#107 「30周年でケリをつける」 誰にも見えない仕事【挑戦舞台裏⑤】
2026-08-17 12:21

#107 「30周年でケリをつける」 誰にも見えない仕事【挑戦舞台裏⑤】

<要約>
商標の仕事は、「何も問題を起こさない」のが基本。
でも、「丸鶏がらスープ」30周年では、知財部・事業部・経営が一致団結しました。
「30周年でケリをつける。」
誰にも見えないけれど、ブランドを何十年も支えている。
そんな縁の下の仕事のお話です。

春本みこさんとのコラボライブの予定
8月19日(水) 12時~
みこさんのチャンネル
https://stand.fm/channels/5fe707121f63b1cf6809a98c

<タイムスタンプ>
誰にも見えない「商標」の仕事
「何も起こさない」のが仕事
商標にならない名前を商標に?「あずきバー」
「丸鶏ガラスープ」は「30年でケリをつける」
カッコよくない仕事が、カッコいい

#商標
#ブランド
#知的財産
#縁の下の力持ち
#丸鶏がらスープ
#味の素
#挑戦舞台裏
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00:06
おはようございます。勝沼です。 今日のテーマは、「30周年でケリをつける 誰にも見えない仕事 挑戦舞台裏⑤」ということで、お話ししていきたいと思います。
えーとですね、私が出版する著書、味の素の最強ブランディング、ファンをつかんで離さない知財戦略の挑戦舞台裏を、毎週月曜日はお届けしています。
企業の中で裏方をしている商標の仕事、これどんなことしてると思いますか? ブランドの名前を商標登録する、偽物を排除する、そのあたりなんとなくこういう地道な仕事をしてるだろうなって思いますよね。
今日はその地道だけど外からは見えない活躍の場のお話をしていきたいと思います。 このラジオは不器用だった僕が失敗を重ねながら少しずつ信頼されてきた
その過程をお話ししているラジオです。 内容に入っていきたいと思います。まずですね、ブランド、ブランディングの本ですのでブランドがテーマです。
ブランドって守られるのにどんなことをしているでしょうか? それは商標権ということで権利を登録しているんです。
もしですね、商標登録、これ特許証に登録するんですけれども、 登録していなかったら他の人が同じ名前のブランドとして使えてしまうんです。
例えばトヨタ以外の自動車会社がプリウスっていう名前を売り出すことができたり、 無名のメーカーがルイビトンっていうバッグを売り出したりできてしまいます。
そうなったら、ブランドを作ってきた会社にとっては大打撃です。 なのでそうならないようにブランドの名前を守る。これが商標権なんです。
本人はですね、本人こんなこと興味持ってくれる人がいるのかどうか、 もうその専門の人しか興味持たないかもしれないんですが、商標権の取り方とか
権利を維持するのにいくらのお金がかかるか、なんてお話も書いています。 商標の仕事ですね。
僕がいた知的財産部では商標担当者の人たちが活躍していました。 どんな仕事をしているでしょうか。
そう、さっきお話ししたように商標を権利として登録すること。 ちゃんと忘れずに、これ一定の期間で更新しないといけないので、ちゃんと忘れずに更新してお金を払うこと。
こういった基本的な仕事、これはものすごく大事です。 で実際にですね、これ1回海外のグループ会社なんですが、この更新を忘れ、一番大事な商標の更新を忘れちゃったことがあるんですね。
なので一時的に無権利で使ってたと、あの一番大事なブランドですね。 そんな事件もありました。
で僕の部下がですね、これはもう自分の会社の責任ではないんですけれども、部下が気づいて、 あの会社の商標を取り忘れてるっていうのに気づいて、何とかこれ他社に奪われちゃうんですね。
03:11
権利化してないと。なので何とか他社に奪われずに済んだ。 そんなような事件もありました。
で、いずれもですね、こういう商標を取る。 他社に取られないように守る。もう成功しても成功するのが当然の仕事なので、誰も気づきません。
何にも問題がないこと。これが知的財産部の仕事なんです。 そう、もう全然違う仕事もどんどん出てきているんですが、知的財産の仕事って基本は何かを起こす。
ではなくて何も起こさない。これが基本の仕事になります。 で、これからがその活躍の話なんですけれども。
ところでですね、商標。これ何でも商標になるか、どんな言葉でも商標になるかっていうと、そんなことありません。
商標にならない名前、こういうのがあるのご存知でしょうか。 例えばですね、アップル。
これはコンピューターの商標ですね。ブランドです。 誰でもが知っているブランドです。ところがですね、じゃあこのアップルっていう商標をリンゴとかリンゴジュースとして取っちゃえ!
そしたらもう他の誰もアップルって使えなくなっちゃう。 っていうことができるでしょうか。それは無理なんです。
コンピューターだからアップルっていう名前が権利になります。 ところがリンゴジュースにアップルって名前を誰かが独占しちゃったら大変、大変なことじゃないですか。みんなが困ります。
だからそういう基本的にみんなが使えるはずの名前、これには特許庁は商標権を与えません。
ところがですね、ところがなんです。長く使い続けて、もうこの名前といえばあの人の商標だよねってみんなが思うようになった。
そうした時はですね、もう事態が急変するんです。 権利取れちゃうんです。一例をあげますね。
イムラヤのアイスのあずきバーって知ってますか? あのあずきが、あずきのアイスクリームでバーがついてるやつです。
これ、あずきもバーも普通の名前なんです。 これ商標権与えちゃいけないんです、本来は。
ところがですね、イムラヤさん50年間ずっと使い続けてきたんです。
で、もうあずきバーって言ったらイムラヤのアレだよね、になったんです、社会が。
すごい頑張りましたよね、イムラヤさん。その結果特許庁も分かった。これはもう他の人があずきバーって突然使い続けたら、
ブランドあずきバーという名前を育ててきたイムラヤさんには失礼だ、ということで特許庁は権利を与えました。
50年ですよ、50年。
06:01
で、ここで味の素の話に移ります。味の素の商品にですね、丸鶏ガラスープってあるのご存知でしょうか?
そう、丸鶏のガラのスープ。そのまんまです、名前は。名前はそのまんまなんで、こんな普通の名称には商標権与えられません。
何度か特許庁に、これもう頑張って使い続けてきたから権利くれって言ったんですが、毎回拒絶されてきました。
ただですね、イムラヤの50年には及ばないけれども、30年間、丸鶏ガラスープといえば味の素ってずっとリーダーとして牽引してきたんですよって主張して、
なんとか商標にしたい、こう思ったんですね。
ただ50年でやっと商標が取れたのに対して30年です。まだガキンチュじゃねえかって思われかねない。
そこで知的財産部は考えました。よし、30周年記念行事にしよう、そういうアイディアを出して声を上げたんです。
一致団結してやろうぜ、おーって言ったところ、経営も、よし、じゃあ金出してやる。
大事なのは金だったりするんですが、ちゃんと調査しなきゃいけないので金いるんです。
よし、経営も協力する、こうなったんですね。
知的財産部は追加でこう言いました。30周年で霧をつけるぞ、決意です。
本当に50年ぐらい頑張らなきゃいけないかもしれないの、俺たちやるぞ、っていう迫力です。
この知的財産部の迫力に事業部も経営も、よし、やったるぜ、ってなったんですね。
人とか組織って、団結した時の力はものすごいんです。
そこまでの資料を集めたかっていうぐらいの分厚い資料、これ消費者の調査もそうだし、
味の素がどれだけ広告に力をかけてきたか、そういった資料、データをこれでもか、とそらえたんですね。
特許庁もそのデータを冷静に判断して、そうか、ここまで頑張ったから、
まるどりがらスープがこんなに知られるんだ、っていうことになって、
結果、まるどりがらスープのロゴに商標登録が認められたんです。
30周年記念になりました。
そう、さっきですね、何も起こさない、これが知的財産部の仕事の基本だって言いましたよね。
縁の下の力持ちっていうのはこういう仕事をやります。
ところが、我ら商標チームのメンバーは何をやったか、起こしたんです。
新しいストーリー、まるどりがらスープという、本来は商標にならない、権利にならない権利を取った新しいストーリーを作り上げました。
ということ、これ本に書いてあるので、ちょっと舞台裏よりは蔵出しだったかなって思うんですが、
許してください、若干蔵出しの話をしちゃいました。
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こういうですね、例えば商標で、今まで商標に権利にならなかったものを権利にしましたって言ったからといって、
まるどりがらスープの売り上げが明日から急に伸びる、そんな簡単なものではないです。
今まで商標にならなかったものを商標にしたぜっていうことで知的財産部が表彰されるか、されません、されません。
さらにお客様目線、大事ですよね。お客様が、今日から商標になったぞってお客様が言ってくれるか、言ってくれません。
ただですね、まるどりがらスープは30年、本出しは55年、クノールは60年、ずっと長く使い続けてきています。
こういうですね、ブランドを使い続ける、この裏には誰かが支えているんです。
失わないように、使い続けられるようにっていう仕事が実現に存在しています。
何も起こさない、これが仕事の基本、知的財産の仕事の基本です。
ただ、アクティブに動いて変化を起こす、こういうこともだんだんやれるようになってきました。
ただ、それをやれたからといって、外から知的財産部すごくなったぞ、とはなかなか思われません。
表彰されることもないですし、賞賛されることもなかなかない。
もし、賞賛される人たち、キラキラ輝いている人たちが、かっこいい仕事だっていうふうに思うのであれば、商標の仕事は決してかっこいいものではないかもしれません。
ただ、縁の下の力持ちがいるから、何十年も続けてこられる。
そういうふうに思うと、かっこよくない、一見かっこよくない仕事、裏方の仕事って、実はかっこよく見えてきませんか?
ということで、もうこの本、私が書いた本のストーリーのバックグラウンドには、この裏方の人たちこそかっこいい、そんなことを書いています。
もうこれ、蔵出しですね、ほとんど。許してください。
今日はそんな話をさせていただきました。
そして、8月17日、月曜日、これから、もう今すぐ家を出て、お客様相談センターのリーダーに見本の原稿、失礼しました、見本の出来上がった本を持って挨拶に行く予定です。
ということで、出版目前の本の紹介をさせていただきました。
あ、一つお知らせを挟みます。
8月19日、来週、あ、今週ですね。
今週水曜日、お昼12時から、勝沼と春本美子さんのライブを予定しています。
出版直前のライブなので、きっと出版の話中心になると思いますが、何の話をするかまだ決めていません。
もう行き当たりばったりになると思います。
よかったら、8月19日、水曜日、12時に、春本美子さんの方のラジオでライブする予定です。
12:03
よかったら来てください。よろしくお願いします。
最後まで聞いてくれてありがとうございます。
それでは、いい1週間を送ってください。
また会いましょう。
Nos vemos。失礼します。
12:21

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