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インベストメントブリッジがお届けする、いろはに投資のながら学習。
こんにちは。昨日、久しぶりにおいしいリースリングを飲みました、インターン生の清水です。
本日は、いろはに投資の記事紹介です。
ご紹介する記事は、11月21日に公開された、スイスフランの今後の見通しは、暴騰の理由と各通貨ペアごとの特徴を解説、です。
まずは、本記事の結論2点。
1.スイスフランの今後の見通しは、追加利上げや為替介入、知性学リスクの発生と収束から上昇する可能性がある。
2.スイスフラン円はドル円と似たような動きをする。
スイスは衛星中立国であり、スイスフランは金よりも硬い安全資産とも言われているため、資産の投資先として人気があります。
しかし、過去には暴騰や暴落をしていることや、2022年の利上げにより7年ぶりにマイナス金利が終了するなど、今後の見通しが気になりますよね。
スイスフランは安定した通貨として認識されていますが、変動理由がわからずに投資してしまうと、落とし花にはまってしまう恐れもあります。
今回は、スイスフランの今後の見通しや、過去の変動要因、主導通貨部屋ごとの特徴を解説していきます。
それではまず、そもそもスイスフランとは何かから見ていきましょう。
スイスフランとは、スイス連邦が発行している自国通貨で、省略文字はCHFです。
カオス市場におけるスイスフランの流通量は、カナダドルと同程度で全体の5%ほどと決して規模は小さくありません。
スイスは第二次世界大戦にも参戦せず、過去50年間紛争に関わっていないという歴史から、衛星中立国とも言われています。
このため、世界的な経済動向に巻き込まりにくい、安定した通貨とされていて、地域紛争やテロなどが起こってさえに、安全資産として買われる通貨の一つです。
国際通貨基金の特別引出資金に採用されていることからも、世界的にも信頼性の高い国際通貨といえます。
特別引出資金とは、加盟国の準備資産を保管する手段として、国際通貨基金が1969年に創設した国際準備資産です。
では次に、スイスフランNのレートを見ていきましょう。
スイスフランの現在のレートは、7月から8月頃まで138円から143円のレンジで推移していました。
ところが、9月にレンジを抜けて上昇しています。
一時、150円を超えるなど、急激にスイスフラン高円安の流れとなりました。
2022年6月と9月に行われた金利引上げによって、7年間続いたマイナス金利政策が終了したことが影響しています。
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スイス国立銀行は、政策金利を-0.25%からプラス0.5%に引き上げ、さらなる利上げが必要になることは否定できないと発表しました。
一方で、日本はマイナス金利を維持する見通しから、金利の低い日本円を売り、金利の高いスイスフランを買う動きが進めました。
この結果、一時、スイスフラン円は150円を超えるほど上昇しましたが、現在は146円から148円で水位しています。
日本はマイナス金利を導入している唯一の国となりました。
では、スイスフランの今後の見通しです。
今後のスイスフランの見通しを考えていく上で、重要になってくる以下4つの可能性について解説していきます。
1.追加利上げの可能性
2.過度な為替介入
3.資生額リスクの発生と収束
4.EU諸国の経済状況に依存
順に見ていきましょう。
1.追加利上げの可能性
2022年6月に15年ぶりの利上げを行ったスイス国立銀行でしたが、
2022年9月に追加利上げを行い、7年間続いたマイナス金利政策が終了しています。
ジョルダン総裁は利上げについて、
インフレ圧力の最上昇と、これまで影響が少なかった商品やサービスへのインフレの広がりに対処していると説明しています。
さらに、中期的な物価安定を確保するために、
政策金利のさらなる引上げが必要になる可能性を否定できないとも言っており、
インフレ抑制のために追加利上げも視野に入れていることが明らかとなっています。
2.為替介入
スイス国立銀行は2015年に起きたスイスフランシュオックが起こる以前のような過度な為替介入は行っていませんが、
現在でも為替介入は行っています。
2020年には1100億スイスフラン約14兆円、
2021年には211億スイスフラン約3兆円もの為替介入を行っています。
2023年3月には、スイスフランは引き続き過剰評価されている。
SNBは必要に応じ、外国為替市場に介入する用意があると言及していることから、
今後も為替介入があることは想定しておいた方が良いでしょう。
3.知性学リスクの発生と収束
スイスフランは知性学リスクの発生と収束が価格に大きく影響を及ぼします。
スイスは衛生中立国と言われていることから、自国に攻め込まれない限り、戦争や紛争が起きた時でも直接的な損害を受けません。
スイス自体は知性学リスクが低いですが、スイスフランは安全資産という認識が強いため、他国でテロや紛争が起きた際には有事のフラン害が発生しやすいのです。
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例えば、2001年9月に米同時多発テロが起きた時には、米国がテロ被害に遭ったことをネガティブに捉えた投資家たちがドルを売ってスイスフランを購入しました。
今後起きる知性学リスクとしては次のようなものが挙げられます。
台湾・中国問題、ロシア・ウクライナの戦争収束、エチオピア紛争、諸外国における経済的あるいは軍事的な緊張が高まった際は、スイスフランの需要が拡大するタイミングとして注目すると良いでしょう。
4.EU諸国の経済状況
スイスはヨーロッパの国であり、EU加盟国に囲まれていることから輸出入の多くがEU加盟国となっています。
輸出相手国を見てみると、ドイツが15.2%、アメリカ12.3%、中国8.2%、インド6.7%、イギリス5.7%、フランス5.7%、香港5.4%、イタリア5.3%。
輸入相手国はドイツ20.9%、アメリカ7.9%、イタリア7.6%、イギリス7.3%、フランス6.8%、中国5.0%。
これより輸入国の多くをヨーロッパが占めていることがわかると思います。
このため、輸出入の割合の多いドイツ、フランス、イタリアの経済が悪化してしまった場合、スイス製品を輸入する余裕がなくなり、スイスの輸出量が減ってしまいます。
その結果、スイスの財政が悪化し、スイスフランが下落することが考えられるので、EU諸国の経済動向や、欧州中央銀行関連の発表を随時チェックしておくことが大切です。
また、スイスのGDP成長率が回復した場合にも、スイスフランの価格に影響を与えます。
それでは、過去にスイスフランが大きく変動した要因である4つの出来事について見ていきましょう。
スイスフランへの変動要因の大部分を占めるのが、知性学リスクです。
知性学リスクとは、特定地域が抱える政治的・軍事的な緊張の高まりが、地理的な位置関係によって、その地域の経済、世界経済全体の先行きを不透明にするリスクのことです。
スイスフランは、衛星中立国という立場から、他国の争いに介入しないため、安全資産として認知されています。
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そのため、テロや紛争が起こり緊張が高まると、資産の避難先としてスイスフランに買いが集まります。
例えば、次に挙げているテロや紛争時などのタイミングでは、スイスフランに買いが集まりました。
2001年アメリカで起きた9.11テロ、2003年イラク戦争勃発時、2011年初頭、中東アラブ諸国の民主化運動の激化、
テロの標的となったニューヨークのワールドトレードセンタービルはウォール街の目と鼻の先にあり、国際金融市場の中枢であるニューヨークは一時的に機能低下に追い込まれました。
その結果、米ドルや米株式市場から一気に投資家の資金が引き上げられ、安全資産といわれるスイスフランに買いが集まりました。
2.欧州債務危機
ギリシャの財政問題が原因となった債務危機でも、スイスフランに買いが集まりました。
欧州債務危機とは、2010年代前半に起こったヨーロッパを揺るがした経済危機の連鎖のことです。
ギリシャの財政問題を原因とした債務危機によって生じた信用懸念が、南欧からユーロ圏、欧州へと広域に連鎖していきました。
ヨーロッパ各国で債務の増加が危ぶまれる中で、健全な財務状況であったスイスフランに海外の資金が集まったということです。
3.スイスフランショック
2015年に起きたスイスフランショックでも、スイスフランに買いが集まりました。
その結果、わずか20分ほどでスイスフランが暴動し、ユーロ・スイスフランは一時41%も下落する事態となりました。
その原因となるのは、スイス国立銀行による為替介入です。
2011年9月に、スイス国立銀行は1ユーロ1.20スイスフランの上限と宣言し、無制限介入を実施します。
スイスは主に輸出を重要視していることから、主な輸出国の通貨であるユーロに対して、スイス国立銀行は一定のレートを超えないように、スイスフラン売りユーロ買いを無制限に行い、価格の上昇を3年間もの間防いでいました。
しかし、相場ではユーロ売りスイスフラン買いの圧力が増してきたことから、スイス国立銀行は1ユーロ1.20スイスフランの上限政策の持続は困難と判断し、突然政策を撤廃しました。
その結果、スイスフランが大暴走したことで、ユーロ・スイスフランは短期間で一時41%も暴落したことで、多くのトレーダーが破産し、海外のFX口座も破綻しました。
4.政策金利の引上げ
スイスフランは2015年からマイナス金利を導入していましたが、2022年6月と9月の2回の利上げにより、約7年間続いたマイナス金利政策を終了しました。
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その結果、前回6月には130円前後で推移していたスイスフラン円は、9月の利上げ以降、一時150円を抜け、現在147円前後で推移しています。
世界的に見ても利上げをする国が多く、今後もスイス国立銀行による利上げの可能性があると考えられます。
ではここからは、スイスフランと関係のある次の3つの主要通貨ペアの特徴を解説していきます。
1.ドルスイスフラン
2.ユーロスイスフラン
3.スイスフラン円
順に見ていきましょう。
まずは、ドルスイスフラン。
2011年から月足単位で長いレンジ相場が続いており、値動きが小さいという特徴があります。
長らくレンジが続いていることから、高値で売って安値で買う取引のセオリーとも言えるようなトレードが行いやすい通貨ペアと言えるでしょう。
例えば、高値券でトレードを開始する場合は、レンジ金額以上に価格が上がった場合は損切りをすると決めておくと良いでしょう。
2.ユーロスイスフラン
2015年のスイスフランショック以降、ユーロスイスフランは他の通貨ペアと比較しても平均してボラティリティが小さい点が特徴です。
ボラティリティとは、一般的に価格の変動度合いを示す言葉で、ボラティリティが小さいという場合は価格変動が小さいということを意味しています。
もちろん、常に値動きが小さいわけではなく、中央銀行から注目される発表があった際や、有事があった際などは100ピップス以上動くこともあります。
しかし、値動きの少ない日であれば、冷やしの高値から安値までの値幅が30ピップスを下回ることもあります。
3.スイスフランN
お互いに安全資産と言われている通貨同士であり、超低金利の通貨同士でもあるため、世界情勢に大きな動きがあっても、あまり大きな値動きがない特徴がありました。
しかし、スイスが2022年6月と9月に利上げを行ったことで、7年近くに及ぶマイナス金利政策を終了しました。
この結果、スイスフランNは上昇し、現在高値で推移しています。
ドル円と似たような動きをしやすいのも特徴の一つといえます。
今回は、スイスフランの見通しや過去の変動要因、主要通貨ペアの特徴について解説してきました。
最後にもう一度、今回のポイントをおさらいしましょう。
1.スイスフランの今後の見通しは、追加利上げや為替介入、資生額リスクの発生と収束から上昇する可能性がある。
2.スイスフランNはドル円と似たような動きをする。
スイスフランの見通しは、追加利上げや為替介入、資生額リスクの発生と収束から今後上がる可能性が高いといえます。
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スイスフラン投資に興味のある方は、経済ニュースをチェックしつつ、主要通貨ペアごとの特徴も理解した上で投資を始めてみましょう。
それでは本日の息抜きです。
冒頭で美味しいリースリングを飲んだ話をしましたが、1週間以内に2回も美味しいワインに出会うことができました。
まずリースリングですが、一度大変美味しいリースリングを飲んだことがあり、以来お店ではリースリングをよく頼むようにしていました。
しかし酸味が強く薄っぺらく、果実の甘みもほぼなくておくゆきもない、私にとって全然美味しくないリースリングに出会うばかりで、ワインの難しさを感じているところでした。
すると、昨日飲んだリースリングは、私の好みのリースリングで、大変果実の甘みも厚く、すっきりしているから甘みのベタつきもなく、香りや味が立体に広がっていく、私にとって美味しいリースリングでした。
ドイツのクロスターリースリングモーゼルです。価格も大変お手頃で、美味でした。
そしてもう一つ、アルザスのレブマン、ゲフルツトラミネールも最近飲んだシロで美味しかったワインです。
私はワインでもシェリーでもすっきりしつつ甘みがあるタイプのお酒が大好きなようで、グレープフルーツの酸味や後味の苦みがあるシロは大して好きではありません。
今回ワインのお話をしたのは、記事を読んでいてスイスに短期間滞在していた時のことを思い出したからです。
スイスでは信頼できるお酒にも詳しい紳士なおじさまがいらして、今でもよく連絡を取り合っていますが、当時食事や少し会う際には必ずプロセッコを飲んでいました。
私のことを大変気に入ってくれていて、そんなにワインが好きならワインソムリエの資格を取ってみてはどうか。女性は感覚が鋭いし、君のような感受性も表現力も豊かな人には向いているよ、とこれまた紳士な言葉をかけてくれました。
それ以来なかなかソムリエになるための努力はできていませんが、興味は持続しています。
このような背景から今回はワインのお話をした次第です。
知り合いの知り合いで素敵なワインソムリエさんがいるので、今度紹介してもらい、その方からいろいろと学べるかな、と機会を伺っています。
本日も最後までご視聴いただきありがとうございました。
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