サマリー
心を整える断捨離術がテーマのエピソードで、リフォームを通じて物を整理する重要性が語られています。断捨離の3つのステップである「断」「捨」「離」の概念やその仏教的な背景についても触れられています。断捨離を通じて物への執着を手放し、心を調える方法が述べられています。物を減らすことで新たな快適さを見つける重要性が強調されています。
リフォームと物の整理
どうも、コウブンです。 栃木県の片田舎にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
本日は、心を整える断捨離術というテーマでお送りしたいと思います。
この話をする前に、私の最近あった出来事についてお話をしたいと思います。
最近、私の父と母、私の両親の家をリフォームすることになりました。
リフォームはどういうリフォームかと言いますと、
リビングとキッチン、リビングダイニングとキッチンを繋ぐリフォーム。
どういうことかと言うと、今までキッチンは独立してたんですよね、部屋が。
壁一枚隔ててリビングダイニングになってたんですけども、
そのキッチンがエアコンとかストーブとかないんで、夏は暑くて冬は寒いということでね、
私の母がつらいということで、
間の壁を取っちゃって一つにしちゃおうということになったんですね。
やっぱり料理を作る時も辛い思いをしてたら嫌になっちゃいますから、
確かにそうだよねっていう話でリフォームすることになったんですよね。
壁を取っちゃうわけですから、やっぱり物を片付けなくちゃ工事はできないということで、
それまで使っていた食器棚自体を動かすことになったんですよ。
たくさん食器が入っているやつですね。
その食器を移動するということになった時に、たくさんあるんでよくよく考えたらこんなにいらないよねっていう話になったんです。
私が主に言ったんですけども、こんなにいらないんじゃないっていうことを言ったら、
両親はやっぱりちょっともったいないなという気持ちがあると。
確かにこんなに使わないのはわかるんだけど、捨てるのはもったいないっていうことを言ってたんです。
結局大変だったんですけど、3分の1ぐらいはなんとか捨てて、残り3分の2を残して移動したと。
それでもかなりの量ですよ。
おそらくね、全部食器出したら相当パーティーできるんじゃないかっていうぐらいすごい数なんですけど、
絶対こんなに使わないなっていうのは一目でわかるぐらいの量です。
ともかく、たくさんの食器を移動したわけです。
食器棚となくなったわけですから、部屋がすっきりしたんですね。広くなったと。
そしたら私の両親は、物がなくなってすっきりしたね、こんなに部屋広かったんだって言ってたんですね。
断捨離の実践方法
つまり今まで部屋に物がいっぱいあるから、狭いまでいかないにしても窮屈だなって思いをしてたっていうことですよね。
やや不便に感じていたというところなんですけども、
そんなことって多分皆さんあると思います。
例えば自分の部屋を見てみますと、クローゼットの中、服、結構詰まってませんか?
もともとそんな服は持ちませんよって人はそんなことないのかもしれませんけど、
私の場合、着なくなった服、結構まだかかってるんですよね。
もう1年くらい着てないかなっていうもの。
なので新しく何かを買ってくると邪魔で入らないっていうことが結構あるんですよね。
多分こういう経験をしている方が多いのかなと思いますね。
他にも本ですよね。私の部屋は本棚があるんですけども、
本を買ってきたものの読んでない本が結構あるんですよね。
いわゆる積読ってやつですけども、積読している本があるなーって。
そういった形でいろんなものがあって、
もやもやする部分、部屋が窮屈だなって感じている部分だったりとか、
あとはクローゼットのものが入らないなとか、
そういったちょっと何気ないもやもやって感じている部分があると思うんですよね。
そういったもやもやを解消する方法として、
断捨離という言葉を最近はよく聞きます。
なので今日はその断捨離の考え方と、
それに通じる仏教の知恵というものをご紹介したいと思います。
この断捨離という言葉、ここ10年ぐらいかな、聞くようになりましたよね。
この断捨離ってどういう意味か、皆さん知ってます?
どういう意味というか、どこが由来なのか知ってますか?
なんとなく言葉の雰囲気からして、ちょっと仏教っぽいなって思ったりしません?
これ私だけかな?
わかりませんけども、なんとなくその断捨離という行為というのは、
なんでしょうね、美しい、より良い人生にするための整遺・整頓術みたいなイメージですよね。
この断捨離というのは、実はヨガの教えに基づいた考え方なんですよね。
どういうことかというと、断捨離というのは3つのステップから構成されているということなんです。
つまり断と捨と離と、この3つ、3ステップでできている行い、行動、これが断捨離なんですよね。
まず断というところ、断、断るという字が書いてある断ですよね。
これはですね、新しい不要なものを家に入れないことなんですよね。
つまりこれは本当に必要かどうか考えましょうということですよね。
そして捨、捨とは捨てるですよね。
捨は既にある不要なものを手放すということ。
本当に必要かどうか、自分の持っているもの、たまっているもので本当に必要かどうかというのをいまいち確認しましょうということですね。
そして最後は離ですね。離れるという字を書いて離。
これはものへの執着から心を開放することということを意味するということですよね。
この考え方は実はですね、仏教の教えとも深いつながりがあるということなんです。
仏教では物事への執着というものが私たちの苦しみの原因の一つというふうに考えられております。
なのでその執着というものから離れるという意味でも日々の掃除とか整理の時間というのも単なる家事としてじゃなくて、
自分の心を磨くという意味で大切な修行の時間として捉えているというわけなんですよね。
ではですね、具体的にどういうふうに実践していけばよいのかということを順番にお話をしていきたいと思います。
まずは断車輪の断の部分ですね。
第一段階ですね。
ファーストステップと言った方がいいかな。どっちでもいいか。
第一段階は断です。
新しいものを入れる前に本当にこれは必要なのかとしっかり考えてみるということですよね。
これさえあれば幸せになれるという思い込みから自由になることが大切ということなんですよね。
わかりやすく言うと、例えばアマゾンで買い物をするときに、買い物しているときにこれを買った人はこれも買いましたみたいなのが出てきますよね。
それを見ていたらこれもいいかもと思って次クリックしちゃったりとかってあると思うんですけども、
本当にそれ必要とか、これってあれば自分の人生には幸せになるのかなというところ。
そういったところをきちんと考えるということがこの断というところですね。
次、第二段階は捨ですね。捨てるということですね。
これはすでに持っているものを見直すという段階。
ここで注意したいのは、もったいないという気持ちですよね。
これは実は尊徳で判断する執着の心であって、本当の意味での物を捨てるときの感謝の気持ちとは異なるものなんですよね。
もったいないというのは感謝ではないということですよね。
物への執着を理解する
尊徳、捨てると損をするという気持ちが強いということですね。
例えば、さっきのお話にも出てきた私の両親の話ですけれども、
食器を捨てるときにもったいないという気持ちがあるということを言っていたんですけれども、
そのもったいない気持ちというのは減らすことによって捨てるということが何となく自分の損だというふうに感じているということですよね。
今までありがとうという気持ちではないんですよね、捨てるときに。
ただ、何となく失うと自分の痛みのような感覚を持っているということですよね。
それは執着ですよね、物に対する。
物が減っていくと何となく自分が不幸になったような気がしちゃうというそんな執着。
それがもったいないという気持ちの正体ということなんですよね。
では、第三段階、離ですね。断捨離の離ですね。離れるという言葉ですけれども、
これは物を手放すことで徐々に心の執着からも解放されていくということなんです。
必要最小限のもので十分に快適に暮らせるということに気づくということですよね。
これはなかなか難しい、理解するのは難しい部分だと思うんですけれども、
例えば、お寺での話をさせてもらうと、私のお寺、座禅会をするんですが、
座禅会をするときに座禅をするための座布と言われるクッションがあるんですね。
黒くて丸いクッションがあるんですけれども、それを私はいつも座布を収める棚を作りまして、
そこに並べているんですけれども、その並べ方というのをきちんと決めているんです。
向きですね。それを向きがピシッと並んでいると気持ちがいいというところなんですけれども、
逆にそれがバラバラである。向きがバラバラである。
あるいは棚に収まっていなくて座布自体が散乱している状態って、やっぱり目に入るとちょっと落ち着かないですよね。
なんか気になっちゃう。気持ちが良くない。落ち着かない。そういう気分になると思うんですけれども、
それをきちんと整理整頓すると、正しい位置に直して、向きもきちんと向き直して直すと、
なんとなくじゃないですね、心が落ち着く感覚というものがありますよね。
つまり余計にそこにエネルギーが使われない。自分の心をそこに持っていかれないという部分。
そういうところで心の執着、そういったものというものをきちんと整理することで、そこに心を奪われないということで、
自分の人生が快適になっていくということ。これが理ですね。
感謝の気持ちと循環
こういったことを実践するということのコツとしましては、そのものを手放す際、そのものが果たしてきた役割にしっかりと感謝の気持ちを込めるということですよね。
例えば服であったら、服を自分が良いと思って買ったわけですから、残念ながら着なくなったと。
今まで必要な時にこの服として役に立ってくれてありがとうという気持ちですね。
この服があったからいろいろ出かけることができました。今までありがとうございました。お疲れ様でした。
そんな気持ちを口に出さなくてもいいと思いますが、そういった感謝の気持ちを込めるということが大事ですよね。
それでもステレオなしのみないという時はリサイクル、あるいはフリマアプリ、そういったものを活用するというのがいいかなと思います。
きっとこの自分の大切にしたもの、今まで使っていたものを誰かがまた使ってくれるんだというふうに思うことで、
そのものの循環という意味でも意義のある活動になるのかなと思います。
断捨離というものは決して単なる片付けというわけではなくて、物への執着から解放されることで本当に必要なものが見えてくる、
そういったことの実践なんですよね。物が減ることできっとこれを実践した人、皆さんの心にも新しい余裕が生まれてくるはずです。
ぜひ今日の放送を参考にしてご自身の暮らしを少しずつ見直してみてください。
では今日はこの辺でお話を終わりたいと思います。
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では、連常院副住職の幸文でした。ではではまたね。
16:12
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