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#951【宗教とヒエラルキー part 3】階層がある時にパフォーマンスが上がる?
2026-05-15 15:47

#951【宗教とヒエラルキー part 3】階層がある時にパフォーマンスが上がる?

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【本日の論文】
Ronay, R., Greenaway, K., Anicich, E. M., & Galinsky, A. D. (2012). The path to glory is paved with hierarchy: When hierarchical differentiation increases group effectiveness. Psychological Science, 23(6), 669–677. https://doi.org/10.1177/0956797611433876

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サマリー

本エピソードでは、階層構造がグループのパフォーマンスに与える影響について、2つの実験結果を基に考察する。実験1では、権力を持つ経験を想起させたグループ(強気)、権力を持たれていた経験を想起させたグループ(弱気)、そしてそれらが混在するグループ(混合)に分け、協力必須の課題と創造性課題を実施。協力必須の課題では、混合チームが最も高いパフォーマンスを示し、階層構造が協力を促す可能性が示唆された。実験2では、生まれ持った支配的な気質と穏やかな気質に着目したが、結果の解釈には注意が必要であると述べられている。著者は、これらの研究結果の背景にある機能的階層理論に触れつつ、研究手法や結果の再現性に関する現代的な視点も交えながら解説している。

はじめに:宗教とヒエラルキーシリーズの概要と今回のテーマ
おはようございます。研究者がそばにいるくらし、ドイツ在住心理学者のじんぺーです。
この番組では心理学の研究のお話とか、研究者の生活のお話とかしています。
宗教とヒエラルキーというシリーズで3回目になります。
お便りに答えています。そのお便りに答える企画は、心と暮らしの挑戦という企画です。
概要欄にGoogleフォームのURLがありますので、そちらからお悩みとか疑問に思っていることとか書いて送ってもらえると嬉しいです。
あまりストックがないので、自分が好きなのを紹介するという回に戻るかもしれないし、
AIに悩みを作らせるというちょっと虚無っぽいことも過去にはしてたんですけど、それをもう一回やるかわからないですけど、
ぜひお寄せいただけると嬉しいです。
昨日お届けした宗教とヒエラルキーは結構難しいテーマだなと思いつつも、
宗教者のステータスを求めてしまうとか、宗教者の謙虚さを測ったような、宗教者じゃないですね厳密に宗教を信仰している人の謙虚な度合いについて測ったような論文とかを紹介してみました。
今日はもうちょっと、宗教はややまた離れてしまうんですけど、
階層があるということが、いい意思決定というかパフォーマンスにつながるかどうかということを調べた論文を紹介してみたいと思います。
お便りの中に、ちょっと直接関係していないなよく読んでみると、人間は競争や夢を目指すことから逃れられない気がしてもやまやしています。
これは最初に、一日目、初日に紹介した話と近いんですけど、人と比べるなと言われてもやはり高い目標がある方が、もしやいい生き方なのかともやまやしています。
あんまり関係ないな、序盤のヒエラルキーがあるということの意味じゃないけど、少し角度を変えて今日話してみたいと思います。
実験1:気分操作による階層構造とチームパフォーマンス
サイコロジカルサイエンスという雑誌に載った論文で、サイコロジカルサイエンスという雑誌に載った研究ってすごく面白いのが多いんですよ。
インパクトがあるんですけど、ハイインパクトの雑誌の中でも特に面白い。
数日前に紹介したラッキーチャームの話もこのサイコロジカルサイエンスに載っている。
お守りを持つとか、自分がラッキーアイテムを持つということが自分のパフォーマンスにどう関わるかみたいな話。
その時も言ったんですけど、2012年の論文でまあまあ古くて、2010年とか2012年とか、そのあたりってまだ再現性機器みたいなのが盛り上がるというか、問題視される前だったので、
ややこの論文、今日紹介する論文もその後、結果どうなんだろうというふうにやや疑問が残っているところがあるというのを先に伝えさせてください。
これすごく大事な話です。
なので、じゃあ紹介するなというふうにもなるかもしれないんですけど、着眼点とかね、それ自体はすごく面白いなと思うので、結果が全てじゃないというのを思いながら聞くという、
これコードですけどね、コードだけど、ぜひせっかくこうポッドキャストっていう曖昧なメディアを聞いてくださっている皆さんにはそういうふうに聞いてもらえるとすごく嬉しいなと思っています。
いつも言っていることと重なりますけどね。
で、やっていることがその回想構造みたいなのを実験で作ろうとするということをしています。
どういうことをしたかというと、実験1の方ですね、2つやっているので、できたら2つ目も面白いので紹介したいんですけど、138人が3人組のチームに分けられると。
課題を始める前にエピソードを書いてもらう。そのエピソードの種類が3種類あったということです。
強気な気分にさせるか、弱気な気分にさせるか、普通かという3つですね。
強気な気分にさせるというのはどういうことをさせるかというと、自分が誰かに権力を持っていたときのことを思い出して書くことをさせます。
誰かに権力を持っていたときのこと、もしかしたら小学生のときにリーダーになっていたときのことを書くかもしれないし、それが中学校、高校、わかんない、思い出して書くみたいです。
これを書くだけで、その当時の心理状態が一時的に甦ってきて、力関係で上の方になっているような状態になるということのようです。
弱気な気分を操作された人というのは、逆ですね、誰かに権力を握られていたときのことを思い出して書くということをすると、そういう心理状態を作ることができるという操作。
普通の人は最近スーパーに行ったときのことを書くみたいな、あまり関係ない、何も気分も変わらないというような感じです。
そういった3種類の気分を誘発させるようなことをするんですけど、チームを作るとさっき言いましたね。
それが全員この強気の気分にさせられた人たち、強気の気分になった人たちで3人組、3人とも強気の気分。
また別のチームは全員弱気のチーム、権力を握られていたときのことを書かされた人たちで3人組を作らせる。
今後チームもあって、強気1人、弱気1人、普通の人1人という今後チームを作らせるということをします。
課題も実は工夫があって2つやっていると。
1つは協力が必須の課題。
各メンバーに文字パズルを渡してそれぞれが単語を作って、全員の作った単語を1つずつ含む文を作ると。
だから1人が単語を作らないと結構きついみたいな感じ、協力を要するような課題。
もう1つが協力用の課題で新聞紙の新しい使い道をできるだけたくさん挙げるみたいな、よくある創造性課題ですね。
こっちは1人でもできるということをすると。
したときにどういう結果になったかと言いますと、協力必須の課題の方では今後チーム。
強気の人、弱気の人、普通の人が1人ずつのチームで平均4.5個の文を作れた。
一方で全員強気のチームは2.5文、全員弱気のチームは3.1文、平均するとですね、しか作れなかったということです。
なので一番たくさんパフォーマンスが出ていたという言い方でいいと思うんですけど、
強気の人、弱気の人、普通の人の混ざったチームの人たちでよりパフォーマンスを発揮できたということのようです。
なので今後チームは何を言うかというと、今日のヒエラルキーの話なんですけど、
こういった階層を作るということで、かつ協力することが必要な場面においては、より成果を出すという、簡単に言うとそういう結果です。
全員強気だとそれが一番パフォーマンスが下がってしまうということなので、
これ結構言葉選び難しいな。
なんかね、背景にある理論があるんでその名前だけ言っておこうかな。
機能的階層理論という理論があるみたいですね。
なぜ人間社会には階層があるのかという問いを持っている人に対する一つの答えだそうですね。
権力の不平等な分布というのがメンバー同士の努力の調整を促すと、
最終的には集団全体に利益をもたらすというのがコア、コンセプトみたいな感じなので、
今回の結果はまさにその機能的階層理論にあった結果かなというふうにも言えるということです。
実験2:生まれ持った気質とチームパフォーマンス
面白いですよね。
うまく聞いてください。結構センシティブだな、しゃべってみると。
ヒエラルキーが必要とかそういうことを言いたいわけでは全くないです。
実験2つ目も面白くて、こっちもね、でもめちゃくちゃ議論が分かれているというか、
最近のメタ分析とかだったらやや怪しいらしいので、
それも合わせて聞いてほしいし、サクッといくんですけど、
実験にはどういう変化を加えたかというと、生まれつきの機質みたいなことに焦点を当てています。
本質的に支配性があるかというか、支配力が強いと書いていますね。
そうじゃなくて穏やかな機質感みたいなのを調べているそうです。
これ生まれつきとか言われるとどうやって調べるのって話じゃないですか。
これがもしかしたら聞いたことがある人もいるかもしれませんが、
人差し指の長さと薬指の長さの比率でテストステロンを胎児の時に多く浴びたか少なく浴びたかというのが分かるみたいです。
テストステロンを多く浴びた人は支配力がより強くなりやすい、攻撃的になりやすいという研究もあるみたいです。
逆の人はテストステロンを少なく浴びた人なので穏やかな機質になる。
さっきのように支配力が強い機質を持っているという指の長さから想定される人たちだけで作ったチームというのは、
同じように低いパフォーマンスで混合したチームの方がより多くの分を作ったということのようです。
媒介のこともちょっとだけ言おうかな。面白いのでね。
このストーリー自体はすごく面白いなと思うんですけど、
葛藤があったということで、全員強気のチームでは葛藤が原因で生産性が落ちているそうです。
葛藤を生じさせてそれが生産性の低下に繋がっていたという説明がされています。
それも質問して取ったわけなんですけど、そういう結果です。面白いですね。
研究の限界と現代的な視点
面白いんですけど、最初にも言ったようにちょっと怪しい。
権力を持っていたときのことを思い出させるみたいな操作もちょっと怪しい。
本当にそれが眼鏡に色んな研究で効いてくるのかと言われると怪しいし、
サンプルサイズもめっちゃ少ないわけではないんですけど、
少し効果を検証する上では少ないという、
当時はそういうことをあまり議論にされていなかったと思うんですけど、
今振り返ると怪しいということとか、
さっき言ったように指の長さでという話もメタ分析とかでは少し怪しい結果、
怪しいと言うと難しいんですけど、効果がそんなに強く主張できないような、
優位さがあまりないというような結果とかもあるみたいで、注意して聞いてください。
やっぱり新しい研究を紹介するというのはわりと雑なんですけど、
大事だなと思うんですよ、こういうことがあると。
私はわりと2025年の論文とか、
本当に今年出たばっかの論文みたいなのを、
このポッドキャストでは紹介してきたんですけど、
それはこういった背景があって、当時はこれで生きてたんだけど、
今はみたいなことがよくあるし、
とか言いながら昨日は2002年の論文とか紹介したんで、
アイデアが結構面白いよねというところで、思ってください。
今後できるだけ新しい論文を紹介してみたいかな。
やっぱり統計のアップデートとかもすごいですね、近年。
もうついていけないぐらい。
頑張ってついていきたいんですけど、統計のアップデートとか、
そういった倫理観のアップデートといいますか、
あとは研究手法のアップデートとかも凄まじいものがあるので、
これまた別の回に話そうかな、
今後の展望とリスナーへのメッセージ
なんか京大で研究不正があった話とかも、わりと注目しています。
母校っていうのもあるし、研究者っていう。
分野はだいぶ違うんですけど。
そういうのは本当に気をつけたいなと。
もう気をつけすぎた方がいいというぐらいに思ってますので、
そういう話とかもあまり聞くことないと思うので、
せっかくなんで話しています。
とりあえず3回別な角度で話せたので、
一旦いいことにしましょうかね。
また最初にも言ったんですけど、
お便りお待ちしてますので、ぜひよろしくお願いします。
今後はどうでしょうね、
自分の研究領域に近いアートの話とかもそうですし、
宗教の話とかね、妖怪の話とか、
もちろんするんですけど、
子育ての話とか教育の話とか、
教育心理学の話ですね、子育てに関する心理学の話とか。
あと何が興味ありますか、よく言われているのは。
新規発達症の話とかも結構興味持ってもらえますね。
自衛スペクトラム、ADHDとか、
そういった話もまたしてみたいな。
だいぶ休んじゃったので、
この間にもいろいろと新しい発見が世に出続けているはずなので、
また見てみたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい1日にしていきましょう。
じゅんぺいでした。心を込めて。
15:47

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