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皆さんこんにちは、ITeens Labのポッドキャストです。ITeens Lab代表のコバ先生です。
今日はですね、ゲストをお呼びして、いろいろ話を伺っていこうかなという回になっております。
元々ですね、ゲーム業界に勤めていらっしゃって、今ゲーム業界離れてるんですけれども、プログラマーとして活躍されているこの方をお呼びしております。
どうぞ!
はい、皆さんこんにちは。おだ、括弧加盟です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
仮の名をおださんとさせていただきますね。今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
おださんはゲーム業界、ゲームを作る業界でお仕事を以前されてあったということで伺っているんですけれども、どこから聞いていこうかな。
ちなみにどういったゲームを作ってたというか、何の媒体で遊ぶゲームというか、そういうのを聞いてみてもいいですか?
私がゲーム業界にいたのは、当時で3年という短い期間ではあったんですけど、その当時がWiiUが発表されるかどうかあたりの時代でして、
私がいた3年間ではWiiのゲームとWiiUのゲームとの開発に携わっていました。
なるほど、じゃあ任天堂向けのプラットフォームで。
そうですね。
スマホゲームとかは作ったりとかしてないんですか?
そうですね、当時その会社では作ってなかったですね。
なるほど、じゃあ別の場所で作ったりとかはされたことがあるって感じですか?
いえいえ、僕自身はやってないんですけど、時代的には他の会社ではやっていたということです。
なるほど、じゃあWiiとかWiiU向けのゲームを作成されていたということなんですね。
ゲームタイトルとか聞かない方がいいですよね。
そうですね。
ここで仮名にしている理由についてちょっと喋ってみていいですか?
お願いします。
別に名前を出して喋ったらまずいような、本当は言っちゃいけないことを言おうみたいなつもりでやっているわけではなくて、
僕がここで喋ることが特定の会社の事象であるというふうに取られると良くないなという話なんですよね。
あくまで業界全体のことについて短い経験で、少ない経験で喋っているというだけであって、
特定の僕がいた会社について喋ろうとしているわけではないという意図で、あえて名前を書くさせてもらっています。
ありがとうございます。
あくまでこの会社の裏話みたいな話じゃなくて、業界全体こんな感じでできてますよって話をしていただけるって感じですね。
ありがとうございます。
じゃあどっから行こうかな。
やっぱりiTeens Lab、生徒のみんなはゲーム業界に進みたい子とか、保護者さんもゲーム業界に進んで欲しいって思っている親御さんとか、
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実際にそう思っている子が多いと思うので、そういう子たちに向けてはかなり貴重なお話を聞かせていただけるんじゃないかなというところで、
まずはですね、小田さんがゲーム業界に進もうと思ったきっかけとかモチベーションとかなんかそういうのあったら聞かせてください。
そうですね、プログラミングが大学生の時に好きになって、
当時就活する時期に最初はSEとか目指してたんですね。
それでSEの会社いくつか見学に行ったり試験受けたりとかしてみたんですけど、なんか違うなと思いまして。
それでプログラミングで単にプログラミングをすることが楽しかったんじゃなくて、
自分は自分で考えたものをプログラムを手段として実現するということが楽しかったんだなということにその時気づきまして、
それでそういうことができる業界はどこかなと思ってゲーム業界を選んだという感じですね。
1個だけ注釈させてもらうと、SEがクリエイティブではないという話をしたいわけではないですね。
当時の僕はそう思ったという話で。
すごい平たく言うと、当時の小田さんから見て、わりとSEよりもゲームを作る側の方がこうなったらこうなるかなみたいなのを考えて行動を書くっていう内容に近かったっていうことですかね。
そうですね。その試行錯誤とか、目的がやっぱり便利なものっていうより面白いものを作るっていうことに向かっているところが多分肌にあったんじゃないかなと思いますね。
なるほど、そうかそうか。それでいくと、一概に全部とは言えないんですけど、いわゆるSEっていう触手の方がどっちかっていうと便利とか使いやすいとか機能とかそういうところに向いてて、
ゲームの方がやっぱりどうやったら面白いかなみたいなのを考える機会が多い感じになるんですかね。
そうですね、おそらく。当時の僕はそう思ってました。
ゲームの会社も見学とか現場を実際に見に行かれて決めたんですか。
ゲームの会社については試験を受けに行っただけですね。説明会と入社試験だけです。見学には行ってなかったですね。
なるほどなるほど。じゃあそこの判断は割とイメージで判断したっていうことですね。
そうですね。もともとゲーム好きだったというのももちろんあるんでしょうけど。
なるほどなるほど。ちなみに例えば小中学生の頃とか高校生の時とかにゲーム業界に進んでみたいなっていうモチベーションとかってあったりしたんですか。
いや全然なかったですね。ゲームソフトとかハードとかを作っている人がいるっていうこと言われりゃ当たり前なんですけどそこに思い立ってなかったです当時は。
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あーなるほど。プレイするのが楽しいだけみたいな。
なるほどな。じゃあそうかそうかそうかってプログラミングが好きになってなんかプログラミングで面白いものを作れるような仕事になりたいと思った結果ゲームかなっていう感じになっていったって感じですね。
そういうことですね。
じゃあちょっともっといっぱい聞きたいことたくさんあるんでどんどん行くんですけど。
例えばそのイメージで入社されてみてゲーム業界の実際にお仕事されたと思うんですけどそのイメージのギャップみたいなのってありました?
さっきのモチベーションに関しては全然ギャップなかったですね。面白いと思うものに向かってみんなが突き進んでいくみたいな雰囲気でしたね。
ちょっと思ったのとギャップがあったところといえば結構分業されていたこと。
プログラマーはプログラムを作るし、デザイナーはモーションとかモデルとかグラフィックとかを作るし、サウンドの人はサウンドを作るしとか。
プログラマーの中でもいくつかライブラリーとか足回りのことを専門でやる人がいたり、もっとゲームのロジックに近いところをやる人がいたりとか。
日々手を動かしてやる仕事っていうのはかなり分業されているなっていうのが前のイメージとは違ったところでしたね。
なるほど。ここ重要だなと思うところなんですよ。
特に子供たちでゲーム作りたいって思う時にゲームデザインをしたいのか、自分の好きなキャラを動かしたいと思うのか、単純に学前にゲームに関わりたいっていうのもあるだろうし、
プログラミングが好きだからとかいろんなモチベーションがあると思うんですけど、実際には大型の案件になればなるほどそういうふうに細かく分かれていっているっていうのが、
たぶん子供たちとか親御さんもイメージがつきにくい部分があったりするんじゃないかなと思うので、ちょっとそこをごつっと掘り下げてみていいですか。
はいはい。いきましょう。
じゃあですね、小田さんが作ってたゲームでいくと、小田さんはどこの部分を担当してたとかまず聞いてみていいですか。
最初に担当していたのはメニュー画面ですね。
メニュー画面。メニュー画面のどういったところをやるんですか。
その時関わっていたタイトルのメニュー画面には、例えばアイテムというメニューがあって、そのアイテムが2Dのマス目にマスを占有する形でアイテムを配置していく。
バッグに容量があるみたいなイメージですよね。
そこのアイテムのプールからアイテムをつかんできてここに置くっていうような、そこの操作を動かすためのコードっていうのを最初に書いてましたね。
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なるほど。その時ってメニュー画面のいわゆるUI、デザインというか見た目があるわけじゃないですか、グラフィックの部分。
それはもう割と完成された状態でその動きを作っていくんですか。それとも割とワイヤーというか、ここにアイテムが来ますよみたいな仮デザインの状態で作っていくんですか。
そこはですね、僕がそのチームにジョインしたのが割と開発の後半だったので、という事情もあると思うんですけど、ほぼ本番用のデータがある状態で作業に入りました。
それって普通はもうちょっとMockに近いというか、仮デザインの状態でやるのが普通ですか。
そうだと思うんですけどね。正直そこは経験がないので、実際どうかわからないですけど、おそらくそうするんじゃないかなと思います。
なるほど。その作品に関しては、小田さんが関わった部分というのはメニュー画面の動きというか、こういう動きにしてねというのはもう決まっている状態でお話が来るんですよね。
そういうことで、仕様書っていうやつですね。
なるほど、なるほど。仕様書でここをドラッグ&ドロップしたらここのデータを引っ張ってくるように作ってくださいねっていうのをやっていくという感じですね。
そこはもう担当するのは1人ですか。
そうですね。とは言っても新人なので、やっぱ上司という存在がいて、日々こんなことをやりましたとか、今こんなところで詰まってますみたいなことを相談する人に管理されているというとイメージが悪いですけど、見てもらいながら実際行動を書くのは1人という形でした。
結構新人なのに責任重大な感じではあるんですね。
そうですね。その前にもちろん数ヶ月研修期間っていうのがあって、この会社で行動を書くときに気をつけることみたいなのとか、基本的なプログラミングの基礎知識とかっていうところは叩き込まれた後での話なんですけど、でも要は任せますよね。
そうですね。なるほど。もうちょっとイメージをつけたいなと思っていろいろ聞いていくんですけど、例えばそのゲームタイトル、小田さんがメニュー画面に携わったゲームタイトルでいくと、大体その制作に何人くらい関わっている感じなんですかね。
ここ多分、タイトルとか会社とかもいろいろパターンがあるんでしょうけど、おそらく大きな流れとして、最初は数人で考えて、そこからプロトタイプを作るのにちょっと人員を入れて。
で、制作段階に入ったらバーっと増やして。で、終盤になってくると、他のタイトルに人を回したりだとか、ということがあって、もともと開発してたタイトルは少し人を減らしてブラッシュアップをしていく期間に入るというような、お腹が膨らんだ蛇みたいな、そういう形の人数構造になってるんじゃないかなと思うんですよね。
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なるほど。じゃあ言ったらその一本のゲームに開発の最初から最後まで関わる人っていうのは割と4,5人とかそういうレベルになる感じですかね。
そんなイメージですかね。
その4,5人は最初から最後までいるんですよね。で、プロトタイプの時にちょっと増えて、本番作るぞとなったらもっと増えて。規模にもよると思うんですけど、一番多い時でそのゲームタイトルだとどれくらいの人数になったんですかね。
僕が入社する前の話なのでちょっと想像が入るんですけど、20何人とかかな。
なるほど。結構多いですよね。もっと大掛かりなゲームの場合もっと多かったりするんですよねきっと。
そうでしょうね。
ちなみに小田さんが最初に携わったゲームでいくと答えづらいと思うんですけど、規模的にどれくらいというか、大型の案件のゲームなのか、割とちっちゃいゲームなのかというか、それでいくとどれくらいの規模かとかって。
会社的には結構力入れて作ったタイトルという感じのやつですね。
そうですよね、Wiiですもんね。会社自体はWiiとかそういう、例えばその任天堂のプラットフォームを狙ってゲームを作る会社とかいうふうに決まってるんですか?
いや、そうではないですね。いろんなプラットフォームを出してました。
それはもう会社に対してこのゲームを作ってくださいよっていうオーダーが来るイメージですか?
そこね、いろいろなんですよ。ゲーム業界全体的にはざっくり分けて、パブリッシャーという会社とデベロッパーという会社とあるんですね。
パブリッシャーが皆さんがゲームソフトとかでよく目にする、それこそ任天堂ですとかバンダイナムコとかセガとかそういったゲームを販売、発売している会社というパブリッシャーというグループがあります。
デベロッパーという開発をやる会社というのがあるんです。そのデベロッパーはパブリッシャーから依頼を受けて作るという場合もあれば、デベロッパーが企画を持ち込んでこれに開発費を付けてくれってパブリッシャーにお願いしに行くケースとかもあったり、
あとはもうデベロッパーが自社資金で作ってしまって、それをどのパブリッシャーから出そうかというようなことを後で考える。最初からプランにも入ってるんでしょうけど、資金的には自社資金で作ってしまってから売るというケースもあったりします。
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なるほど。じゃあ実際に作るっていうのは大体デベロッパーがやっている。
パブリッシャーの会社の中にもデベロッパー機能を持っている会社が大きいところだとあったりするんで、そこは一概に言えないですね。
なるほど。じゃあパターンとしてはお願いされて作ると、こういうの作りませんかって提案して作るのと、三つ目が自分で作ったやつを売ってもらうのをお願いする。
そうですね。あとインディーズみたいな方式もあるにはありますけども。
ちなみにインディーズみたいな方式ってどんな感じになるんですか。
自社資金で作って自社で売るっていう形ですよね。
なるほど。大きな会社に頼んで販売をやってもらうんじゃなくて、自分で頑張って売るっていうパターンもあるんですね。
音楽レーベルとかに似てますね。
そういう感じだと思います。
プロダクションがあってレーベルがあってみたいな感じですかね。
なるほど。結構いろんなパターンがあるんですね。
大体どのパターンで作っているか。さっき言ったお願いされて作っているのか、自分たちで持ち込んでプレゼンして提案して作っているのかみたいなパターンって会社によって全然違うんですかね。
会社にもよるし会社の中でもいろんなパターンがあると思いますね。
昔作ったゲームの評判がすごく良かったので、次作るゲームここの会社に任せたいっていう会社が出てきたりとか。
なるほど。そのパブリッシャーからこういうゲーム作ってねってお願いされる場合って、どこまで決まってるんですか。
僕がいた会社のそのパターンでよくあるケースで言うと、この時期このプラットフォームで例えばこの漫画のタイトルを題材にしたアクションゲームを作りたいですっていうような話が来て、
それに対してこんなプランどうでしょうっていう打ち返しをしてから話が始まるというような感じですかね。
なるほどなるほど。じゃあ結構ざっくりですね。だからドラゴンボールの対戦格闘ゲームを作りたいですみたいなオーダーとか、ゼルダのRPGやりたいんですみたいなぐらいの解像度で話が来て、
じゃあこういう風なゲーム性でやってみたらいいと思うんですけどっていうのを打ち返していくっていう感じですね。
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なるほど。じゃああと聞きたいこともっといっぱいあるんでどんどん行きますね。
さっき多い時にゲームタイトル20人ぐらい制作に携わっているって言ってたんですけど、だいたいどんな役割があるのかっていうのをざっくりというかなるべくちょっと細かく聞いてみたいなと思うんですけど、その20人どんな人たちがいるんですか。
まずプロデューサーという人が。この人は制作に関する役割の言語化が難しいんですけど、開発資金とかそれを売ることに関する責任を取る人という感じですかね。という人がいますと。
そのプロデューサーさんはゲームの中身にはあんまり口出ししない感じなんですか。
原理的にはそうだと思います。これはもちろんいろんな人がいますしいろんなパターンがありますけどね。それとあとはですね、ディレクターという人がいますね。この人はゲームの中身すべてに責任を持つ人というイメージです。なんか困ったらディレクターに聞けばいいみたいな。
そのイメージとしては現場監督みたいな感じですよね。
というより工事現場とかに例えるのであればその工事を受け取っている会社の社長みたいな感じかな。ちょっと違うな。難しい。
もうちょっと責任範囲は大きい。
その工事のクオリティーを担保する人っていう感じかな。現場監督に指示をする人というか。
ディレクターさんがゲームのクオリティー中身に責任を持つということですね。
あとはですね、これいたりいなかったりするんですけど、プロジェクトマネージャーという職があります。
プロジェクトマネージャーはゲーム全体の進行管理を行う人ですね。このスケジュールで進みますと。
何月何日までにここまでできている予定になっているんで各チームはそれに間に合うように作業のスケジュールを組んでくださいとか。
あとはこの人が例えば退職するんでそこに補充する人をちょっと人事と相談して何とか確保しなきゃみたいなことを考えたりするとかというような感じですね。
なるほどですね。これはITinsLabを通っている生徒はITパスポートクラスで学べるので是非。
プロジェクトマネージャーですね。これでもイメージつきにくいですよね。そういうのやったことないと。
そうですね。
いつまでにこれぐらいのことを完成させないと間に合わないぞみたいなのを管理したりとかするってことですよね。
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そのためにはこれぐらいちゃんと人員と人間とお金がこれぐらいいるぞとかを管理していく人ってことですよね。
ありがとうございます。
そしてここからがいわゆるゲーム開発って言って皆さんがイメージする部分に入っていくと思うんですけど、
大きく分けてプランナーとデザイナーとプログラマーという3つに分けるんじゃないかな大体。
会社によってはデザイナーのことをアーティストって呼んでたり、プログラマーのことをエンジニアと呼んでたりとか、
いろんな個性はあるでしょうけど、ざっくりこの3つに分類するんじゃないかなと思います。
もう一部にはサウンドというのがあったりしますけど。
なるほど。
この4つに分けられて、それぞれにチームリーダーとかマネージャーと言ったりチーフと言ったり、いろいろでしょうけどトップの人がいます。
なるほど。じゃあそうか、プログラマーって言ってもプログラマーさんのチームが何人かいるっていう感じってことですね。
デザイナーアーティストって言ってもデザイナーアーティストのチームが何人かいて、その辺合わせるとみんなで20人ぐらいになっていくぞっていうことですね。
そうですね。その各カテゴリーの中でも、例えばプログラマーで言うとAIプログラマーとかUIプログラマーとか、
いろいろその人々がやることによって名前がついてたりしますし、その場合多くはその省分類にもやっぱりリーダー的な人が立てられますね。
なるほど。UIプログラミングチームのリーダーとかがいるっていう感じですね。
それでいくと、これ素人考えなんですけど、やっぱりプログラマーが一番簡単に言うと大変というか、
作業量が多いのかなと思って人数が一番多いのかなと思ったりしてるんですけど、その辺りどんな感じですか人数バランスは。
これ多分歴史的に変遷があるんだと思うんですけど、昔はおそらくプログラマー一番多かったんだと思います。
だけど、昨今のゲームは処理能力が硬度が向上してたりとか、ゲームの物量が増えたりとかするので、
デザイナーアーティストの数が平均的には一番多くなるんじゃないかなという印象を持っています。
なるほど、それはそのつまりPS5とかはもうグラフィックがめちゃめちゃ綺麗だからそこの部分に力を入れるぞみたいにゲーム業界がなってきているみたいなイメージですか。
そうですね。なんかすごい乱暴なこと言ってしまうと、動画を再生するプログラムを書く人は一人でいいんだけど、動画を作る人って何十人も必要みたいな。
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データが変わるけどロジックは一緒で済むみたいなことがプログラミングって普通のことだと思うんですけど、
だからゲームのスケールが大きくなると、プログラマーの大変さの増え方よりもデザイナーの大変さの増え方の方がすごく大きいんじゃないかなと。
そうか、なるほど。つまり格闘技ゲームの1と2はプログラムの流用は結構簡単にできるけどデザインは1から書き直す必要あるよねみたいな感じですか。
そうですね、そういうイメージあると思います。デザイナーの仕事の中にも例えばモーションを作るとかいうのがあったりするんですけど、モーションはある程度流用できたりもするのかもしれないですね。
なるほど。ちょっとせっかくなんで聞いてみていいですか。プログラミング、コードの流用みたいなのって社内では結構よくやるんですか。
そうですね。おそらく多くの会社で同じコードを2度書くなみたいなことは語られるんじゃないかなと思いますね。
ドライ原則というやつですね。ドンとリピート言わせる。DRI頭文字取ってプログラマー、ゲーム業界に限らずそう言いますけど、コードの再利用というのは大きなテーマなんじゃないかなと思います。
なるほどなるほど。じゃあまあそうか。そうやっていけばプログラマーの人数というのは将来的にどんどん減っていく傾向になってくるっていうことですよね。書ける人は少なくてもいいように。
相対的にはそうかもしれないですね。
面白い話聞かせていただきました。ちょっとじゃあさっき出てきたプランナーさんのこと少し聞きたいですね。プランナーさんって何する方なんですか。
プランナーは悪い表現としてプログラマーとデザイナーがやらない仕事を全部やる人っていう半分冗談だけど半分本当の表現がありますね。
おそらくメインの仕事としては仕様書を作るということになるかと思います。仕様書というのはゲームの各場面とか各キャラクターとか各アイテム各技、いろんなゲームの要素が一つ一つあると思うんですけど、そのそれぞれについてどのように動作するのがこのゲームの正しいこと正解なのかということを定義する書類になります。
格闘ゲームの例でいくと、キャラクターは何人いますとか、このあるキャラクターが持っている技のリストはこんな感じで、そのコマンドはこんな感じですと。
この技については発生が何フレームで攻撃判定が何フレームあり、その後のスキの時間が何フレームで攻撃力はいくつで、この技の先端に相手の技を当てられたらダメージが何倍になりますとかそういう一つ一つの要素に関する定義をするというのが仕様書の仕事ですね。
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これかなり大変そうですね。
それだって全部のシーンにやっていくでしょ、それこそメニュー画面からキャラクター選択とか、例えばローディング中はこういう画面を出しますとかそういうところまで決めるんですか。
そうですね、そこでプランナーとデザイナーが仕事を分け合っている部分かなと思うんですけど、プランナーによってはというかゲームのコンセプトによってはロード画面にこの要素を表示することがとても重要なのであるみたいな場合があるので、そういうときはプランナーが結構しっかり書くと思うんですけど。
じゃない場合はざっくりここローディング画面ですっていうことだけの指定で、あとはデザイナーとプログラマーでローディング画面作るっていうこともあるかなと思います。
めちゃめちゃ大変そうですね。
ちょっと巻き戻って聞いてみたいんですけど、一番最初にこういうゲームにするぞって決めるの4,5人っていう話だったと思うんですけど、その4,5人は今出てきた中の人たちでいくと誰がいるんですか、その4,5人。
そうですね、各チームのリーダーとプロデューサー、ディレクターという感じですかね。
プランナーさんはそこには入らないんですか。
いやいや、プランナー、リーダーですね。
なるほど、プランナーって一人ですか。
いや、いっぱいいると思います。
そうですよね。
一人じゃやりきれないんでしょうね。
その場合、プランナーさんって、例えばプログラミングのこととか結構理解してる必要があるんですか。
理解してるとより良いというところですかね。
別にその人がゲームのプログラミングがある程度わかってなくても成り立つような役職ではあるという感じじゃないですか。
オイソレットそうですとは言えないんですけど、原理的には可能という感じですかね。
なるほど。
実際全然勤まらないよっていうものでもあるかもしれない。
なんかパッと聞きなんですけど、プログラマーとかデザイナーのチームのリーダーから上がってきた人が、昇進してきた人がプランナーとかなるのかなと思ったんですけど、そんな感じです?
いや、その場合もあるかもしれないですけど、そのイメージでいくとおそらくプランナーではなくてディレクターになりますね。
なるほどなるほど。じゃあディレクターさんはプランナーにも指示を出すような立場になるんですかね。
そうですね。
じゃあちょっと待ってくださいね。例えばゲーム作りって聞いてパッと僕が一番楽しそうって思うのって、こういうゲーム性にしようとか、こういうストーリーにしようとか、最後こうならないとクリアできないんだとか、例えばそういったことを考えるのが僕は面白いんですけど、そういった部分は今のでいくと誰が担当する感じですかね。
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その一つ一つについてどうかという話はちょっと難しくて、というのはそのゲームが何を目的に作られているか、例えばリビングで子供が遊んでいて親が嫌な気持ちにならないゲームというのがとても大事な要素なのだとしたら、それがディレクターがそうしたいのだということをまずプランナーに伝えますよね。
そうか、なるほど。
で、プランナーがそれを実現するアイデアとして、耳で聞いてても楽しそうなものにするみたいなことを考えるわけですよね。で、それを実現するのに必要な要素というのをプランナーが考えていくということになるんじゃないかな。
なるほど。結構ディレクターさんがそのコンセプトみたいなところをガツッと決めて、それに沿うようにみんなで進めていくみたいな。
そうですね。ここね、グラデーションあるんですよ。ちょっと歯切れの悪い感じになっちゃって申し訳ないんですけど、ゲームのコンセプト、さっき言ったようなゲームの大きな目的とか意味とかいうところって、プロデューサーが握っている場合もあればディレクターだったりもするし、プランナーだったりもするし。
なるほど。それは会社とか開発現場によって違うイメージですか?それとも案件、今回作るゲームはこう、みたいな感じになるんですかね。
両方あると思います。ただ会社によって全然違うイメージの方が強いですかね、案件によってというよりは。
多分そのプロデューサー、ディレクター、プランナーとかプログラマー、エンジニアとかもそうですけど、全部外来語じゃないですか。だから海外から借りてきた概念なんですよね。
誰もその定義を正確に知らないままというか、各会社の中でこの言葉はこういう意味っていうような定義がどんどん文化として作られていって、みんな一見共通の言葉を使っているので、各会社でディレクターというものが何なのかっていうのは細かいところ見ていくと全然違ったりするっていう例が結構あるんじゃないかなと思いますね。
なるほど。非常に面白い。面白いというかやっぱり聞いてみるとイメージとちょっと違いますね。あんまりゲーム性みたいなところをトータルでドカーンって管理している人がいるイメージではあんまりないんですかね。
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ゲーム性とは何ぞやっていう話がすごく難しいですよね。
ゲーム性っていう言葉はあまり使わないようにしようみたいな話もあります業界中には。
なるほどなるほど。
おのおのがいい感じの俺の面白さみたいなのをゲーム性っていう言葉に乗せてしゃべっちゃうから、あんまり意思疎通が取りにくいよねみたいな話があったりして、ちょっとそれは横道ですけど。
はいはいはい。
だからゲームにとって大事な部分を担保するのは誰かというような話かなと思うんですけど、いろいろだよねっていう話ですねこれは。
なるほど。今一応聞いた中でいくと、ディレクターさんがそれにかなり近いかなという感じってことですね。
確かにそうですね。プレイする人によってグラフィック重視の人もいるし、ストーリー重視の人もいるし、だからその人たちによってゲーム性っていうものの考え方が全く違うってことですね。
プレイヤーにとってももちろんそうですし、開発者にとっても全然ゲーム性って言った時に何を指してるかっていうことが実は共通認識で取れてなかったりもするんで、割と危険な言葉ですね。
なるほど。
確かに。思ったよりそこに対してシビアなんだ。
ちょっともうちょっとあるんですけど、例えばゲームはわかんないですけど、一般的なウェブシステムとかだと使用書だけまとめてプログラミング自体は外注、よその会社さんにお願いしてるとか、
プログラミングはうちでやっているんだけどUI、デザイン、見た目の部分に関しては外注、よその会社にお願いするっていうことが結構あるっていうふうに聞いたんですけど、ゲーム業界も結構そういうことあるんでしょうか。
外注ありますね。例えばサウンドの制作だけ外注するですとか、あとはプランニングとデータを作る、デザイナーの仕事はするけどエンジニアは社内に持たないというような会社があったりもしますし、外注は割とありますね。
それは例えば小田さんが勤めてたゲームの開発の中にも要は正社員として一応人員揃っているわけじゃないですか。人員揃っているけど外注するみたいなこともあるんですか。
小田 そうですね。単に手が足りないみたいな場合もあったりはしますし、あとは声優さんとかもちろんいないんで、そういう部分外注とかももちろんあります。
なるほど。やっぱり結構複雑なんですね。一本ゲーム作るのに。
小田 そうですね。いろんな人関わってますね。
大体どれぐらいの期間で一本作り上げるものなんですかね。
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小田 これももちろんいろいろなんですけど、大体2年から5年とかで見とくといいんじゃないかなと思います。
5年か。
小田 コンシューマーキーの場合ですね。スマホあぶりとかもっともっと早いと思いますけど。
なるほど。プレステとかWiiとかああいうのでやる場合は結構長くかかるってことですね。
やっぱり難易度としてはそういうのが作るのが難しいってことなんですかね。
小田 そうですね。作る難易度。そうですね。そういうことだと思いますね。
難易度もそうだし手間もかかるっていうことなんですね。
そっか。単純にゲーム専用機の方が処理能力高いからいろんなことができるみたいな感じですか。
小田 そうですね。そういう面はあると思います。
だから複雑なゲームが作れるからっていうことですね。
小田 作れるし求められるからっていうことですかね。
そっかそっかそっか。なるほど。
じゃあちょっとさらに続けて聞いていっちゃうんですけど、
小田 さんの観点で構わないんですけど、今いただいたいろんな触手があるじゃないですか。
一本のゲームを作る中に。ずばりここが一番楽しそうだみたいなところってあったりするんですか。
小田 これはね僕自身がプログラマーなので、まずはプログラマーが一番楽しそうだなっていうのはありますね。
なるほど。そうか。なんか人によるとは思うんですけど、
ゲームを作りたい場合にそのプログラムを書きたいのかゲームを作りたいのかみたいなところってちょっとあるじゃないですか。
なんで結構パッと聞きそのディレクターさんとかが一番面白いのかなって思ったりはしたんですけど、
まあそうですよね、小田さんプログラマーだからっていうところが。
小田 ディレクターとかになると、これは僕の性格からなんですけど、責任が大きすぎてちょっとつらいみたいにします。
そうか、なるほどな。例えばですね、ゲーム業界に憧れて入ってきたけど、
なんか思ったよりこんなんじゃなかったなみたいなことってあったりするんですかね、小田さん以外の面でも構わないんですけど。
小田 僕がいた会社で入社から早く辞めちゃった人というのもいるんですけど、思ったより大変だったとか。
なるほど。
小田 でもざっくりもうそれでまとまっちゃいますかね、具体的に僕が見てきた例だと。
あとはよくあるパターン、よく聞くパターンとしては、あまり自分が成長している感じがしないとか、それはどんな部分を任されたかということで決まってくるんでしょうけど、
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今辞める理由の話をしてるんですごくネガティブに聞こえるかもしれないですけど、そういう人ももちろんどの業界にでもいるよねというような話として聞いてほしいんですけど、
あとはこの会社にいても次がないと思ったとか、そういうパターンもありそうですね。
結構普通ですね、思ったより大変とか。
これも素人考えなんですけど、思ったより分業されているぞっていうところがあるじゃないですか。
だからゲームが作りたいと思って入ってきたけど、ゲームを作らされているっていう感覚になる人とかいないのかなって思ったりとかしたんですよ。
いそうっすね。僕がいた会社は割と中規模ぐらいの人数だったんですけど、そこでも割と分業なんだなって思ったのはあるんですけど、
とはいえ自分たちのチームリーダーまでの距離も近いし、自分と同じところ、例えばメニュー画面のUIを担当しているプランナーとかデザイナーとかもいたりして、
いろいろここはこの方がいいんじゃないかみたいな話をしながら作れる環境ではあったので、
そのあたりは割と今話しているゲームを作っているという感覚っていうのは僕は割と思ったものの仕事をしてたんですけど、
おそらく傾向としては大規模の会社になればなるほど、その雰囲気が薄れていくんじゃないかなと思いますね。
これは僕が全く経験がないので、想像ですけど。
そう、そういうイメージはなんとなくありそうですよね。
例えばじゃあやっぱりもっと小規模なゲームの開発ってなると、割と一人で責任を持って最初から最後までみたいなこともあったりはするっていうイメージですかね。
なるほど。
あとはですね、小田さんの意見で構わないんですけど、これを聞いている中にゲーム業界を目指している小中学生、高校生とかその親御さんとかがいると思うので、
ズバリこれをやっとけみたいなのってあったりします?