00:10
こんばんは、石田衣良です。
こんばんは、竹井ひろなです。
こんばんは、早川洋平です。
今回は、いよいよ前からやってみたいとみんなで話していた、小説家になるにはどうすればいいのかという、
それこそ、うちのラジオでしかできないテーマをガーンと深掘りしてみようかなと思っています。
流れとしては、最初に僕が今の小説家になるいろんな方法のうち、一番これがオーソドックスかなっていうのをいくつか話をして、
その後、洋平君とひろなさんに素朴な質問、実際に書くにはどうしたらいいのかとか、いろいろ考えてきてもらっているので、それをこなしていこうと思います。
なので、今回これ第1回なんですけど、実はこの番組のリスナーの人って、作家になりたい人結構多いんだよね。
そうなんです。
今回これを見てもらった上で、Q&Aがだーっと集まったら、これから作家になりたい人のQ&Aに応える回っていうのを一回またやってもいいと思っているので、
ぜひちゃんと繰り返し観て覚えてみてください。
あ、そうか、自分はこの章があっているとかっていうのはわかると思うので。
でも、まさに飯田さんおっしゃってくださったように、今回この企画というか、これを立ち上げたというか、きっかけって、
やっぱり今、音ラジちょうどやっても7ヶ月で、
7ヶ月ぐらいですけど、YouTubeでも、YouTubeのほうか、過去のQ&Aをいくつか切り出してるんですよね。
どれくらい聞かれたかっていうのを見ると、実はこの小説家になる2話のミニ質問みたいなのを以前いただいてたことがあって、それがいまだにトップにずっとあって、
へー。
だから、いわゆるデータ的に言ってもあれですけど、やっぱり本当に、これ飯田さんの見てる方なんで、なおさらでしょうけど、
なりたい方っていうのは、感覚だけじゃなくて、本当に増えてるのかなって。
いや、もうめちゃめちゃ増えてる。
ってことですね。
だってさ、やっぱりさ、小説家ってさ、元手が全然かからないじゃない。
なるほど。
カメラマンになるには、カメラ買わないといけないからね。鉛筆は誰でも持ってるし。
腕一本ってことですよね。
そう。スマホでも書けるしさ。
うん、確かに。
で、こういう時代なので、もうなんか働くのしんどいじゃん。
うん。
部屋に引きこもって、自分でコツコツやってお金になればいいなって、みんな思ってるんだよね。
外に出なくてね、そういう意味では出ないわけですよね、書くこと自体は。
うん。ということでですね、じゃあちょっと、さわりをいきましょう。
はい。
じゃじゃーん。小説家になりたい人、もうね、激増中です。
まさに。
あのね、僕がデビューした頃って、25年ぐらい前じゃない。その頃は、新人賞の応募って、300、400ぐらい。
03:00
うん。
今、多いところは、1000、2000。
3倍、4倍。
なってる。で、一番多いところは、5000、6000。
あ、そんなに。
そう。だから、あの、小説家になりたい人は激増中です。
うーん。
ただ、これがわかんなくない?
うん。どうなったら小説家なのか。
そう。それに、今、小説家ってすぐなれるから。
そう。
すぐなれる。だから、それには、要はこれです。
うん。
一番最初に大切な質問が、2つ。
えー。なんだろう。
要するにですね、2つの質問というのは、これです。もう根本的なことなんだよね。
あー。
あー。
1番、何を書きたいか。
うん。
2番、小説で、まあ、生活していくか、稼ぎたいかってことなのよ。
うんうんうんうん。
で、この2つの質問によって、この、これスクール違いって書いてありますけど、
アメリカのソウルミュージックとかで言えば、オールドスクールとニュースクールに分かれるわけ。
うんうん。
で、そのデビューの仕方が。
へー。それで分かれるんですね。
分かれる。分かれる。だって、こっち側、ニュースクールは、デビュー、すぐデビューできるから。
へー。
だから、こっちが、こっちがクラシック音楽でピアノ練習する、バイオリン練習する。
あー、いいですね。
こっちは、ラップ。
ターンテーブル回して、すぐ詞を作って、ラップで歌うみたいな。
うん。
でも、曲の一部を繰り返して擦ってさ、バックトラックだけつけて、ラップは自分で作ればすぐできるじゃん。
10年間ピアノの練習しないじゃん、ニュースクールは。
うん。
ソウルだって、ラッパーは。
じゃあ、下積みとかいらないってことですか?
うん。下積みとか全くいらないです。
いきなりデビュー。
すぐデビューです。
へー。
ザザン。まず、1、何を書きたいか。ここですね。
うん。
1、純文学。
×はついてます。
いや、×は、僕関係ない。
×はついてないし、純文学の人は、人に話聞いちゃダメなの。
あー、そっかそっか。自分から生み出すものなんだ。
っていうよりは、単純に、純文学っていうのは、今まで書かれているものの外側にある何か新しいのを、その可能性を広げる。
自分の見える小さい問題から広げるっていう仕事なので、人に聞いて、こことここは空いてますよって言われて書いたら、もうそこ空いてないじゃん。
誰かがやったとこだから。
うん。
だから、自分の人生をかけて悩みながら、コツコツ書いて。
で、僕はタッチしないし、頑張った二ヶ所を狙ってください。
でも、それには、今まで誰も書いていないものを書くのが大事だよってこと。
うんうんうん。
そして、
純文学って感じする。
そう。だから、純文学は感知しないので、お好きに。
で、お好きに、自分の方法、曲げない方がいい。
はぁはぁはぁはぁ。
で、次。大人のエンタメ小説。
ミステリー、ファンタジー、ホラー。
青春モノレイン。
青春モノレンアイモノ。
ETCの大人向けの小説っていうのを書く。
06:00
これがみんなの一番、小説家のイメージに近いと思うんだよね。
そうですね。
で、それとは違って、今ラノベっていう言葉で代表してるけど、
ティーン向けのネット小説とかそういうのがあるじゃない。
うん。
ラノベの文庫とか。
代表的に今一番多いのは、2000本か3000本は出てるけど、
異世界転生ファンタジー。
うん。
ラブコメ。
あの少年ジャンプ的な異能バトルSF。
こっちとこっちだとデビューの仕方が全く違うの。
じゃじゃーん。
じゃあどっちを書きたいかっていうのを決めないとダメなんだな。
そう。だから自分で何が書きたいかっていうのがわかれば、
どっちに向かって努力すればいいのかがはっきりわかるんで、
今小説家になりたい人は何をやりたいのかちょっと考えてみて。
まずね。
ただなんとなく小説家になりたいとかお金稼ぎたいとかって言ってもダメだから。
え、イラさんがスタートするときもやっぱそれはあったんですか?
そのエンタメに行こうとかどこで行こうみたいな。
どういうのを書いてみようっていう。
僕たちの頃はこれがなかったの。
なるほど。
これのこれしかなかったから。
で、僕は人文学もう1本書いてみたんだよね。
で、それはあの朝日新人文学賞って朝日新聞の賞だった。
まあ最終選考まで行ったのよ。
ただそれを取り損ねてエンタメの方で書いたインテリビック・ウェスティック・パーク、
これが賞を取ったのでこっちを書くようになったっていうだけ。
だからこっち取ってたらこっち書いてた。
だから本当にこのときの選考委員に感謝だよ。
本当落としてくれてありがとう。
だって朝日新人文学賞ってそのあとほとんどみんなプロになってないから。
でも書きたいかと実際書けるかとか向いてるかっていうのは正直分からない。
あー確かに確かに。
分からないこと。
これから小説を書きたいとか考えてる人は自分が何が書けるか全然分かってないのよ、普通。
うん。
普通ですね。
で、実際試してみると分かんないんで、正直ね、チャレンジしてみるしかない。
どういうのが向いてるのか。
まあその話に関しては後でたっぷりします。
おお、はい。
というところがまあ入り口かな。
えー、じゃあもはやもう楽しいですね。
うん。
だから自分が何を書きたいのかと、それでお金を稼ぎたいのかどうかっていうその2点をちゃんと考えてみて。
で、自分の答えを出してからこれを聞いてくれればいいです、このあとの続きを。
でも確かに言われれば井田さんおっしゃってることすごいシンプルだけど、やっぱり小説家ってね、こう正直例えば僕書きたいもんあるかっていうと今の話でいくとなかなかないんで厳しいと思うんですけど、やっぱりその小説家のライフスタイルってやっぱ憧れるじゃないですか。
うん。
だから今の2つの質問って本当に当たり前のようでいて、でもそれをやらないでどうでしょう、井田さんも今までこうね、いろんなオフィシャルにもそうじゃない人の小説書きたいとかっていう人いろいろ見てきたと思いますけど、意外と厳しい言い方すると今の2つをちゃんと。
09:02
そう、考えてないから、そう逆にものすごく遠回りしたりしてる人もいるよ。
うん。
あれ、この人そっちじゃないのになんでこっちに来てるんだろうみたいなね。
へー。
で、このあと新人賞はどこがいいかとか、出版社ごとの。
うん。
新人賞の傾向なんかも話が出るので、なおさら、だから今さ、自分が何を書きたいかって言ったけど、俺は書きたいもんがないって人もいるじゃん。
そうそうそう。
書きたいもんがない人でも、好きな小説はこういうのだっていうのがあるじゃん。
はいはい。
それでもいいから、自分はこういう小説が好きっていうのをちゃんと自分なりに考えてみてってことかな。
じゃあ。
書き始める前、デビューする前にも。
ふむふむ、なるほどですね。
楽しみです、期待膨らみますね。
本当ですね。
これね、本当に後で有料の時にちゃんと言いますけど、ぶっちゃけね、そこの会社の新人賞は行っちゃダメだっていう会社もたくさんあるわけよ。
はー。
え、それも言ってくれるんですか?
うん、それもちゃんと話をするので、やっぱりちゃんとデビューするからには、こういうところとこういうところが通った方がいいんだよっていう。
そうすると、何を決めるとか、何を書くか決めるとかも当然その人の努力とか才能も大事ですけど、
やっぱり今回のね、ここで押さえておくべきことを押さえておくか、押さえておかないかで全然変わってくるってことですね。
そうだね。だって自分に合わない賞にさ、本当に3年も4年もずーっと書き続けてる人いるのよ。
で、なんか違うな、この人ちょっと違うんだよなみたいなのを、選考会の最後の段階でもみんな喋ったりするの。
編集者がついて、なんか話してるんだよね、なんか変な方に迷い込んでるんだけど、ちゃんとアドバイスしてるみたいな感じになるからさ。
うん。
でも、この人はミステリーじゃなくて本当ファンタジー的なものが強いから、あっち行った方がいいんじゃないかなーなんていうことは、
作家同士のその最後の選考会でも出たりするわけ。あれ、この人ファラー得意なのじゃない?この不気味なシーンがすごくいいのにみたいなことね。
でも自分で全然わかんないから、ずーっとミステリー書いて、ミステリー送ってきて、賞が取れなくて、力があるから最終選考まで来るんだけど逃してるみたいな人がたくさんいるので。
へー。
説得力あるな。
ね。
でももったいないので、本当によく考えた方がいい。書く前に。
なるほどな。
じゃあ、一番大事なこの先はね、後ほどですが、一つ人生相談いっときましょうか。
そうですね、はい。
今回小説家スペシャルなので、ちょっとそれに関わる質問をいただいているので、ちょっと飛び急でな質問なんですけども、33歳の女性からいただいています。
はい。
ポッドキャスト、恋と仕事と社会のキュアな絵の頃から楽しくお話聞かせていただいています。
はい。
ありがとうございます。
コロナ騒ぎが落ち着いたら、また生放送もやってほしいです。皆さんにお聞きしてみたいのは、締め切りを守るコツです。
おー。
私は趣味レベルですが、戯曲の執筆をしており、時々、戯曲賞に応募しています。
うん。
ですが、いつも締め切りギリギリ、発送作業も前日になって郵便局に駆け込んだり、遂行が甘くなってしまったりの繰り返しです。
12:06
はい。
お仕事上、たくさんの締め切りを抱えていらっしゃると思いますが、余裕を持って締め切りを迎えるために気をつけていることがあれば教えていただきたいです。
はい。今回の質問に関しては、答える権利が全くありません。
そんな顔してました。
皆さん、各社編集部の皆さん、ごめんなさい。さようならー。
さようならー、としよう。
あのね、
なるほど。
言っとくけど、その、ショーの締め切りでも、雑誌とか新聞の締め切りでも、
みんなギリギリに書いてるからね、プロも。
おおー。
もちろんね、伝説の人がいるのよ。吉村明さんっているじゃない。熊野小説とか、戦艦の小説とか、羽国とか書いた人ね。
あの人は、連載が始まる前に全部書き上がっていて、原稿が金庫の中に入っていて、毎回それを一週間分とか、こうやって編集者に渡すだけだったっていう、もう本当に立派な質問をいただきました。
そんな人いるんだ。
そんな人はほとんど、本当にこれぐらいで、もう8割、9割の人は締め切りギリギリまで、あー、書けねー、大変だ、つらい、もうしんどいって言って頑張って書いてるのがプロの作家なの。
だから、そんな綺麗にさ、遂行が間に合って何?前日発送じゃない?一週間前発送でその後軽井沢に行って、すずむみたいな、そんな洒落たことは誰もしていません。
なので、気にしないでください。
一発解答ですかね。
できるわけない。
うん。
でしょ?
面白ーい。
いや、本当そうだね。
結構、ギリギリの方がこう、アイディアが浮かんだりとかするんですか?
違う、違う。アイディアが浮かぶとかっていうレベルじゃないの、プロは。
10年とか20年書いてると、アイディアは絞り出すもの。
なので、ここに石とかありますよね。ね、川壇に落ちてる石をグッと拾ってきて、ギューって掴んでアイディアをポタッと。
すごい。
めちゃくちゃ大変ってことですね。
それがプロの毎回の仕事です。
へー。
石から水を絞る仕事。
だから、創作ね、例えば今回、小説家になりたいって人だから、みんな夢があるじゃん。
憧れがあるかもしんないけど、石から水が絞れる人だけだよ、プロになって生き残っていけるの。
みんな、新人誌を取った後、みんな消えていくじゃん、書けなくて。
あー。
新人誌を取って、その中で10人に1人ぐらいしか生き残んない世界だから、
ほんとに石から絞らなきゃダメ。
そうすると、やっぱり書くことが好きっていうのは、絞る力になったりするのかもしれないですね。
全然しないです。
嫌いよりは。
全然しない。
関係ないから。
性格が良い悪い、書くことが好き嫌い、顔が良い悪い、頭が良い悪い。
あー、頭が良い悪い。
全部関係ないです。
ポジティブもネガティブも関係ない。
15:01
ポジティブもネガティブも関係ない。
性格が本当に悪くて、頭が悪くて、性格が悪くて、顔が悪くて、背が低くて、頭がハゲてて、でも才能がある人もいる。
まあ、そうですね。
みんなには嫌われるけど。
でも、頭の良し悪し関係ないって、ちょっと意外です。
関係ない。
だって、頭の良い人なんていっぱいいるじゃん。
うん。
あー、そっか。
だって、大学に行ってもいるし、そこら辺の研究所とか行けば、理系とかめちゃめちゃ強い人もいるし。
うん。
将棋、詩、語。
まあ、そうですよね。
うん。
あるいは、指揮者、映画監督、頭の良い人なんていっぱいいるけど、でも、小説を書いて生き続けるっていうのは、また全然違う力なので、本当に…
お医者さんが…
うん。
あ、お医者さん?
性格関係ない。
お医者さんが、じゃあ、面白い小説書けるかって言ったら、違うってことですよね。
そうそう。
だって、医者も本当に意地汚くて、性格悪くて、バカで、でも、医者っているじゃん。
こいつ、本当に下品でやねえって言ったら、医者いるよ。
そうなんですか。
まあまあ、そっかそっか。
知ってるでしょ、何人か。パッと思いかかんない?
後編で聞きたかったんですけど、いろいろ関係ないって言いましたけど、年齢はどうでしょう?つまり、若くてもある程度、年重ねてからもっていうのは関係ないと思うんですけど…
全然関係ないです。
僕が今から、今40になりましたけど、今からでも…
うん。
今日のこの番組聞いて、そしてそれなりのことをやれば、可能性はありますか?
あるよ、もちろん。
なんで小説家って自由なんでしょう?
70歳でデビューして、80までめちゃめちゃ書いて、いい書室書いて死ぬみたいな人もいるから。
超かっこいいじゃないですか、そんなの。
なんか、絶対的なこう…まあ、それは僕の個人的なもんかもしれないけど、なんか、やっぱりバイタリティとかないと、なかなか始められない…
いや、それも関係ない。
やっぱ関係ないんだ。
でも、ほら、だって…
僕が一つだけ思うのは、実際に書いた人。
っていうだけ。
うーん。
そうか。
書かなければな、先はないので。
理屈とか条件、運のより、とにかく書いたか、まず。
うん、そう。
だから、もっと頭が良くないととか、もっとセンスが良くないととか、文章が上手くないととか…
言い訳は全部消された。
そう。イケメンじゃないと、みたいなのは一切ないです。
へえ。
でも、確かに、ちょっと小説とは違いますけど、宮崎駿監督も、もうこんなことやりたくない、もうなんで自分はこんな絵ばっか書いてんだみたいなこと、
ずっとぷつぷつ文句言いながら、あんだけ傑作書いてるわけですから。
だから、やる気とかも関係ないのかもしれないですね、結局。
関係ないよ。だって、宮崎さんの立場だったら、やらざるを得ないじゃん。だって、公開しなかったら会社潰れちゃうんだから。
そうですよね。
でも、そういうことですよ。本当にそういうこと。
なるほど。
何が何でもやるって決めたら、やれる人だけが生き残る。
おおー、シンプル。
そう。その上で、才能がやっぱり必要かな。
そういう意味で、続ける才能ですね。
やりきっても、続ける才能と、いいものを描く才能が、それはなんだかわからない。
18:02
へー。
まあ、そうか。その以前にスタートでね、知っておくべきことがたくさんありそうですので、続きはね、この後、ニコ動の方でURLあると思いますので。
そうですね。あのね、今回は正直保存版の神回になると思うので、とりあえず、加入してみて、1ヶ月経ってやめればいいんじゃない?
まあ、でも、イラさんが自信持って言うんですよ。
いやいやいや、そういうことですよ。そういうことですよね。
いや、僕ね、これ書いてて、これをフォンにしたら、こっちの方が売れるなと思ったもん。
確かに。確かに。確かにって言っちゃったけど。
じゃあ、ぜひね、今回、たっぷりこの後、お話を伺いたいと思います。
それでは、皆様、引き続き後編で会いましょう。
はい。後ほどー。