調査研究の背景
おはようございます。心理学者のじんぺーです。 本日も心理学の最新論文を紹介していきたいと思います。
今日は社会調動的能力、感情的能力と言った方がいいかな。の、小中学生の成長具合について調べた大規模な調査研究を紹介したいと思います。
アメリカの研究です。
随分前から、いつぐらいなんでしょうね。学力だけじゃなくて、情動知能とか、非認知能力と言われたりするかもしれないし、コミュニケーション能力とか、いろんな学力、いわゆるペーパーテストでは測れないような能力を育てていきたいよねっていう動きってあると思うんですよね。
これはアメリカでもそうだし、日本もそうだし、言われていると思うんですけど、
今回の研究では、社会的感情的能力というふうにまとめている、自己効力感とか、自己管理能力とか、そういうことの小学生から中学生にかけてどういうふうに成長していくかということを調べたデータ数がすごいですよ。
16,000人の子供を対象にしているそうです。どんな成長局面を描いていったのかを聞いていってもらえれば嬉しいなと思います。
お知らせを先にさせてください。
まず今日の8時から、8時はドイツ時間だった。16時から生放送させていただきたいと思っております。一人で話します。
コメント返しもするかもしれません。緊急報告がメインになるかなと思いますが、ゆるゆると話しますので、遊びに来ていただけると嬉しいです。
それと、昨日対談をして、アーカイブを上がっております山田先生と、東北、特に岩手県の同郷の研究者として、岩手の伊佐田、沖谷を使って健康寿命を100年を達成するために、
本当にいろんな角度から基礎研究はもちろんするし、それを食品開発に生かしたりとか、グミを製作したりとか、それを東京ビッグサイトでみんなに知らせるという、プレゼンするというところまでやっているという研究者の方だったんですけれども、
いろいろとねほりほり聞かせていただきましたので、ぜひそちらも聞いていただけると嬉しいなと思います。
本当に伊佐田とかよくわからないとか、医学のこととか食品科学とかよくわからないという人でもおそらくわかる。僕もよくわからないので、わかると思いますので、ぜひアーカイブ聞いてもらえると嬉しいです。
こちらにそのリンクも貼っておこうと思います。よろしくお願いします。
今日は社会的感情的能力の発達についてのアメリカの大規模な調査ですね。
アメリカンサイコロジストという雑誌に2024年、去年載った論文です。
このアメリカンサイコロジストという雑誌はすごくすごく有名、心理学の中で有名で、影響力もとても大きいジャーナルなんですけど、僕はあんまりこれまで紹介してこなかったんですが、
こういう雑誌に論文投稿できたらすごいなと思いながらも、結構やっぱり難しい、とてもとてもハードルの高い雑誌になっています。
さっきも言ったように小学生から高校生まででしたね。4学年から12学年なので、4から6年生が小学校ぐらいだとすると、7から9が中学生、10から12が高校生みたいな感じのイメージでいいのかなと思います。
すごく大規模なデータを使っているんですけど、これがなんでできるかというと、カリフォルニア州に教育改革オフィスという、これ日本で該当するのがないというふうに、ちゃんとCPTに聞いたんですけどないと言われたので説明難しいんですけど、教育委員会とかのもうちょっとちっちゃい版なのかな、その学区をまたいで連携取っていくよみたいな組織みたいです。
主要な能力の説明
ここで扱われているデータを研究所に提供したのか、共同でやっていたのかわからないですけど、を使っているのでこんなに大規模な、そして学年をまたいだデータが取れているのかなと思います。
今回さっきも言ったように学力ではなくて感情的とか社会的な能力の話、具体的には4つ焦点を当てているので、これ4つまずは紹介したいなと思います。よく聞く言葉もあると思います。
まず一つ目が成長マインドセット、これは最近の教育とか教育心理学でよく使われる言葉なんですけど、能力とか知能が努力によって向上するよという信念の程度のことですね。
例えば努力すればするほどより賢くなれるとか思っている人は成長マインドセットを持っている人であると、そういう感じの概念です。これ一つ目。
二つ目が自己効力感、特定の状況で成功できるという自分の信念のことを指しています。例えばどんなに難しい課題が目の前にあっても頑張れば私はそれを達成できると思うというのが自己効力感です。
三つ目が自己管理能力、これは自分の感情とか思考とか行動を適切にコントロールするような能力のことを指している。
例えば授業に必要なものを毎回きちんと持ってくるとか、周囲が騒がしくても気を散らさずに勉強できるとか、これが自己管理能力の高い制度であるというようなことのようです。
最後四つ目が社会的認識能力ということで、これは他者の視点を理解して共感するような能力のことです。
これも現代において能力というのかどうかちょっと議論があるかもしれませんが、必要な力なのかなというふうに思いますが、
他の人の話を最後までよく聞くとか、友達の成功を素直に祝福できるとかという項目で図られたそうです。
こんな四つの概念ができたら成長していってほしそうなやつばかりじゃないですか。成長マインドセットを持っていてほしいなと思うし、自己効力感高くあってほしいなと思うし。
これが4年生から高校3年生にかけてどういうふうに変遷するかということを調べたような研究になっています。
研究結果の分析
他にも男女の差をとったりとか、親が学歴というよりももうちょっとざっくりしていて高校を卒業しているか卒業していないかという感じかな。
親の教育水準のそこの差をとって比べているということもしているみたいです。
どれも結果を報告したいなと思います。
まず一つずついくのか、ざっくり言いましょうか。
すごくざっくり言うと成長マインドセットは持続的に成長する。
その他の3つ、自己効力感、セルフマネジメント、社会的認識能力というのは、
思春期に一時的な低下が見られるというような曲線を描いたということです。
論文のURLを貼っておきますし、これアクセスできる論文ですので、よかったら図を見てみてください。
英語はもう読まなくて大丈夫なので、図を見ていただければそういう変遷なんだということがクリアにわかると思います。
もちろん曲線がうねうねしているところもあるんですけど、
大予算の傾向は言った通り成長マインドセットは持続的に上がるけど、
その他の3つは特に思春期に下がる。
中学生から高校生ぐらいにかけてグッと下がって、
またその降参に向かって最後ちょっと回復するみたいなカーブなのかなと思います。
というのが大きな流れですね。
思春期に自己効力感が下がったりとか、
他者を認めるとか、
友達の成功を素直に喜ぶみたいなことも言いましたけど、
そういう社会的認識能力が下がるというのはわからないことはないかなと思います。
その他の結果で言うと、例えば年収、
じゃないや、高卒かどうかですね。
親の学歴、高校卒業しているかどうかというところで比べてみると、
やはり高校卒業している親を持つ子供の方が、
どれも4つの能力とも高い傾向にあったと。
ただ学年が上がるにつれてその差が小さくなっていく傾向があって、
高校3年生に近づくとあんまり差が見られないというような結果だったようです。
これもなかなか興味深いなというふうに思います。
あとは男女差ですね。
精査ですけど、男子は自己効力感が女子より高くなる傾向がある。
成長マインドセット、セルフマネジメント、
あとは社会的認識というのは女子の方が高いというような傾向だったそうです。
特に自己管理能力、セルフマネジメントは男子のスコアが一貫して低いということなんですけど、
他の成長パターンというのは男女共に類似しているところが多かったということです。
最後これがどうして起こっていたかというところで、
簡単な考察を付け加えて終わろうと思うんですが、
例えば脳の話とか書かれていましたね。
主神器というのは前頭前夜、判断とか思考に関する能力と、
偏頭体といって感情を司るような能力があるんですけど、
そこのバランスが薬やすくなる時期であると。
感情をコントロールする能力、それは自己管理能力とも関連すると思うんですけど、
それが低下して衝動的な行動が増えたり、
例えば宿題を後回しにしたりとか怒りっぽくなったりとかするということが考察されていたりとか、
あとは自分がどう見られているかということを強く意識するようになると、
やはり他人と比較する機会が増えて自分の評価が厳しくなって、
それは自己効力感の低下につながっていたりとか。
あとはそういう内部の脳の変化とかだけじゃなくて、
学校環境の変化みたいなこともあり得るだろうと。
小学校では他人の先生がすべてを教えるが、
中学校では複数の先生に代わって学習の難易度が上がったりとか、
テストや成績評価のプレッシャーが強まることによって、
自己効力感が下がったりとかする可能性があり得るだろうとか。
あとは友達関係とかも流動的になって悩みを抱えるというところで、
社会的認識能力のスコアも一時的に低下したんじゃないかということが書かれていたりします。
なかなか分かっているよというところであるかもしれないんですけども、
特に6年生から8年生と書いているので、中学生なのかな、下がりやすい時期が。
そのあたりに学校の先生もしくは親御さんというのがどう対応できるかが重要になるんじゃないかということも書かれていたりしましたので、
参考にしていただけると嬉しいなと思います。
というわけで今日は社会的感情的能力の小学生、高学年から高校までの時間的な変化を調べた研究を紹介しました。
自己効力感の変化
予想通りと言えば予想通りかもしれませんが、この規模でこういうデータを示すのはとても重要だなと思います。
アメリカのデータなので日本にそのまま当てはまるかどうかは分からないし、
どうなんでしょうね、日本でこういう研究できるのかな。
なかなか学校ってめちゃくちゃ貴重なデータの宝庫だと僕は思うんですけど、
それをどう使うかもちろんプライバシーとかいろいろあるから倫理的な側面の配慮は大切なんですが、
眠っているそういうものを研究していくことってすごく重要なんじゃないかなとも思わされるような大規模な研究だったなというふうに思います。
制作とかに活かされるんですかね。
このぐらいのインパクトを最初にも言ったように学術雑誌としてのインパクトもあるし、
人数、サンプル数からしてもインパクトがあるしというところで、
こういうのが制作に生きてくるんだろうなとか思ったりして見ておりました。
ちょっと羨ましいなと思います。このデータ欲しいなと。
そういう研究ができるぐらいの研究者になりたいなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
研究資金の課題
今日もいい1日にしていきましょう。
陣平でした。心を込めて最後1分だけ雑談をします。
雑談というかちょっと久しぶりにお願いをさせていただこうかなと思います。
めちゃくちゃ噛んでおりますが。
研究のクラウドファンディングのお知らせをさせてください。
というのも雑談に出たかったのが、まず雑談しましょうか。
この後お願いになるのでそこだけご了承ください。
Xで今、課金費採択祭りが行われております。
何かというと、日本で一番大きな学術振興会というところが、
研究費を研究者に配分するわけなんですけど、
それが誰にでも配分できるわけじゃなくて、
こういう研究しますという計画の妥当性だったりとか、
その研究者がこれまでやってきた実績であるとか、
そういうものをいろいろと評価して、
じゃあこの研究者にはこれぐらい研究費を渡しますということをやってるんですけど、
それの一番大きな発表が出たのが一昨日ぐらいかな、だったんですけど、
それが本当にこんなに研究者がいるのかというぐらい出てくるんですよ。
一回こういいねを押すといっぱい出てくる。
特にやっぱり受かった人の方がそういうツイートとかする可能性が高いので、
通った人がよく見えるんですけど、
最多クリア時代は実際もう半分も全然いかない。
3割とかなのかな。分野にもよると思うんですけど。
あとはランクがあって、若手研究という若手が出すやつもあれば、
基盤研究というのがCとかBとかAとか、
あとは挑戦的な研究、新しく出てきた研究とか、
いろんな分野というか枠があるんですけど、
Aとかすごく難しい、これ通ってる人とかめちゃすごいという感じなんですが、
いろんな研究がありまして、
もちろんそれで通ってる方、
特に僕の近い領域の先生方が通ってるというのを見て、
本当にすごいなと思う一方で、
クラウドファンディングの話につながっていくんですけど、
やっぱりこれで毎年ドキドキするのは別にいいと思いますけど、
僕はそういうドーパミン出る系のやつは意外と好きなところもあるので、
いいはいいんですけど、やっぱり長く研究続けていくためには、
この研究資金を集める方法ってやっていく必要があるよな、
というのを改めて感じていました。
首の皮一枚繋がったっていう言葉とかすごいいっぱいあるんですよ、
そのタイタクのツイートであったもん。
これで来年も何とか研究できそうです、みたいなこと。
その結果にその研究ができるかどうかを採用されるのって、
リスキーだなって思う。
もちろん実力のある先生方は毎年取ったりとか、
毎年じゃなくて3年とか5年とかの資金が使える期間が決まってるので、
5年ごとに一発取ればいいはずなんですが、
にしてもやや運用相もあるような、
審査員との相性もあるだろうし、
っていうところにフルベッドするのは本当に、
あんまり健康的じゃないんじゃないかなと思ってる。
もちろん僕もそういう課金機は出していきたいなと思ってるし、
その他の助手席もたくさん挑戦していくつもりなんですけど、
その一方でこういう月額制のクラウドファンディング、
研究式集めるっていう方法は、
生成上もとてもいいし、
研究を研ぎ入れさせることなくやっていくっていう点では、
とてもいい試みだなと思っております。
だいぶ前がよくなくなったし、
雑談かお願いかもよくわからなくなったんですけども、
ずっと集めております、募集しております。
月額300円から支援いただきますので、
ぜひこの機会にご検討いただけると嬉しいです。
今言ったのも、この3月になったっていうのも大きいですね。
月替わりっていうのは、
一番長く、
研究報告を週に1回以上上げてるんですけど、
それが見れるっていうのは、あまりリターンとは言えないんですが、
支援するために言うとしたら、
一番いいんじゃないかなというふうに思っておりますので、
この機会にご検討いただけると嬉しいです。
お待ちしております。
このチャプターにご支援先、
研究のプロジェクトページを貼っておきますので、
ご覧いただけると嬉しいです。
本当によろしくお願いします。