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2023-03-07 06:26

どんなときでも人生を楽しむ秘訣|山口純子さん(美食ガイド/サンセバスチャン)

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動画 https://youtu.be/P6EtEcDiwwI
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 ─インタビュー概要─
今回訪れたのは、スペイン・バスク自治州の街、サンセバスチャン。

この街で驚くべきは、人口わずか18万人(東京・台東区と同程度)にもかかわらず、人口1人あたりのミシュランの星の数が「世界一」だということ。

2014年の「世界のベストレストラン50」のトップ10に2つもレストランがランクインする一方で、バル(スペイン式居酒屋)とピンチョス(一口サイズの料理)の聖地としても名をはせている。

そんな「美食世界一」の街に、ひとりの日本人女性がいた。
サン・セバスティヤンに来て16年、美食ガイドとして活躍する山口純子さん。

そんな彼女がなぜ、スペインにひかれ、サンセバスチャンへと導かれたのか。
好きを仕事にしていくことができたのか。

「日本食の影響を間違いなく受けている」という三つ星レストラン「マルティンベラサテギ」で聞いた彼女の生き方・考え方には、「どんな環境にもブレずに、自分らしく人生を楽しむ」秘訣がちりばめられていた。
(2013年10月スペイン・サンセバスチャンで対談/オーディオマガジン『コスモポリタン』より復刻配信)

【プロフィール】やまぐち・じゅんこ/1995年からスペイン在住。バスクの食文化に魅せられて、現在はサンセバスチャンを中心に活動中。美食コーディネーターとして、スペインや日本での料理学会の通訳、テレビ雑誌のコーディネートに携わる一方、観光客向けに美食倶楽部でのバスク料理教室やバルめぐりなどをプロデュース。美食ガイドとして郷土料理のコンクールなど審査員や食関係のイベントにも招待され、バスクの食文化の最新情報を提供している。
(プロフィールは2013年10月の取材当時)

─聞き手─
早川洋平(プロインタビュアー) はやかわ・ようへい/1980年横浜生まれ。新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、コシノジュンコ、髙田賢三など世界で活躍する著名人、経営者、スポーツ選手等ジャンルを超えて対談。13年からは「世界を生きる人」に現地インタビューするオーディオマガジン『コスモポリタン』を創刊。 海外での取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を世界へ発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。 公共機関・企業・作家などのパーソナルメディアのプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を超える。『We are Netflix Podcast@Tokyo』『横浜美術館「ラジオ美術館」』『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』などプロデュース多数。近年はユニクロやネスレ、P&GなどのCMのインタビュアーとしても活躍。 外国人から見た日本を聞く番組『What does Japan mean to you?』で英語での発信もしている。

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#インタビュー #サンセバスチャン #美食コーディネーター
#スペイン #ミシュラン

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──ご両親は海外に行ったことはありますか?
──全然ないです。
──ご両親もしょっちゅう行ったことはないですか?
──全然ないです。
──うちサラリーマンだったので、父が休みなんてありえないって感じ。
──そうなの? ──休みをとっているの見たことないですね。
──いつも働いてました。でも食品会社だったので。
──食品会社と食べることは関係ありそう。
──あるある。父が食品会社だったので、別にうちは全然金持ちじゃなかったんですけど、
──いつもイタリアのパスタと日本で食べている今までのパスタが違うことを、
──12歳の時に圧倒的に思い知らされました。
──なぜかというと、当時バブル、私が小学、中学校の時にバブルで、
──イタリアのパスタとかが結構入ってた時で、
──うちの父が関係書みたいなのをもらって、
──これはイタリアのパスタなんだよ、みたいな。
──ああ、イタリアのパスタなんだ。イタリアのパスタはアルデンテで食べなくちゃいけないとか、
──イタリアのパスタは何分で入れなくちゃいけないとか、そういうのを、
──彼は聞いたことを全部子供に言うじゃないですか。
──うーん、と思って、で食べたら、今まで食べていたパティとか味が、味も全然違うことに聞いて、
──今まで食べたものと同じものとして言ったらいけないなって思った時に、
──その時に、イタリア伝来のものとイタリアのものっていうのは違うことに気づいて。
──ああ、そうか。
──伝来でしょ。
──そうか、違いますよね。
──だから、うちには突然ドイツのショルダーベーコンみたいなのがあったりして、
──何かというと、それは塊みたいなので三枚肉みたいになってて、それもすんごいショックだったんですよ。
──今まで食べたハム、ベーコンってプラスチックみたいじゃないですか。
──今まで食べてたハムみたいなのがプラスチックみたいだけど、
──シンケンと呼ばれるドイツのハムは、なんとこれまたうまいものかっていう。
──明治時代の人みたいな。
──思いますね。別のものですよね。
──もともと食べるのが好きだったので、その情熱で今でも。
──ソビラは本物じゃないけど、そういうのを知ってたりとか。
──そうですね。
──例えば美食ガイドってなかなか思いつかないけど、
──そういうフードコーディネーターとか、シンプルに言えば料理人とか、
──そういうことは何も思わなかった。つまり仕事にしようというか、食を。
──美食家っていう職業ってあるじゃないですか。
──で、全員思うことは美食家って何なの?
──例えば音楽家は音楽を作る人だし、政治家は政治をする人だし、小説家は小説を書く人だけど、
──美食家って何?って思うんじゃないですか。
──美少美食家とかいっぱいそうだよね。
──ある日、うちのお父さんに、美食家ってなんだろうね。
──一体美食家になるにはどうすればいいんだろうねって言ったら、
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──それはやっぱりお前、本とか書いたりとかして、
──ずいぶん偉くならないと美食家にはなれないんじゃないか?美食家なんだからって言われて。
──そりゃそうだなって思ってたんですよ。
──ちっちゃい頃思った時に、おいしんぼって漫画があったじゃないですか。
──ありましたね。
──あれの栗田さんになりたかったんですよ。
──なるほど。
──栗田さんって、説明するじゃないですか。
──あの説明と同じことをずっと小さい時から、小さい時から高校生の時からしてて、
──みんなでうるさいとか言われて。
──そうか、栗田さんか。どっかで出会ったことあったと思ったら。
──でしょ?それで栗田さんうるさいって言われてたんですよ。
──そうなんだ。でもそれはある意味褒め言葉じゃないですか。
──ちっちゃい時、高校生の時、もういいからって言われてた。解説してて。
──栗田さんのよくあるじゃないですか、このカリッとしていて、それでいてとか。
──真剣にやってたんですけど、みんなにはもういいからって思われてて、
──それで今、それをやって、それを聞いてくれる人がいて嬉しいですね。
──まじでその延長線上。
──でもその高校の時って、別にみんなで高級なところとか行けるわけじゃない?
──そうじゃなくて、そんなくだらないポテトチップスとか、みんなで食べに行くパフェとか。
──そこは普通のお店か。
──そう、だからこのコーンフレークとアイスクリームの混ざった時の最初はカリカリで、
──それからフニャッとなるこの微妙ななんとかって、そういうのとかをブツブツっていうか、みんなに言うともう、そうですね。
──そういう意味ではそのロールモデルは栗田さんだったんだ。
──そう、だから今考えてみると、栗田さんなんだなみたいな。
──聞くとしっくり言うけど、なかなか確かにそういう人いなかったな。
──ね、でもそうですね。
──でもその時から食とか食べることに関してすごく多分、
──そうです。
──今日例えばここのお店のオーナーだったり、今はお仕事だからって言ってもあるでしょうけど、
──結構純粋に興味とかあって、どんどん聞いてきそうな気がするんだけど、
──その高校の時くらいからそういうのもあったんですか?
──そうです。もう中学生の時から食べるのが好きだったんです。
──それこそお店の人に聞いたりもする?
──もちろん質問を食べに行ったらしてましたけど、
──でもやっぱ中学生の時の外食ってそんなに限られてるじゃないですか。
──まあね。
──やっぱ高校生とか、その後自分のお金を持てるようになってから行かないと、やっぱりね。
──やっぱりただ食べておいしいじゃなかったですね。
──食べたら必ず感想がいろいろ出てくるし、
──18歳の時にうちの広島の母の実家の親戚が料理屋さんをやっていて、
──それであるリゾート地に連れて行ってもらったんです。
──その時初めて西洋料理でコース料理みたいなのを食べたんですよ。フワグラとか。
──やっぱりその時に感想が止まらなかったんですよ。
──えー。
──ブツブツが。
──それ日本?
──はい、日本で。
──そのブツブツが止まらなかったし、そのブツブツをお店の人に言ってみたんです。
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──まあ、18歳の女の子何言ってんの?みたいな。
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