働き方改革の背景
働き方改革ってね、基本的にはとても良いことだと思ってるんですよ。言うて私しかし本当にね、いろいろ言っても、会社って言ったら新聞社しかもね、一社でしか働いたことないですからね。
他の会社がどんなものかってアルバイトとかの範囲、見たり聞いたりした範囲でしか知らないんで、あれなんですけどね。
ただ本当に共通してるんだなぁと思うことは、人と話したりしてると思うところはありまして、例えばね、夜の残業ね。
もともとサービス残業っていう言葉があるぐらいで、日本においては残業って、残業手がつかないにも関わらずですね、するみたいな、普通に行われてきたっていうのは事実あると思うんですよ。
新聞記者の世界って言うと、例えば本当にバカバカしいなと思いますけれども、会社ね。会社に上がってくるって言い方をするんですけど、だいたい新聞記者の働き方って営業職っぽいところがあって、日中は会社にいることはあんまないんですよね。
当番で誰か一人いなきゃいけないみたいなことはあったりなかったりするので、そういう時は会社にいなきゃいけないんですけど、基本的にはですね、取材先にいるんですよね。
で、その取材先ってですね、1日の働いてる時間のうち全部の時間取材できるわけではありませんから、相手の都合も当然ありますからね。
だからそれは取材していない時間も当然あるわけですよ。で、何してるのかっていうと、別に何もしてないことも多くあるんですね。
いや、そりゃそんなもんですよね。
結構これ、例えばテレビと新聞とかの違いとかって、テレビなんかは1日のスケジュールがあらかじめ前日に決まってるっていうことが多いそうです。
例えば10時からどこそこ会見に出て、13時からはどこそこでイベントの取材をして、15時には会社に上がってきて、夕方のニュース用の映像をまとめてみたいなのが決まってたりするんですけど、
テレビって記者は一人で動くってことはほぼないですから、そういう人もいますけど、基本的にはニュースになるものって必ず映像が必要なので、カメラクルーと一緒に動くんですよね。
だから最低でもカメラの人が一人はいますし、普通そうアシスタントついてますもんね。
それに音声の人がいたりなんだりっていうこともありますから、結構車でみんなで移動したりっていうことをしている。
新聞記者って本当に一人なんですよね。どこ行っても全部一人でやるので、そんな複数で行動することが珍しいですから。
そういうことで言うと、別に自分の仕事がないときに拘束されるっていうこともあまりないので、そんなことをやられてたらたまたまそうじゃなくて、
例えば事件の担当してる時とか昼間よりも関係ないですけどね、事件が起きればね。それぐらい自由にさせてよっていう。裁量で働くっていうようなのが結構根付いてるんですよね。
そうやって会社に上がってくるっていうふうに言いますけれども、仕事が大体取材が終わったら、夜の取材とかもあるんだよな。本当にいろいろですけれども。
会社に上がってくるとかあるんですけれども、みんなが会社に上がってくるまで下っ端はなかなか帰れないとか。
これは逆もあってね、下っ端がみんな帰ってくるまで上司は帰れないとかね。くだらないなと思いますけれども、帰りたいとき帰ればいいんですよね。
あとは、何か事件がありました。現場に記者が行きますと。現場の記者が、例えば火事の発生から何時間経ちましたとか、大きな事件の発生から何時間経ちました。
もうちょっとあんまり動きなさそうですねってなったら、上司のキャップとかデスクとかの指示を仰いで、ちょっとそろそろ動きないんで上がってもいいですか。
上がっていくわけなんですけれども、自分の判断で勝手に上がるっていうことは基本的にしないですね。
それはしないほうがいいと思いますけど、何か他の動きがあるかもしれないっていうのを会社の方で掴んでいる。
例えば警察署に詰めている記者とか警察本部とかに詰めている記者からそういう情報が上がってきて、これから現場でちょっと動きありそうだからみたいなことがあるみたいなことが分かっている場合もありますからね。
会社で分かっていることもありますから、そこは連絡を必ずした方がいいっていうのはその通りなんですが、昔はね、
まだ確かに残っているのかみたいな感じで、何々社がいますねって言ったら、前々そいつがいるまではそこにいるみたいな感じで、
いやでもどう考えても動きないんですけどっていう。
でもまだライブ会社がいるから、うちが一番遅く上がるんだみたいなこと言われるんですよ。
だいたい読売新聞が一番最後まで残っているんですよね。
本当にね、大変な気合のある人が多い会社なんで、そうなんですよ。
みんな多分新聞社の方は納得していただけるんじゃないかなという気がしますけれども、
比較的やっぱり毎日3K、日経、共同時事、地元紙とかは、そこまで社によってというか、結構俗人的なキャップとかデスクによっても全然違うんですけど、
そこまで粘らない、引っ張らない、人数が少ないからなんですよね。
取材の実態
最近は朝日新聞もだいぶ人数が減ってきましたからね、そういうことも言わなくなりましたけれども、
読売新聞と朝日新聞というのは結構そういう、人数とかそういう粘りみたいなのも競うみたいなのがありまして、
あとNHKなんですよね。
だからここ3社、特に朝日新聞の場合は読売新聞と張り合うみたいなのはあったと思いますけれども、
だからそういう時どうするかというと、現場の記者同士で談合するっていうのはありましたよね。
だって向こうも張ってる読売新聞の記者とか同期、例えば1年目だったりするわけですよ。
普段は何もなきゃ、年の功労も一緒ですしね、飲んだりしてるんで、そういう人たちと、
ああ、鈴木くん。
いや、終わってさ、今さ、最後の一人になるまで帰るなって言われてるんだけどさ、
ちょっと口笑わせようぜっつって。
今、ヨメリいなくなったんで。
でも、ヨメリと鈴木くんはですね、今朝日上がりましたね。
じゃあいい、みたいなのをお互いで演出するみたいなね、ことをやったりする。
くだらないっすよね、本当にね。
何かあったらもう一回行けばいいじゃん。
どうしてもその瞬間を見なきゃいけないこととかってないんですよ。
だって、犯罪があったとしたら、その犯行の瞬間を見られてるわけじゃないんだから。
それ以外の瞬間なんて、大体同じような警察官が来るとか来ないとかってだけだし、
それもあってですね、要は情報が取れてないと現場に人を張り付けるってことになるんですよね。
例えば、これぐらいの時間にガサが入るとかってのが分かってれば、その時間に行けばいいわけなんでね。
そういうことができないと、そこに人を張らせるっていうことになるんで、
できない上司のせいで部下がそこにいなきゃいけないみたいなことがあったわけですけれども、
さすがにそういうことはなくなったと聞いてます。
というのもですね、やっぱり働き方でそんな風に労働時間を伸ばすということがですね、
上司にとって非常にマイナス評価になるからですね。
本当的面にそうなりまして、どうですかね、この5年ぐらいってガラガラとコロナ以降特に変わりましたけれども。
そうなんですよ。結局、てめえの評価が下がるとなったらですね、上司も部下を変えらせるんでですね。
本当にくだらない自分の頭で考えていないっていうことの小差だなというふうに思いますけれども。
それを働き方改革で変わったわけですが、すごいいいですよね。
自分の無駄な時間、私本当それ嫌いですよね。意味のない拘束時間っていうのがね。
意味のある拘束時間は全然困るんですよ。
例えば捜査2課の事件、汚職事件とかね。
拘束時間の意味
政治家が金銭を事例してみましたみたいなのを捜査するかっていうと、
警察が例えば午前10時とかに入って家宅捜索をして出てくるのはもう深夜みたいなこともあるわけですよ。
そうなったらしょうがないから付き合いますよね。出てくるまで段ボール箱何箱持って出たとかわからないし。
時間のかかり方とかによっても事件の何がしかの指標になる複雑なこともありますからね。
だけど何の意味もない。例えば強盗事件が起きた現場に何分張り込んでいるのか関係ないんですよ。
何時間張り込んでいるのかね。そういう指示を出す人っていうのは基本事件がわかってないんですよね。
自分でその取材してわかりましたけど、例えば丸1日後とかに行くことには意味があるんですよ。
事件発生から丸1日後にはですね、そのあたりを普段通っている人がどういう人。
だいたい人って通勤とか通学と同じ時間に同じ場所を通る人っているんですよね。
そういう人に話を聞くっていうのは、警察もやるんですけど。
それは意味があるんですよ。だけど同じ場所にそのままその日の夜までいるっていうのは何の意味もないですからね。
本当にね。っていうような働き方改革は大変結構だなと思っておりました。