異常気象と防災への関心
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Up。 月曜日は、元RKB解説委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。
はい、おはようございます。
さて、RKBラジオでは、今日、防災をテーマに様々な番組で紹介していきますけれども、 このグローアップでも、防災についていろいろな方から話をね、聞いてお届けしております。
で、今の梅雨時、見てみますと、九州北部の各地でレベル4相当の危険警報がすでに発令されておりますし、海外では、じゃあどうなのかなというところで、今日はね、この時間お話を伺いたいと思いますが、
飯田さん、あの、今日、東アジアでのこの夏の気象、そしてそれに対応する防災を取り上げるそうですね。
はい、あの、まず田畑さんにお尋ねしたいんですけどね。
はい。
例えばの話なんですけど、自分の町を通過する可能性のある台風が発生したとしますよね。
そうすると、あの、みんな台風の振動予想図が気になります。
で、一方でその振動が自分の住むエリアを外れた場合、どんなふうに感じますか。
あの、ちょうど今、台風9号が西太平洋、西へ進んでますよね。
で、これ、あの、沖縄県に近づく可能性もあるんですけど、
気になるのはその先なんですよね。
日本、沖縄を含めてその日本全体に影響があるかどうかで、振動がそこから逸れると、
ちょっと申し訳ないですけど、ほっとする部分は正直ありますね。
そうですよね。
あの、だけど一方でその台風の行き先、つまり直撃を受けた国や地域では、
あの、まあ勢力が弱まらない限り大きな被害が出る可能性があるんですよね。
誰しもやっぱり自分たちに影響がないと安堵して、
まあ関心が一気に薄れてしまうんですけど、
今日は周辺で被害が出たケース、最近の例から取り上げたいし、
また近隣国の異常気象も紹介したいと思ってます。
中国における夏の気象の特徴
6月末に起きた台風7号、記憶に新しいですよね。
最後は日本の東の海上で温帯低気圧になって消滅したので、
日本に直接の影響はありませんでした。
だけど台湾ではですね、7号は上陸しなかったんですけど、
沖縄周辺に接近通過した影響で台風各地で、台湾の各地では、
豪雨に見舞われて死んでるんです。
亡くなった方もいらっしゃったということですけども、
台風7号は沖縄本島の西側を北上して、
奄美の諸島を掠めて、その後九州四国沖を通ったということで、
一部、鹿児島、宮崎、九州南部では警戒が必要なタイミングでしたよね。
そうなんですよね。次は中国の話もしたいんですけど、
我々が警戒する台風が西へ大きくカーブして、
中国大陸を襲うケースも少なくないんですよ。
7月を迎えたことで、中国大陸も本格的な大雨の警戒の時期に入りました。
ところでですね、この夏の気象の特徴を一言で表現すると、
こういうことなんですよ。これは中国の気象当局の見解です。
干ばつと洪水を併せ持つ極端な現象が頻発する。
広い国土を持つ中国とはいえ、洪水と干ばつという、
相反する事態が起きる可能性があるっていうんですよね。
中国の気象当局の見解と予測
まず大雨なんですけど、エルニーの現象の影響もあって、
中国では今年平年を上回る降雨、雨が降ると見込まれてるんですよ。
主な河川の流域では大規模な洪水が発生する恐れもある。
まさに今は防災が気になる流域治水が大切なんですよね。
中国の政府機関の一つに応急管理省という部門があるんですよ。
これはその名前の通り、自然災害や人災を問わず、
こういうものが発生したら即座に対応するセクションなんですよね。
この応急管理省は大雨のシーズンを前に6月末に記者会見を開きました。
そこで中国における今年の特徴的な気象のポイントを指摘していました。
これまでにない異常気象を予測しているんですよね。
中国北部地域においてもこの夏、平年を上回る雨量があり、
洪水の危険性が高まると予測されています。
一方、洪水帯が北へ移動するにつれ、南部の一部地域では干ばつに転じる可能性もあります。
雨が多いとされる南部も場所によっては干ばつになるというわけですけども、
洪水対策もその反対の干ばつ対策もやらなきゃいけないということですよね。
そういうことなんですよ。大変ですよね。応急管理省はこのような分析もしていますね。
2026年、雨が降るパターンはこれまでと違い、中国の気象の大きな転換点になります。
それが長年続いてきた一般的な気象傾向だったんですけど、
どうも全く違った状況が起きかねないというわけなんですよ。
異常気象は日本だけじゃないんですね。
そうなんですよ。今年は中国北部でも大雨の時期が早くなって、
5月からすでに大雨が降り始めています。
これは亜熱帯高気圧がこれまでより高い緯度の上空に陣取って、
その結果南から暖かい湿った空気が入ってきて、
これまでと違ったより高い緯度の上空に流れ込みやすくなっているんですよね。
一方で南に降りてきた寒気と異常に北上した暖かい湿った空気がぶつかり合って、
北部に大雨災害をもたらす可能性が高まっている。
中国版のゲリラ豪雲と言っていいかもしれませんね。
いずれにせよ大雨の警戒が比較的小さかった中国北部も、
これまでの常識は当てはまらないということで注意が必要ですね。
そうですね。しかも北部では豪雨の発生頻度が、
1990年代の平均と比べて5割も増加すると予測されています。
頻度だけじゃなくて雨の量も5割も増えそうだということなんですよね。
今までのパターンを覆していくような気象現象が多く発生しているということですね。
自然災害の被害と中国政府の対応
災害の統計数字を紹介したいんですけど、
中国国内で今年1月から5月までの5ヶ月間に起きた自然災害、
主に洪水や地震などによってなんですけど、
合わせて111人が死亡、行方不明になっているんですよ。
そして5月1ヶ月だけでも直接的な経済損失は、
日本円でおよそ4千億円。4千億円ですよ。
これからいよいよさらに警戒モードに入っていくわけですね。
こうなってくると中国の指導部も対策に乗り出さないといけませんよね。
そうなんですよ。
先週6月30日に中国共産党の政治局会議が開かれました。
ここにはトップの習近平主席も出席したんですけど、
今回の会議の中心テーマが防災だったんですよ。
そして会議は異常気象を前にこのような決定を下していますね。
各地域及び関係部門は警戒を強め、
最悪の事態を想定して備える姿勢を徹底しなければならない。
大規模な洪水、深刻な干ばつ、強烈な台風への対応を備えるとともに、
何よりも人々の生命の安全に努めなくてはならない。
庶民の暮らしを脅かし、時に損なうのが自然災害です。
この防災を怠ると、人々の怒りや不満が政権に向き合すのがあるわけなんですよね。
ですから中国の災害対策は、当然ながら国民を守るとともに、
もう一方で指導者自らを守ることになる。そんなふうにも思えますね。
まとめ
はい。ということで今日は中国の対策についてお話をいただきました、
元RKB開設委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和夫さんでした。
飯田さんありがとうございました。