臓器移植の基本概念
私たちの体の中には、心臓、肺、肝臓、腎臓など、命を支える大切な臓器があります。
これらの臓器は、それぞれ決められた役割を持ち、私たちが生きるために働いています。
しかし、病気や事故によって、薬や手術では治せないほど、臓器の働きが弱くなってしまうことがあります。
そのような時に、亡くなった人の健康な臓器を提供してもらい、移植することで、命を救う治療法を臓器移植と言います。
臓器を提供する人をドナー、移植を受ける人をレシピエントと言います。
臓器を提供する場合の死には、2つの考え方があります。
1つ目は、心臓死です。心臓が止まり、血液が流れなくなると、体は次第に冷たくなっていきます。
心臓死の場合に提供できる臓器は、腎臓、膵臓、眼球です。
2つ目は、脳死です。事故や病気によって、脳のすべての働きが失われると、意識がなくなり、自分で呼吸をすることができなくなります。
しかし、機械で呼吸を助けると、心臓はしばらく動き続けるため、体は温かいままです。
けれども、脳死の状態から元に戻ることはなく、やがて心臓も止まります。
多くの国では、脳死を人の死と考えています。
日本でも、1997年に臓器移植法が作られ、脳死で臓器を提供する場合に限り、脳死を人の死とすることになりました。
脳死の場合に提供することができる臓器は、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球です。
臓器提供に関する考え方
もし、自分や家族が臓器移植によって命が助かるかもしれないとしたら、あなたはどう思いますか?
また、自分や家族が亡くなるとき、使える臓器を提供したいと思いますか?
それとも、提供したくないと思いますか?
どちらの考えも大切で、正解や不正解はありません。
大切なのは、自分の気持ちを考え、家族に伝えておくことです。
本人の意思がわからない場合、臓器を提供するかどうかは、残された家族が決めることになります。
臓器提供意思表示カードやマイナンバーカードに自分の考えを書いておくことも、その助けになります。
臓器移植は、命と向き合う大切なテーマです。
今の自分はどう考えるか?
一度考えてみてください。