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#956【研究は社会の役に立つか part 2】現場の方々に研究知見が伝わっていない
2026-05-21 14:32

#956【研究は社会の役に立つか part 2】現場の方々に研究知見が伝わっていない

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【本日の論文】
Fisher, P. A., Risavy, S. D., Robie, C., König, C. J., Christiansen, N. D., Tett, R. P., & Simonet, D. V. (2021). Selection myths: A conceptual replication of HR professionals' beliefs about effective human resource practices in the United States and Canada. Journal of Personnel Psychology, 20(2), 51–60. https://doi.org/10.1027/1866-5888/a000263

【今後の対談予定】
6月7日(日) ~ 高山ゆかりさん

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サマリー

心理学の研究成果が人事の専門家にどの程度伝わっているかを調査した論文を紹介。2002年の調査と比較し、20年後の2021年では、MBTIに関する誤解や、面接設計に関する誤解などがむしろ悪化していることが判明。専門家の資格や在職年数、最終学歴などは研究知見の理解度と相関せず、研究論文を読む人ほど誤解を解くという皮肉な結果も示された。

はじめに:研究成果の伝達と本日のテーマ
おはようございます。研究者がそばにいるくらし、ドイツ在住心理学者のじんぺーです。 この番組では心理学の研究のお話とか、
研究者の 研究生活の話とかをしています。
心と暮らしの処方箋と題しまして、 昨日からまた今週の新しいお便りに、
研究の観点からお答えをしています。 今週は
論文で発表された研究の成果というのは、 自分たちの生活にどう活かされているのかという、
簡単に言うとそういったお便りでした。 詳しくは昨日の放送でお便り全部読んでいたので、聞いてもらえればと思います。
昨日は科学研究、特には医学がメインでしたね。 医学の基礎研究が行われてから、
社会に実装されるまでにどれくらいかかるかという話をさせてもらいました。 今日はまたちょっと違った観点で、
正しくその科学的な研究成果が伝わっているかどうかという話を、 また論文と合わせて紹介してみたいなと思います。
ちょっとお便りとはそのまま答えられてはいない気はするんですけど、
なかなか面白い研究かなと思いますので、 一緒に勉強していけたらと思います。
本日の論文紹介:人事専門家と研究知見のギャップ
今日の論文は、一応サイコロジーで心理学なんですけど、 とんどお馴染みのない、
ジャーナル・オブ・パーソネル・サイコロジーなんで、 人事に関する心理学という感じですかね。
HR、Human Resources、人事ですよね。
人事以外の言葉が見当たらない。どうしよう。 ちょっとあまり詳しくないんですが、その人事の専門家に対して、
研究知見がどれくらいちゃんと伝わっているかなということを調べた論文になっています。 やっていることはすごくシンプルで、科学的に
証明というとちょっと言葉が強いんですけど、 証明でいいかなこの場合は。ある程度証明されていることを
その人事の専門家、それは会社とかで人事の担当している人とか、 ここではどういう基準だったかな、読んでいきましょうかね。
アメリカとカナダの453人の方を対象にしているそうです。
この人たちが、業務の一部として人事。
ちょっとHRって日本語で何て言うか一回確認していいですか。 人事であっているよね。
違う、Human Resources。
Human Resources、人的資源、人材、
部署。人事部であっているよね、よかったよかった。
そう、人事部で働いている。 平均年齢40歳ぐらい。
平均在職年数が11年。 98.6%が過去1年に少なくとも一人の採用に直接関与しているみたいな人です。
この人たちに人事という直接関係するかわからないけども、心理学の中である程度コンセンサスが得られているようなことを聞いて、
今回はミス、神話なのでどれも科学的には誤った記述と書かれていますね。
誤った記述なんですけど、それを合っているかどうかというのを聞いて、
どれぐらいちゃんとこれは違うと言えるかどうかということを調べた研究になっています。
面白いのが2002年に別の研究者たちが同じようなことをしている。
もっと規模が大きかったみたいなんですけどやっていて、それとほとんど同じ記述を使っていると。
だから2002年にお考えでいたとき、この論文は2021年の論文でしたが、
大体20年ぐらい経って正当率というか、ちゃんと間違っていることは間違っているって分かっているかどうかというのが、
その20年で変わったかどうかということを調べているという面白い研究になっています。
なんかね、この2002年の論文、自分が調べた中でも強すぎて、こればっかり出てくるんですけど、
古い論文を紹介するのはなんだかなって結構思うので、調べていたらこの2021年の論文がヒットして、
でもやっぱり2002年の論文が結構重要で、それの追従というか、同じような結果になるかなみたいな感じで、
時間を経てやってみているという感じというふうに理解しています。
人事専門家が抱える研究的神話とその正答率
せっかくなんで、神話を見ていきたいなと思うんですけど、これね、ホットなのにありますよ。
1個目がそうなんですけど、神話の1つ目ですね。
性格を表す言葉はいろいろあるが、本質的にはMBTIが捉える4つの基本次元しかない。
これどうですか?ちょっと神話って言っちゃってるんでね、あれなんですけど、これは間違いです。
そんなことないですっていう感じなんですけど、研究上ね。論文的にはそうなんだけども、実はこれも結果も合わせて言うと、
20%の人、20.1%の人がちゃんと謝ってるって言えたってことです。
それ以外は、合ってるって答えたか、不確実って答えたか、みたいな感じだそうです。
ちゃんとこれは違うよって、なかなか言えなかったっていうのが結果ですね。
人々の専門家なんで、ある程度はこの辺は抑えておいてほしいなという気持ちはあるんですけど、
これで聞くだけでも結構研究でやってることと、実際に割と最前線に立っている人と関わるっていうところの最前線に立っている人にも、
あんまりその研究性が伝わってないということの、1つの証明、ギャップがあるということのエビデンスになるのかなというところは思います。
ちなみに2002年との比較って言ったんですけど、これはね、2002年の方が成績が良くて、
今の神話については49%の人が間違いであると言えてたそうです。
最近の方がより間違ってるっていう、皮肉ですね。
科学的な知見はどんどん広まっていくかと思いきや、そうでもなさそうだというのがここで言えます。
ちなみに性格とかっていうのを心理学でよく使われるのはビッグファイブみたいな話で、
そちらがむしろMBDIで研究している人はほとんどいない気がしますね。
あとはどうでしょうね、成績はだいたい悪いな、でも20%しか答えれてないみたいな人が多いですね。
最も2002年と差があったものをいきましょうか。神話の6つ目ですね。
最も妥当な面接は応募者固有の経歴を中心に設計されたものである。
ちょっとどういうことかわからないよ。
これも神話だそうなんですが、2021年は24%の人しか間違っていると言えなかったそうです。
ちゃんと当てられた人たち。2002年は70%の人が当てられていたみたいなので、これもまた20年間でだいぶ悪化したというふうに書かれています。
応募者固有の経歴を中心に。
そこがね、神話の内容が別にこの論文の趣旨では本当はないので、考えるのも面白いけども、すいません。
どうなんだ、応募者固有の経歴を中心に設計されたものじゃないってことか。
あとは、低かったので言うと、価値観でスクリーニングする企業は一般知能、IQでスクリーニングする企業より職務成果が高いというのは間違いだそうですね。
これも20%以下、17%しか当てられていない。
価値観でスクリーニングする企業は、逆を言うとIQでスクリーニングするっていうのは有効であるって、これ確かに別の論文でも書いてた気がするな。
価値観とかでやるといいっていうふうに感覚的には思っちゃうんだけども、実際は研究の中では少なくともIQでスクリーニングするっていうのがよりパフォーマンスが高いということは他にも書かれてたな、確かに。
面白いですね。一旦これぐらいにしておきましょうか。
正答率に影響を与えない要因と意外な結果
他にも面白い結果がいくつかあって、面白くないんですけど、研究者たちは結構シビアに受け取らないとと思うんですけど、どの要素がそれぞれの特性が正当率に効くかみたいなところで、今回ほとんど見当たらなかったんです。
例えば、HRの資格保有者、人材に関する資格を持っている人っていうのは、なんかより正当しそうじゃないですか。ただこれもなかったそうです。
別に資格を持っていようが持っていなかろうが、正当率変わらない。低いっていう感じですね、今回で。ということだし、在職年齢も特に相関しない。最終学歴も相関しない。組織規模も相関しないというところなんで、もうこのあたりも関係ない。
これもちょっと直感と反するところがありますね。長く働いていたら、より当てられそうであってほしいなと思うんですけど、そんなこともないというところだそうです。
あと、これは考察も少なかったので、もう一回やったら違う結果になりそうだなと思うんですけど、
茶読研究を読まないと答えた人たちの方が、むしろいくつかの神話を正しく見抜いていたという。茶読研究を読めば読むほど答えられなくなるみたいな結果も今回の400何人の中では出たそうです。
これちょっと怪しい気がする。本当かなって思う。みたいな、割と絶望的な結果ですかね。体の効き方ね。
研究成果の伝達と実装への考察
ということで、今回の論文の紹介はそんなところなんですけど、なかなか難しいと思いますね。
MVTIだとこんなに張ってて、専門家はMVTIは占いまでは言い過ぎだけど、楽しみとしてやるぐらいはいいんだけど、それを万に受けるなと言っているんですけど、
おそらく多くの人はそんなことは聞いて楽しんでいるのかどうでしょうね。もうそんなことを知らずに、本当にこれが自分の性格だというふうに真理だと思ってやっている人も多いんだろうなと思うので、
別に人事の話とか言っていましたけど、今日の論文はそうだったけども、別にそういうことだけでもないような気がしているので、
お便りとはやや違いますよね。研究成果がどう実装されるかって話ではないんですけど、研究成果実装運営の前に研究結果がちゃんと伝わっているかと言われるとそんなことないんで、
実装ってなるとまた別のレイヤーな気はするんだけども、こっちはこっちで考えたいなと思うし、こういう自分自身はボイシーやったりとか、
ノート書いたりとか発信するのが結構好きだし、こういうことをやっていたほうがいいんじゃないかと思っている立場なんで、
少しでもこの現状をいい方向に変えられるようにできたらなと思っています。
私の放送を聞いてくださっている方は大丈夫かなと思うんですけど、ボイシーとか聞いていたら大丈夫なんだよな、おそらく。
そういう啓蒙というとちょっとおこがましい気はするけども、そういうふうなことができたらなというふうに思っていたりします。
っていう感じなんですが、どうでしょうね。結構難しいですね。
実装ね、明日は何を紹介しましょうかね。ややネタ切れな感じがしています。自分の考えを言いましょうか、明日はね。
社会にどう役立っているんだろうって考えることはやってますよ。すごくやらないといけないので、
それをやらなくていいって立場もあるし、やらないっていう人はなかなか無理なんじゃないかな。書かないといけないから、申請書とかに。
っていう話とかはできるかなと思うんですけど、ちょっともう少し研究とか見てみて、紹介したいもの見つかったら紹介しますし、なかったら自分の話を明日はしようかなと思います。
一旦そんな感じです。最後まで聞いてくださってありがとうございました。今日もいい一日にしていきましょう。
じゅんぺいでした。心を込めて。
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