1. 研究者がそばにいるくらし
  2. #936【選挙と感情 part 1】怒..
#936【選挙と感情 part 1】怒りを利用したメッセージで投票率が上がる?
2026-03-25 16:28

#936【選挙と感情 part 1】怒りを利用したメッセージで投票率が上がる?

spotify apple_podcasts

【本日の論文】
Huber, G. A., Gerber, A. S., Fang, A. H., & Cho, J. J. (2025). Field experiments invoking gloating villains to increase voter participation: Anger, anticipated emotions, and voting turnout. British Journal of Political Science, 55, 1–22. https://doi.org/10.1017/S0007123425000298

【今後のイベント情報】
4月6日(月) あいまい会議 vol.2
https://aimaikaigi2.peatix.com/

4月15日(水) 【京都のタネ vol.12】「いけばなの美」を紐解く —学問と実践の対話—
https://fabcafe.com/jp/events/kyoto/260415_SiK12

4月16日(木) あいまい会議 vol.3
https://aimaikaigi3.peatix.com/

【「こころとくらしの処方箋」お悩み投稿フォーム】
https://forms.gle/SJA2jVWvn8H75muF9

【他の音声配信プラットフォーム】
Voicy: https://voicy.jp/channel/4088
Spotify: https://open.spotify.com/show/5lv0bsVek4GStAp6rk3tqR?si=5M5VGZNPR4OAUkP5RtUJRA
Youtube: https://www.youtube.com/playlist?list=PLwNCzUvQbey7eV271PaZUszCHbwKVflVZ

【研究サポーター募集中!】
https://academist-cf.com/fanclubs/358

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:00
おはようございます。研究者がそばにいるくらし、ドイツ在住心理学者のじんぺーです。 この番組では心理学の研究のお話とか、研究者の
裏側のお話とかをしています。
すみません、後から追加で撮っている間に入れてるんですけど、昨日
東谷先生との対談を 今日流すという風に言ってたんですけど、すみませんちょっと
諸々の事情があって、もう少し先に流したいと思います。来週とかになると思います。 今日は別の企画で
放送を楽しんでいただければと思います。 東谷先生との話を聞きたいという方は、すみませんもう少しお待ちください。
今日は久しぶりにお便りにお答えしていきたいと思います。 心と暮らしの処方箋という企画を
やっています。年初ぐらいからですかね、やっています。 概要欄の方にGoogleフォームがありまして、そちらに答えていただくと
お便りを送っていただくと、それに答える放送を数回にわたってしていきたいという風に思っています。
誰でも気軽に書けると思いますので、ぜひ書いてみてください。 こういうこと最近悩んでるなぁとか
不安だなぁとか、そういうことで大丈夫です。どんな支えのことでも大丈夫です。 今日はちょっとね、もう時間経ってしまったんですけど、2月ぐらいにいただいていた
お便りをね、読んでそれに対する心理学の研究とかを紹介してみたいと思います。 政治の話ですね。
ちょっとね、時期を言い知ってしまって、本当はその週にやりたいなと思いながらもうできなかったので、もうできなかったんだったらもういつになってもいいやという感じで遅くなってしまったんですけど、
選挙が行われていましたね。 2月か、まだ1ヶ月、2ヶ月ぐらいも経ちそうなところかな。2月前半だったと思うんですけど、
それのあたりにいただいていたお便りになります。
いただいた方は名前が、 書いてるの、試験者ってなんだっけ。
なるみーさんですね。
お便りを読みます。今日本では衆議院選挙が行われています。 これをね、読んでいるときでも行われていましたという過去形です。
選挙戦では、有権者の感情を動かす戦略が強くなると思います。 感情が動くということは悪ではないと思いますが、政治は怒りのエネルギーが強くなり、ネガティブな印象や逆に距離を取るために無関心になっていく傾向があるのではないかと懸念します。
選挙を見る国民への処方箋と、選挙に挑む政治家への処方箋をお願いします。というお便りです。
03:03
なるみさんありがとうございます。
いろんな観点からお話ができそうなお便りだなと思いますので、これについて今日は、
怒りというか、怒りだけじゃないんだけど、感情を動かすために使われたある戦略について、
とても大規模な、心理学というよりも社会学に近いような規模の数十万人というレベルでデータを取った、
取ってもないのか、統計を使っているのかな、社会的な情報がいろんなところにあると思うんですけど、
投票率とかね、そういったものを使ったような研究になっていて、結構面白いなと思ったので、一緒に勉強していただければ嬉しいです。
なるみさんのお便りのところで、感情が動くということは悪ではないと思いますがってあるので、
今日はね、結構その悪じゃない方の話をしてみたいと思っています。
悪じゃないところもあるんですね。なんかね、怒りのパワーを高めたりとか、ちょっと嫌な感じはする。
平和にね、いきたいなというふうに個人的に思うんですけど、うまく使えばいい側面もあるよというところがあるので、
あります。あれだね、同じこと言った。論文の載っている雑誌はですね、
British Journal of Political Scienceという雑誌ですね。あまり普段僕は読まないですね。
ブリティッシュジャーナルなので、イギリスの学術雑誌、ポリティカルサイエンスなんで、政治科学みたいな、そういった趣旨の学術雑誌になるんですが、
ここで出てくるキーワードとしては、グローティングヴィランという言葉がタイトルにもありますね。
これは訳すと、ホクソM、悪役。ヴィランは悪役とか敵みたいな、あれですけど。
ここで言うと政治家ですね。嫌いな政治家というか苦手な政治家がホクソMという、それを利用した政治戦略。
ここでは選挙に勝つというよりは、投票率をどうやったら上げれるのかという問いに答える研究かなと思います。
ホクソMの悪役、これを聞いてどうですかね。
グローティングヴィランエフェクトといったりもするみたいなんですけど、
ホクソMの悪役効果という効果、これだけ聞いてどう思いますか。何をするんだろうという感じですかね。
自分も全然よく分かってなかったんですけど、読んでみたらすごく面白いやり方だなと思います。
06:04
やったことはいくつかあるんですけど、野外フィールド実験というか、実際の選挙でやったという研究の方をメインに紹介していこうかなと思います。
2個の選挙があって、アメリカですね。1個は2014年のミシシッピ州の選挙。
もう1個が2019年のフロリダの選挙。
やっていることはちょっと違うので、わらわらに分けて説明したいと思うんですけど、
ミシシッピ州の最初の方の実験では、ハカキみたいなものを郵送するんですよね。
有権者の人に、ミシシッピ州に住んでいる人に。
そこにいくつかメッセージを書いている。
そのメッセージのパターンが4パターンあるよという感じ。
それが送られた人たちの投票率を見て、どのメッセージが来た人が一番投票率が上がっていたというか、
他と比べて高かったかということを調べている研究になっています。
これがまずそもそも面白い。
心理実験っぽいんだけども、この規模でやらないね。
サンプルが24万4940人。
やること自体は確かにシンプルですよね。
ハカキを送るというだけなので、印刷ばーっとして送りまくる。
大変だけどもできそうだし、その送った人の投票データみたいなのもどうやってるんだろう。
ちょっと詳しくはいいや。
投票率が分かったみたいなやつだね。
どういう4パターンだったかというと、政治的に最も尊敬する人物。
これをヒーローというふうに言いましょう。
もしくは最も嫌悪する人物。
これがヴィラン、悪役というふうにしましょうと。
これを思い浮かべてもらって、自分が投票したもしくはしなかった場合に、
その人物が喜ぶかがっかりするかを想像させる4パターンのメッセージを想像したということです。
ヒーローが、自分が尊敬する政治の人物が、自分が投票しなかったら喜んだということを想像するか、
投票しなかったら喜んだか、もしくはがっかりするかみたいなパターンか、
嫌悪する人が喜ぶかがっかりするかみたいな感じでメッセージを想像させるんですね。
そういうメッセージを送ったときに実際の投票率はどうだったかということを調べています。
まずこの結果から行きましょうかね。
これが、北層への悪役のメッセージが有意に投票率を向上させたという結果ですね、ざっくり言うと。
具体的に言うと、有権者にあなたが投票に行かなかったら、あなたが嫌いなあの政治家がどれほど喜ぶか想像してください。
09:04
自分が行かなかったら、自分が嫌いなあの政治家が喜んでいるという北層エムですよね。
それを想像すると、投票に行こうと思うということです、簡単に言うと。
上がったパーセントで言うと1.7%。
めちゃくちゃ10%とか20%上がるってことではないんだけどもね、そんなんないですよね、そういった。
1.7%確かに上がっていた。有意に他の条件よりも上がっていた。
他の条件だとあれかな、そういうのを受け取っていない人たちより1.7%投票に行く可能性が高かったというのは、すごい良い結果だなと思いますね。
これがまず一つです。
2つ目のフロリダの方で、5年間相手はいるんですけど、ここで何をやったかというと似てるんですけど、
実験の1個目で北層エム悪役のメッセージが効果がありそうだという風になったので、それだけを使ったということです。
それと標準的な、普段から使っている、前々から効果があると分かっていた投票啓発メッセージというものとの効果を比較したそうです。
あとはもちろん何も送っていない人と比較するという再現みたいなこともやっている。
そんな実験になっています。
従来の投票を促進するような、啓発するような戦略というのも結構パワーがあって、
例えば、その有権者本人の投票記録、過去に投票を行ったかどうかというのを記載するということとか、
さらに自分が投票を行っている率というのが他の有権者の、一般的な有権者の率と比べて低いか高いかということを明記する。
だから自分が投票していないということを自覚する。他の人と比べても自覚する。
さらには誰が投票したかということは公開情報であるよということを明記したりする。
そうすると他人の目を意識させるわけですね。
自分がしなかったことが他の人にバレるみたいなことに気づくとプレッシャーがかかると。
社会的な圧力がかかって、結構これは投票率を上げるというので知られている啓発メッセージみたいなんですけど、
それと比べてみたということをしています。
サンプルサイズが計10万人くらいで、
ホックスM悪役のメッセージ、ヴィランのメッセージが送られたのは4万人くらい。
過去の投票履歴みたいな社会的なプレッシャーをかけるというのが4万人くらい。
何もしない2万人くらいの人たちと比べたということです。
そうするとやっぱり効果があったということですね、この2つ目の実験でも。
投票率を1.3%上昇させたということです。
12:04
これは社会的な圧力の方とはそんなに差がなかったというか、同等の成績というふうに言われていますね。
だからもちろんさっき言った社会的圧力もこれまでの研究通りやっぱり効果があった。
だけども、これまで強い効果があると言われていた社会的圧力の方と同じくらい、
ホックスM悪役のメッセージが効果があったというので、結構いいんじゃないかというふうに考察がなされています。
面白いですね。
これらのフィールド実験以外にもちょっと心理実験っぽいことも行っていて、
そこでは怒りの感情をどれくらい感じるかというので、
怒りというのをやはりこういうメッセージが喚起させるという、
その感情もやっぱり重要なんじゃないかということとかがやられていたりしました。
ちょっと考察もいくつかピックアップしますかね。
怒りというのはこういうふうにうまいこと採用すればいいんだけども、
今回は投票という解決策、出口みたいなのがあったから良かったんじゃないかというふうになっていて、
こういう怒りを煽っても、例えば投票に行くという最後の出口とか解決策みたいなのがないと、
有権者が無機力になってしまったり、これナルミさんのメッセージもありましたね。
有機力になってしまったりとか、最悪の場合は敵対するグループへ暴言を吐いたり暴力をしたりとか、
望ましくない行動を引き起こす危険性があると。
怒りのパワーが、掛け口がなくなるという、投票に行くという掛け口は良いですけどね。
これがそうじゃない、そこに導くことがなければ、
怒りのエネルギーというのは良くない方向にも作用し得るよねという難しさがありますね。
これはとても難しいところだと思います。
あとは喜ぶヒーローというメッセージも、
ヴィランのメッセージほどじゃないにしても、ちょっとだけ優位ではなかったのかな、
1%ぐらい上がりうるという有望な結果も今後調べていきたいというのを書いていますね。
敵が悔しがるというのと味方が喜ぶというのを組み合わせると、
より効果が大きいかもしれないねということが書かれています。
自分の味方が喜ぶという方が健全な気がするんですけどね。
あとは強い怒りを煽ればさらに効果が上がるのか、
それとも過剰に怒りを煽ると逆効果になるのかというのも、
今後の検討課題であるよということとか書いていますね。
15:01
面白いですね。どれもやってみてほしい研究テーマだなと思いながら読んでいました。
どうでしょうか。
ナルミさんのお便り。
今日はちょっとね、怒りも良い方に使えうるよと、
特に投票行動を促すという点では、
敵がくそえんでいるのを思うと、
何くそという感じで投票してやるよという風になるという感じですかね、簡単に言うと。
というのが今日の一つ目の論文をもついた応答かなと思います。
どうでしょうかね。
次はもうちょっと感情を動かす、
投票行動というだけじゃなくて、
応援が過剰になったりとか、相手を批判したりとか、
そういった論文もたぶんいっぱいあるので、
そういうのも調べてみようかなと思います。
金曜日とか最終日とかは、
どうでしょうね。
政治家の方への処方箋というのも書いているので、
何か言えることあるだろうか。
そっちも論文がありそうだったら探してみます。
一旦ここまでにします。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
新平でした。心を込めて。
16:28

コメント

スクロール