喜ばせる
18:00
彼らが知ってるものだけを再生産してるみたいな
そういうことしかしてないんじゃないかってことをね
まあ自問自答するわけなんですけども
まさにこの大とかジャズとかがぶっ壊して乗り越えていけないか
いけないものってそういうものなんですよね
そう衰退していくジャンルの縮小再生産みたいな
田入さんはそれに自問自答するぐらいなので
これじゃいけないと思ってる人として登場しますので
故にジャズとかに出演のチャンスを与えるんだけど
本当にこの漫画がこの作品が映画が
ジャスというバンドが戦ってるものっていうのは
ジャズってこんなもんだよねとか
ジャズってこうだよねってこの衰退するジャンルの中
特有の繰り返しみたいなものをいかに壊すかっていう
それが本当の敵っていうか
作品の背景になってる敵ってことなんですね
そういう観点からしてみると
実はもっと最大の敵みたいなものがいて
それは雪ノリ自身の中にあるんですよね
ソウブルーを甲子園のように憧れて思っていて
ジャズってこうだろって
実は自分の中に一番強い規範というか
枠組みを作っちゃってるのが雪ノリってキャラクターなんですよ
実はその敵っていうかね障害は自分自身の中に
自分たち自身の中にある雪ノリのことなので
自分自身の中にあるっていう構造を持ってるんですね
こういうお話やキャラクターの中で
雪ノリの考え方というか
行動原理を壊すきっかけになるっていうのが
実はキーパーソンとしては多摩田なんですね
もちろんダイってすごく糧破りだけど
ちゃんと学んでもきたプレイヤーなんですよね
だから雪ノリを認めるわけですけども
多摩田ってのは完全な素人として登場すると
その完全なる素人っていうのがね
下手くそだけど
なんか四季を下げて文庫を広げるみたいな
キャラクターとしてダイが引き入れていくわけですよ
もちろんダイだって技術的に多摩田に満足して
いれたわけじゃないと思うんですけども
ジャズがどのようにこの既存のジャンルを壊して
拡大していかなきゃいけないかっていう
どうやって多くの日に届けなきゃいけないか
っていう時に多摩田を突破口にするっていうか
いやこれって本当に大事なことなんじゃないの
って思うわけですよね
こういうのは漫画の方だとよく繰り返し出てきて
まあ映画だとはしょられてますけども
下手くそなんだけどトランペットと一体化してる
いいおっちゃんみたいなものが出てくるんです
それに胸を打たれて元気になる
みたいなエピソードも出てくるんですけども
作品の中でも繰り返し意識されて
21:00
登場するのはこの縮小再生さんされてる
推奨するジャンルの中をいかに壊すか
そこに新しいファンとか
それもどう取り組むかっていう
でダインがそれをいかに自然に取り入れて
自分のエネルギーに変えてるかってことが出てくるんですけど
それがねその背景を理解した時に
見えてくる敵とかストーリーみたいなやつなんですよね
その中で雪ノリがどんな風に
どん底から再生していくかというと
いいですよね僕大好きなシーンですけども
豆腐屋の親父を追いかけてサインを渡して
ここから始めなきゃいけないんだっていうやつ
なんかね映画だとめちゃくちゃ駆け足なんで
もしかしたらコンテクストを見失いがちなんですけども
ソーブルーの川田さんに
君が人を舐めてるっていうこと言われて
それを反発せずに自分を素直に
見つめ直すんですよね
その辺が雪ノリのすごく
音楽に対して真摯なところで
すごく正確な良いところだなと思うんですけども
それをやり直すにあたって
自分がこう自分のことしか考えずに
邪気にしちゃったファンの一人である
豆腐屋の親父さんっていうのを探して
サイン断っちゃった時のことを謝って
そこから再生していくんですけど
映画版だとちょっと台詞が走られてるんですけど
漫画版だとこういう人たちが
自分たちの音楽を聴きに来てくれているんだな
ってことを気付くんですよね
豆腐屋なんで朝早く労働者ですよね
で、それたちが人生とかね
なんと言うんだろうな
楽しみとしてジャズを聴きに来てくれる
こういう人たちが来てくれてるんだって思った時に
君は人を舐めてるって言われた
考えが叩き直されていくっていうかね
その考えが叩き直されると同時に
ジャズわかってる人だけに届けばいいや
っていう考え方から
いかに広い人に届けるかっていうね
まさにジャンル拡大する
その台に影響を受けてね
その拡大して破壊して
救世主になっていくってところに
自分も変わっていくわけですよね
人側を向けるっていうかね
スケールの大きなプレイになるっていうか
そこがすごくいいとこなんですよね
映画の方だとね
内臓をさらけ出すとかね
そういう言葉でもって
演奏中のソロに
いいプレイできるかどうかみたいなところに
焦点が当たってくってか
その辺が映像的にも音楽的にも
語る質があるんで
その辺に焦点が当たるんですけども
物語論的に言うと
内臓をさらけ出すってよりかは
こういう人たちが聴いてくれてるんだな
あるいはそういう人たちに届けなきゃいけないんだな
っていう風に謙虚になる
ジャズ知ってる人に喜んでもらえばいいや
24:00
って言うんじゃないんだっていう風になる
そこが雪ノ里の再生の
ターニングポイントなんですよね
もちろん映画でもね
それちゃんと書かれてたんで
やっぱり面白いなって感じで思いましたけども
この辺りで話が長くなってきたんで
一旦曲を挟みたいなと思います
映画の中で重要な曲として登場する
「ファーストノート」っていう曲です
これは作中では雪ノ里が作曲してる曲ですね
すごく重要な場面で
何度もこのテーマが出てきます
というわけでジャズで「ファーストノート」
まあまあそんな感じで
あとは映像的にも音楽的にも楽しい瞬間が
続いていくんで
あとそれ楽しんだらいいんだと思うんですけども
ちょっと1個だけ補足するとすると
映画の得意不得意があったの
人の内面を描くのが苦手だったのがありますよね
映画はね
全部の内面を描く余裕がない
あるいは内面を描くのに十分な表現というか
時間的な余裕がないみたいなところがあるので
映画版だと台の内面ってほとんど描かれないんですよね
だからもう映画版だけ見てると
まるで孫悟空みたいに見えるんですよ
ほら世界一のジャズプレイヤーになりてんだ
みたいななんかそんな感じなんですよね
何を考えてるかわかんないような
あの人の気持ちのわからないような
人にちょっと見える瞬間があるんですけども
まあ全然そんなことはないわけですよね
それはまあ漫画版を見ると内面描写がよくあるんで
苦悩しているのがよくわかるんですけども
それがどの辺が表れているかって言うと
解散のシーンですよね
解散しようぜっていうのは雪ノ里が言うんですよね
それは大怪我しちゃったんで
その回復に時間がかかると
そうなると当然ね
回復まで待ってられないわけですから
自然解散ってなるわけですけども
まあそれを雪ノ里が自分の言葉で言うんですよね
でそれを後になって大怪我
辛い言葉を相手に言わしてしまった
自分は卑怯だとかね
自分は汚いみたいな風に攻めて
泣いてるシーンがあるんですけども
そういう時にちゃんと
痛みを感じてる人である
っていうのが出てるんですけども
ただ内面描けばいいかっていうのは
僕そうでもないと思ってて
映画版のドライな演出ってのが
結構良かったと思いますね
なぜなら映画版だと雪ノ里が
ジャズってのは一生
みんなでバンド組むようなもんじゃないだろうと
組み台にするんだと
有名になっていくのに
組み台にするんだみたいなことを冒頭で言うので
その解散が暗示されて
スタートするわけですよね
で勝ち負けの世界で生きてるキャラクター
27:02
勝ち負けでジャズをやってるキャラクター
っていうのが雪ノ里なので
解散することも脱退することも
そういうのあるって
一番ドライに思ったはずなんだけども
不良の事故によって
自分から抜けなきゃいけない
故に解散しなきゃいけない
という場面に直面するので
解散っていうのを
雪ノ里が自分で言い出すんですよね
その辺がちゃんと
物語の始まりと終わりが
ちゃんと繋がって
閉じてる感じがあるんですけども
ここでいいのが多摩田なんですよね
多摩田はそういう理屈で動いてないんですよね
仲間とやるのがいいだろうってキャラクターなんで
いやなんで解散なんかすんだよ
一緒にやるのが仲間だろみたいな風に
思ってるのが多摩田なんですよ
で一方ダイっていうのは
その勝ち負けとか
その友情とかっての関係なく
世界一のジャズプレイヤーになるってことを
目標にしてる人なんで
世界一のジャズプレイヤーっていうのが
ジャズプレイヤーとして世界一になるってことを
言ってるわけじゃないんですよね
どうやら
ジャズをきっかけにして
世界一のプレイヤー
その音楽家になりたいんだみたいな
なんかよりでかいことを言ってるんだ
とはだんだんわかってくるわけですけども
そういう狂気っていうか情熱を持ってる人なので
そこからすると
その解散も当然だし
それが友情でというか
だから待つんだって理由にもならずに
自分はどんどん前に進んでいくんだっていう
結論に当然なるので
それを悩みを描かずに
内面を大変傷ついたり
悲しんだりしてるかもしれないけれども
自分が決めたこと
世界一になるんだっていう
自分を客観的に見て
自分立ちを客観的に見て
やるべきことに対して真っ直ぐに向かっていく
無言でね
その内面を描かないってことは
表面的にはカメラが撮られてるのは無言なので
それで真っ直ぐに向かっていくって感じが出てて
それはそれでねすごく映像の良さになってたと思いますね
だいたい漫画とか小説を映像化すると
内面描写がこっそり抜け落ちるので
ここ当然なら抜け落ちるので
その濃密さを知ってた人なんかは
やっぱり原作の方がいいなとか言うんですけども
やっぱり映画には映画の良さがあって
この内面描かないことによって
その3人のキャラクターの
それぞれの立ち位置と振る舞いの緊張感が
なんて言うかな
この映画の2時間ちょっとの映画に
良い結びを作ってたなって思いますね
というわけで物語論で背景前景とかの説明したんですけども
このフォーマットって便利なんですよね
30:01
いろんなところで使えるんですよ
その衰退するジャンルっていうのを
メディアンループ的に言えばですね
あるいは新聞に当てはめてもいいし
ラジオ番組に当てはめてもいいかもしれないし
あるいはブログとかブログ界
ブログスフィアとかに当てはめてもいいかもしれないんですけど
昔は大いに反映したけども
今ではそれをやる人は少なくなってしまった
でも愛好しているファンは
少数だけれどもいる
みたいなそういう衰退するジャンルですよね
そこに世界一を目指す破壊者というか
救世主が登場するという風になるんですよ
するわけですよね
今回の構造を当てはめると
すると例えば俺は世界一の記者になる
みたいな人が出てくるわけですよ
その新聞業界とかではね
もう一人は雪乗りみたいなキャラクターがいて
もうすごい優秀な記者がいるんだけど
でもその記者がやってることっていうのは
過去決まったルールとか美意識とか
そういうものの中でうまく振る舞える
故にそれを突破できない
そういうキャラクターがいて
そのもう一人の主人公みたいな人は
そういうのを突破して
片手破りにやっていくみたいな
これだけでも話できそうな感じすると思うんですけど
これはこうフォーマットみたいなことなんですよね
それで言うと僕身近なところで言うと
ネットとかブログ会
ブログスフィアみたいなもので
こういうのをやってもいいかもしれないですよね
今みたいにね
YouTubeとかTikTokで活躍する人が増えた中で
文章で作品を作るブログを書くみたいなこと
やる人も少なくなったし
読む人も少なくなった
でもその中で
いや俺は世界一のブログを目指すんだ
みたいな主人公が出てくるとしたら
いやそれってどうだろうみたいな
作品になるんじゃないかなと思います
というわけでね
いや実はブルージャイアントに影響されて
ブルースターっていう名前の
ラジオドラマの脚本を書いてみたんですよ
冗談で
でねあのちょっとこの後ね
ラジオドラマを流してみたいと思います
ラジオドラマブルースター
お待たせしました
なるみですどうぞ
初めまして
お飲み物は何にいたしましょう
なんでもいいです
お任せで
あのどうでした
俺のエントリー
どうでしたか
ウェブレザイン彼は初心者ですね
しかし好感が持てました
33:00
ですか
写真面白いと思いました
全力で前に出ようとする強さがある
彼の将来気になるな
全然ダメだ
ダメ
これ先の技術の連続
鼻につくレトリック
面白くない
何一つ面白くない編集
君のブログはつまらない
君バカにしないか
俺はまさか
バカにしないとしたら
なぜ本当のことを書かない
君は臆病か
はい
全力で自分を避け出す
それがブログだろう
内臓をひっくり返すくらい
自分を避け出すのがブログだろう
君はブログはできないのか
でもさ
普通優香?
あそこまで行ってくれるか
あの人いい人だな
やっぱすげーなブロゴスフィアって
はいというわけでどうだったでしょうか
個人的にはちょっとね大満足してますけど
どうだろう
これ伝わるかどうかわからんけど
僕は楽しみました
ありがとうございます
はいというわけで
えーと今回はブルージャイアントを使って
物語の話をしてみたんですけど
まとめとしては背景前景というフレームワークを使って
いろんなことが説明可能です
で今回の場合の背景というのは
衰退するジャンルの内部で
小さな領土争いが起こっている
ということですね
で今回起こっている前景というのは
勝ち負けにこだわるキャラクターと
友情にこだわるキャラクターと
そらやの枠組みを破壊する救世主
この3人がいると
まとめとブルージャイアントというのは
衰退するジャンルの中に
それを破壊する救世主が現れる
という作品になったということですね
その中で閉じた小さい世界から開いた
大きな世界の移動を達成した
達成しつつあったのが
雪ノ里ですね
この作品の中で
そういう大きな変化を遂げたのは雪ノ里です
さらにダイ自身は
この映画に限らず漫画作品の中で
仙台から始まって
ヨーロッパアメリカと
36:01
どんどん活躍の幅を広げていくので
シーズ全体はダイが
それを体現しているキャラクターですね
で、その2人をつなぎ合わせたのが
実はそのタマダというのが
実は重要な役割を果たしたな
ということですね
だからブルージャイアントって
特にサブタイトルとかないですけど
テーマの中からタイトルを作るとしたら
なんか別れみたいなのが
今回の作品だったなという風に思いますね
(♪ BGM)
というわけで
というわけでというか
うん、好きなようにしゃべっちゃいました
本当はもうちょっと
脇道に逸れて
ブルージャイアントの
小ネタの話とかしようと思ったんですけど
意外と長くしゃべっちゃったので
あれですね
でもあれ
僕映画を見てから
7年ぶりぐらいに
漫画版のブルージャイアントを
読み返したんですけども
結構忘れてることがあって
ソーブルーの平さんが
ジャスの集客のために
たくさん裏で努力をしてたとかね
そういう良い話があるんですよね
ああいうちっちゃなエピソードを
描く達人ですよね
なんかディテールの
非常に面白かったですね
あとは
漫画版で逆に気づいたのは
雪ノ里の左手だけでやるソロが
すごく魅力的だみたいなのが
漫画の中で描写はあって
で、それはあの漫画の中では
最後、発揮されずに終わるんですけども
それは逆に映画の中では
最後怪我した後に演奏するんですね
漫画版では
怪我した後演奏しないんですけども
映画版ではちょっと話を変えて
怪我した後に左手だけで
ソーブルーに立って
演奏するっていうシーンがあるんですけども
その時に左手だけのソロを演奏するんですよね
あっ、その左手のソロがすごくいいって話って
あ、元々漫画版に書いてあったんだ
今回気づいて
面白かったですね
だからブルージャヤントの漫画原作から
今回の映画のシナリオを起こして
細かい改編いっぱいあるんですけど
ちゃんと2時間にまとまるように作り変える作業って
すごく楽しそうだなと思いましたね
なんか羨ましいね
楽しい仕事です
まぁみたいなことを思いました
というわけで
はい、長くなりすぎましたね
はい、というわけで今回これぐらいで終わりたいと思います
ではおやすみなさい
♪~
38:55

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