体の調律とその重要性
こんにちは、健康塾ホリスティック・ヘルス・ラボ、ナビゲーターの岡田です。
今日は、からだは時計ではなく楽器だった、というテーマで話をしていきます。
私たちの暮らしは、常に時間によって区切られています。
朝何時に起きるか、昼休みは何時からか、夜は何時までに仕事を終えるか、生活のほとんどは時計の針に合わせて動いています。
現代社会はまさに、時間をどう使うかが最優先の価値観になってきます。
しかし、私たちの体は本来、時計のように正確に刻むものではありません。
リズムはあっても、それは均一なメトロノームではなく、揺らぎや変化に富んだもの。
だからこそ、からだは時計よりも楽器に近い存在だと言えるのです。
例えば、ピアノの演奏を思い浮かべてみてください。
同じ曲を弾いたとしても、演奏者が変われば、速さも音の強弱も違います。
微妙なテンポの揺らぎや、音と音の間の間の取り方によって、全く印象が変わってくるのです。
だから、からだのリズムも同じです。
毎日、ぴったり同じリズムを刻むことはできません。
日によって睡眠の質が違ったり、食欲の運が変わったり、気分の波があります。
それは不調ではなく、自然な揺らぎなのです。
しかし、私たちはつい、毎日同じであることを正しいと思い込んでいます。
昨日は7時間寝れたのに、今日は6時間しか眠れなかった。
昨日は元気に歩けたのに、今日は疲れやすい。
この差を失敗や不十分と捉えてしまうと、心身はますます緊張してしまいます。
でも、実際は、からだは楽器のように、その日その日で調律の状態が変わるだけなのです。
ここで大事なのは、調律という視点です。
楽器は放っておけば音が狂います。
バイオリンもピアノもこまめに音合わせをしなければ、本来の響きを出すことができません。
私たちの体も同じ、毎日整えるための調律が必要なのです。
では、その調律とは具体的に何でしょうか。
私は大きく分けて3つあると考えています。
1つ目は呼吸です。
呼吸は音楽で言うところのリズムセクション。
呼吸が浅くなると心拍も浅く早くなります。
全体がせわしない演奏になります。
深くゆっくりした呼吸は体全体を落ち着かせ、安定したリズムを刻む助けとなります。
1日の中で意識的に数回深呼吸するだけでも、調律の精度は変わってきます。
2つ目は休用です。
楽器も演奏を続ければ弦が緩み、鍵盤が狂っていきます。
だから演奏と演奏の間には休息が必要です。
人間の体も同じ、ただ長時間眠るだけでなく、
昼間に少し目を閉じたり、仕事の合間にストレッチをしたり、小さな休用を重ねることが大切です。
休用とは単に止まることではなく、回復のための沈黙、音楽における休符のようなものです。
3つ目は表現です。
音楽はただ正しく音を並べれば美しいとは限りません。
演奏者の感情や表現がこもって初めて人の心に響きます。
体もまた、ただ健康のために何々をするという義務感だけでは整いません。
体を動かすときに気持ちいいと感じる、食べるときに美味しいと思う、その感覚こそが本来の調律を進めてくれるのです。
こうして考えると、私たちの暮らしそのものが一つの音楽であり、体はそれを奏でる楽器だと言えるでしょう。
日常の体の楽器調律法
時に音が狂う日もあるし、うまく演奏できない日もあります。
でもそれは失敗ではなく変化、その時にしか出せない音色なんです。
ここで少し日常でできる体の楽器調律法を挙げてみましょう。
1.朝の一呼吸で調律を始める。
目が覚めたらまず大きく息を吸い込んでゆっくり吐く。これで今日の演奏がスタートします。
2.昼は小休止を忘れない。
食後に5分だけ目を閉じる。
軽く背伸びをする。
これは音楽における小節の切れ目のようなものです。
3.夜は静かな調べで終える。
寝る前にスマホを置いて部屋を暗くし、静けさを味わう。
これは1日の最後の余韻を整える大切な調律です。
このように体を時計と見るのではなく楽器と見ると、日々の波や揺らぎを肯定的に受け止めることができます。
時間に追われ、毎日を均一に刻むことに疲れた時、今日はどんな音色を出しているんだろうと考えてみるのです。
4.自分の体調や気分を音として聞く。
そうすれば、たとえ調子が悪い日でも、今日は静かな曲の日なんだと受け止めることができます。
最後に一つ、楽器は続奏もできますが、やはり合奏の中で最も美しく輝きます。
人も同じで、自分一人だけでリズムを刻むよりも、家族や仲間、自然や社会と一緒に音を重ねることで、より豊かなハーモニーを奏でられるのです。
あなたの体という楽器は世界に一つしかありません。
だからこそ、その響きを大切にし、調律を重ねながら、人生という大きなオーケストラの一員として音を奏でてみてください。
本日もご視聴ありがとうございました。チャンネル登録といいねをどうぞよろしくお願いいたします。
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あなたの体が今日も美しい音色を奏で、人生の舞台を豊かに彩ってくれますように。
ナビゲーター岡田でした。