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#1005【読み書きが苦手な人が見えている世界 part1】ディスレクシアと視空間の才能
2026-07-29 13:30

#1005【読み書きが苦手な人が見えている世界 part1】ディスレクシアと視空間の才能

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【本日の論文】
Chamberlain, R., Brunswick, N., Siev, J., & McManus, I. C. (2018). Meta-analytic findings reveal lower means but higher variances in visuospatial ability in dyslexia. British Journal of Psychology, 109(4), 897–916. https://doi.org/10.1111/bjop.12321

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サマリー

本放送では、読み書きが苦手な子どもを持つ保護者からの便りに応え、ディスレクシア(読み書き障害)と視空間能力の関係についてのメタ分析研究を紹介する。研究結果によると、ディスレクシア群の平均的な視空間能力は非ディスレクシア群と比べて特に高いわけではなく、むしろ中程度に低い傾向がある。しかし、ディスレクシア群では視空間能力の個人差が非常に大きく、極端に得意な人もいれば、極端に苦手な人もいることが明らかになった。この大きなばらつきは、読み書きの困難を補うための代償的な能力発達や、他の発達障害との併存などが要因として考察されている。

はじめに:お便り紹介と本日のテーマ
おはようございます。心理学者のじんぺーです。 この番組では心理学の研究の紹介や心理学者の生活のお話をしています。
今日からまた3日ぐらいかけていただいてお便りに答えるような放送を撮っていきたいと思っています。 心と暮らしの処方箋という企画をやっていまして、概要欄にGoogleフォームのお便り
投稿
ボックス
お便り投稿先がありますので、ぜひ覗いてみてください。 どなたでも匿名で普段の疑問とか悩みとかを書いていただけます。それに対して心理学の研究は何を言えるのかということをやっております。
なかなか一つの角度から
話すだけでは複雑な悩みとか吐き問に答えられないということが多いなというふうに気づいていまして、3日ぐらいかけてそれぞれ別々の角度でお話ししたいと思います。
そのどれもがいただいたお便りに直接的に答えるようなことはあまりできてないんですけども、
見方を変えたりとか、
また気づきが得られれば嬉しいなと思ってやっております。
お便りを読んでみたいと思います。
匿名ですね。
子供の一人が小学校に入学したばかりなのですが、読み書きはゆっくりだと感じています。
一方で絵を書くことに関しては立体感や空間をとても上手に表現します。
また何も見ずにキャラクターを覚えて書くことも得意です。
ただ文字となると本人がどう認識しているのかは気になっています。
書き写すことは上手なのですが、文字を覚えるのに時間がかかっているようで、
それでも少しずつ覚え始めてきたところです。
そこで子供には文字がどんな風に見えているのかとても気になっていますというお便りです。
ありがとうございます。観点がいろいろありそうだなと思っています。
今日はですね、文字が苦手というところと空間、把握能力とか立体感、
絵を書くというところまでは残念ながらいけていないのですが、
そういう読み書きと他の力みたいなことを環境を調べたような研究を紹介してみたいなと思っています。
メタ分析の論文になっています。
いつも通り論文自体は概要欄に貼っていますので、よかったら読んでみてください。
ディスレクシアと視空間能力に関する研究紹介
レベッカ・チャンバーラインさんというのは、
この人は自分の分野とすごく近い人で、
本当は芸術とか美学とか、
僕はこの人のこの論文を知らなかったんですけど、
こんなこともやっていたんだと。
名前をいつも別のところでたくさん見ているので、
意外な発見があって、
それだけで読めてよかったなと思っているのですが、
もともとやっていたのがこういうテーマだそうです。
読み書きの話、ディスレクシアという言葉があります。
ディスレクシアを簡単に説明した方がいいかな。
正確なまたは流暢な単語認識の問題、
綴りの困難を特徴とするような、
学習困難のパターンというふうに定義されているようです。
このディスレクシアの傾向と他の力、
ここでは思空間能力ということの関係を調べた論文になっています。
研究方法とサンプルサイズ
出来分けはシンプルにお伝えしていきたいなと思っていますが、
大体1000人弱ずつくらいの人たちが研究に含まれている。
メタ分析なので一つの研究だけじゃなくて、
これまでたくさんやられてきた、
20数件の研究の合算のサンプルサイズになっていて、
信頼性の高い研究であるというふうによく言われますが、
ここではそういうたくさんの人数が使われています。
1000人弱が少ないとか多いのかというのは、
やや議論があるかもしれないのですが、
ディスレクシアの人とそうじゃない人を1000人ずつくらい集めるのは
結構大変だと思うので、
一つの研究だとおそらく30人と30人みたいな話なんだけれども、
それが20件となるとこれくらいの人数になるということです。
もちろん研究ごとに測った測り方とかテストの仕方とか
いろいろ違うんですけれども、
およそその試空間能力とかイメージ能力とか、
試空間の記憶ですよね。
マザク入れだすと9マスの、
9マスはさすがに分かりやすすぎるか、
25マス、合計号の25マスがあって、
そこにパッと光ったりするんですよね、そのうちの。
そのパターンを一瞬で覚えて、
数秒後にもう一回どこが光りましたかみたいなふうに聞くみたいな、
その試空間の位置を覚える記憶力みたいなのがあったりしますけど、
そういったこととか、いろんな試空間能力に関するテストが
それぞれの研究でやられているわけです。
研究結果:平均値とばらつき
ざっくりテストの点数とかを合算して、
どっちの方が平均点が高かったかとか、
あとは、この後は詳しく言うんですけど、
バラツキみたいなのがこの研究のテーマで、
めっちゃ面白いなと思ったので、最後に聞いてもらえたら嬉しいです。
まず、結果をまとめるとすると、
ディスレクシアの人とか蛍光の人というのが
試空間能力の才能があるとかっていう、
そういう言説というのはあまり支持されなかったというのが
メインの結果になっているかなと思います。
もともといろんな研究があって、
だからこそまとめるメタ分析の研究があるんですけど、
中にはディスレクシアの子とか人が
試空間能力が高いよねという研究もあるんですよ、実は。
あるし、そうじゃない、そういう結果は得られないという研究もあって、
それらを統合すると平均としては支持されなかった。
つまりはディスレクシアの人であっても
試空間能力が高いということではないということです。
むしろ平均としては中程度に低い、
今回のような空間課題のようなものを扱うと
平均としては低いというところのようです。
心的回転課題とかね、
ちょっとこれも質問がいるかもしれないんですけど、
逆にできるからやってみるか、
今聞いてくださっている方がイメージしてほしいんですけど、
例えばどういう形がいいんだろう、立方体が
積み木みたいに重なっている立体をイメージしてほしいんですけど、
それを心的回転なので心の中で90度回してくださいとかね、
270度回してくださいみたいなことをした後に
270度回した図形を選択肢の中から答えてもらうみたいなね、
そういう心の中で厳密にはNOなのかもしれないし、
心的というのはなかなか奥深い言葉ですけど、
回してすぐに答えられるかどうかというのは
イメージ能力の一つ、
イメージを操作する力みたいに言われたりしますけど、
それとかが低かったということですね、ディスレクシア群のほうが、
とかという結果です。
これが一つ重要なところでメインの結果です。
結果の考察:ばらつきの要因
さっき言っていたバラつきの話がね、もっと重要かなというところで、
このレビッカさんたちもね、
強調しているような気がしているんですけど、
バラつきが大きいと、ディスレクシア群のほうが
そうじゃない人たちよりもバラつきが大きい。
つまりは、めっちゃ簡単に言うと得意な人もいる。
得意な人が結構得意、めっちゃ得意。
苦手な人はめっちゃ苦手みたいな、
そういうのの現れやすさがディスレクシア群のほうが
そうじゃない人たちよりも大きかったということです。
分布があって、その裾に人が多いということなんで、
例えばディスレクシアの人で美大とかデザイン系の大学に行く
みたいな人が結構いるみたいなんですけど、
そういう人たちは裾の高いほうのほうですよね。
得意という人たちもいる。
一方でそうじゃない人たちもいて、
めちゃくちゃ苦手みたいなところがあり。
そうすると、これまで研究結果がバラついていたことも
なんとなくイメージできますよね。
30人対30人となったときに、
その30人の中に仮に裾の高い人たち、
空間能力が高いような人たちがたくさん
その30人の中に入っていれば、
確かにディスレクシア群のほうが
非ディスレクシア群よりも能力が高いと、
平均値が高いみたいなことはあり得るし、
逆に裾の低い人たちが多く集まれば、
負けてしまったら平均値が低くなるということがある。
というのが今回の、もしかしたらこっちのほうが
重要な話かもしれません。
この後も結構興味深くて、
なんでそういうふうになっているかというと、
正直これは分からないです。
考察レベルだと思います。
著者たちの考察レベルですけど、
分布の成績が高いほうですね。
右側と言ったりしますけど、
右のほうが高いという前提ですけど、
右のほうは読みの困難、
ディスレクシアの読み書きの困難を補うための
代償的な、代替的に何かを発展させるということが
影響しているだろうと。
読みが苦手だから絵を描いてみようとか、
まさに今回のお便りとか、そうかもしれません。
お便りの方が奥さんを見て感じておられることと
似ているかもしれないんですけど、
何かを代償的に発展させているということが
あり得るだろうということが言われていますし、
分布の左側ですね、今度は。
成績が低いほうの人たちに関しては、
これはADHDであるとか、
他の算数障害、ディスカリキュア、
カリキュリアと言ったりしますけど、
そういったものと並存している可能性があって、
だからこそ子空間能力とかも低くなりがちだろうという、
そういう2つの全く別のメカニズムが
両裾にあり得るだろうというところとかも
言われていたりして、結構納得感のある説明だなと思って
読んでました。
まとめと今後の展望
はい、長くなっちゃいましたね。
こういうふうに丁寧に平均値だけ比較するんじゃなくて、
そのばらつきですね、どんな人もいる。
平均するとその裾長がどういう形であるかというのは
全く考慮されないわけじゃないですか。
真ん中この辺といって点数が決まって、
その代償の肯定の差を比べるみたいな話になると、
ここまではなかなか分からないんですけど、
ばらつきというものに注目すると、
裏付けまではできていないが考察はできるというのも
今日も伝わっていればすごく嬉しいなと思っています。
リセレクシアの話をしてみました。
お便りの中ではどんなふうに子どもに文字が見えているか
という話もあったので、これは面白いですね。
知りたいですね、確かに。
知りたい。
結構どうやって研究するんだろうって自分は思っちゃうけども、
この分野の研究者がどんなことをしてきたかというのを
また明日と明後日と見てみたいなと思っていますので、
ぜひ聞いてみてください。
ありがとうございました。
引き続きこれはやるんですけども、
お便り待ってますので、
そんな感じで喋ってくれるんだと思った方は
何のテーマでも大丈夫です。
お子さんの話でも、職場で嫌なことあったとかでもいいですし、
将来の○○が不安ですとか何でもいいです。
お寄せいただけると嬉しいです。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
陳平でした。心を込めて。
13:30

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