1. 『まず、ちゃんと聴く。』ラジオ
  2. vol.1 梅田悟司さん (前編)
2024-02-13 28:57

vol.1 梅田悟司さん (前編)

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最初のゲストは、エールのコンセプトやサービス名、そして本書のタイトルを付けてくださったコピーライターで、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授の梅田悟司さんです。本編ではそのタイトル決定までの裏話から始まり、「そこから大きく進化した」という執筆総仕上げのお話、梅田さんの仕事術や、実際に何かを「言葉にする」詳しいプロセスまで、ここでしか聴けないお話がぎっしりつまった内容となっています。

 

『まず、ちゃんと聴く。 コミュニケーションの質が変わる  聴くと伝えるの黄金比』(日本能率協会マネジメントセンター)
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■プロフィール

vol.1 梅田悟司さん(コピーライター、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授)

上智大大学院理工学研究科修了。電通にて国内外の広告賞・マーケティング賞、グッドデザイン賞や観光庁長官表彰などを受ける。現在は武蔵野大学にて、学生起業の支援、起業家研究を行っている。CM総合研究所コピーライタートップ10に5年連続で選出。主な仕事に、ジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」、リクルート「バイトするなら、タウンワーク。」。TVドラマのコミュニケーションディレクターや、ベンチャー企業のコミュニケーション戦略立案などを行う。主な著書にシリーズ累計35万部を超える書籍『「言葉にできる」は武器になる。』『きみの人生に作戦名を。』(日本経済新聞出版社)

 

サマリー

『まず、ちゃんと聴く。』ラジオの1回目は、梅田悟司さんをゲストに迎えて開催され、タイトルの意図や本のタイトルの決定過程について話し合われています。『まず、ちゃんと聴く。』ラジオでは、まずちゃんと聴くことの意義について考えられています。この番組では、櫻井さんや梅田さんもまず聴くことを重要視しています。コピーライティングでは要約ではない形で表現し、全体を言い切る一言みたいな軸を見つけることが重要です。

目次

番組の開始とゲスト紹介
こんにちは、エールの山田です。この番組は、エール代表の櫻井さんの書籍、『まず、ちゃんと聴く。』の内容を中心に、聴くや伝えるにまつわることだったり、それ以外のことをざっくばらに対話しながら含めていくポッドキャストです。
司会進行を進めますエールの山田です。そして、エールの櫻井さんと一緒に進めます。よろしくお願いします。
櫻井です。よろしくお願いします。
初めましてね、ポッドキャスト。
初ですね。
どうなるんですかね。
どうなるんでしょう。ワクワク。
楽しみです。
これ始めようと思ったのが、収録している時点、2024年1月末の時点で1万部を突破しました。おめでとうございます。
3ヶ月で1万部。
どうですか、1万部。
そうですね、順調と言ってくださっているのと、地元が僕、豊橋と浜松なんですけど、
その辺りの書店にも並び始めたよと、やっぱり親とか義理のお母さんとかから連絡があったりすると、本当に届いてるんだなとちょっと嬉しい気持ちになっております。
はい。
という感じのタイミングを踏まえですね。せっかく始まりにあたりまして、最初は書籍に関わる関連の深いゲストの方を招いて、その方とぜひ内容を一緒に深めていこうということを思っておりまして、
第1回は梅田悟司さんにお声掛けさせていただきますが、梅田さんにお声掛けさせていただいた理由を、櫻井さん、簡単に。
そうですね、1回目は誰って言われたら梅田さんでしょうとしか最初出てこなかったので。やっぱりこのタイトルで皆さんやっぱり手に取ってくださっているのもありますし、
あとで多分話すと思うんですけど、タイトルによって本がものすごい進化したので、1回書き終えて梅田さんに読んでいただいて、タイトルをブレストさせてもらって、タイトルがついた後からがすごい内容が進化したんですよね。
なのでもうこれは梅田さんしかないでしょうというところで、第1回は梅田さんにお声掛けをさせていただいたと、そんな感じになっています。
はい、ありがとうございます。では早速梅田さんにもご登場いただいていろいろお伺いできればと思います。梅田さんよろしくお願いします。
タイトルの決定過程
よろしくお願いします。すごいハードル上がった状態です。よろしくお願いします。梅田悟司です。
ハードル上げちゃいました。
簡単に梅田さん自己紹介していただいてもいいですか。
改めまして梅田悟司です。初めまして。今コピーライターという仕事をしています。広告のコピーを書いたりというのがコピーライターの主な仕事にはなるんですけれども、書籍を僕も書いていたこともあってですね、
書籍の名前を考えたりとかコミュニケーションを一緒に考えることも仕事としてやっています。
その中で櫻井さんからご連絡いただいて今本を書いてるんだけどっていうのでちょっとスタックしてるのかなみたいな感じの雰囲気を感じつつミーティングに参加して、
本の中身の話を聴かせていただいて、一緒にタイトルを検討していったって形ですね。
その他には、今はコピーライターのほかに武蔵野大学のアントレプレナーシップ学部というところで教員を一緒にやっていて、そこでは(エールの)篠田(真貴子)さんと一緒に仲良くやってる、そんな具合でございます。よろしくお願いします。
ありがとうございます。櫻井さん是非なんか、櫻井さん目線でも他己紹介を少ししていただければと思います。
他己紹介じゃないんですけど、『言葉にできるは武器になる。』はもう私もすごい感動したんですけど、あとですね、家でよくこれも名もなき家事だなとかってブツブツ妻に言われながらですね、
名前がないとあれだねとか言いながらよく話をしてるっていう、そんな話はあるんですけど、武蔵野さんはこの本のタイトルよりも前に、実はですね、エールのサービスのコンセプトに名前をつけてもらったりとか、
あと今一番マーケットで売れているというか、お引き合いいただいている「聴くトレ」というサービスも元々「聴く力向上プログラム」とか言って、なんか長い名前だったんですけど、こういうプログラムでみたいな話をして皆さんに「聴くトレ」ってつけていただいてからやっぱりお客さんに届きやすくなったっていうのもあってですね、
そういう意味でも、絶大な信頼と、これも話すのかもしれないですけど、僕たち、たったコピーライト、売れる名前をつけてくださるというよりは、本であれば著者である私ですし、サービスであればエールという会社が何を表現したいのかっていうのをすごい丁寧に引き出してくださって、受け取ってくださって、
それを言葉にしてくださるっていう、このプロセスが本当にいつも心地よくてですね、ご一緒させていただいているという形になります。
エールでいうと、聴き合う組織を作るから一緒にやってますもんね。
そうなんです、そうなんです。
「聴くの連鎖」っていうところから「聴き合う組織を作る」、そして「聴くトレ」、そして『まずちゃんと聴く。』っていう、その流れを一緒に踏んでる感じはしますよね。
そうですね、まさにです、まさにです。
実は、
タイトルの意図と目次の構成
転換点で全部本当に言葉を作っていただいてるってことでしたっけ?
そうなんですよ。で、実はですね、これはね、梅田さん知らないと思うんですけど、この本の中にあるwith judgment、without judgmentっていうのは梅田さんの言葉なんですよ。
そうかなと思いつつ。僕も起業家のきしさんって方の受け売りなんですけど、でもやっぱそこですごいいいなと思って。
で、without judgmentっていうのは僕も使うようになりましたね。
なんか梅田さんとミーティングをしてたときに、最後ミーティング終わったときぐらいに、最後雑談っぽく、いやなんかjudgmentが多すぎるんですよね、世の中みたいな話をされていたことをヒントに、
わ、これ聴くってことをjudgmentありとなしで分けるとすごいわかりやすそうだなって思って、翌日の研修でjudgmentがあるかないかっていうことで違うんですみたいな話をしたらめちゃくちゃ刺さりが良くてですね。
これだと思って、なのでこのwith judgment、without judgmentっていうのを梅田さんからヒントをいただいてたっていうのも実はあります。
ありがとうございます。
いろんな転換点にそうやってお力添えをいただいている感じですが、まずなんかせっかく第一回、梅田さんにお越しいただいているので、タイトルがどんな意図でどうつけられたかみたいなことをぜひお伺いできるといいなと思うんですけど。
これは櫻井さんから。
そうですね、これはいつも梅田さんになんかタイトルとかを一緒に考えていただくときは、もうなんかこっちの仮説は全く持たず、ただ自分の中にあるものを梅田さんに垂れ流すっていうところから始めると、
梅田さんがその1時間、ミーティング1時間でアウトプットしてくれるっていう、もう天才っていうかなんだこの人はっていう感じなので、何も持たずに行って梅田さんにまず話をばーっと喋ったっていうのが最初だった記憶があります。
そうですね、先にその僕のお仕事のやり方っていうところからお話をさせていただいた方がいいと思うんですけど、今こう垂れ流すと1時間でポンと出るみたいな話がありましたよね。あれは本当なんですよ。
僕はコピーライターの仕事って、インプットをもらって、その場では答えを出さずに宿題として持ち帰って、それでこねこねして返すみたいな、そういう世界観があるんですよね。
それを受け取りとしてもありがたく頂戴するみたいな。僕そこの提案をするっていうのがちょっと違和感あるんですよね。
なんでかというと、例えば事業とかってその人のものじゃないですか。話してくれる人のものなのに、僕がこねこねして提案するとかって、基本的におかしいなと思っちゃうんですよね。
だってその人のものなんだから。だから本当はセッションの場で、コピーライターはコピーライターなりに、その人が考えていることを集約する。だけどまとめじゃないんですよね。まとめではなくて、要約でもなくて。
コピーライターの目線から、市場の目線から、また生活者の目線から、ユーザーの目線から、どういうふうに切り取られるのかってことを一緒に考えて出す。
そこで、相手がプロで、僕は言葉のプロかもしれないけど、相手が授業のプロで、その場で書けないと嘘じゃないかなって僕は思っているっていう前提にあるんですね。
だから僕は宿題は持ち帰らずに、その場で答えを出すっていうのが基本的に僕のスタイルなんですね。
だってその方が、ちょっと違うなとか、もっとこうかなとかってあるじゃないですか。そういうのが提案されちゃうと、受け入れざるを得ないかなみたいな感じもあるんで。
その場で、仮置き90点出しながら、一緒にまた進めていくっていうのがいいかなと思いました。
タイトルに関しても同様で、櫻井さんから、そうですね。
大体1時間半ぐらい僕、時間をいただいているので、事前にワードのファイルをいただきながら、読んどいて話を聴きながら、
うーん、じゃあ『まずちゃんと聴く』ですかねっていうのは言い過ぎですけど、割とそういう感じに近いやり取りが行われましたね。
そのあたりは櫻井さんの方が覚えていらっしゃることがあるのかなと思うので、ぜひお聴かせください。
そうですね、なんかどうなんだろうな、これどっちが先でしたっけ、本のタイトルまずちゃんと聴くっていうタイトルが先だったか、
その前に結構目次の、というか構成もこうの方がいいんじゃないって話も結構手入れていただいたじゃないですか。
そうですね。
あれって僕ちょっとあんま記憶がないんですけど。
タイトルが先だったと思うんですね。
タイトルが先。
はい、やっぱり僕タイトルが決まって、そのタイトルが意味するものを分解していくとどういうふうな目次になるのかっていうのをやっぱ考えるタイプなんで、タイトルが先でしたね。
なんか僕の記憶だとですよ、ちょっとすごい薄い記憶なんですけど、まずちゃんと聴くっていう案以外にも、
なんかそれこそ黄金比的なものがメインに来るような、あるよねーみたいな話もあったりとか。
あれなんか、ごめんなさい、対話って言葉使おうとしませんでしたっけ一回、違いましたっけ。
それね、それで対話っていうことでまとめようとも一度したんですよ。
まずちゃんと聴くことの重要性
サブタイトルでね、対話みたいなものが入ってた感じですね。
で、対話って確かにそうですねって一週間持ち帰ったんですけど、僕が。
で、一週間書いた原稿を対話っていうもので書き直そうとしてやってみたんですけど、どうにもかけずに、
なんか半ばちょっとなんか無理っすみたいな感じで梅田さんに無理でしたみたいなことを言って、
っていうプロセスもありましたね。
ありましたね。
そうそう、そのあたりはでも副題だったんですよね。
まずちゃんと聴くだけじゃちょっとわからないんじゃないかなっていうところもあるし、
世の中に出てしまえば僕はある程度理解できるんじゃないかなと思ったんですけど、
書籍作る人、出版社からするとちょっと不安じゃないですか。
何の本なのっていう、ちゃんと説明する副題があった方がいいよねっていうので、
そこに対話っていう言葉とか黄金比みたいなものを入れた方がわかりやすいよね。
そこで多少やりとりがあったっていうのはすごい記憶にありますね。
ちなみにこれ梅田さん、まずちゃんと聴くっていうタイトルって、今ね、本を読んでくださった方からすれば、
まあそうだよねっていう話だと思うんですよね。
まあそうだよね。
でも、僕の原稿を梅田さんに渡した時点では、「まず」と「ちゃんと」と「聴く」なんかに分解はされていない。
全然違う構成で作られてた。
それを読んで、なぜまずちゃんと聴くっていうものが梅田さんの中に出てくるのかっていうのが、
僕には全然理解ができなくて、どういうプロセスでそういうものが出てくるのか。
ありがとうございます。
そうですよね。
タイトルができてしまうと、まずちゃんと聴く、それぞれ3つが大事で、
それを書籍の中で紐解けばいいじゃんって言って、もうなんの苦労もなく書籍書いたんだろうなって感じしますけど、
全然そんなことないですよね。
僕がなんでそう思えたのかっていうと、やっぱり対話なんですよ。
もちろん書籍の内容をいただいていて、16万字くらい送り付けられてですね、
ちょっと1週間後にミーティングがあるから読んどけって感じで来るわけなんですが、
それは一応読みましたよ。
ただそこって、とはいえガイドで編集者がついていて伴走してくれてるとしても、
やっぱり若干こう散漫になるじゃないですか。
そういうことを頭に入れながら、櫻井さんと話す、篠田さんと話す、
その中で何が紐解かれていくのかってことはずっと聴いてるわけなんですね。
そこは僕本当、without judgmentの世界で読んでいる、
読んだ内容とかをうっすら覚えてる状態で人の話をずっと聴いてるって状態なんですよ。
だから単語単語を一つ一つを注目して聴いてるとかは全くなくて、
最近のチャットGPTとかで言うとベクトル化された状態。
言葉一つ一つじゃなくて、つまりどういうことを言いたいんだとか、
どういう傾向があるのかみたいなことをベクトル化された状態で頭の中に入っていて、
櫻井さんが何を話すのか、僕の問いに対してどう答えるのかってことをずっと聴いてる。
っていうのをまずやってるんですね。
で、きっかけはすごいわかりやすくて、
聴くの本なんですけど聴くだけで終わらない本なんですよって、そういうことなんだろうなと思ったんですね。
でも聴くだけ、聴く本だけど聴くだけで終わらないってことは聴くは入り口だよねってそういう話なんですね。
で、じゃあ対話とかそういうことなんですかね?
対話じゃない。って急に怒り出したりするわけなんですよ。
だって聴くだけで終わらないんだから、聴いて話してまた聴かれてっていう対話ですか?というと
対話じゃない。って急に言うんで、そうだなとかって思うわけなんですよね。
そうしていくと、多分やっぱり聴くの話をしたいんだろうなと思うんですよ。
だけど対話の話じゃないってある程度強い否定が入るってことは、
多分聴く以外の話、聴くのその先の話はしたいんだけど、やっぱり聴くの話を中心にしたいんだろうなと思うんですね。
そうしたら、やっぱり聴くは入り口である。
で、それを聴くは大事な入り口であるなのか、
聴くは入り口としてどういう機能を果たすのかみたいなことをやっぱり考えていかないといけないなっていうふうに僕は思ったわけですね。
でもそれで聴くは入り口であるみたいなことを言っても、
聴くことの役割
それはそうだよねって感じになるんですよ。当たり前じゃんっていう。
だからそこで、ちゃんと聴くってことは一定重要だよねって思いながら、
まずちゃんと話を聴かないと何も始まらないよねっていう本なんだろうなっていうふうにまず思うわけですね。
まずちゃんと聴くことを行えれば、その先にもより良い理解が生まれて、
新しい問いも生まれるし、そこで受け止めた上で議論が深まったりとか、
新しい展開が生まれるわけですよね。
だからそういう本を書きたいんだろうなと思ってたんで、
じゃあまずちゃんと聴く。この3つでいいんじゃないですか。
っていうご提案をしたって感じですね。
ものすごい簡単そうに言いますけど、ものすごいプロフェッショナルな仕事ですよね。
もうなんかすごい。なるほどなぁ。
そこのね、まずちゃんと聴く。
僕はなんか話を聴いている中で言うと、1時間半の時間を大体僕もらうんですね。
1時間じゃやっぱりなかなか答え出ないんで、
大体1時間半はどんな仕事でも時間をもらうようにしていて、
とにかく60分はとにかく話しまくってもらうってことですね。
でもすっごい遠回りして、本題からずれてもいいからとにかく話してくださいと。
1時間ぐらいずっと話を聴きながら、僕もそこではどういう書籍のタイトルにしようかなとかは全然考えてないんです。
むしろ、櫻井さんは本当に何を言いたいんだろうとか、
あとは、僕もエールの事業はある程度は理解してますけど、
エールの事業とこの本がどういうふうに接続するんだろうみたいなことを、
ずっと櫻井さんの話を聴いているだけですね。
まさに聴くですね。
そこでこういうタイトルがいいかなとか、
こんなふうにしたら売れそうだなみたいなことがあると、
櫻井さんの言っていることとか、篠田さんの言っていることとかを
やっぱり聴き逃しちゃうんですよね。
本当に大事なところを大事だと思えなくなっちゃう。
だけどわりと情報があって、ある程度僕の中ではベクトル化されている情報があって、
そのぐらいで望む。
決め打ちはしないということですね。
答えを持ってきているわけでは全くなくて、
あそこで話を聴いて、1時間ぐらいずっと聴いているんですよ。
とはいえ、一応その場で答えを書くというのが僕の中での至上命題としてはあるので、
だいたい50分ぐらいするとですね、
なんとなく僕もワードファイルを開き始めてですね。
こういうことかな、みたいなことをやるんですね。
ワードファイルを開き始めては本当は嘘で、ずっと議事録をとっているんですよ、僕は。
ワードの議事録をずっととっていて、
なるほど、なるほどとかってずっと議事録をとっているんです。
で、50分ぐらいになると、この辺がやっぱり大事なのかなと思って、
そうするとだいたい40分ぐらい過ぎると、
人の話ってループしだすんですよね。
同じことを言いだすんですよ。
だいたいそうじゃないですか。
しゃべっててもよくループしてるなって思います。
僕はなんか、むしろループしてどこに戻るのかっていうのはすごい重要だと思っていて、
ループすると頭に戻るわけじゃないんですよね。
どっかに戻るんですよ。
どこに戻ってどう回転し続けるのかっていうところにやっぱり大事なポイントがあるんで、
それがやっぱり聴くだけじゃ何も変わらないって話とか、
とはいえ聴くって重要だよねっていうそこのポイントにやっぱり戻ってくるんですね。
そうして50分後ぐらいに、
結局そういうこと
カタカタと自分の中でまとめ始めて、
それで60分後にはワードファイルちょっとまとめたんですけど、
ペッと出すっていうことですね。
で、そこには大きく『まず、ちゃんと聴く。』、
こういうことなんじゃないですかねって言ったら、
篠田さん爆笑してましたよね。
「まず、ちゃんと聴く!なるほどね!」っておっしゃってましたよ。
でも気持ちよかったっすよねみんな。
そうみたいな。
でもそのぐらい簡単なことをやっぱり真剣に考えちゃうってことだと思いますね。
頭のいい人が真剣に考えると大体ろくなことは起きないんで。
実はそうなんですよね。
頭のいい人たちが真面目に考えちゃうとすごい改造ってかまわるじゃないですか。
そうするとやっぱり一つの答えにたどり着いちゃうんですよ。
なるほど。
みんなが正しいと思う方向って絶対にあって、
そうそう、結局そういうことだよねってなってしまうんですよね。
僕はコピーライティングにおいて、
結局っていうのは本当に良くない言葉だと思うんですよ。
なるほど。
だってそれってもう要約しちゃってるじゃないですか。
つまりとか。
でもその要約したものが重要なわけじゃなくて、
ループする本当にその大事なところってどこなのとか、
言いたいことってどこなのっていうのをつかむことが本当は重要で、
それと要約は違うんですよね。
今のところ理解しきれてないんですけど、
考え抜いて、つまりこういうことだよねっていう話と、
今の本のタイトルが違うって言って、もうちょい教えてもらっていいですか。
はい。つまりそういうことだよねっていうのは、
結構抽象化されてややもすると一般論に聴こえるんですよ。
なるほど。
だいたい一般論になるんですよね。
要約と表現の違い
だけど一般論のそういうことだよね。
要約とかまとめみたいなものとかって、
別に櫻井さんじゃなくても言えるんですよ。
なるほど。
それを考える上で、
要約はそうかもしれないし、
詰まるところは一般論に近づくかもしれないんだけど、
その中で櫻井さんやエールがどこを大事にしてるのか。
っていうと、つまり聴くから始まって、
その先に深まる対話みたいなものとかを重要視したいよね、なんだけど、
その中でも櫻井さんやエールは、
とにかく対話の話をしたわけじゃない、聴くの話をしたいんだ、
ってことの言葉にもあるように、
まずちゃんと聴き切るってことが一番大事で、
そこから始まるコミュニケーションが重要ってことも言ってるわけですよね。
その違いは…。
そうそう、その違いはなかなかですよね。
自分で本のタイトルつけようと思ったら、
たぶんその櫻井さんの言う要約の方向に行っちゃうんで。
行きますよ、絶対行くと思います。絶対要約しちゃいますよ。
ビジョンとかパーパスみたいなものとかも、
だいたい要約になっちゃうと思います。
だからみんな同じになるんですよ。
要約とかまとめは僕は悪だと思ってるので、
もちろん大事なんですけど、それがそのまま表現されちゃうと、
同じところに到達しちゃうんですよね。
頭の良い人たちが難しい議論をしたら、絶対同じところに到達するんで。
だからそこをコピーライティングっていうのは、
ある種一般の目線でとか、
あとは他者の目線で、
本当にこの人が何を言いたいのかっていうのを、
要約ではない形で表現してあげる。
全体を言い切る一言みたいなことを見つける。
その軸を見つけるっていうのが、僕がすごい好きなコピーライティングですね。
山田さんの感想を聴いてみたい。
軸なんですよ。要約ではなくてね。
要約ではなくて軸。
要約ではない軸
途中おっしゃってた、
ある種ビジネスの世界だと特に、
論理的に考え尽くすことは良いことであるってなりがちなので、
まさにその悪い方の要約になりがちなベクトルですねっていうのは、
すごく多分、僕もベンチャーの経営に関わったりとか色々してる中だと、
結局正しいことをやろうとするんだよねっていうことにいくのと、
一方である種、ちょっと頭のネジの飛んでるとかいい意味で、
狂ってるからこそベンチャーで経営する創業者たちって、
そうじゃない何かのこだわりがあって突き進んでいくみたいなこと。
ある種頭のいい人たちの正解の集約じゃないものから生まれるっていうのはすごいあるんだなっていうのは、
そういう文脈でも創業者の熱量とかある種狂気みたいなパワーみたいなことって、
そういう発揮のされ方なんだなっていう理解のし直しを個人的にはしていて、
すごい良いですね。
やっぱりベンチャーって差別化じゃなくて個別化がすごい重要だと思ってるんですね。
やっぱり個別じゃないですか。
もちろん競合他社とどう違うのとかってことは重要なんですけど、
それ以上に個別の事業としてどうなのってあるじゃないですか。
そのこだわりみたいなものが、僕のさっきの話でいうと、
その話のループみたいなものに生まれるんですよね。
だから40分か50分か、やっぱり60分ぐらい話してもらわないといけなくて、
話してる人もずっと同じ話してるなとか思うんですけど、
それで僕はいいんですよね。
その方が分かりやすい。
そこをどう見つけてあげるのか。
もちろんそれをそのまま言葉で表現してしまうと、
押しつけだったりとか、
事業の独りよがりみたいな形になりがちなんですけど、
こういう形だったらもっと受け入れられるし、
今の世の中において重要なテーマを扱える表現になるんじゃないの?
っていうので、ちょっとの提案みたいな感じですね。
1%の提案を含んでいるという感じかなと個人的には思っています。
ありがとうございます。
延々とこのまま続けられそうなんですけれども、
一旦、第一回これぐらいの時間かなと思いますので、
後半戦もう一回梅田さんにお付き合いいただくので、
続きなのかこの後の話をできればと思います。
じゃあ第一回はこの辺で終わりたいと思います。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
28:57
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