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  2. ポッドキャストと広告②
2024-05-16 10:07

ポッドキャストと広告②

サマリー

ポッドキャストの広告は他のメディアと違い、独占されていないため、多くの番組が異なるプラットフォームで聴取できます。しかし、ポッドキャストの広告はホストリード型が優れており、一定の知名度を獲得しなければマネタイズには至らないという課題があります。

ポッドキャストのプラットフォーム
さて、ポッドキャストの広告です。
ポッドキャストが今まで上げてきた他のメディア、プラットフォームと違うのは、独占されていないことですね。
動画のプラットフォームも色々ありますよ。
YouTube以外にも日本でいうと、ニコニコ動画とか、中国にはビリビリっていうのもありますけど、
韓国のパンドラとか、デイリーモーションはフランスかな。
あるんですけど、圧倒的にYouTube強いですよね。
Instagramはメタだし、TwitterはXですね。
TikTokはバイトダンスっていう具合で、一社が独占してるわけですよ。
ところが、ポッドキャストは開かれたプラットフォームなので、主だったところで言うと、
SpotifyとかAmazon MusicとかApple PodcastsとかYouTube Musicとかありますけれども、
いずれにしても、それはどういうアプリ、どういうプラットフォームでも配信は可能である。
ポッドキャストの仕組み自体はRSSって言って、要するにインターネット上に
ポッドキャストを配信しましたよっていう情報を乗っけるわけですよね。
そうすると、それをアプリが勝手に拾ってって、はいわかりましたって言って、
リスナーさんに聞きやすい形で配信をすると。
倍速で配信できたりとか、あるいは逆に遅くしたりとかもできるわけですが、
最近は文字起こし機能が付いたアプリなんかもありますけれども、
別にどこかが独占しているものではないわけですよ。
だから、多くの番組がAppleでも聞ければSpotifyでも聞けて、
Amazonでも聞けますねっていう形になってますね。
さあ、ここだ。
広告の主体とホストリード型
そうすると、YouTubeみたいに広告を売る人がいなくなるんですよ。
Googleなんかのアルファベットか、Googleって言いますね。
YouTubeの場合はGoogleが売ってるわけじゃないですか。
そういう、例えばInstagramだったらメタが広告を売るわけですよ。
GAFAって言いますけれども、Googleもメタも基本的にはですね、
広告代理店としての業務、業績っていうのが大きい。
Googleの広告収入が占める割合、収入に占める広告収入の割合っていうのは
だいたい8から9割だって言われますもんね。
広告会社なんですよね、Googleって。
それはなんで広告会社かっていうと、強いメディアがあってそれを売ってるからですね。
Googleの場合はもちろん検索エンジンとして出す広告もありますけれども。
ということはですね、逆に言うとポッドキャストって売る人が明確にならないわけですよね。
みんなのものだから、そこは広告が入らないわけですよ。
広告を売る人がいないから。
勝手に入るものでないんで、広告って売る人がいて、買う人がいて、
買う人って要するに出したいです、広告を出したいですっていう人がいて、
それを集めてくる人がいないと発生しないので。
今までそういうことはあんまりなかったんですが、
そこに私がやりますって言って手を挙げてるのがSpotifyで、
アメリカなんかでは実際にすでにそういうことが行われてるわけですよ。
YouTubeみたいなものですよね。
Spotifyで聞いてる人にはその広告が配信されて、
それがクリエイターに収入として還元されると。
ちなみにSpotifyもYouTubeも一緒ですけど、
お金払うと広告が流れなくなるんですが。
今Spotifyがアメリカでどういう問題を起こしているかというと、
広告の質が低いってことなんですよ、やっぱり。
YouTubeと一緒であんまり良い広告が入らないんですよね。
考えてみればそれはそうだろうと思うんで。
つまりたくさんの人がみんな表現ができるというのは、
逆に言うと広告もあんまり価値の高いものが入らないわけですよ、自然と。
ラジオのCMと比較するのは難しいなって感じもありますけれども、
ラジオの場合なんかは広告が入るっていうのはイコールですね、
それを売っている人がいるわけで、
電通とか行動みたいなところが売るわけなんですけれども、
この番組だから出したいなっていう、そういうことで入る。
もちろんポッドキャストにもそういう番組もなくはないでしょうけど、
基本的にはそうじゃなくて、スポーツ界のポッドキャスト全体に広告を出していくわけじゃないですか。
どこで流れるかもよくわかんないみたいなことになってくると、
あんまりそんな単価の高い広告が入らないですよね。
そうすると全体のクオリティが下がる。
YouTubeも動画を邪魔するものとしてCM広告があって、
みんなあれをやむを得ず見てるじゃないですか。
だからプレミアムみたいなのが入ると、1ヶ月数百円払うと広告が流れない。
みんなそうしたいからですね。
そこにはお金が発生するっていうふうにGoogleは見て、
そこでお金を実際に取って収益にしているわけですね。
だけど1円も払いたくないっていう人もたくさんいるから、
その人たちがCMを見ることによって広告収入も上がっているっていうことですね。
ポッドキャストも同じじゃないですか。
結局広告を聞きたくなければスポーツ界にお金を払えばどうぞって話になると、
広告は厄介者だしのけ者だし悪ですよね。
ポッドキャストのマネタイズの課題
だけどテレビ時代の広告はそうじゃなかったですよね。
広告が流行る、CMが流行るなっていうのはもう迷宮に居たまがないわけで、
表現いいなとかですね、むしろCMを作りたいなみたいな人も生まれるぐらいに
魅力的なものだったわけですよね。
そういうガーファ型の広告の価値が下がる方向でいいんだろうかっていうことです。
ポッドキャストの場合も質素の高い方向性の広告っていうのもあって、
これは典型的にはホストリードって言いますけれども、
企業がそのポッドキャストを見込んでですね、
そのポッドキャスターさんだからこそできるようなCMを作ってもらうっていうやり方ですね。
これは私の勤務先も他のポッドキャスターさんにやってもらっているところではありますけれども、
やっぱそういうのは普段から番組を聞いているリスナーさんにとっては、
面白いなとか、これはちょっと聞いてみたいな、
要するに邪魔者ではないんですよね。
私の好きなコヘイさん、ホネストさんがこんな風に宣伝をしてくれるんだったら、
私も聞いてみようかなって思うみたいなことっていうのが起きると考えられるじゃないですか。
これがホストリードの強みなんですよ。
僕もそこにはすごい可能性を感じているので、
ポッドキャストの広告、CMというのは基本的にはホストリード型がいいなと思っているんですね。
ただそうすると本当に知られていないポッドキャストには何のCMも入らないということになる。
つまりポッドキャストとして一定の知名度を獲得することができないとマネタイズには至らない。
そうすると結構モチベーションがなくなっていく人もいるんだろうなと思うんですよ。
YouTubeの場合はもっと人口に感謝している、見ている人が多いので、一定マネタイズの引きが低いっていうのかな。
なんせたくさんの人がやってるんでね。
そういう意味では本当に一部に入っていかなきゃいけない。
YouTubeでマネタイズできる人の割合も数パーセント?一桁だって言いますもんね。
狭きもんではあるんですけど、それはたくさん分母がでかいからですよね。
ポッドキャストも分母はまあまあでかいんだけど、多分YouTubeほどではないんだけど、
いい広告、ホストリードの広告を頼もうと思うような人っていうのはそれなりの再生回数のある人ってことになってくるんで、
極めて限られてきちゃいますよね。
大人るさんがね、日本だとそういう広告、ホストリード配信なんかのリードをしてますけれども、
あそこで登録をしているポッドキャストってどうだろう、いくつなんだろう、100はないですもんね。
数十ってどこじゃないですか。
堂々作用に難しいわけですね。
なんで、ただその、拙速にマネタイズを進めればいいかって言うと、僕はそうは思わないので、
ポッドキャストにはポッドキャストに適したみんなに嫌われないCM広告っていうものの形があるはずで、
そこをないがしろにされるのは困るなあ。
なんかポッドキャスト全体の良さが損なわれるなあって思うんですよ。
実際もう広告が嫌で動画を見ないっていう人もいるはずで、
そういう嫌われるメディアになっちゃったり、広告もメッセージだし広告もコンテンツなんで、
嫌われる広告になっちゃうのって、僕はつらいなあと思ってるんですよね。
なんでもかんでもマネタイズに繋げればいいとは全然思ってませんね。
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