やっぱり肩書きとしては日本物理学会での初の女性会長を務められたっていうところとかは、すごく物理学会でかっていうのもずっとするぐらいですし、
時代も1996年ということなので、もうすごい前ですよね。
すごい良いことだったんだろうなと思いますし、今でも多分物理学とかでは本当にまだまだ女性研究者が少ないと思うので、すごく知恵アップされた方も多いんじゃないかなと、経歴を見るだけでも感じていました。
米澤先生のことを調べていたんですが、一般向けの本がたくさん出版されていました。
何冊かパーッと読んでみて、一冊きちんと読み上げたので、その一冊を紹介したいと思います。
タイトルは、まず歩きだそう。女性物理学者として生きる。
岩波ジュニア新書になります。すごい薄い本で読みやすいです。
この本では幼少期から晩年までの米澤先生の人生について、ご本人の主観で綴られています。
はじめに書かれていたのは、この本を書いた理由と読者に伝えたいことということで、ロールモデルを提供することができるんじゃないかということで書いてみたいということ。
女性物理学者っていう、この女性っていうのは実はタイトルにつけるつもりは全然なかった。
私自身はあくまで物理学者で、たまたま女性だっただけっていう思いはあるけど、それを書かないというのも変なことなので書いたっていう感じで書かれていました。
本当にね、今もまだロールモデルは少ないねって話をポッドキャストでもどんどんしていますし、
本当に女性という肩書についての考え方も、本当に確かに別に女性であることを出したいわけではないけど、女性であるのも事実っていう、なんかこの考え方とかもいいなと思って読んでいきました。
でですね、幼少期のエピソードから晩年に至るまで先生の業績というか功績というのがすごすぎて、もうびっくりするぐらいです。
で、本当にすごかったんですけど、幼稚園ぐらいで記録が書かれていて、言葉はあまり知らなかったので、うまく質問はできなかったけど、こんなことを考えていた、こんな疑問があったと。
で最初に書かれていたのは、時間はいつ始まったのか、地球が回っているということは学んだ。
じゃあ、なぜこんなに大きい地球が回っているのに、突風が吹いていないのはおかしいっていう話とか。
あとは、難しい、8歳の時点ですけど、温度っていうものが大体理解できるようになってきたと。
で、至るものの温度を測っていたんだけど、無限に低い温度というのがあるんじゃないか。
絶対冷度という言葉は知らなかったけど、きっとあると思っていた。
英語が書かれていて、いやーって迷ってましたね。
たぶん、小さい子さんの率直な疑問っていうのは、面白い視点だなって思えるものだったりすると思うんですが、ちょっとなんかレベルが違う感じですよね。
で、高校から大学に行くっていう段階でも、本当に幼稚園児の頃からすごく勉強ができること、IQもすごく高かったということが書かれていましたし、高校生の時点では全国共通模式の数学で1位になったそうです。
現役で京都大学理学部に入学でいます。
女性が、その当時はですね、女性が大学に行くというのはまだまだ珍しいことではありつつも、ゼロではなかった時代のようです。
数学も得意だったし、数学も好きだったけど物理も興味があって、どっちに行こうかなっていう悩んだっていう話が書かれていました。
いくつになっても自分が女性であると意識したことっていうのは基本的にはないんだけど、少しだけ自分が女性だなと思えることで覚えていることがあるっていう風になって書かれていたエピソードがあります。
高校生の時のある教員に、男性より女性が劣っているっていうような発言をされてすごく傷ついたと。
その言葉はずっと忘れられなかったんだけど、卒業して30年後、卒業した高校での基調講演の時に、男性教員に再会することになって、
その男性教員からは、高校の時からようできる子やったと言われて、心の中で振り上げた拳があったけど、それをどうしていいかわからなくなったという風なエピソードが書かれていて、
女性の方が劣っているねっていう考えがいろんな方にあった時代なんだろうなぁとすごく思います。
そして、大学を卒業するくらいの年の1960年の時の話だったそうなんですが、大学に貼られている求人票を見て、どういう高校に就職しようかなって考えた時に、
その求人票には全て男性のみという文言があったそうです。
で、まあ、就職はできないということで進学しようかなとなったんですが、この男性のみの文言に対しては、これはあくまで進歩だとも綴られていました。
この時代の前までは、まず大学に女子学生、女性学生はいなかった。その文言自体は別に書く必要はなかったけど、女性がいるっていうところに進歩したので、
男性のみっていう文言がついたというふうに書かれていて、これが1960年の話で、男女雇用機会均等法は1985年に出ているので、
もっと後に女性も働いていきましょうっていうのが、いろいろあったと思うけど、プッシュされるような時代になっていた。
それまでは女性は初めから人間として数えられていなかったっていうような文言までもあって、
なんとなくそういう時代があったってことは聞いたことはもちろん私もあるんですけど、
意外と最近の話ですごいびっくりしてたし、やっぱり本当に社会って良い方向には変わってきているんだなぁっていうのも感じました。
やっぱりすごく気になったので、最近の論文も調べてみたいなと思って、ちょっと自分で調べるほど早くなかったので、GPTに聞いてみたんですが、
最近の論文では、母親の研究生産率には明確なペナルティが存在するというデータもいくつも出ています。
私がいる自然科学分野において、母親の研究生産性は父親に比べて著しく低下すると言われています。
これは出産後7年間にわたって母親となった女性と男性ですね、父親をその後の成果というのを追っているんですが、
母親は父親研究者と比較して、年間科学論文発表数が平均25%ポイント低下しています。
特にこの生産性の低下が最も大きく現れたのは、キャリア初期の研究者や遠隔勤務が難しい実験室中心、または臨床系分野に従事する母親たちということで、
私も一応、遠隔勤務が難しい実験系の研究者をしているので、やっぱりそうだよなぁと思いました。
これは2025年5月ですね、本当に最近出版された、どこからがタイトルなんだろう?
Publish or Procreate the Effects of Motherhood and Research Performance っていう論文です。
この前に出ている論文でも、やっぱり出産後版の成長率が低下するデータっていうのも出ています。
私としてはスピードダウンするのってすごく普通かなと思うし、そういうのが一般的に起こるものだって言ってもらえた方が気持ち的には楽だなと思いました。
ただし、それと同時に女性研究者がライフステージの影響でこの生産性が減少するということをどう実践していくのか、何か仕組みづくりでそれが変えられるのかということは進めていく必要があるとは思っています。
小沢先生の本の話に話を戻したいんですが、本の中でもっともっとスーパーウーマンぶりがすごすぎて、少なくとも私にとってはもはや劣等感でいたたまれなくなってくるような内容でもあって、
何か私がまだまだの研究者なのかなって思うのもあるし、ちょっとホルモンレベル、ホルモンバランス崩れてるのかなって思うし、でも私はやっぱこんな風になれないなって、自信がなくなってしまう感情もやっぱりどうしても出てきたんですが、最後まで読むとですね、衣装が変わりました。
本当にすごい人の言葉っていうのは、本当に背中押しててくれるような言葉でもあるんだなぁということを同時に思いました。
やっぱり人の話とか人の経験を自分がどうやってそこから学んでいくのかっていうのも多分大事なんだろうなぁと思っています。
で、あるエピソードが書かれていて、これはロレアル・ユネスコ賞の受賞式なんですが、ちょっとなんでそんなクールなことがあったかわかんないんですけど、ハーバード大学ローレンス・サマーズ学長が女性は科学に向いていないという信じられない差別発言を、多分その場でしたようです。直近でしていたそうです。
で、その言葉があった後に根沢先生は受賞式で登壇して、ご賞をいただいて受賞のスピーチをするっていう場になった時に、先生はですね、科学には直感と忍耐力が必須で、女性はその両方に引い出ているから、女性の方が科学に適しているっていう発言をしたそうです。
会場からは拍手喝采でしょうね。
こういう本当にね、強い女性がいてくれることに心強さを感じるようなエピソードだったんですが、帰国後この発言を他の男性、日本人の男性、研究者から責められたそうで。
私はその、今までずっと男性優位だという科学的根拠のない発言をひたすらしてきたであろう人が、なぜ女性がいきなり同じ発言をしただけなのに責めてくるのはどういうことなんだろうなぁと思ったりしてました。
そこを責められた梅田和先生は、あくまでアジテーション、ちょっと煽りとしていただけですよっていうふうに弁解をしたそうです。
やっぱりですね、人間の能力っていうのは、古本に書かれてたんですけど、性別で議論できるほど単純なものではないですし、
地球上にいる人間の中で半分は女性なので、科学の世界にも女性が半分いても当たり前だよねっていう、まあただそれだけなんじゃないっていう話があって、もう本当にその通りだなと思いました。
最後に梅田和先生のモットーが5つ記載されています。
1.自分の能力に限界を引かない。人間の底力は自分でも認識してないこともある。限界を決めてはダメだ。
女性はこうあるべきといった、それって内なる精神的なもので、そうやって自分の限界を決めてしまうことにも繋がる。
そういう固定概念みたいなものは自分の限界を決めてしまうことにも繋がるんだって。そういうのは良くなくって、地平線は遥か彼方にあって、そこを目指してもいいし、
地平線の遥か彼方のその先にもまた新たな世界が広がってたりするっていう、そういう大きく見ていくのが大事だよっていうことが書かれていました。
そして2つ目。まず歩き出す。何かを始めるのに取り越し苦労をしてはいけない。先延ばしにしてもいけない。人生はそんなに長くない。
3番目。目がいない。うだうだ悩んでも何も解決しない。そういうのが書かれていて、いや本当にすごい素直な言葉というかシンプルなワードですけど、
すごく背中を押してくれるようなことだなと思いましたし、私は結構行動力はあるけど、でも何かある時に結構最悪な事態を考えるタイプなので、
まあ確かに悩んでもしょうがないなぁと思ったりしています。そして4つ目。優先順位をつける。5つ目。集中力で勝負する。
これは育児関連のエピソードから、書かれ、をベースに、自分が大事にしてきたことだっていう風に書かれていたんですね。
エピソードの内容が強すぎて、そっちにバイアスされてしまっていたんですが、度合いとかそのやり方とかは何せよ、