松岡靖典さんの経歴とNEMTUSの活動内容
松岡靖典
この番組は、京都のとある地下にあるウェブ3会員制 BAR KRYPTOに集まる人々のストーリーを、カウンター越しに語り合うポッドキャストです。
はい、じゃあ続きまして、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
自己紹介をお願いします。
松岡靖典と申します。
近藤淳也
松岡さん。
松岡靖典
NPO法人NEM技術旧推進会NEMTUSというところで、
ブロックチェーン、特にNEMシンボルの技術旧推進に取り組んでいます。
近藤淳也
松岡さんもNEMTUSの方なんですね。
それがお仕事ですか?
松岡靖典
そうですね。今はフルタイムでその活動をやらせてもらっていて。
そうなんですか。そういう職員さんも結構いらっしゃるんですか?
今のところはフルタイムで取り組んでいるのが私一人。
代表の事が多分半分くらいのイメージ。
大体半人月くらいのイメージです。
近藤淳也
それはちょっと物理的にオフィスみたいなのがあるんですか?
松岡靖典
一応レンタルオフィスとして、陶器の場所としてオフィスっていうところはあって。
一度外部のお客さんを招いて打ち合わせとかで使わせてもらったりとかそういったことはあるんですけど、
原則はフルリモートでっていう感じで作業をしています。
BDの方としては分散型ですね。
近藤淳也
さすがブロックチェーン。分散型。
松岡さんは元々技術系の方ですか?
松岡靖典
そうですね。社会人になったと一番最初は物作りの世界で、
ハードウェアとかの設計だったり生産技術とか、
そういったお仕事を10年くらいやらせてもらった後、
その後ブロックチェーンを初めて知って、結構技術的に面白いなって思って、
それをきっかけにブロックチェーンとかウェブ開発とか、
そういった世界に足を踏み入れた。
そんな感じの流れになってます。
それは何年前ぐらいですか?
2020年の年初ぐらいに転職したんですよ。
なので3年前ぐらいですかね。
近藤淳也
結構最近ですかね。
ブロックチェーンはそれから?
松岡靖典
ブロックチェーンを知ったのは2017年の末ぐらいだったんですけど、
そこからしばらく独学でウェブ開発とか学んで、
しばらくは物作りの仕事をしつつ、
独学でウェブ開発とかブロックチェーン開発とかやってるので満足だったんですが、
それで満足できなくなってきて、
それでいろいろやってみて2020年の頭ぐらいに転職したみたいな。
そんな感じでした。
近藤淳也
何にそんなに惹かれたんですかね。
松岡靖典
やっぱり物作りの世界って自分一人でできる部分がすごく少ないんですよね。
ソフトウェアの世界でまずその自分一人でできる範囲がすごく広いっていう部分は少し、
まずソフトウェア全般として惹かれた部分がありました。
近藤淳也
そのハードのメーカーがいらっしゃったんで、自分でできる範囲が広い。
松岡靖典
あとはブロックチェーンの面白さとして、
ソフトウェアの開発を学ぶと結構各種データの存在が儚いなっていうことを思うことが多くて、
開発者が1個コマンド叩いたら消えちゃうみたいな、
そういう部分の結構、儚い世界というと言い方が良くないかもしれませんが、
結構紙一重の上で成り立ってるんだなっていうのを感じることが多くて、
そこにブロックチェーンの力が入ると、すごくデータの永続性とかデータの堅牢さみたいな部分が高まる。
そこにすごく魅力を感じたっていうのがありました。
近藤淳也
じゃあそれが身を投じるというか、会社を辞めてそちら側に行くきっかけになっちゃったわけですね。
松岡靖典
おっしゃる通りだと思います。
いきなり、ねむたつさんですか?
しばらくの間は、
ウェブ開発であったり、ブロックチェーン関連の開発をしている会社さんでいろいろ開発やらせてもらっていて、
だいたい1年ぐらい経ったときに、
こういう組織やるんだけど、立ち上げメンバーとして一緒にやらないかみたいなお誘いを受けて、
近藤淳也
後藤さんから?
松岡靖典
そうですね。後藤さんを経由して、別の開発関連の会社をやっている方から声をかけていただいて、みたいな部分でつながりがあって、
そこのご縁で、まずはウェブサイトを作ろうかみたいなところから、最初はもう本当にボランティアで、
お仕事とは同時並行で、みたいなところで活動をしていて、
そのうち勉強会とか開催しましょうか、みたいな話になったり、あとはちょっとしたイベントやりましょうか、みたいな話になったり、
みたいなところをしばらくボランティアでやっていたんですけど、結構走行しているうちに活動が本格化していって、
本格化していっていくにつれて、予算とかどうするみたいな部分の問題が当然出てきたんですけど、
そこに関して予算が結構大きめの寄付をいただける、みたいな部分がNPO法人NEMTASとしてあって、
NEMシンボルのコア開発者からの寄付という形がきっかけでした。
それによってフルタイムでNEM技術普及推進会NEMTASにて、ブロックチェーンの技術普及推進活動に取り組む、
というところに今なっている、そんな感じになります。
近藤淳也
それでお仕事として入れるようになったってことですか。
はい。
なるほど。それがいつ頃からですか。
松岡靖典
いつでしたっけ。ちょうど1年前ぐらいですかね。
近藤淳也
結構最近ですね。
はい。
NEMTUSのオンラインイベントとハッカソン
近藤淳也
なるほど。活動としては具体的には今どういうことに取り組まれてますか。
松岡靖典
例えば各種イベントでオンラインで登壇させてもらったりとか、現地でお話しさせてもらったりとか、そういったところだったり、
あとはイベントを開催したりするときに付随して必要になるウェブサイトとかウェブアプリを作ったりとか、
あとは開発で必要になる基盤になるツール、SDKとか俗に呼ばれるような、そういったものを作ったりとか、
そういった技術を広めていくために必要なことは何でもフットワーク軽くやりますよっていう、そういう形でいろいろやらせてもらってますね。
近藤淳也
じゃあシンボルを使って何か作りたいとかだったらご相談するといろいろサポートしていただけるっていう。
松岡靖典
喜びさんでサポートさせていただきますぐらいの前のめりかんで。
近藤淳也
そういう前のめりかんを感じましたし、それがフルタイムのお仕事ということですもんね。
今イベントっていうのはどれぐらいやってるんですか。
松岡靖典
今やっているところで定期的なのは、オープンソースカンファレンスっていうイベントにできるだけ毎回出展とかオンライン登壇とかさせてもらっていて、
それがだいたい月1回ずつぐらいのイメージで定期的にやっているのがあります。
やっているというか、参加させてもらっているみたいな感じにはなるんですけど。
近藤淳也
オープンソースカンファレンスっていうのはもともとLinuxとかあっちの方のやつですよね。
松岡靖典
そういうやつです。
近藤淳也
そんなブロックチェーンの出展って言わんかって結構あるんですか。
松岡靖典
まだまだ全然少なくて、唯一出展とかされているのはアスターさんとか、
あとは昔から取引所関係の方で勉強会とかを開催されているコミュニティの方とかぐらいの多くて、
自分たちNEMTASを入れて3団体ぐらいという感じですね。
なるほど。
近藤淳也
でもそれも含めて普及というか、そういうところで。
でもオープンソースなんですもんね。
そうですね。
NEMもシンボルも。
松岡靖典
シンボルもオープンソースなので、
オープンソースの世界のいろんなツールの恩恵を受けていろいろ開発も進めてますし動いているので、
そういう意味ではきっと同じオープンソースとしてみたいな部分で、
いろいろお話しさせてもらえるといいなっていったところもあって、
いろいろ参加させてもらっているそんな感じですね。
なるほど。
近藤淳也
じゃあそのオープンソースカンフォレンスの毎月が一番多くて、他もあるんですかね。
松岡靖典
それと同じタイミングで、
NEMたすコミュニティミートアップと題して、
NEMシンボルブロックチェーンに触れてくださっているユーザーさんとか開発者さんとか、
楽しんでくださっている方々と一緒に集まって、
ちょっとしたお話しながら、ちょっとした飲食楽しみましょうみたいな、
そういった気軽な場みたいなのを一緒にやっていたりとか、
あとはそうですね、
そうですね、1ヶ月に1回コミュニティの方々でライトニングトークしたい人を募って、
VR空間でみんな集まってライトニングトークをワイワイとやったり、
あとは1週間に1回雑談レベルなんですけど、
Twitterスペースで配信をやったりとか、
そうですね、そういったところが日常的な内容で、
あとは年に1回とかちょっと大きめのイベントとしては、
1年に1回ハッカソンのイベントを開催していて、
なるほど。
実は今日、明日からハッカソンの前夜祭ということで、
お邪魔させてもらってるんですけど、
明日からのハッカソンは、実は我々が開催しているハッカソンの優勝の賞金を使って、
また別のハッカソンが開催されるみたいな。
近藤淳也
飯田さんが優勝して、あれはシンボル?
そうですね。
全部賞金として提供してしまったっていうことですよね。
びっくりしました。
松岡靖典
そうですか。
近藤淳也
なかなか太っ腹ですよね。
松岡靖典
ハッカソンがハッカソンを生むみたいな展開になって、
ちょっと我々としてもおおーって思いながら。
近藤淳也
おおーって感じでした?
松岡靖典
すごいありがたいなと思いつつ。
近藤淳也
それで応援に来てくださったっていう感じですか?
どう思いました?ハッカソンするって聞いて。
松岡靖典
本当にありがとうございますっていうところがやっぱり。
今回は自分も一参加者として参加させてもらう感じで。
近藤淳也
そうなんですね。
作られるんですね。
松岡靖典
いろいろ楽しみにしています。
近藤淳也
普段から作ることもあるんですか?
松岡靖典
そうですね。
例えばハッカソンの企画を開催したりした時は、
参加者の方に開発した内容とかを提出してもらったりとか、
その提出してもらった内容に対して、
ネムシンボルコミュニティの方々から投票とか、
あとは審査員からはもっとしっかりしたコメントとかをもらったりするような、
そういうプラットフォームとかをブロックチェーンに情報が残る、
刻まれる形で作ったりもしていて、
そういった一般的なウェブアプリプラスブロックチェーンみたいな、
そういったツールを作ったりっていうのは、
NEMTASの活動の中でやっていたりする部分ですね。
NEMシンボルのコミュニティ活動
近藤淳也
そのネムとかシンボルのコミュニティというのは、
具体的にはどういう場所にあるんですか?
ディスコードとかですか?
松岡靖典
そうですね。どこにあるんですか?で、
なんか分散されている感じが。
近藤淳也
コミュニティも分散されている。
そうですね。
じゃあ特定のディスコードサーバーがあるとかではなくて。
松岡靖典
そうですね。
Twitterが一番コミュニティメンバーが情報を追っている場所という感じはするはするんですが、
ディスコードもネムシンボルのある程度公式化のある場所であったり、
そのコミュニティの中の有志の方が立てたものだったり、
少しその中でも開発者寄りのものだったり、
みたいな3つ4つぐらいはあったりするんですけど、
そうですね。なんかそのいろいろ分散している現状はある気がします。
近藤淳也
まあそれもね、らしくて。
松岡靖典
面白さというか。
近藤淳也
なるほど。
なんかそのハッカソンは賞金出されたってことですけど、
松岡靖典
そういう資金的なことっていうのはあるんですかね。
やっぱり資金的な部分は悩みはありつつ、
そこそこまとまった額の資金をコア開発者から提供いただいたので、
1年2年は比較的心配なく活動できる状況ではあるんですけど、
今後自分たちの資金でしっかり継続的に活動できるように、
みたいな部分もやっぱり取り組まないといけないなっていったところで、
そういったところで直近試しにやってみたのが、
技術書店っていうイベント。
コミュニティの方がいろいろ作ってくださっている学習用のコンテンツみたいなのを、
NEMTASとしてコミュニティの方々の許可をいただいて、
その書籍化させてもらって販売させてもらったとか、そういったところをやったりもしていて、
今後も寄付みたいな部分の支援をいただける余地はきっとあるのかなって思う部分もあるんですが、
とはいえそれだけに頼らず、我々自身の力で活動を継続していけるようにっていったところは課題感を持って、
少しずつでもやっていけるといいなって思いながら取り組んでいますね。
近藤淳也
寄付してくれる人がもしいたらそれはそれで。
松岡靖典
ありがたいですけど、とはいえもうちょっと継続性のある体制にできればなっていうところは課題感としてあります。
近藤淳也
逆にそのプロジェクトを資金的に援助するとかそういう活動はされてないですかね。
松岡靖典
その活動をできるほどのバックグラウンドとしての予算はないかなっていうのが正直なところで、
ハッカソンでの賞金とかそういった各種イベントでの費用ぐらいのところが現実的なレベルかなって思って、
そういった形で取り組んでいる感じですね。
近藤淳也
なるほどね。じゃあシンボル使ってプロジェクトはある程度自分たちで作り上げて、
そこであるエコシステムみたいなのを立ち上げていってほしいというところですかね。
松岡靖典
いろいろそういったところをいろいろ実験していけるといいなと思っています。
ノードの立ち上げと報酬の仕組み
近藤淳也
シンボルの技術的な特徴を教えていただいていいでしょうか。
松岡靖典
シンボルブロックチェーンの技術的にちょっと面白い変わったところとしては、
実際にアプリ開発者がブロックチェーンと連携するためのAPI、実際はREST APIなんですけど、
そのエンドポイントが各ノードごとに用意されていて、
それが全世界に数百とか千台ぐらいあるので、
実質的に同じデータの一貫性が保たれた数百とか千台ぐらいの
ある種分散型データベースの連携するためのエンドポイントがすごくたくさんある。
それを開発者が自由に好きに使って、いくらでも水平的にスケールさせるみたいな、
そういったあらわざだったり、そういったのが使える。
そういう自由度の高さみたいなのがすごく面白いところかなって思います。
近藤淳也
RESTっていうことは普通にそのhttpsとかのURLがあるってことですか?
そうです。
特定のURL、ドメインは何になりますか?
松岡靖典
ドメインは結局各ノード、端末ごとにいろんなドメインがあって、
ブロックチェーンの用意されているREST APIの中に、
そのノードとつながっているノードたちを一覧で見る、
そういうエンドポイントもあるので、それを再帰的に叩くと、
全部のノードをピックアップして、ノードリストみたいなのを作ることもできるんですね。
なのでそれを見ると、こんなURLのノードがあるんだっていうのを一覧として見ることができたりします。
それを使うことができる、そういう感じになっていますね。
近藤淳也
どこを叩くかは勝手に決めればいいってことですか?
松岡靖典
そうですね。おっしゃる通りです。
近藤淳也
自動的に振り分けてくれるとかじゃなくて。
松岡靖典
そういうロードバランサーみたいなのを作って利用するのは、
アプリ開発者の自由っていう感じですね。
近藤淳也
とりあえずこのURLにアクセスすればいい感じにっていうんじゃなくて、
自分でノードリストを取得して、
自分はこのエンドポイントにアクセスしようみたいなことをやって、
ただそれはチェーンで同期してるから、
どこにアクセスしても結局は同じことになるってことですね。
そうなんですね。それは確かにどんな言語でもいけそうですね。
松岡靖典
他のブロックチェーンだとそのあたりの温度感が多分ちょっと違っていて、
シンボルブロックチェーンでなぜそんなにREST APIのノードがたくさん存在できるのかっていうところだと、
そういうノードを立てるっていう部分にインセンティブが事実上ある構造があって、
そういうノードを立てることによって報酬を得られるんですよね、ノードを立てている人が。
他のブロックチェーンだと必ずしもAPIみたいな開発に必要な機能の部分を提供しているところに対しては、
インセンティブがないことが多くて、ブロックチェーンとして、
ブロックチェーンのネットワークを構成してブロックチェーンの新しいブロックを作るっていう部分にはインセンティブがあるんだけど、
近藤淳也
プルフォブワーク的なことですね。
松岡靖典
プルフォブワークとかプルフォブステークの世界でそこにはインセンティブがあるんだけど、
実際にブロックチェーンに外部の開発者がこういう情報を通したいとかリクエストするとか、
ブロックチェーンから情報を取ってくるみたいな、
そういうアプリ開発者にとって必要な部分に関しては各アプリ開発者が準備すればいいよねっていう、
簡単なAPIの利用
松岡靖典
多分そういう思想のブロックチェーンが多いと個人的には思っていて、
なのでそこの部分の運用コストとか、
そういったたくさんあるノードを自由に使える、
そこのスケーラビリティの強さとか、
そういった部分がNEMのシンボル、ブロックチェーンのちょっと変わったところかなと思っています。
近藤淳也
それは他にあんまりないってことですね。
松岡靖典
そうですね、あんまり見たことないです。
近藤淳也
それは実際はどういうことですか、プルフォブなんとかみたいな感じになってるんですか、
そのAPIの利用に応じて何か。
松岡靖典
実はそこはAPIの利用量に応じてみたいな部分ではなくて、
おそらくなんですけど、APIを公開するっていう形を取るのって、
結構一般的にはセキュリティなリスクとか、
そういった部分が増してしまう選択肢なのかなって思うんですね。
事前に十分なテストとか設計思想みたいなところでがっちり守っていないと、
その選択肢をそもそも多分取れない部分が多いのかなって個人的に思っていて、
他のブロックチェーンの、実際にブロックチェーンと連携する部分、
アプリ開発者がブロックチェーンと連携する部分については、
そこまで徹底して公開するっていう思想のもとを開発されている、
ブロックチェーンのノードを動かす仕組みみたいなのが、
おそらくあんまりないんじゃないかなって思っていますよ。
その分大変なので、そこ以外の部分にリソースを割いた方がいいよねっていう風に、
多くのブロックチェーンとしては、やっぱり考えてらっしゃるのかなっていう感じがします。
近藤淳也
なるほどね。具体的には、例えば僕がノードを立てたいと思ったら、
GitHubか何かからクローンしてきて、何か動かせばいきなりサーバーが立つってことですか?
松岡靖典
そうですね。具体的にシンボルブロックチェーンのノードを立てる方法としては、
DockerとNode.jsが動く環境を作った上で、
とあるNPMパッケージをインストールして、
それがDocker関連のコマンドとかをラップしてくれているパッケージになっていて、
そのNPMパッケージのコマンドを実行することで、
ノードの設定とかができて、しかるべき設定をすれば、
Docker Compose Appみたいな感じでノードが動き始める。
それだけなんですか?
そういう形になっています。
それは確かに簡単ですね。
近藤淳也
なるほど。それでノードを立てて、そうすると報酬っていうのはどういう形で?
松岡靖典
報酬はProof of Stakeという枠組みに基本的には沿っていて、
そのノードを動かすためには、
そのブロックチェーンのアカウントが必要で、
そのブロックチェーンのトークンをたくさん持っている人ほど収益機会が増える、
みたいなProof of Stakeという枠組みになっていて、
なのでノードのアカウント自身が持っているトークンが多ければ多いほど収益が得られる
という要素が一つあるんですけど、それ以外にもう一つあるのが、
Delegated Proof of Stakeみたいな枠組みがあって、
ノード保有者以外の人がProof of Stake参加したい場合、
ノードに対して自分の保有している残高分のステークの強さをある種移認して、
そのノードに代わりにステークしてもらう。
その代わりにノード運営者はステークしてくれた人から手数料を25%取ることができる、
みたいなそういった部分があって、
なので必ずしもノード運営している本人がたくさんの資本を持っていない場合でも、
さっき言ったデリゲートというか移民が十分集まれば収益化できる可能性がそこそこあるんですね。
そういった部分がちょっと変わったところだと思っています。
他のブロックチェーンでもそれはそこそこある仕組みかなと思います。
近藤淳也
なるほど、わかりました。
それでREST APIがあちこちに立っていて、
それに対してとにかく普通にウェブアプリを叩くように叩けばいろんなことができるので、
開発の敷居が低いということですね。
だいぶわかりました。
松岡靖典
ちょっと説明が若干手抜きだったかもしれないなと思うのは、
直接APIノードを運用することにインセンティブがあるわけではなくて、
ツールの設計思想とかツールの設計的な部分によって、
インセンティブが発生するバリデータノードの部分とAPIノードの部分を両方とも同じマシンで動かして、
APIノードも合わせて提供するのが自然で簡単になってるんですよね。
それによってAPIノードがたくさん世の中にあるっていう。
近藤淳也
なのでちょっとそこは少し誤解をしちゃった部分があったかもしれません。
要するに一個のDockerイメージにバリデーションとAPIの機能が一個イメージに入ってるから、
両方一緒に動かしちゃえるってことですね。
だいぶ不思議になってました。
シンボルトークンを購入できる取引所
松岡靖典
ちなみにシンボルって買おうと思ったらどこで買えるんですか?
まず、NEMシンボルとゆかりが深い取引所っていうところだと、
やっぱり第一にZaifさんが名前が挙がるかなと個人的には思っています。
Zaifさんは実はNEMとかシンボルとかに至る過程で、
シンボルのコアエンジンの部分の開発を、
Zaifさん以前テックビューロさんっていうところが運営されてたんですけど、
そこがシンボルブロックチェーンのコアエンジンの開発自体を支援していたり、
そういったタイミングもあったりして、
そういったところでZaifさんが結構ゆかりが深い取引所です。
それ以外で日本でシンボルブロックチェーンのトークンを買えるところだと、
ミッドバンクさんと、あとはたしかGMOさんも、
あとは以前フォービっていう名前だった今ビットトレードさん、
あたりがトークンを購入できる取引所かなと思います。
近藤淳也
じゃあ結構いろいろあるんですね。
松岡靖典
そうですね。
近藤淳也
主要GMOさんとかあれば使ってる方も多いですけどね。
わかりました。
ちなみにアプリ開発するときは何か手続きみたいなのはいるんですか?
松岡靖典
特に手続きとかはいらなくて、
基本的にはテストネットで、
一般的にどのブロックチェーンでもフォーセットって呼ばれる、
蛇口みたいなイメージでちょっと蛇口ひねってテスト用のトークンを
なんか垂れてくるの待つみたいな。
多分そういうのがシンボルブロックチェーンでもあるので、
普通にそのウォレットでアカウントを作って、
テストネット用のアカウントを作って、
そのテストネット用のアカウントをウォレットからフォーセットにアクセスできるので、
テスト用のGMOをそこでゲットすれば、
あとはそのテスト用のGMOを使って、
いかようにもいろいろ、
テストネットのノード一覧とかもあるので、
そのノード一覧に対してAPIを叩けば、
いくらでもいろんなことできますよっていう、
そういう世界観ですね。
なるほど。
近藤淳也
じゃあ作り始めたかったら、
まずそのテストネットで、
松岡靖典
そうですね。
近藤淳也
やり始められたらね。
松岡靖典
そうですね。
近藤淳也
わかりました。
シンボルウォレットの種類
近藤淳也
ウォレットはシンボルウォレットですよね?
松岡靖典
シンボルデスクトップウォレットっていうのが、
パソコン向けの公式的な位置づけのウォレットとしてあります。
それ以外で、
メタマスクみたいなブラウザ拡張型ウォレットとしては、
SSS Extensionっていう、
そうですね。
クラウドの拡張機能で。
近藤淳也
そういうのもあるんですね。
松岡靖典
そういうのもあって、
あとはコミュニティの方が作ってくださった、
モバイル向けの、
ある種の署名とかやってくれるウォレットみたいなので、
ALISっていう、
RISEって読むのかな?
ちょっと、
A-L-I-S-Iみたいな、
そんなつづりの、
ちょっと変わったつづりの、
そういうモバイルウォレットがあったり、
あとは一般的に、
たぶん分かりやすいウォレットみたいなところだと、
ちょっとその、
オーストラリア?ニュージーランド?どっちでしたっけ?
ちょっと忘れちゃった。
オーストラリア。
オーストラリアのフィンテック関連の取り組みをやっている会社さんが、
スタートアップの会社さんが作っている、
AEMプラスっていうウォレットがあって、
そうですね。
ビットコインとイーサリアムとネムシンボルの
4種類に対応している、
マルチカレンシーなウォレットがあったりしますね。
近藤淳也
結構いくつかあるんですね。
そうですね。
なるほどね。
一番最初、
まず使ってみたかったら、
まずさっきのシンボルの公式のウォレットを1回。
松岡靖典
開発される方はパソコンで使いたいと思うので、
その場合はシンボルデスクトップウォレットをダウンロードしてきて、
インストールするっていう形になるかなと思いますね。
シンボルデスクトップウォレットはちょっと配布方法に癖があって、
GitHub上で実行ファイルが直接リリースのところからダウンロードしてみたいな、
そういう世界観なので。
近藤淳也
バイナリーをGitHubから落とす?
松岡靖典
おっしゃる通りです。
近藤淳也
そうなんですね。
松岡靖典
なかなかハードルが高めるという話かもしれません。
近藤淳也
なるほど。
松岡靖典
もう一つハードルがあって、
そこまで非中央集権化するのってどうなのっていう部分が、
インストールしようとすると、
有効な署名がついてないアプリになっていて、
なので署名がありませんっていう警告が出るんですよね。
みたいな、そういうちょっと人癖あるウォレットになっています。
なるほど。
近藤淳也
僕がこのiPhoneに入れてるのは、
これも公式なんだっけ、シンボル?
松岡靖典
シンボルモバイルウォレットとかそういう感じ?
近藤淳也
これがシンボルモバイルウォレットですか?
シンボルって書いてある、
立ち上がらないな。
松岡靖典
多分公式のやつですかね。
近藤淳也
これですね。
松岡靖典
公式のやつですね。
近藤淳也
なるほど。
松岡靖典
シンボルモバイルウォレットの公式のやつは、
立ち上げ時にちょっと特殊なすごく重いデータをたくさん読んでいるみたいで、
なのですごく立ち上げに時間がかかるっていうところで、
結構コミュニティの方々から不評だったりします。
更新すると、こんなのに今。
変わったんですか?
そういった部分の課題感があって、
最近、新しいバージョンのベータ版が公開されていて、
ベータテストに参加するみたいなモードを明示的に選ぶと、
バージョンアップして試すことができます。
近藤淳也
そうなんですね。
松岡靖典
UIは結構いい感じになって軽くなっているっていうところはあるかなって思ってはいるんですが、
ただまだちょっと登場してから日が浅いので、
メインネットの資産が入っているウォレットとして扱うのは、
少しチャレンジャーな気配があります。
自分たちみたいに技術普及推進を進めているメンバーは、
頑張って触ろうねっていう感じなんですけど、
一般的な方々に広く推奨できるかっていうと、
まだちょっと早いかもという感じですかね。
なるほど。
テスト中ですね。
近藤淳也
じゃあ一般の方は安定版を入れてっていうところからですかね。
なるほど。
わかりました。
今回のハッカソンで楽しみにしていることとかありますか?
そうですね。
松岡靖典
今回のハッカソン、
私実はハッカソン個人でしか参加したことがこれまでなくて、
今回チームで複数のメンバーの皆さんと一緒に参加する形になって、
やっぱり複数の方々と一緒にやるっていうところは、
結構やっぱりその独特な部分があるかなって思っていて、
そういった部分いろいろ楽しめるといいなと思っています。
近藤淳也
はい、わかりました。
いろいろ聞かせていただいてありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
ハッカソンも楽しみにしていますので、
松岡靖典
ありがとうございます。
近藤淳也
一緒に盛り上げていきましょう。
ありがとうございます。
松岡靖典
ありがとうございます。