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2021-03-12 10:34

【おはなし回】『落語絵本 じゅげむ』

Kon
Kon
Host
『落語絵本 じゅげむ』
出版:クレヨンハウス
落語絵本作成:川端誠

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とある家に男の子が生まれた。
その男の子にとびっきりめでたい名前を
つけたいと思ったおとうさんは
お寺の和尚さんに相談してみたところ…

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00:05
みなさん、おはようございます。
このゆるラジチェアプップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、
絵本とともに朝のほんのひと時をお届けします。
はい、今日のお話は、出版クレヨンハウス
落語絵本作成川端誠さんの【じゅげむ】をお話しします。
それでは、さっそくお話ししていきますね。
【じゅげむ】
子どもの名前といいますものは、
それぞれ親の思いが込められておりまして、
いざつけるときになりますと、
それはいろいろなことを考えるもので、
この家でも男の子が生まれまして、
お前さ、まだいい名前が思いつかないのかい?
お前だって考えてくれよ。
俺にばかり言わないで。
どうだろう、お寺の和尚さんに相談したら。
そうだ、それがいい。
てんで和尚さんに聞くことにいたしました。
お寺の和尚さんといいますと、
いろいろなことを知っておりまして、
こんにちは。
おや、これはお久しぶりで、何かご用ですかな。
実は男の子が生まれたんですが。
おお、それはおめでとうございます。
名前をつけていただきたくて、
なんとわしに名付け親になってくると、
それはうれしい。
で、どんな名前がよいですかな。
とにかくめでたい名前にしていただきたくて。
そうですな。
では、鶴は千年生きるといいますから、
鶴之助、鶴太郎というのはどうじゃな。
千年てえと、千年しか生きられないんで、
そりゃかわいそうだ。
もっと長いのはありませんか。
亀は万年といいますから、
亀之助、亀太郎というのはいかがかな。
万年でもかわいそうだ。
もっと長いのはありませんか。
そうですな。
おお、授言無というのがある。
授言無?
なんですか、けむしですか。
そうではない。
ことぶき、かぎり、なしで授言無じゃ。
へえ、それはいいですね。
ほかにないですか。
五行の擦り切れというのはどうじゃな。
擦り切れちゃったらよくないような気がしますが、
三千年に一度、天与が舞い降りて、
03:02
羽衣まで岩を擦る。
この岩が擦り切れてなくなるのが一行。
これが五つもあるのだから、
限りないのと同じじゃよ。
ふええ、すごいもんだ。
貝じゃり水魚というのはどうじゃ。
海の砂、水に住む魚の数は限りがない。
水魚松、雲来松、風来松というのもある。
いぐすりですか。
そうではない。
水の行く末、雲の行く末、風の行く末には限りがない。
はあはあ、ほかには。
くうねるところに住むところ。
人にはなくてはならぬ大切なものじゃ。
なるほどね。
むかし、やぶこうじという木は、
めでたいものじゃったそうじゃ。
まだありますか。
古い中国に、パイポという国があって、
そこのシューリンガンという王様と、
グーリンダイというお妃に、
ポンポコピーとポンポコナーという、
二人のお姫様がいて、
これが体操長生きだったそうじゃ。
ポンポコポンポコいって、おもしろそうだ。
長く久しい命と書いて、長久命。
わしなら、長く助けると書いて、
長助とでもするかな。
へえへえ。
もうこれぐらいでよかろう。
はい、どうもありがとうございました。
いろいろ出てきて、覚えきれませんから、
和尚さんに書いてもらいなして、
その中から選ぶということになりました。
ただいま。
おかえり。
どうだよ、まえさん。
いい名前をもらえたかい。
ああ、めでたい名前をどっさりもらってきた。
この中から選べって言うけど、
選びきれるもんじゃねえや。
これをみんな、この子の名前にするよ。
俺は決めたよ。
てんで、ようやく名前が決まりました。
ご近所では、お祝いに行こうにも、
子どもの名前が言えなくては仕方がありませんから、
みんなで集まって練習会がひらかれまして。
いいですか、みなさん。
それじゃあ、もう一度。
せーの。
じゅげーむ じゅげーむ
ごこうの すりきれ
かいじゃり すいぎょ
すいぎょうまつ
うんらいまつ
ふうらいまつ
くうねる ところに すむところ
やぶらこうじの やぶこうじ
ぱいぽ ぱいぽ
ぱいぽの しゅうりんがん
しゅうりんがんの ぐうりんだい
06:01
ぐうりんだいの ぽんぽこぴーの
ぽんぽこなーの
ちょうきゅうめいの ちょうすけ
さあ、今度は字を見ないでやりましょう。
てんで、まあ大変な騒ぎです。
こういうものは、大人よりも子どものほうが
ずっと早く覚えてしまうもんで。
おじちゃん、おばちゃん、
赤ちゃん見に来た。
おお、うれしいね。
さあ、さあ、あがってあがって。
ちょうど機嫌が悪く、
いくらあやしても、
泣きやまなかったところで、
子どもたちはさっそくみんなで、
ほら、ほら。
じゅげむ じゅげむ
ごこうの すりきれ
かいじゃじり すいぎょ
すいぎょうまつ
うんらいまつ
ふうらいまつ
くうねる ところに すむところ
やぶらこうじの やぶこうじ
ぱいぽ ぱいぽ
ぱいぽの しゅうりんがん
しゅうりんがんの ぐうりんだい
ぐうりんだいの ぽんぽこぴーの
ぽんぽこなーの
ちょうきゅうめいの ちょうすけ
いないいないいない
あれ?
ねてる
ほんとうに、
こだからにまさるたからは、
ありませんもんで。
めにいれても、
いたくないんだそうで。
もっとも、
ためしたひとはおりませんが。
やまのうえの おくらのうたに、
しろがねも くがねも たまも
なにせんに まされるたから
ここにしかめやも というのがありまして。
そうはいっても、
わるさをすることもありまして。
しからなければいけないときもありますが、
それでも、
あたまをなでてそだてて、
わるいにんげんになったものはいないんで。
わらいごえのするいえが、
いちばんいいようです。
このこも、
めでたいなまいのおかげでしょうか。
びょうきひとつしないでそだちまして、
いまではわんぱくざかり。
まいにちきんじょのともだちと、
あさからゆうがたまで、
そとであそんでおりました。
そんなあるひのこと、
きんぼうと ちゃんばらごっこをやっていて、
けんかになりまして、
きんぼうになぐられて、
たんこぼをこしらえたんであります。
このようすをみていたきんじょのおかみさんに、
たいへんだよ、たいへん!
と、いえにとびこんできまして、
おかあさんにけんかのようすをしらせたんですが、
なにしろなまえがながいものですから、
なかなかすぐにはぜんぶせつめいできません。
こんなときは、
ちじめて、
じゅげむちゃん!
でもいいようなものですが、
そこはらくごですから、
はなからしまいまで、
ちゃんとくりかえさなければいけないことになっております。
ええ、なんだって?
おかあさんはようやくびっくりしまして、
こんどはおとうさんにけんかのことをはなしたんでありますが、
09:02
これまたすぐにはぜんぶせつめいできません。
こんなときは、
きいているほうもじれったいでしょうが、
そこはらくごですから、
きくほうもちゃんときいてくれることになっております。
なに?
と、おとうさんもようやくびっくりしまして、
それで、
じゅげむ、じゅげむ、
ごこうのすりきれ、
かいじゃりすいぎょう、
すいぎょうまつ、
うんらいまつ、
ふうらいまつ、
くうねるところにすむところ、
やぶらこうじのやぶこうじ、
ぱいぽ、ぱいぽ、
ぱいぽのしゅうりんがん、
しゅうりんがんのぐうりんだい、
ぐうりんだいの、
ぽんぽこぴーのぽんぽこなーの、
ちょうきゅうめいの、
ちょうすけときんぼうはどこにいるんだ?
むこうのあきちだよ。
よーし、きんぼうのやろう、とっちめてやる。
てんで、あきちへすっとんでいきました。
ところがついてみると、
ふたりはとうになかなおり、
たんこぶもひっこんでおりました。
おしまい。
いかがでしたでしょうか。
らくごえほん、なかなかよむのもむずかしかったです。
もうすこしうまくよめるようになりたいなと思いました。
こうやってね、むかしのこてんをえほんにしながら
よみきかせをするとまたおもしろいと思いますので、
ぜひおためしください。
それでは、きょうもおききくださりありがとうございました。
ほんでした。ではまた。
10:34

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