はい、こんばんは、石田衣良です。
こんばんは、吉水野和です。
こんばんは、早川佳彦です。
さあ、大人の放課後ラジオやってまいりました。
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さあ、ということで今回は、
はい、オッペンハイマーですね。
はい。
結論から言っておきます。
日本では、たぶんそんなにバカ当たりはしないと思うんで、
ちょっと興味のある人は、絶対にすぐ行ってみた方がいい。
そうですね。
井田さんどう出るかってね、自分でもちょっと迷ってましたけどね、見るまでは。
もうさ、3時間半で半分白黒の映画なんてしんどくて嫌だよって言ってたんだよね、最初は。
ただ、僕はクリストファノーラってあんま得意じゃなくて、この監督。
ダークナイト、インセプションがダメで見られなくて、
インターステラー、ダンケルク、テネットと4本見て、
Aがついたのは1本もないのよ。
A、B、Cランクでプラスマイナスつけて、
一番良いインターステラーでBプラスだったんだけど、
今回のはもう僕にとっては文句なしのAです。
最高でした。
ここ、何年か映画館で見た映画の中では一番良かったので、
もうやっぱりオススメだな。
本当にみんなにも見てほしいかな。
井田くんどうだった?
そうですね、僕は割とノーラン。
前回テネットとか見てたんで、どうかなと思ったんですけど、
イラさんほどの逆にAまでは行かないんですけど、
周りが公開を遅らせろとかいろんな話ありましたけど、
別にそんな必要なかったんで、
ドキュメンタリチックなものはノーランに見たことなかったので、
やっぱりエンタメじゃなくてこっちも行けるんだっていう。
すごく良かったですね。
ノーさんは?
最初ちょっとついていけるかなっていう不安はあったんですけど、
テンポの良さとかやっぱり絵の絵作りの素晴らしさとかで、
どんどん引き込まれていっちゃって、
ほんと3時間あっという間っていう感じでした。
長くなかったね。
僕途中でチェックしながら見てたんだ。
このイベントが起きるのは何時だ、何時だって言ったけど、
全然飽きなかったよ。
でもあれですね、僕らとしてはオトラ自体はぜひお勧めしたいと思うんですけど、
その一方でイラさんの冒頭でね、
これ日本としてはヒットするかっていう話ありましたけど、
その辺ちょっとだけなぜなのかとか。
なんかさ、コンプラがやかましいじゃないですか。
なので原子爆弾みたいなものを開発者扱うんであれば、
その被害もちゃんとバランスとってかけるみたいなことを、
世界中で日本人だけが言ってるんだよね。
でもオッペンハイマーの視点だけで作った映画だから無理なんだよね、実は。
そうですね。
広島で原爆が落ちた直後のところに米軍の記録班が入ってるよね。
先週戦したからさ。
その時のやつは全部誤記扱いで外に流れてないのよ。
だから本当の本当のところ、後になって死者の数とかも推計されてるし、
被害の写真とかも出てくるんだけど、
オッペンハイマーの立場でも分からないんだよね。
映画の中であったじゃん。
ラジオの放送で今広島に原爆が落ちたんだって。
原爆を作った人も米軍の極秘作戦だから分かんないのよね。
その後の被害のことも本当に詳しいところまでは分かってないから、
そこをオッペンハイマーの視点で描くっていうのは知らないことを描くことなんで、
ちょっと無理があるんじゃないかなって僕は思ったかな。
でもどうです?その独語感じゃないですけど、
見る前見た後で、やっぱりちょっと日本人なんで構えてみた人もいるかもしれませんし、
僕はあんまりなかったつもりですけど、
独語感がないと見た後の感が爽やかとは全然いかないですけど、
でもいわゆるなんとなく今の日本で公開を遅らせるとか、
ちょっと機非的な部分は特になかったというか。
要は原爆の問題はもちろんあるんだけど、
それよりは一人の天才科学者の人生。
自分の一番優れているものを使って作って、何かを作った。
作り上げて評価をされた。
でもその中で良心が芽生えて叩かれて転落していくっていう。
もう本当に一人の人間の悲劇をちゃんと描いたっていうお話だったと思うんだけどな。
タイトル自体は原爆の物語じゃなくてオッペンハイマーですからね。
人物特集ですよね。クリストファン・ノーラによる。
だからオッペンハイマーっていう科学者の波乱万丈の人生を全然甘くなく描いている。
しかもこの人さ、天才科学者のくせにさ、何でもできるのよ。
これちょっと後で話そうと思ったんだけど。
もうね、理論物理学者としてもアメリカ一。
アメリカで生まれてイギリスとドイツで学ぶんだけど。
初期の中世史性とかブラックホールの研究では行跡を残しているの。
で、その上語学は6ヶ国語ペラペラなんだよね。
英語、ドイツ語、オランダ語、サンスクリットで勉強もしてたもんね。
で、その上にこれ映画の中でもちらっと出てくるんだけど、頭のところで。
ストラビンスキーのイギリスに留学に行って、そこでブラックの絵とピカソの絵を見てるよね。
青い女のやつと。
で、TSエリオットっていうその頃話題の詩人のアレチっていう詩を読んでいて、
で、ストラビンスキーの春のサイトを聞いてるの。
普通ね、こういう専門の人ってなかなかみんなそれぞれ専門バカで、
こういう風にアバンギャルドなアートセンスがある人なんてあんまりいないんですよ。
だから美意識もすごく高かった。
しかもこの後ロスアロモスで何千人っていう人を集めて街を一個作って、
そこの組織のトップになるんだよね。
オーガナイザーとしての力もある。
これ出来すぎでしょ。
まあそれはスーパースターだよな。
そして女にもモテるんだよ、サンサムだったから。
しかもこの人異常にね、寝取り好きなんですよ。
付き合って結婚するのは全部誰かの奥さんなの。
で、日本だと大問題だけど、この頃そういうのはもうプライベートは関係ないよっていう世界じゃん、アメリカだし。
なので、ともかくアメリカのヒーローになるんだよね、原爆を作った父ということで。
いやー、こんな人だったら面白いし映画にしたくなるのはわかるよって思ったもん。
でも井田さん、ノーラン、今まではね、もちろん一人のクリエイター、監督、評価はしてたと思いますけど、
でも個人的にはあんまりそこまでっていうのが、今回は、それは後で本編でもたっぷりですけど、何がそこまでAを付けさせたんですかね。
僕ね、これ僕の主観だけど、クリスマー・ノーランってアクションを撮るのが下手だと思うんだよ。
テネットも。
動きのシーンが上手くない。
やっぱりアクションシーンに関してはアメリカの監督の方がいいんだよね。
例えばマトリックスで銃を撃ちまくるシーンとテネットの銃撃シーンとかを比べると、
全然様になってるのはウォシャウスキ兄弟、今姉妹かの方なんだよ。
だからアクションシーンがそんなに得意じゃないのに、テネットみたいなの撮るし、
インセプションの冒頭の頭の何分かさ、ガラガラと建物が崩れてくるシーンがあったじゃない。
あの時のショットの繋ぎ方と物が落ちてくるスピードの遅さで、もうダメだ、この映画見れないと思ってやめたんだから。
なのでこの人自分の得意な方に振ったんだよね。
セリフ劇、密室劇、人間同士のちょっとドロドロした深い絡み合い。
そっちに振ってしかもインテリの方に行ったら、
それはもうノーランってやっぱりちょっと今の映画監督では滅多にいないインテリなのでAがつくよね。
本人も意識したかないですけど、一番王道というか真骨頂のところでできた。
それはねここなんだよね結局。
お金。
お金です。結局は映画って。
製作費1億ドル。これはビッグバッジという名前ではないの。
これミドルです。ミドルバジェット。
1億5千万ドルくらいかな。
例えば最近ソニーはそっちに振ってるのよ。
2億ドル3億ドルになると回収大変じゃない。
なので1億ドルから1億5千万ドルでスパイダーマン作ってるの。
超対策じゃないけどちょっと当たれば回収は簡単。
それでソニーは成功してるんだけど、今回もクリスファーノーランにしては1億ドルじゃん。
テネット面白くなかった。
テネットが2億2千万ドルとかかな。
だからこれ日本円にすると330とか40とか。
それに比べるとこれ150だから半分以下じゃん。
半分以下の予算で大人向けの自分が撮りたい素材を思いっきりわがままに撮らせてもらった。
しかも切れって言われるじゃん。3時間は。
これだと1日に3回しか回んないんだよね。映画館で。
でも2時間にしろって言われないのはクリスファーノーランだし、
ノーラン自身のご褒美の芸術映画だからなのよね。
アートフィルムなんですよね。
それなのにこれが世界工業収入1400億を超えるのよ。